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もっとおいしいお話し

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さばふぐ

 おはようございます。”佳肴 季凛”は、本日定休日なのですが、毎朝沼津の魚市場へ行くため、早起き(4時過ぎ)しているので、休みの日でも、6時くらいには、起きてしまいます。
 もっと言うと、4時~5時の間に、目が覚めることも、よくあります。そんな時、つい休みだからといって、つい市場へ行ってしまい、時間に余裕があるので、つい衝動買いしてしまい、休みを返上してしまうことも、何度もありました。
 でも、今朝はそんな時間に、目が覚めなかったので、休みを取ることが出来ます。と言うより、その予定です。
 この時季、”佳肴 季凛”では、ふぐ料理を召し上がれますが、使っているふぐは、活締めの天然のとらふぐです。主な産地は遠州灘です。
 もちろん、自分の目利きで、ふぐを仕入れてくるのですが、この時季は、さばふぐという種類のふぐも、たまに入荷してきます。
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 先週末に仕入れてきました。この様に、活きているままでの入荷は珍しく、殆どが”野締め”(=死んだ状態)です。もっぱら、唐揚げや鍋に使います。
 今回のさばふぐは活きているので、当然刺身で、食べられますし、会席のコースの刺身に、使用しました。本来なら、ここでその写真を載せるつもりでしたが、忙しさにかまけて、写真がとれませんでした。あしからず。
 味は、とらふぐには、負けます。というより、完敗です。値段も完敗というより、コールド負けです。でも鯛や平目などの白身の魚と比べてみても、決して劣ることは、ありませんし、お客様の多くは、「白身の食べ比べが出来てうれしい。」とか、「初めて食べた。」と仰ってくれました。
 ちなみに、この時の会席の刺身の内容は、本鮪(大間産)、平目(沼津産)、さばふぐ(沼津産)、うに(北海道産)でした。
 先ほどお話ししたように、とらふぐに劣るからという理由で、さばふぐなどのふぐを、使わない料理人も多くいます。
 自分はそういう考えは全く持っていませんし、せっかく早起きして、”佳肴 季凛”のある富士市から、沼津の魚市場まで行くのですから、いろんな魚を仕入れてきたいものです。
 料理人を生業として選び、自分で体一丁身を張っている以上、自分の目で見て確かめて、納得したものだけを使って料理を作ってこそ、 ”熱血料理人”の存在意義があるはずです。
 高くて良い食材を使って料理を作ることは、誰にもできます。安くて(少々語弊がありますが)良い食材を作ってこそ、本当の意味で料理人だと、自分は思っています。
 お客様に美味しい料理を食べて欲しいのが、自分の想いなのです。そして、少しでも、お安く料理を提供したいのです。
 ”体にやさしい、美味しい日本料理”だけでなく、”『懐』にもやさしい日本料理”を作りたいものです。
  志村
 

半年ぶりです。

 今日も、ふぐを仕入れてきました。もちろん、とらふぐです。
 ただ今日は、珍しいふぐの入荷もありました。
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 ”赤目ふぐ”と言います。以前も仕入れたことがあります。
 普通は、春先に出回ることが多いのですが、たまたま、定置網にかかったようです。
 当然活きたままで、入荷してくるのですが、今朝はあいにく、デジカメを、沼津の魚市場に、持って行くのを忘れたので、”佳肴 季凛”に戻ってから、写真に収めました。
 
 当然活きていたものを、市場で締めたので、頭のところには、こんな風に、包丁を入れた痕があります。
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 当然、本日の”季の魚”として、お客さんに出します。値段は、とらふぐの刺身の約半分の一人前、2,800円です。
 ふぐの刺身の味比べをする機会など、めったにありません。東京のふぐ専門店では、いろんな種類のふぐを使うところもありますが、富士市や富士宮市では、恐らく”佳肴 季凛”だけのはずです。
 ここ2、3日の間の特別企画とでも、言いましょうか。是非、味比べをしてみて下さい。
   志村
追伸 一度でいいから、最低でも、3種類くらいのふぐを置いてみたいものです。
  
 

ふぐの白子 (その2)

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 ふぐを卸し終えたところです。今日のふぐも、オスでした。ご覧のように、白子が入っていました。
先日お話ししたように、十一月も半ばを過ぎると、ふぐの白子も段々と成長してきます。
 ここ最近、沼津の魚市場で、ふぐを選る時は、白子が入っていそうなふぐを、仕入れるようにしています。
 どうやって?
 言うまでもありませんが、自分は男です。ですから、女性が近寄ってきてくれると、うれしいことこの上ありません。
 ふぐも同じはずです。
 自分が生簀に手を入れると、オスのふぐは、逃げるのです。
 !? !? !?
 なんてことはありません。
 お腹の部分を触ると、なんとなく膨らんでいるふぐを、見つけるだけのことです。はっきり言えば、”当てずっぽう”ってやつです。
 ただ、ここ最近は、”白子入りのふぐ”の的中率が高いので、自分としては、してやったりの気分です。
 そんな時は、つい白子を手に取り、神棚があれば、奉りたくなる気分です。
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 神棚に奉るわけにもいかないので、あとはお客さんが、召し上がってくれるのを、待つだけです。
    志村

ふぐのとげ

 ふぐは、怒ったり、相手を威嚇する時、お腹を膨らますのは、ご存知かと思います。
 ふぐを卸す時も、お腹を膨らますことも、よくあります。
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 こんな感じに、膨らまします。さながら、”ふぐ風船”とでも言いましょうか。
 この時、ふぐはただお腹を膨らましているだけではありません。何をしているかというと、背中と腹部にある”とげ”を立たしているのです。
 近寄って見てみると、お分かり頂けると思います。
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 こんな状態になっているのです。同じ仲間の”はりせんぼん”が、とげを出しているのと、全く同じ状態です。
 このとげが、いくつあるのかは分かりませんが、”針千本”と言うだけのことはあると思います。
 このとげを取る作業が、ふぐを下拵えする上で、厄介な仕事の一つです。この様子は、こちらを、お読み下さい。
 これから、十二月にかけて、ますますふぐの味が良くなっていきます。ふぐは水洗い、とげ取りなど、手間のかかる仕事が多い魚ですが、自称”富士市で一番のふぐ好き”を名乗っている以上、そんなヤワなことは、言ってられません。
 ということで、今からふぐを卸しますので、本日はこれにて。
    志村

うちふぐ

 寒くなってくるこの時季の、夕飯は何と言っても”お鍋”に限ります。寄せ鍋、湯豆腐、キムチ鍋・・・。いろんな鍋料理がありますが、私のお気に入りは、何と言っても”ふぐちり”です。
 この時季になると、Myダーリンである志村さんに、お願いして、ふぐ料理を、うちでも食べられるように、作ってもらいます。もちろん、お金も払います。
 ”ふぐ刺し”に始まって、”ふぐちり”といった感じです。ただ、うちでは揚物はたいへんなので、残念ながら、唐揚げなしのコースです。
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 ふぐが青い皿に、盛り付けられています。
 厚いのが、お分かりですか?今回は刺身でなく、贅沢にも、しゃぶしゃぶにするのです。
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 もちろん、骨付きの部分である”あら”もあります。これがないと、ふぐの旨味が出ません。
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 もちろん、野菜もいれますが、志村さんによれば、きのこ類を入れすぎると、ふぐの繊細な味を壊してしまうので、きのこ類は、せいぜい2種類くらいです。
 うちでふぐを食べる時(=”うちふぐ”)の私の口癖は、「富士市で一番贅沢な夕飯かもね。」です。
 今度は、いつ作ってもらおうかなぁ。
  真由美

ふぐの白子

 11月に入ると、ふぐの”子”(白子、真子)が、段々と成長していきます。
 ちなみに、ふぐの”子”のうち、オスのもの、つまり白子は食べられますが、メスのもの、つまり真子は、猛毒ゆえ、食べられません。
 また、この時季になると、自分は白子が成長していそうなふぐを、市場で選るようにしています。
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 ちょうど、表の皮をはいだところです。粘膜に覆われているので、分かりづらいかと思いますが、二つ対に並んでいるのが、白子です。
 予想的中!見事一番人気に応えてくれました。
 粘膜を取り除くと、はっきりと白子の姿が目に入ります。
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 なかなかの白子です。
 白子の食べ方は、”焼き”、また軽く湯がいて、ポン酢が定番です。それ以上にもっと美味しい食べ方があります。まず軽く湯がいて、箸でつぶし、その中にポン酢を入れます。そこに厚めに包丁したふぐの身を、しゃぶしゃぶして、白子入りのポン酢だれで、食べるのが最高です。
 まさに、”King of ふぐ料理”と言ったところです。これについては、”佳肴 季凛”のホームページの”ふぐ料理”にも、書かれています。
こちらをご覧頂いても、全く同じことが書かれています。
 二度も三度もお話ししたいくらいの美味しさなのです。初めて自分で試した時、その美味しさに、言葉を失いました。
 ”佳肴 季凛”でふぐを召し上がる機会がありましたら、ぜひ一度試してみてください。悶絶間違いなしの味です。
    志村
 

ふぐの水洗い

 十月も後半になると、朝晩、寒さを感じるようになりました。これからの時季、我々料理人泣かせとも言えるのが、水の冷たさです。
 普通に使う程度では、我慢できるのですが、ふぐを卸してから、水洗いする時、逃げ出したくなることもしばしばです。
 ふぐは、普通の魚と異なり、粘膜が沢山ついているので、それを取り除かなくてはなりません。水を流しながら、布巾を使って、仕事をします。
 ”カマ”の部分を、水洗いしているところです。無理に取ろうとすると、関節のところで切り離してしまうので、注意しながら洗います。
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 一方、こちらが、身の部分です。粘膜だけでなく、中骨についている、血もきれいに取り除かなくてはなりません。
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 この作業が、ふぐを卸す時、一番手間がかかります。ふぐの数が多いと、途中でやめようかと思うこともしばしばあります。
 また、ふぐを水洗いする時、使う水はかなりの量です。”ふぐ一本に水一斗”という言葉も、あるほどです。
 ですから、これからの時季、ふぐを仕入れた時の請求書よりも、富士市の水道局の請求書の方が、自分の悩みの種の一つです。
 そんな冗談めいた話はともかく、節水を心がけて、ふぐを卸すとします。
   志村
 

私設富士市ふぐ水族館

 本日、”佳肴 季凛”は、定休日なのですが、明日(10月21日)は、沼津魚市場が休みなので、今朝も仕入れに行って来ました。
 そのため、魚も活かしたまま、”佳肴 季凛”のある富士市まで、持って来ました。ちなみに、その魚は、ふぐ、かんぱち、うまづらはぎ、です。
 当然、活きているので、そのまま水槽にいれておき、明日の朝、締めます。締め方については、前回お話しした通りです。
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 これが、水槽です。よく見ても、ふぐしか見えません。角度を変えてもふぐだけです。
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 近寄ってみても、かんぱち、うまづらはぎの姿は見えません。というより、ふぐの数が多いのです。
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 やはりふぐばかりです。比較的、ふぐの相場が安くて、良いものがあると、多目に仕入れてくるので、ふぐだらけになってしまうのです。
 特に、これからの時季はそうなりがちです。それゆえ、水槽が、ふぐ専用になってしまうので、自分は、”私設富士市ふぐ水族館”と呼んでいます。それ以上に、ふぐがこんなにいると、一人嬉しがっています。
 魚が沢山いるのも嬉しいし、ふぐだけなのも嬉しいし、とにかく水槽に魚がいるのが何よりの、魚好きです。
  志村
 追伸 ところで、ブログの表紙の画面が新しくなったのに、お気づきですか?今までの表紙は、以前のブログ”美味しいお話し”のものでした。”佳肴 季凛”のオープンにあわせて、描いてもらったものがようやく出来上がりました。これからも、料理一徹こと志村のお話しを、是非”ご静聴”をお願い致します。
 

ふぐのひれ

 ”ふぐ”と言えば、先ず思いつくのが、やはり”ふぐ刺し”、”ふぐちり”というのが、一般的ですが、それらの味わいを、さらに深くさせるのが、”ひれ酒”です。
 言うまでもありませんが、”ふぐのひれ”を入れたお酒です。
 ただ、お酒を注げば、出来上がりというわけではありません。
 ふぐには、胸びれ(2枚)、背びれ、尻びれ、尾びれの計、5枚あります。そのひれを、各々半分にそぐのです。
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 こんな風に、包丁で半分にします。そいだひれは、血抜きをするため、2、3日真水につけておきます。
 そうしてから、板に貼り付けて、3日ほど、天日で干します。
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 干したら、OKではありません。干しあがったひれを、こんがりと炙ります。その際、炙り方弱いと、生臭いです。一方、炙りすぎると、焦げ臭くて、苦いだけです。
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 こんな感じの色具合が、理想的です。
 ”佳肴 季凛”のある富士市も、日中汗ばむような日もありますが、夜になると、冬の訪れを感じる時もあります。そんな時には、ひれ酒を飲めば、体も温まります。是非、機会があれば、ご賞味下さい。
  志村
   

こちらのふぐは・・・

 ”佳肴 季凛”のある富士市から、沼津の魚市場へ仕入れに行く毎日です。着くまでの道中、考えているのは、「今日は、何があるのかなぁ?」、「魚の相場はどうかなぁ?」、「ふぐの入荷はあるのかなぁ?」といった感じです。
 先日もお話ししたように、ここ最近、活きたふぐの入荷があります。殆どが御前崎産で、たまに、沼津産です。
 ちなみに、あがった(死んだ)ふぐは、沼津産が殆どです。これらは、唐揚げや、ふぐちりの材料となります。
 昨日は、愛知産のふぐの入荷もありました。
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 ”愛知 カネカ”と書かれています。”カネカ”というのは、荷主=問屋の名前です。
 愛知県もふぐの主要産地の一つです。特に、知多半島周辺の三河湾で獲れます。
 肝心の味ですが、ここ最近、自分が仕入れている御前崎産のふぐと、さほど変わらないのですが、御前崎産のふぐの方が、高値で取引されているのが、現状です。
 ちなみに、同じ静岡県の舞阪産のふぐの値段は、御前崎産と愛知産の間とのことです。
 昨日の愛知産のふぐは、1.0キロ以下のものばかりでした。理想的なふぐの大きさは、1,2キロから1,8キロです。当然、この大きさのふぐは、高値がつきます。
 扱いやすい(専門的に言えば、歩留まりが良い)というのと、味が良いのが、高値の理由です。
 そんなお話しのついでですが、では一番高値がつくのは、どこのふぐでしょうか?
 九州産です。残念ながら、沼津の魚市場には、入荷がありません。静岡市の市場にも、同じです。じゃぁ、どこ?
 築地(東京)です。当店で使っている、生のまぐろをはじめ、良いものは全て、東京行きです。こればかりは、致し方がありません。
 それなら、今度築地に行ったら、買ってこようかなぁ~。
   志村

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