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親方から受け継いだ【胡麻だれ】とサラダ素麺

Vol.4038

いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)を

基本に据えた

“身体に優しい美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。

今日(5月30日)のお話しは

【胡麻だれ】についてお話しします。 


それじゃ、始めるよ~🐡


「おはよう、親方🐡

何をやっているの?」

と、熱血君。

「おはよう🐡

見て、分かんない?」

と、答えると

「出た、ぶっきら棒トーク!

チーマージャンっているのは

分かるんだけど

どうして

スチコンに入れてるかってことだよ。」

※スチコンとは

スチームコンベクションオーブン

のことです。


「芝麻醤(チーマージャン)を

温めるんだよ。」

「ますます

分かんないんだけど・・・。」

「まぁまぁ

話していくうちに

分かるから

御覧(ごろう)じろってことで。」

「はぁ~い♬」


芝麻醤は

当店オリジナルの【胡麻だれ】に使います。

温めるのは

固まっている部分を

柔らかくするためです。

スチコンで温めるのは

ランチの営業時間中

スチコンで色々と温める(蒸す)

ついでだからです。 

ランチの営業まで

時間があったので

炒り胡麻を

当たり鉢で当たります。

「ねぇ、これって

すり鉢じゃないの?」

「そうだよ。

するっていうのは

賭け事とかで

お金を“する”につながって

縁起が良くないから

使わないんだよ。」

「そっかぁ

当たり1 | 無料イラスト素材|素材ラボ

当たりの方が

イメージが良いもんね!」

「そうだよ。」

「じゃあ、すりこ木のことは

何て言うの?」

「当たり棒だよ。」

「そのまんまじゃん。

じゃあ、胡麻をあたるって言うの?」

「そうだよ。

胡麻をするっていうと

さらにイメージが良くないしね。」

「そうだね。

今度から、そう言おうっと。」


胡麻をあたっていると

「胡麻の香りが

何も言えないねぇ~。」


この程度まで、あたったら

赤味噌と白味噌を加え

よく混ざったら


胡麻油を加え

伸ばしていきます。

さらに混ぜ合わせたら

てんさい糖

コチュジャン、豆板醬(トウバンジャン)

XO醤、甜麵醬(テンメンジャン)を

加えます。

これらの並びは

左上から時計回りです。

空いた瓶に

醤油などを合わせた調味料を入れ

使い残しのないよう

使い切るのは言うまでもありません。 


少しずつ合わせ調味料を加えながら

合わせていくと

こんな感じに。


「親方、色々と合わせているけど

一度に全部入れて

混ぜ合わせるのは

だめなの?」と

熱血君が訊いてきました。


「だめだよ。

固いものに柔らかいものを入れ

液体で伸ばしていかないと

混ざりにくいからね。」

「そうなんだぁ。

テレビとか動画で

たれとかドレッシングを

作っているのを見るけど

良くないじゃん。」


「良くないっていうか

料理の基本から

外れているし


そういう段取りだと

他の調理も

???っていうのが

多いんだよ。」


「どんなもんでも

基本って大事なんだね。」

「そういうことだよ。」


ランチの営業が終わったので

スチコンから芝麻醤を取り出すと

「ラベルは、どこに行ったの?」

「温めていると

ラベルが変形するから

取っちゃったんだよ。

蒸している間に

水滴がついちゃうから

無い方がいいんだよ。」

「へぇ~。

中まで入っちゃうの?」

「そういうことは無いけど

ラベルの隙間に水が残っていると

間違って入ると困るからね。」

「そういうことなんだぁ。」

「【胡麻だれ】に限らず

たれ、ソースみたいなものには

水は大敵だから

注意が必要なんだよ。」

「へぇ~。」 


蓋を開け

芝麻醬を当たり鉢に加えていきます。

液体状の芝麻醤を入れ終えたら

この赤褐色の調味料を入れます。

この調味料は


日本酒、みりん、赤酒を合わせたものに

昆布、桜海老、干し椎茸の足を加え

沸騰させてから

濾したものです。

まだ熱いので

芝麻醤のボトルに入れると

固まっているものも

簡単に溶けます。

しっかり使い切り

醤油ベースの合わせ調味料を加えたら

出来上がりです。 

醤油ベースの調味料に

入っているのが👇

 ・濃口醤油 ・酢 ・みりん 

 ・赤酒 ・たまり醤油


出来上がった【胡麻だれ】を見ると


「ねぇ、親方。

使っている材料だけじゃなく

作り方も公開していいの?」

「いいさ。秘密にする理由も無いし

【胡麻だれ】の原材料は

全て公開済じゃん。」

「確かに、そうだけど・・・。」

「特許レベルのものなら

公開出来ないけど

真似されても

構わないしね。」

「真似されても、平気なの?」

「平気だよ。

そもそも、今の自分があるのは

師事した親方達

色々と教えてくれた先輩達が

いたからじゃん。」

「確かに、そうだけど・・・。」

「教わったものを

人に伝えるのが

それこそ伝統なわけだし。」

「うんうん。」

「人に教えたら

また新しいものを覚えれば

いいだけの話じゃん。」

「言われてみれば

そうだよね。」

「真似されるってことは

評価されたことなんだから

胸を張ってもいいんだよ。」

「大きな気持ちでいた方が

清々しいしね。」

「そういうこと。

この【胡麻だれ】だって

浜松の親方に教わったものを

アレンジしたものなんだよ。」

「へぇ~。

親方の味を

子分が受け継ぐって

かっこ良過ぎだよ。

いいじゃん、いいじゃん!」

「【胡麻だれ】の使い方の

基本も同じだよ。」

「ってことは

ランチとかでも出している

サラダ素麺?」

「そうだよ。

今から20年ちょっと前に

見たっていうか食べた時

和食の基本を大事にしながら

アレンジしたことに驚いたのを

今でも覚えているよ。」

「昨日のバスのお客さんも

喜んでいたよね。

美味しい料理って

時間が経っても

変わらないんだね。」

「そうだよ。」

「で、浜松の親方は

この【胡麻だれ】のことを

知っているの?」

「知っているよ。

贈った時に

凄く喜んでいたしね。」

「そりゃ、そうだよ。

自分の料理を

教え子が受け継いでいるんだよ。

聞いてたら

感動する男性のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

目から汗が出て来ちゃった・・・。 」

「涙じゃなくて、汗ね。

強がっちゃって~。」

「汗なの!」

仕上がったら

ボトル詰めをし

ラベルを貼り 

袋詰めをしたら

明日

発送出来るようにしておきました。 

【胡麻だれ】に限らず

今の自分があるのは

先程の親方だけでなく

多くの人達から

色々と教わったからです。

その伝統を

次世代に繋ぐ姿勢を失うことなく

日々の仕事に臨み続けます。


「明日のランチは

早仕舞いなので

宜しくお願いします🐡」 by ミニふぐ 

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