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HOME ≫ ブログ ≫ 京都・舞鶴産の鰆(さわら)の西京焼

京都・舞鶴産の鰆(さわら)の西京焼

Vol.3923

生涯、一料理人を貫くためが想いを

『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の

志村弘信が

2月4日の今日も

認(したた)めます。

「親方、今日の会席料理の焼物は

鰆(さわら)の西京焼だったね。」

「そうだよ。」

「まじで、んまそうだったよ。」

「間違いね。」

「『一昨日のブログ

今日話す』って

言ってたけど

話してくれるんでしょ?」

「そうだよ。

鰆は自分が好きな魚だから

大体ブログに書いちゃうんだよね。」

「時々見るもん。」

「どこから話そうか

悩んでいるんだけど

どこから話そうかなぁ~。」

「やっぱ、市場の様子からが

いいんじゃね?」

「そうだね。

じゃあ、始めるよ。」

「ほぉ~い♬」

一昨日(木曜日)

沼津魚市場に行くと

鰆が入荷していました。

こちらに並んでいたのは

宮崎産と

京都・舞鶴産です。

宮崎産の方は

3キロ台のものでしたので

その時点でパス。

というのも

西京焼にする鰆は

4キロ以上という

自分の掟(おきて)があるからです。

・理由 (その1)

脂の乗りが明らかに違う

・理由 (その2)

4キロUPの方が

切身にした時の

盤(ばん)がきれい

さてさて、舞鶴産と言えば

この日、別の売場にも

入荷していたのですが

3キロ台なので

速攻パス。

さらに言うと

同じ漁場ですので

鮮度は完全に同じ状態でした。

しつこいようですが

3キロ台なので、パス。

最初の舞鶴産には

4,3キロ、4,7キロ(2本)と

3本の4キロUPの鰆が

ありました。

3本共、ほぼ互角で

甲乙つけ難かったのですが

この4,7キロを指名。

もう1本の方を却下したのは

長い=スリムだったからです。

「そういうわけで

この鰆なんだね、親方。」

「そうだよ。」

鱗とぬめりを取り

頭を落とし

水洗いすると

乳白色の身。

ということは


良さげな脂の乗り具合で

メタボではありません。

この程よく脂が乗っているのが

鰆の良いところにして

自分が一番の好きな理由なのです。

半身を卸すと

美しいまでの乳白色。

惚れ惚れします。

もう半身も

もちのろんで、乳白色。

また、鰆は魚の中で

もっとも身割れしやすい魚の一つですが

身割していないだけでなく

身割れさせることなく

卸せたことに

100点満点の自画自賛。

切身にすると

これまた惚れ惚れ・・・。

そして

有機JAS認証済の

西京味噌をベースにした

お手製の西京味噌と共に

真空パック。

2日経った今日

水洗いしたら

串を打ち

焼き上げました。

「ねぇ、親方

水洗いしても

味が抜けないの?」

「平気、平気。

西京漬だけじゃなく粕漬も

味噌や酒粕を落としてから

焼かないと

焦げちゃうんだよ。」

「知らない人

多いんじゃね?」

「多分ね。

だから、こんなブログを

書いたことがあるよ。

「へぇ~。」

「あと、このブログのQRコードが

【西京漬】のリーフレットにも

載っているよ。」

「ふぅ~ん。」

「決して安いものでもないし

自分が納得して仕入れた魚で

仕込んでいる以上

上手に焼いてもらえないと

自分のことが否定されているような

気がするから

ここまでしないと

気が済まないんだよね。」

「そこまでの西京焼愛って・・・?」

「西京焼だけじゃないんだけど

和食って、魚菜食文化だから

その美味しさと魅力を伝えるのも

料理人の仕事なんだよ。」

「うんうん。」

「でないと、魚を食べてくれなく

なっちゃうじゃん。

そうすると

どうなると思う?」

「うぅ~ん。

魚が不必要になるよね。」

「それで、あと一歩で

答に辿り着けそうじゃん!」

「え~っと、そのぉ~・・・。」

「はい

時間切れ!」

「あぁ~あっ・・・。」

「漁師が獲りに

行かなくなっちゃう。

っていうか

漁師のなり手がいなくなっちゃう。」

「困るじゃん!」

「困るよ。

漁師に限ったことじゃなく

一次産業を仕事にしてくれる人が

いなくなったら

ともかく困るんだよ。」

「そうだよね。

でも、国の政策を見ていると

そう思えないような・・・。」

「都合のいい時だけは

きれい事を言うのに

実際には、一次産業を

粗末にし過ぎだね。」

「分かる分かる!」

「料理人って

一次産業の隣にいる以上

漁師や農家の人達の

代弁者になるべきなんだよ。」

「そうだよね。」

「だからこそ

魚市場に行って

現状を見る必要が

あるんだよ。」

「料理を作るだけじゃ

いけないんだよね。」

「そうさ。一次産業を

大事にしてこそ

国が成り立つんだからね。」

「なるほどね。」

「まだまだ話したいけど

この辺にしておくよ、今日は。」

「このことになると

親方は熱血料理人の本性

丸出しになるね。」

「裏表なく、虚心坦懐こそ

自分の姿だからね。」

「そうだね。」

「大人こそ、本気にならないとね。」

「そういうの、いいね。」

一介の料理人が出来ることには

限度があります。

とは言え

声を出し続けることで

魚菜食文化の魅力を

伝えるだけでなく

和食本来のスタイルを

取り戻すきっかけになるよう

日々の仕事に臨み続けます。

「ってことで

また明日ね🐡」 by ふぐとら

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