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もっとおいしいお話し

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オーストラリア人の団体御一行様

今日は、オーストラリアからの団体のお客様の御予約を頂いていたこともあり、いつもとは違い、緊張しながら、仕事を始めたのですが、緊張していたのは、お客様の目の前で、料理の説明を、英語でしなくてはならいからで、今日のお話しは、昨日の続篇です。

ひととおりの段取りを終えたら、デザートの苺のムースを盛り付けたのですが、

一つだけ違うのは、生の魚や卵などを好まない方でしたので、

林檎のコンポートにし、苺のムースにしたのは、旅行会社のご要望で、静岡特産の食材を使うことだったからです。

静岡特産の食材はいくつかあるのですが、苺は、全国で4位か5位の生産量があり、伊豆、東部、中部、西部と県内を四地域に分けられている静岡県でありながらも、広く県内で生産されているので、県の特産品と言っても過言ではありませんし、生産地ということもあり、よく食べられています。

また、林檎のコンポートをお出ししたお客様は、

刺身替わりの山掛けの代わりに、湯葉の刺身をお出ししました。

ちなみに、替わりも代わりも、誤字ではありませんが、説明が長くなるので、割愛させて頂きます。

そして、南京豆腐(南瓜で作った豆腐)が、

冷蔵庫にしまう最後の料理で、この後、蒸物の鰯つみれ錦糸蒸しを盛り付けたのですが、

料理の中に使われている程度なら、卵に問題ないお客様には、鰯つみれを、

錦糸玉子ではなく、刻んだしゅうまいの皮で包んだものをご用意し、熱々をお出しするため、あんを貼り、温蔵庫にしまい、小鍋とお新香の盛り付けは女将兼愛妻(!?)の真由美さんに任せ、自分は買い出しへ。

買い出しから戻ると、

大方のセットも整い、日本人のお客様の時とは異なり、

ほうじ茶だけでなく、水も用意しておき、

英語版のショップカードと、今日のお客様用に誂(あつら)えた英語版の献立を、

半月盆に置き、お客様の到着を待つばかりとなりましたが、新型肺炎の流行を鑑(かんが)みて、

玄関前に、消毒液と筆で書いた“Before entering,use the disinfectant,please!(ご入店される前に、消毒液をお使い下さい。)”というお願いを用意し、到着を待つばかりとなりました。

バスが到着すると、

“Welcome to Japan and Kakoh Kirin!(ようこそ、日本へ。いらっしゃいませ)”と、声を掛けたのですが、普段はカウンター内で仕事をしている自分が、一番最初に、お客様に声を掛けるのは少ないこともあり、サービス業の原点に立ち返ることが出来たのは、非常に有り難いことで、基本の大切さを感じた次第です。

真由美さんはじめ、ホールスタッフは、いつも通りに、「いらっしゃいませ。」と声を掛け、御席に着くと、“Welcome again!I ‘m looking forward to your coming.(改めて、いらっしゃいませ。皆様の御来店、心待ちにしておりました。)”と挨拶をし、“Enjoy Kaiseki style Japanese lunch !(会席仕立ての和食のランチをご堪能下さい。)”と続き、小鍋に火を点け、各々の料理の説明をし、ここからは、仕上げの調理と説明と、普段にはない緊張感の中での仕事でした。

殆どのことは説明出来ても、訊かれたことの中には、難しい部分もあったので、その時は、通訳兼添乗員の助け船に乗り、無事にクリア。

そして、デザート以外の料理をお出しした後、ショップカードの裏面を見てもらい、“If you post the experience of today to SNS,such as Facebook,Twitter,and Instagram,you can get a special offer!(今日のお食事の様子をフェイスブック、ツイッター、インスタグラムに投稿して下されば、おまけを差し上げますよ。)”と、伝えると、あちらこちらで投稿してくれ、その画面を見るため、個室を右往左往。

そのおまけとは、

折鶴の箸置きで、折鶴の箸置きにしたのは、日本文化の象徴的なものと思ったからで、もう少し時間があれば、折紙を御席に用意しておき、折紙体験をしてもらえば良かったと、このお話しを書いている今の今になって、思いました。

最後にデザ-トをお出し、その説明をした後は、雑談をしたりと、お客様以上に自分が楽しんでしまい、まさに、自分の土俵で英会話教室状態。

そして、出発時間となり、

いつものように、お見送りをしました。

バスに乗る前に、添乗員から「日本人と違って、お世辞を言うことがないのにも関わらず、『ここの料理は美味しかったし、しかも、自ら英語で熱心に、料理だけでなく、日本文化についても、説明してくれて良かった。』という声があり、こちらも、良いお店で食事が出来ました。」と言われ、恥ずかしいやら、嬉しいやら、楽しかったやら・・・。

そして、その時に言われた“The chef is passionate!(親方は、熱い。)”という言葉が忘れられません。

知人に付けられた熱血料理人というニックネームというか、ハンドルネームが、海を越えても、伝わったとならば、自分のInstagramの“Enthusiastic Japanese-chef”も、いよいよ世界進出!?(笑)

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