My包丁で、沼津魚市場で活〆にした鱸(すずき)&とらふぐ(天然)
Vol.3971
いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信に
今日(3月24日)も
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4628.jpg)
お付き合い下さい。
そんな今日のお話しは
活魚を締める方法についてです。
今朝、沼津魚市場に着き
最初に向かったのが
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4585.jpg)
活魚売場でした。
活魚売場には
仕入れるものが
あろうとなかろうと
必ず立ち寄ります。
というより
ほぼほぼ、一番初めです。
生簀に入っていたのは
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4602.jpg)
静岡県由比(ゆい)産の鱸(スズキ)で
昨日、荷主の魚屋さんのに
注文しておいたものです。
買い方というか、注文の仕方は
複雑なので
あえて説明はしません。
隠すほどのことでもないので
気になる方は
お訊ね下さい。
このスズキの荷主でもある
魚屋さんが今日持ってきた魚が
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4596.jpg)
これらです。
その中には
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4598.jpg)
自分の鱸の連れもありました。
連れとあるうように
昨日、水揚げされた時点では
活きていたものです。
活〆にするため
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4607.jpg)
生簀から取り出したら
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4609.jpg)
布巾で頭を隠します。
こうすると
動きが止まるからです。
とは言っても、長時間
動かないわけではありません。
手際良く、頭を押さえた
持参した出刃包丁で締めたら
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4611.jpg)
海水に浸け
血抜きをし
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4614.jpg)
神経を抜くため
細い針金を脊髄に入れます。
神経を抜くというよりは
神経をつぶすというのが
正しいかもしれません。
神経を抜くことで
死後硬直が遅れ
鮮度が長持ちするのです。
とりあえず、今朝の仕入れの
メインイベントが終了し
別の生簀を覗くと
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4588.jpg)
昨日同様
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4590.jpg)
熱海市網代の定置網漁の
魚が入っており
昨日の様子は
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4491.jpg)
こちらをお読み下さい。
オニ他○という符牒(ふちょう)のような
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4599.jpg)
生簀の中に入っていたのは
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4601.jpg)
チビとら”こと
ミニサイズのとらふぐと
オニカサゴでした。
オニ他○という意味は
オニカサゴ、他の魚を
ひとまとめ
つまり○にすることです。
また別の生簀には
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4592.jpg)
トラフグ(0,3キロ)と
フグ(1、0キロ)が入っていました。
このフグとは
マフグのことです。
この3本を仕入れるため
仲買人と作戦を立て
セリに臨むも
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4622.jpg)
GETしたのは、これのみ。
あとは、撃沈・・・😢
チビとら”だけを取り出し
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4627.jpg)
締めてから、持ち帰ることに。
チビとらとは言え
天然のとらふぐですので
複雑な気分で
萌え燃え・・・💖
チビとらの連れのオニカサゴは
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4624.jpg)
沼津市の居酒屋『きえい』さんへの
置き土産に。
その置き土産は
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/image-27-1024x535.png)
『きえい』さんの水槽で
![食品の画像のようです](https://scontent.ffsz1-2.fna.fbcdn.net/v/t39.30808-6/337382620_743748327120984_1536434039957301161_n.jpg?_nc_cat=106&ccb=1-7&_nc_sid=dbeb18&_nc_ohc=05g0rGO4Py4AX-VnlOA&_nc_ht=scontent.ffsz1-2.fna&oh=00_AfA4XQpKKU8Suue6G6KHzfXnCQGKmUKkVAvTctF0AaRQ7A&oe=6422FE88)
ペットに。
『佳肴 季凛』に戻ると
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4632.jpg)
熱血君がやって来て
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4636.jpg)
「おはよう、親方🐡」
「おはよう🐡」
「とらふぐを仕入れて来たのに
浮かない顔をしているけど・・・。」
「はぁ~
![かわいい右斜め上向きの矢印のイラストイラスト - No: 1605821/無料イラストなら「イラストAC」](https://data.ac-illust.com/data/thumbnails/47/4731bf463e315255f59158ea4dac3813_t.jpeg)
読んでみなよ。」
「あ~っ、そういうことね。
それでも3打数1安打なら
いいんじゃね。」
「そうだね。」
「ねぇ、しずまえって
何なの?」
「しずまえは
![](https://www.city.shizuoka.lg.jp/000912748.jpg)
ここを読んでごらん。」
「そういうことね。
この人、鈴木さんでしょ?」
「あ゛~っ!?
鈴木じゃなくて鱸(スズキ)だよ。」
「魚なのに、どうして苗字なの?」
「だぁ~かぁ~らっ
苗字じゃないの!」
「じゃあ、どうして
スズキなの?」
「あとで教えてあげるよ。」
「はぁ~い。」
鱗を取り、頭を落とし
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4641.jpg)
水洗いし
三枚に卸したら
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4644.jpg)
背と
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4643.jpg)
腹に柵取りしておきました。
これを見た熱血君
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4646.jpg)
「透き通るみたいな白身だね。」
「おっ、目の付け所が
いいじゃん!」
「どういうこと?」
「スズキの名前の由来だよ。」
「とりあえず
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4647.jpg)
冷蔵庫にしまってから
続きを話すよ。」
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4648.jpg)
「うん♬」
「これを見てごらん。
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4649.jpg)
あらの部分だけど
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4651.jpg)
さっきよりも
こっちの方が透き通って
見えると思わない?」
「そうだね。
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4652.jpg)
透き通る
↓
すきとおる
・・・・・。」
「う~ん、近づいて来た。」
「う~、あ~、~ん。
ダメだ、出ない。」
「すすぎ洗ったように
白い身だから
スズキなんだよ。」
「そうなんだぁ。
鈴木さんとは
縁もゆかりも無いね。」
「他にも説があるけど
気になったら
グーグル先生でも
ヤフーさんにでも
訊いてごらん。」
「そうだね。
あとさぁ、必ず活魚売場に行くって
今日も書いてあったけど
どういうことなの?」
「料理の道のスタートが
東京の鮨屋だったんだけど
その店は、毎朝
築地(今の豊洲)の市場で
活きた白身を最低5種類
仕入れていたんだよ。」
「へぇ~。」
「それがあるから
今でも寄っちゃうんだよ。」
「そうなんだぁ。
“三つ子の魂百まで”だね。」
「気の利いたこと
言うじゃん。」
「えへへ・・・。
最低5種類って言ったけど
どんな魚なの?」
「時季によって色々だけど
思い出す限り、言うよ。」
「うん。」
「平目(ひらめ)、鰈(かれい)
鯒(こち)、 魴鮄(ほうぼう)
鮎並(あいなめ)、鱸(すずき)
伊佐木(いさき)、皮剥(かわはぎ)
鯛(たい)、笠子(かさご)とか。」
「凄いね。」
「鯛がつく魚には
真鯛(まだい)、黒鯛(くろだい)
石鯛(いしだい)とか・・・。
他にもあるけど
書き切れないよ。」
「ここまでになると
![さかなクン凄い!! | 発達障害の息子とグレーゾーン娘の子育て奮闘記](https://stat.ameba.jp/user_images/20210606/21/5320033/27/d4/j/o1029101014953473814.jpg)
さかなクンっていうか
白身君じゃん。」
「そうだね。」
「白身だけど
フグ類は無いねぇ。
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4658.jpg)
それにしても
今日のはちっちゃくね?」
「チビとらだけに、ちっちゃいよ。
鮨屋だから
ふぐは使っていなかったし
そこの親方や職人も
免許がなかったからね。」
「ふぅ~ん。」
「結果的に
ふぐを扱う機会が無かったし
そうは言っても
フグ類は特殊な魚だから
普通の白身とは
別物なんだよ。」
「そうなんだぁ。
そうは言っても
今じゃ、ふぐ命💖
人に歴史ありだね。」
「そうだね。」
そんなやり取りを終え
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4664.jpg)
とらふぐの仕込みが終了。
分かってはいても
物寂しい限りで・・・。
「明日はお弁当があるんだね。
![](https://www.kakoh-kirin.jp/blog/wp-content/uploads/2023/03/sRIMG4675.jpg)
そんじゃ、また🐡」
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