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HOME ≫ ブログ ≫ 南伊豆・綾ト丸(あやとまる)の沖鰆(おきさわら)こと、魳鰆(かますさわら)

南伊豆・綾ト丸(あやとまる)の沖鰆(おきさわら)こと、魳鰆(かますさわら)

Vol.4216

いらっしゃいませ 

マクロビオティック(玄米菜食)を

基本に据えた 

“身体に優しい美味しい日本料理”

を信条とし

天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。


今日(11月24日)は


沖鰆(おきさわら)こと

魳鰆(かますさわら)について

お話しします。



今朝、沼津魚市場から戻って来ると


ふぐとらちゃんがやって来て

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG3010.jpg


「おはよう、親方🐡

サーモンは分かるけど

こっちの魚は?」

と、訊いてきました。 


「初めて仕入れたんだよ。」

と言うと

//

真由美さ~ん。

初めて仕入れた魚だって

来て来て~!

\\



「二人とも、おはよう♬

うん、初めて見る魚だね。」

と、女将兼愛妻(!?)の

真由美さん。 



「でしょ、でしょ

親方、教えてよ。」



「魳鰆(かますさわら)なんだけど

沖鰆(おきさわら)とも

呼ばれているんだよ。」 

二人して

「へぇ~。」 

ということで

時間を巻き戻す|集え!UVERcrew!

市場時間に

時計の針を戻して

お話しします。


今朝、沼津魚市場の

地物の売場に行くと


南伊豆の綾ト丸の船長自ら

魳鰆(かますさわら)を

検量しているところで

昨日の時点で

持って来ることを聞いていたので

それに合わせて

市場に来たのでした。 


秤にかけられ

目方の札が貼られていき

時間も早かったので

5,0キロのものをGET! 


綾ト丸の魚は

これまでにも

仕入れたことがあり

血抜きだけでなく

神経も抜いてくるので

どの魚も見た目からして

別ものです。


今朝の魳鰆の場合

死後硬直した状態で

持って来ているので

尾が立っていました。


神経抜きの痕👇



血抜きの痕👇 


同じような下処理をしてあるので

赤羽太(あかはた)も

他の漁師の魚とは

別物です。 


綾ト丸は

夫婦二人で操業しているので


仲良し子吉で


仕事をしている姿を見ると


応援しないわけにはいきません。 



二人と知り合ったのは

夏頃で

その後、インスタの投稿や

市場での会話をしていく中で

それこそリアルの現場を

教えてもらっています。

こちらが、船長のインスタで👇



こちらが奥さんのインスタです👇


年下の友達状態ですので

奥さんと言うのも

変な感覚ですが・・・。 

ちなみに、今朝の沖鰆を釣っている動画が

こちらです。



自分が仕入れた魚が

こんな感じで釣り上げられたかと思うと

気分はアゲアゲ ⤴️⤴️⤴️


自分の魳鰆が

今朝の中では

一番小さいサイズで


大きいものだと


15,5キロで
自分の魚の3倍。


これまでにも

魳鰆を見たことは

何度もありますが

10キロ越えも珍しくありません。 


なので

仕入れる機会が

ありませんでした。 


ただ、色んな人が

SNSなどに投稿しているのを

見てただけでなく

綾ト丸の魳鰆を

何度も見ていくうちに

興味を持つようなり

ようやく、その日が

やって来たのです。



「そういうことだったんだぁ~。 」


「沼津だけじゃないけど

魳鰆のことを

沖鰆って言うんだけど

横縞鰆(よこしまさわら)のことも

沖鰆って言うんだよ。」 


「えっ、そうなの?」

「ひれが違いの一つなんだけど

これを覚えておいて

市場で見てみようと思っているんだよ。」 



「へぇ~。

楽しみだね♬」



画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG3057.jpg


頭を落とし

水洗いすると

切り口は

きれいな乳白色。


片身を卸すと

案の定の身。


血抜き、神経抜き by 綾ト丸 だけでなく

自分の卸し方も完璧の為せる業。


残りの片身も

💯 


ついでに

自分の目利きも上手くいき

自画自賛と言われようとも

聞こえないイラスト/無料イラストなら「イラストAC」

聞く耳は持ちません!(笑)



「ねぇ、親方ってば・・・!」



「・・・・・。」 


久々の完璧な仕入れに

酔うばかり・・・。 

中骨の部分は


金串を刺し

血を抜いておきました。

「どうして

こんなことするの?」 


「焼いてから出汁を取るんだけど

残っていると

雑味が出るからだよ。」 


「そこまでするの!?」 


「命ある魚だよ。

しかも、それを獲りに行ってくれる

漁師のことを思えば

粗末には出来ないよ。」 


「そうだよね。

今日のオキサワラだけじゃなく

どんな魚でも

無駄にしないもんね、親方は。」


「マクロビオティック(玄米菜食)の

一物全体の考えなんだけどね。」 


※一物全体

食材を丸ごと使用するという意味



初めての魚ですので


尾の部分を包丁し


皮を引くと

このような感じでした。 


尾の部分なので

筋っぽいものの


味そのものは

予想以上で

脂が薄い本鰆(ほんさわら)と言った感じです。


折角なので

今日の昼ごはんに

クオリティチェックを実行。


魳鰆

胡椒鯛(こしょうだい)


肩星鰯(かたぼしいわし)


目鯵(めあじ)と共に

地魚丼に仕立てました。 

地魚とあるように

すべて、沼津港で水揚げされた魚で

正真正銘の地魚丼です。

肩星鰯と目鯵は

酢で締めてあります。 


「んまそう~😋

親方は、丼でも

真由美さんは

食べ過ぎちゃうから

別盛なんだよね、親方?」

「そうだよ。」 

「やっと、通じたみたい!(笑)」


今日の魳鰆に限らず

興味ある魚は

まだまだあります。 


そういう魚に出会えるのも

漁港が併設されている

沼津魚市場だからこそです。


その恩恵に与(あずか)ることが

出来ることを忘れるわけには

いきません。 



これまでにも

お話ししているように



料理人は

生産者の代弁者として

食材の魅力を伝える義務があり

そのことを忘れることなく

日々の仕事に

臨み続けます。 


「沢山あるってことは

お取り寄せの【炙りひれ】用かなぁ。

そんじゃ、また明日🐡」 by ミニふぐちゃん

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