時化後、休市日明けの地物の目鯵(メアジ)と肩星鰯(カタボシイワシ)
Vol.4214
いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(11月22日)は
地物の目鯵と肩星鰯について
お話しします。
今朝、沼津魚市場に着いたのは
普段よりも30分近く早い
4時半前でした。
早めに来たのは
昨日が休市日だっただけでなく
バスツアーの御席の刺身に使う
魚を仕入れるためです。
というのも
一昨日の月曜日は
時化で魚は少なく
昨日は休市日だったからでした。
構内を物色していると
静岡県由比産の魚の中に
鱸(すずき)があり
ひと安心。
実を言うと、昨日の時点で
荷主である由比の魚屋に
確認していたので
入荷は想定内でした。
状態も良かったので、即決。
今朝の仕入れの第一目標を
クリアしたので
構内を歩いていると
沼津市西浦の冨久丸(ふくほうまる)が
定置網漁で水揚げした魚を
仕分けをしているところで
こちらが冨久丸👇
定置網ですので
水揚げされる魚は種々雑多です。
この中に
目鯵(めあじ)と
肩星鰯(かたぼしいわし)があり
自分好みのサイズを選(よ)ることにしました。
水揚げ直後ですので
死後硬直をしておらず
身はフニャフニャ。
写真のものは、目鯵です。
鮮度バリバリですので
肩星鰯を触ると
手には鱗(うろこ)ビッシリ。
それぞれ選ったら
秤にかけると
目鯵は1,6キロで
肩星鰯は1,0キロでした。
自分好みの魚を
思うがままの分量で
仕入れることが出来たのは
それこそ、早起きは三文の得です。
【佳肴 季凛】に戻ると
「おはよう、親方🐡
今日は何を仕入れて来たの?」
と、ミニふぐちゃん。
「おはよう🐡
ほい、これ。」
「大きいのは
スズキだね。
沢山あるのは
イワシとアジだね。」
「鱸は合っているけど
鰯と鯵は
半分しか合っていないよ。」
「えっ!?」
「正確には
目鯵と肩星鰯だよ。」
「そうだった。
前にもブログに出ていたよね。」
「読んでいたくれてたんだね。
でも、マイナーな魚だから
なかなか覚えられないでしょ?」
「うんうん。
沢山あるけど
これから全部、仕込むの?」
「いやいや、バスが来るから
鱸だけだよ。」
「そうだよねぇ~。」
鱸の鱗を
女将兼愛妻(!?)の真由美さんに
取ってもらったら
頭を落とし
水洗いし
三枚に卸したら
柵取りしたのち
皮目に包丁を入れたら
バーナーでFIRE🔥
その後
刺身用に包丁したら
すべき仕込みが終わり
料理の盛付けをしました。
手があれば
魚の仕込みをしたかったのですが
バスが来るので
そうもいきません。
ともかく
先ずはバスということで
お帰りの際には
皆でお見送り👋🚌👋
後片付けを
真由美さん達に任せたら
魚の仕込みをすることにしました。
今朝水揚げした魚でしたが
このように
死後硬直していました。
「こんなにも
朝と昼で違いがあるんだねぇ。」
と、熱血君。
「そうなんだけど
殆どの魚って
前の日に水揚げしたものが
並ぶわけだから
今朝の目鯵と肩星鰯の鮮度に比べると
大違いだよ。」
「うんうん、確かにそうだね。」
「ただ、前日の水揚げが基本だから
今日の目鯵と肩星鰯が
違うってことだからね。」
「それくらい
僕達でも分かるよ♬」
目鯵も
肩星鰯も下処理の仕方は
同じです。
鱗を取ったら
頭を落とします。
ただ、目鯵の方は
ぜいごを取ります。
ぜいごとは
尾の付根にある
硬いうろこのような部分です。
はらわたを抜いたら
どちらも
氷入りの塩水の中へ。
目鯵も
肩星鰯も水洗いしたら
肩星鰯は
このまま冷蔵庫へ。
肩星鰯は酢で締めるのですが
明日仕込んだ方が
都合がいいので
このようにしたまでのことです。
目鯵は揚物用ですので
三枚に卸しておきました。
その頃には
季凛女子達も片付けを終え
仕込みに参戦。
二人がかりですので
焼いてから
出汁を取るための
中骨と頭の下処理の
まぁ、早いこと!
肩星鰯の頭は小さいので
そのままごみ箱行きです。
昨日の休市、一昨日の時化と
仕入れに影響しそうな気配でしたが
無事に仕入れを
済ますことが出来ました。
これからの時季
魚の入荷は
風という大敵に
大きく左右されます。
その風の隙間をかいくぐりながら
自分好みの魚を仕入れるために
努力と工夫を怠るわけにはいきません。
「お歳暮の注文が続々だね。
そんじゃ、また🐡」 by 熱血君
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