真梶木(まかじき)の南蛮漬
このようなお弁当を御用意したのですが、口取りと呼ばれ、
焼物などを盛り付けたところに盛り付けたのが、
真梶木(まかじき)の南蛮漬でした。
お弁当で御用意する南蛮漬で、最も多いのが、 生の本鮪の南蛮漬で、
それ以外には、鱧(はも)の南蛮漬や、
御用意したことがあります。
ということで、真梶木の南蛮漬については、これまでお話ししたことがなかったので、今回のお話しは、その作り方についてです。
真梶木は、冬が旬の魚で、昨年の暮れから時々使っているのですが、南蛮漬に仕込んだ時の真梶木は、
千葉県勝浦産のものでした。
真梶木のように、大きな魚は、
筋の強い部分があり、
賽の目に、
包丁します。
これに、
薄塩をしたら、
片栗粉をつけ、
油で、
揚げます。
揚げたら、
熱湯を掛け、油抜きをしたら、
立て塩と呼ばれ、鷹の爪と海水程度の濃さの塩水につけた玉葱と共に、バットに入れたら、
土佐酢を注ぎ、
落としラップをし、冷蔵庫にしまっておき、明くる日には、味がしみるのですが、2,3日経った方が、味が馴染みますし、このままの状態でしたら、10日ぐらいは日持ちがします。
また、筋の強い部分の方が、ゼラチン質の旨味があるので、美味しく召し上がることが出来ます。
どんな食材でも、部位によっては、向き不向きの料理方法があり、その活かし方次第で、料理の味が左右されますし、南蛮漬のように、油で揚げてから味をつけるという仕込みをするからと言って、鮮度が落ちたもので作っては、本当の美味しさを味わうことは出来ません。
“食材に勝る味付けなし”という格言がありますが、どこまでいっても料理は、素材ありきゆえ、素材の追求だけは怠るわけにはいかないのです。
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