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とらふぐと一般的な魚の締めの違いの理由

Vol.4195

いらっしゃいませ 


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。

今日(11月3日)は

とらふぐと一般的な魚の締めの違い

についてお話しします。 

今朝は、沼津魚市場で

福島産のとらふぐ2本と

縞鯵(しまあじ)を仕入れ

縞鯵は

伊豆・土肥(とい)産でした。


【佳肴 季凛】に戻ると

「 おはよう、親方🐡

魚だけじゃなく

野菜も食材もあって

特盛じゃん!」

と、ミニふぐちゃん。 


「おはよう🐡

魚市場だけじゃなく

食遊市場にも行ったからね。

しかも、魚市場と食遊市場を

往復したし・・・。」

と、返しました。


「それじゃ、たいへんだったね。」

「まぁね。」

「で、スチロールに入っているのは

何なの?」


「大きいスチロールが

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG0381.jpg

とらふぐと縞鯵で

小さい方が川海老で


川海老は



青森の小川原湖のだよ。」

「おがわはらこ?」

「いや、おがわらこ。」

「おがわらこって

3回言うと

呪文になるんじゃね?」

「まぁ、呼びにくいのは

確かだけど・・・。」 

「シマアジって言えば

この間、話してくれたよね。」


※この間の話とは👇



「そうそう。

今朝も、結構あったよ。

見づらいだろうけど

検量中の様子・・・。」

「これから締めるんでしょ?」

「そうだよ。

離れていてね。」

「はぁ~い♬」 


スチロールから取り出したら

先ずは、縞鯵。 

頭と


尾びれの付根に

包丁を入れたら


氷入りの海水へ。


そして

とらふぐです。


締めたら

同じく海水へ。

氷を入れて冷やしてあるのは

締めた時に

一気に体温が上昇して

身が焼けてしまうのを

防ぐためです。

身が焼けると

ブヨブヨの身になって

使いものになりません。 

縞鯵は

神経を抜いておきました。 


縞鯵の下処理は

一般的な魚同様

以下の①~④の通りです。



画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG0409.jpg


①鱗(うろこ)を取る

②頭を落とす

③はらわたを抜く

④水洗い

この後、三枚に卸すのですが


今日のは

明後日のバスツアー用の刺身に使うので

水気をふき取ったら


中骨に残っている血を取るだけでなく


中骨に針金を刺し


さらに血を抜いてから


腹にキッチンペーパーを詰め

弱めの真空包装をして

氷詰めしておきました。

氷詰めすることで

食材は細胞内の

たんぱく質とでんぷんを分解し

不凍物質を作り出し

旨味が増すのです。 


「明後日まで、おとなしく

おとなしく、お寝んねしてね~♬」 


真打のとらふぐをまな板に乗せると

「トラフグの方は


シマアジみたいに

大きな切り口じゃないけど

どうしてなの?」 

と、訊いてきました。 

「すげぇニッチなところに

目を付けたね👀

っていうか

よく気付いたじゃん。」

「えへへ・・・。」

「とらふぐを卸しながら

話してあげるからね。」

「はぁ~い♬」 


とらふぐというより

ふぐ類の基本的な卸し方は


最初にくちばしを落としたら

皮を剥(は)いでいきます。

この時点で

普通の魚の卸し方とは

全く異なり

卸すというより

解体の方が正しいかもしれません。

なので、

卸すとは言わずに

ばらすと言ったりもします。 


皮を剥いだら

内臓を取り除くのですが


この時に

頭と胴体の部分を包丁で押さえてから

内臓とかまの部分を外します。


一般的な魚のように

頭を落としてあると

包丁で押さえることが出来ません。

要は、卸しやすくするため

頭と胴体を

切り離すことをしないのです。

ばらし終えたとらふぐを

いつものように

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが

水洗いしていると


「今の親方の説明って

知ってた?」と

真由美さんに訊くと

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG0431-1.jpg


「ぜ~んぜん、知らなかったよ。

っていうか

私が卸すわけじゃないしね。」

と、真由美さんの返答。 


「そうなんだけどさぁ~。」 


手直しをし

洗い上げ

とらふぐの下処理が終わりました。 


「あとさぁ、とらふぐの場合

神経を抜かないのは

どうしてなの?」

と、新たな質問。 


「脊髄に針金を通さなくても

頭からでも

神経を抜くことは出来るんだけど


そもそも、とらふぐの場合

活〆にしてから

ちゃんとした刺身に仕立てるまでに

最低でも2日かかるし

もっと言うと

水分が抜けて旨味が出るまでに

3、4日かかるから

死後硬直を遅らせる必要もないんだよ。

今言った水分を抜くってことも

美味しいふぐ刺にすることも

大事だからね。」


「そういうことなんだぁ~。」

「卸し方、仕立て方が

普通の魚と違うのも

ふぐっていうか

とらふぐの特徴なんだよ。

もっと言うと

ふぐ料理だけで看板を出せる

ふぐ屋っていう専門屋があるくらいに

日本料理の中じゃ

特殊なんだよ。」


「へぇ~。

特殊ってことは

親方そのものじゃん。」

「そうだね。

・・・・・。

そんなこと

あるわけないじゃん!」


「でもさぁ

親方のスタイルって

マクロビオをベースにした

“身体に優しい美味しい日本料理”で

ふぐ、西京焼が推しだから

普通の和食とか日本料理とは

違うよね、確かに。」


「まぁね、変わり者だから

いいんだよ、それで。」

「親方って

自分のこと

分かっているみたいじゃん。

そうなの、真由美さん?」 



「そうだよ。

だから、私も少し変わっているかも・・・。


しかも、変わり者×2じゃなくて

変わり者の2乗だからね。」


「やっぱ、そうなんだぁ~。(笑)」


一連のやり取りにもあるように

『佳肴 季凛』は

オーソドックスな日本料理店とは

違う面がありますが

その根本にあるのは

本物の美味しさを

追い求めることにあります。


そのために

自ら魚市場に通い

リアルな現場に触れ

魚だけでなく

多くの食材を知るために

アンテナの受信力を

鍛えるのです。


「明日こそ

この器のことを話してもいいんじゃね。

そんじゃ、また🐡」 by ゆるキャラ一同


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