癸卯(みずのとう)の節分あれこれ
Vol.3922
生涯、一料理人を貫くためが想いを
『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の
志村弘信が

今日(2月3日)も
認(したた)めます。
今朝も沼津魚市場に

行って来たのですが
今朝の仕入れは

アラスカ産の銀鱈(ぎんだら)と

ノルウェー産の鯖(さば)等で
どちらも

【西京漬】用です。
『佳肴 季凛』に戻ったら

銀鱈を降ろすのを
女将兼愛妻(!?)の真由美さんに
手伝ってもらいました。
荷物を降ろすと

熱血君がやって来て

「おはようございます、親方♬」
「おはよう。」
「今日の仕入れは
銀鱈と鯖だけなの?」
「一応ね。」
「一応って・・・?」
「まぁ、御覧(ごろう)じろ。」
「ふぅ~ん。」
鯖も

銀鱈も

とりあえず

冷凍庫へ。
銀鱈の表示を見た熱血君

「1ケースが

12本入で
22、68キロもあるんだぁ!
それじゃ、一人で降ろすのは
大変なわけだね。」
「だから、手伝って
もらったんだよ。」
「中国語みたいな字も
書いてあるけど
どういうことなの?」
「中国にも
輸出されているんだよ。」
「そうなの!?
前からなの?」
「はっきりしたことは
覚えていないけど
この何年の間かなぁ。」
「中国でも需要があるっていう
言い方も出来るけど
現実には
日本が買い負けているんだよ。」
「え゛~っ!」
「銀鱈に限らず
他の海産物もそうだよ。
国産の場合
帆立(ほたて)なんて
かなりの量が中国に
輸出されているんだよ。」
「初めて聞いたよ。」
「中国の方が高く売れるから
そうなるんだよ。」
「いい悪いは抜きにして
値段が高くなるところで売るのが
ビジネスだからね~。」
「さっきの話じゃないけど
買い負けているってこと?」
「そうだよ。」
「魚っていうか海産物は
日本人専門だと
思っていたけど
そうじゃないんだぁ。」
「肉の消費量が
魚よりも多くなって
10年以上になるよ。」
「そうなんだぁ。」
「魚喰いの日本人なんて
今は昔のことだね。」
「言われてみれば
スーパーなんて
肉売場の方が広いよね。」
「そうは言っても
魚は種類が多いから
色んな味が楽しめるのが
肉にはない魅力だよ。」
「わかる、わかる。」
「魚市場に行けば
日本の食事情が分かるよ。
仕入れも大事だけど
それも大事だしね。」
「なるほどね。そう言えば
今日はバスが来るんでしょ?」
「だから、そろそろ
始めるよ。」
「頑張ってね~。」
「はいよ~。」
普段の段取りをしながら

始めると
ホールの方で

熱血君とチビッ子鬼が
おしゃべりタイム。
チビッ子鬼は

先月の半ばから
“癒しのふぐギャラリー”にいるので
半ばメンバー状態。
しばらくすると

自分のところにやって来て
「『節分が終わっちゃうから
親方の仕事をそばで見たい』って
言っているんだけど
いいかなぁ?」
「折角だから
見ていきなよ。」
「わぁ~。
親方、宜しくお願いします。」と
チビッ子鬼。
先輩面する熱血君が

二人に色々と

教えてあげていました。
様子を見ていると
「今日は、忙しそうだけど
平気なの?」と、チビッ子鬼。
訊かれた熱血君曰く
「平気だけど
忙しいって言うと
親方は機嫌が悪くなるよ。」
「どういうこと?」
「忙しいって
心を亡くすって書くでしょ。」
「うん、そうだね。」
「仕事に限らず
心を亡くすのは
良くないからだよ。」
「へぇ~。確かに・・・。
熱血料理人って言われるだけあって
熱いね~。」
「だから、今日も
寒さが弱いような気がしない?」
「う~ん、何となく。」
このやり取りが聞こえたので
「3人共、どうかしたの?」と
自分が声を掛けると
「何でもないよね~。」と、3人。
とは言え
熱血君の相手をしない自分は
仕事に集中出来
願ったり叶ったり。
そうこうすると

バスが到着し
一気にバタバタモード。
デザート以外の料理を
出し終えると
「チビッ子鬼達が
バスを見たいんだって
外に連れてってくれる?」
「かしこまりました!(笑)」
「わぁ~い、やったぁ♬」
外に出ると

「親方、今日のお客さんは
どこから来たの?」と
チビッ子鬼。
「九州からだよ。」
「へぇ~。遠くから来たね。
ってことは、『佳肴 季凛』は
全国区なの?」
「いやいや。そのレベルには
まだまだだよ。」
「でも、外国人のツアーも
来たことあるんでしょ?」
「あるよ。

これを読んでみて。」
「わぁ~。凄いじゃん!
世界中から来ると、いいね。」
「そうだね。」
「じゃあ、来るように
福は内~ バスも内~ 外国人も内~」
「ありがとうね。
そろそろ戻るよ。」
「はぁ~い。」
お食事を終え
出発時間になったら

みんなで

お見送り👋👋👋
片付けを始めると

「凄い数の洗い物だね。
頑張れ~、親方と真由美さん!」
片付けを終えると

豆まき用に次女が作った
かぶりものを見た3人は
「何だかファンキーな鬼だね👹」
「去年は

こんなの作ったよ。」
「え゛っ、マジ?」
「マジだよ。ブログにも書いたよ。

ほら。」
「笑える~!
恵方巻の話も、おかしいね。」
例年なら
恵方巻を作ってあげるのですが
それどころではなかったので

今年は手巻き寿司に。
「槍烏賊(やりいか)と
青柳(あおやぎ)が

今朝の仕入れの
などと一応なんだよ。」と
熱血君に言うと
「そういうことなんだぁ~。」と
納得の様子。
「今日のお昼のカレーもだけど

料理を作るのを

楽しんでいるよね、親方は?」と
チビッ子鬼。
「そうだね。商売抜きで作る料理は
大体が気楽だし、楽しいよ。
しかも、自分で食べたいものを
作れるからね~。」
「いいなぁ~。」
「節分が終わっても
時々遊びに来なよ。
時間がある時に
お昼を御馳走してあげるよ。」
「やったぁ~♬」
そんなこんなで
今年の節分の一日が
終わったのでした。
「そんじゃ

また明日🐡」 by ミニふぐ
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