ふぐ刺と西京焼を献立に入れた法事料理
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3651回目の今日も認(したた)めます。
コース料理を基本としている当店ですが、ここ最近は、ふぐ刺と西京焼を組み込んだ献立のご要望が多く、その分、品数を減らして、質を上げた献立にしています。
そんな今日の法事の御席も、そのような献立でした。
ということで、今日の法事料理の献立が今回のお話しです。
法事のように、それなりの人数が集まる御席の場合、
御席には、小鍋、御飯(香の物付)をセットしておき、今日の小鍋は、
鰻鍋でした。
また、御飯は、
名残とも言うべき筍御飯で、香の物(おしんこう)は、
浅漬と糠漬です。
お客様が御来店され、献杯が済んだら、料理をお出ししていき、先付(さきづけ)は、
グリンピース豆腐で、天にあしらってあるのは、枸杞(くこ)の実で、甘酢に漬けてあります。
先付の次が揚物(海老の彩り揚げ、鯵のしんびき揚げ)で、
会席料理では、献立の後の方になるのが多いのですが、献杯の時にはビールを飲まれる方もいらっしゃるだけでなく、豪華な昼ごはんとか贅沢なランチという意味もあるので、早めにお出し出来るものから、お出しするようにしています。
また、法事ということで、天紙(てんし)は、
緑でふち取られたものです。
3品目が、
ふぐ刺で、ふぐは、三重県熊野産の天然のとらふぐでした。
すると、チビふぐ達がやって来て、
「親方、FIGHT!」
そして、ふぐ刺同様、お客様のご希望の西京焼をお出しし、
今日は、鰆(さわら)をお出ししたら、
鰯つみれ錦糸蒸しをお出ししました。
最後は、
梅のアイスで、チビふぐ達が再びやって来て、
「親方、お疲れ様。」
「まだ片付けもあるし、夜の御席の準備もあるから、まだまだだよ。」
「じゃあ、もう一回、FIGHT! 」
片付けをし、
夜のセットを終えたら、
しばし、休憩。
昼ほどハードではないものの、夜の営業を無事にこなし、お客様がお帰りになったので、
洗い場で、“冷却水”を注入しながら、ゴールデンウィークを挟んだ13連勤が終わったのでした。
お弁当の盛付も、“昼ふぐ”も個室
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3646回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
南蛮漬やお新香などお弁当用の料理は、普段なら、お弁当のご注文を頂いている前日に盛付けるのですが、
今日は、明日もお弁当のご注文を頂いているので、今日、用意しました。
その後、
揚物(鯵のしんびき揚げ、鶏の唐揚げ)にはじまり、
銀鱈の西京焼、玉子焼などを仕上げたら、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが盛付けてくれ、
このように仕上がり、今日のお弁当は、お祝の御席ということもあり、
紅白の紐をかけておきました。
お弁当を盛付け終えたら、
真由美さんは、“昼ふぐ”の御席の準備をしてくれ、一方の自分は、
ふぐちりを盛付けたら、
ふぐ刺を引き終えると、
「おはようございます、親方♬あと、お弁当もお疲れ様でした。」と、ミニふぐ達。
「おはよう。今朝も、
市場に行って来たから、
ダブルでお疲れかな!?市場からの富士山も、こんな感じだったよ。」
「それはそれは、改めてお疲れ様でした。」
「ところで、ふぐ刺って、白いイメージがあるけど、このふぐ刺は薄く赤い色をしているけど、なんで?」
「このふぐは、ジャンボちゃん(4キロ以上の天然とらふぐ)のもので、大きくなると、皮目の模様がはっきりしてくるんだよ。」
「へぇ~!じゃあ、僕たちは真っ白だよね。もっと言うと、僕たちの心も純白だよ。」
「心の純白さは、どうだろうねぇ。(笑)ラップをかけるから、手伝って。」
「はぁ~い。」
冷蔵庫にしまい、程なくすると、ランチの営業時間となり、お客様も御来店され、二品の先付にはじまり、先程のふぐ刺、
唐揚、厨房で温めてから、ふぐちりをお出しし、今更ですが、ふぐ料理のコースでお出ししているふぐは、全て天然のとらふぐです。
ふぐちりを召し上がったら、土鍋を下げ、厨房でふぐ雑炊を作り、再びお客様の元へ。
“昼ふぐ”の合間には、通常のランチメニューを召し上がったお客様もいらっしゃり、気忙(ぜわ)しい朝から昼を過ごし、夜の営業に備えたのでした。
2本のジャンボちゃんこと、超特大とらふぐ(天然)の皮とひれ
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3643回目の今日も認(したた)めます。
今週の火曜日に、三重県熊野産のジャンボちゃんこと、超特大とらふぐ(天然)を仕入れたのですが、
この2本の皮とひれの仕込みが済んでいなかったので、
その仕込みをすることにしました。
皮は、粘膜と棘を取り除いてあり、
水から上げ、部位ごとに分けておき、タッパの中に残っているのは、
ひれだけ、ひれは、干せるだけにしておいてあります。
ジャンボちゃんだけの皮の仕込みをするだけでは、手間が惜しいので、冷凍しておいた皮も追加し、
開封したら、
同様に、
部位ごとに分けたら、
湯引きしました。
自分が包丁したのは、
さめ皮とも呼ばれる真皮で、表面の棘のある部分で、ゼラチン質が強いので、出刃包丁でしなくてはなりません。
他の部分は、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが包丁してくれたのですが、量こそ多いものの、普通の包丁で出来るので、力は不要で、同じ時に始めても、終わるのは、真由美さんの方です。
全て包丁したら、
皮の入ったボウルに水を注ぎ、混ぜ合わせたら、ざるに上げておきました。
水気が切れたら、
小分けして、
真空パックすると、
当店のジャンボちゃんとふぐ子ちゃんがやって来て、「親方、お疲れ様♬これって、QRコードみたいだよね。」
「実はね、これを読み込むと、うちの店のふぐ料理のページを見ることが出来るよ。」
「え゛~っ!?」
「そんなことあるわけないじゃん。」
「そうだよねぇ~。ビックリしたよ。」と、言いながら、外に出ると、
真由美さんが、
乾かすため、ひれを貼り付けてくれていました。
外に出来た2匹は、
「僕たちのひれと比べてみたいから、そばに連れてって、親方。」
「はいはい。どう?」
「大体、同じだね。」
干したひれは、こんがりと炙ってから、ひれ酒にするのが一般的ですが、当店では、
天然のとらふぐの美味しさを引き立たせるため、自家製の『ぽん酢』にも使っています。
休憩前までに、皮とひれというより、皮の仕込みを終えることが出来、夜の営業に備えたのでした。
とらふぐの石膏プレート
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3640回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
当店の“癒やしのふぐギャラリー”の数々を作って下さっている【PLUSROSE(プラスローズ)】さんが、
昨日届けてくれたのが、
とらふぐの石膏プレートです。
中心の画像は、
ゆるキャラファミリーが、本物のとらふぐを眺めているもので、
この時のお話しについては、こちらをお読み下さい。
すると、ゆるキャラファミリーのボスキャラ的存在のジャンボちゃんとふぐ子ちゃんがやって来て、
「親方、いいじゃん、これ!」
「いいでしょ。」
「 僕たちの産みの親の【PLUSROSE】さんらしい作品で、これだけでも、親方は萌え燃え・・・ 💖 しちゃうでしょ?」
「BINGO!」
「飾る以外にも使い道は、あるの?」
「アロマオイルをしみ込ませて、香りを楽しむアロマストーンとしても使うことが出来るって、 【PLUSROSE】さん が教えてくれたけど、うちは料理屋だから、それは出来ないけどね・・・。」
「ふぅ~ん。じゃあ、ふぐギャラリーのところに置くしかないね。」
「飾っておくから、見張っといてね。」
「はいは~い♬」
ということで、
ふぐギャラリーに鎮座することになり、コレクションが、また一つ増えたのでした。
☆★☆ 【コエタス】 ★☆★
当店のお取り寄せや通販の商品などを召し上がった方々が、
【コエタス】というサイトで、投稿して下さっています。ご興味、ご関心がある方は、御覧下さい。
両手にジャンボちゃんこと、超特大の天然とらふぐは、三重県熊野灘産
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3639回目の今日も認(したた)めます。
今朝、沼津魚市場に着き、一番最初に行ったのが、
こちらの売場でした。
普段から、この売場では、鰆(さわら)、葉血引(はちびき)などを仕入れていますが、今朝の魚は、
三重県熊野から、
自分宛に届くことになっていた天然のとらふぐで、
延着することなく、届いていたので、ひと安心すると共に、萌え燃え・・・ 💖
氷詰めになっていますが、
昨日、活締めにされてから、送られて来たものです。
仕入れを終え、【佳肴 季凛】に戻ったら、
「5,2キロと、
5,6キロだよ。」
「僕たちの4129(良いふぐ)グラムよりも重いじゃん。この間みたいに、白子が入っているといいね。あと、Wジャンボちゃんだから、抱っこするでしょ?」
「そうだね。じゃあ、卸し始めるから、あとでね。」
「バイバ~イ♬」
これまでにも、お話ししているように、ジャンボちゃんというのは、“ふぐに魅せられし料理人”の自分が、天然のとらふぐへの想いを込めた呼び方で、4,0キロ以上のとらふぐのことです。
ということで、
抱っこして、両手に花ならぬ、ジャンボちゃん 💖
萌えモードから、
燃えモードにシフトし、卸すことにしたのですが、まな板が汚れているのは、
とらふぐ同様、
魚市場で仕入れた鹿児島産の鯵(あじ)の下拵えをしたからで、
こうするのは、まな板を洗う手間が省けるからです。
最初の1本は、
残念ながらメスで、
2本目もメスでしたが、そもそも天然のとらふぐは、オスとメスで成長のスピードが違うので、大きいものほど、オスの数が少なくなるのです。
オスの生殖腺の白子は可食部位にして、美食中の美食であるのに対し、メスのそれの真子は、不可食部位ゆえ、食べると痺れてしまいます。
卸し終えたら、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが水洗いしてくれ、
とらふぐの前には、先程の鯵の水洗いもしてくれたのは、言わずもがなです。
ジャンボちゃんを卸し終えた自分が、
手直しをし、
拭き上げると、
「今日は残念賞だね、親方。」と、ジャンボちゃんとふぐ子ちゃんが声を掛けてきました。
「そうだね。」
「白子と言えば、面白い話があるんだけど・・・。」
「なに、何、ナニ?」
「この時季のとらふぐは、産卵が近くなるから、白子も真子も大きくなるのは、分かるよね?」
「うんうん。」
「4月は家庭訪問があるんだけど、家庭訪問の日と、とらふぐを卸した日が同じで、大きい白子が入っていたんだよ。」
「家庭訪問と白子が、繋がらないんだけど・・・」
「まぁまぁ。」
「ほぉほぉ。」
「店をやっているから、家庭訪問も、カウンターで仕事をしながら、3人で話をするようになるんだよ。」
「お店、あるあるね!」
「担任の先生が理科専門で、話が脱線して、魚とかの生き物の話になって、白子の話にたどり着いたんだよ。」
「それで?」
「たまたま、リアルジャンボちゃんを卸した日と家庭訪問の日が重なり、元々の目方と白子の目方を伝え、白子を見せてあげたら、写真を撮ったんだよ。」
「え゛っ~。そんなのあり!?」
「まぁ、断る理由もないけど、1本の目方に対しての白子の目方に、先生も驚いていたよ。」
「だよねぇ~。」
そんなやり取りをしていると、
真由美さんが掃除を始めたので、
井戸端会議を終え、
ランチの営業に備えたのでした。
午前のお弁当と夕方のお弁当
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3637回目の今日も認(したた)めます。
昨日お話ししたように、今日は、午前と夕方にお弁当の御注文を頂いていたので、ルーチンの段取りをしながら、午前のお弁当の仕上げをすることにしました。
御飯は、どちらも筍御飯(たけのこごはん)ですので、
煮含めておいた油揚げと出汁を分け、
炊き始めました。
筍御飯に限らず、全ての料理は、仕上がり時間の午前と夕方に分けて、仕上げるのですが、海老の酒煮(さかに)だけは、
煮汁から上げ、夕方の分は、冷蔵庫へしまっておきました。
海老の酒煮の煮汁は、
煮物の彩りの隠元(いんげん)を煮含ませるために使います。
そして、揚物(鯵のしんびき揚げ、鶏の唐揚げ)にはじまり、
煮物(人参、ごぼう、つくね、白滝)、
サーモンの西京焼、玉子焼を仕上げたら、自分はお役御免となり、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが盛付けてくれ、
仕上ると、チビふぐ三羽烏がやって来て、
「おはようございます、親方&真由美さん」
「おはよう♬」と返したものの、自分は他の仕込みがあるので、この場から立ち去り、様子を眺めていると、色々と話をしていたのですが、その入れ知恵が杞憂(きゆう)であらんことを・・・。
仕上ったお弁当は、
掛け紐をしてから、箸(はし)とおしぼりを挟み、お客様が取りに見えるのを待つばかりとなりました。
そうこうしていると、ランチの営業時間となったのですが、
夕方のお弁当の引き渡し時間が早かったこともあり、1時閉店(12時半LO)とさせて頂いたのですが、お断りしてしまったお客様には、この場を借りて、改めて、お詫びさせて頂きます。
夕方のお弁当には、
鶏肉の照焼が入るので、スチコン(スチームコンベクションオーブン)に下拵えをした鶏肉と煮物を入れ、加熱し始めました。
鶏肉の加熱時間は1時間10分と長く、お弁当に使う時は、一番最初に始める仕事で、加熱温度は70度です。
そのため、煮物を完全に仕上げることは出来ないものの、同時に行うので、スムースに仕事が出来ます。
その後、
サーモンの西京焼、玉子焼、揚物(さばふぐの唐揚げ、鯵のしんびき揚げ)を仕上げると、
真由美さんが盛付けを始めてくれ、
スチコンから煮物を出し、
煮上げて、盛付け終わったら、
折をカウンターに移動しました。
移動したのは、鶏肉の照焼は、包丁して、そのまま盛付けるからです。
加熱し終わり、
たれを掛けながら焼き上げると、
再び、個室に移動し、
煮物の彩りの隠元、筍御飯を盛付けたら、出来上がりです。
すると、
朝同様、チビふぐ三羽烏がやって来て、
「揚物の天紙(てんし)の縁(ふち)が、緑色になっているのは、どうしてなの?」と、訊いてきました。
「このお弁当は、法事用のお弁当だからだよ。」
「へぇ~。」
「あと、掛け紐も、
法事用のものだから、
白と紫のものだよ。」
「そうだね。朝の紐は、緑のものだったから、特別なお弁当じゃないってこと?」
「正解!鋭い。ちなみに、お祝い事のお弁当の御注文をもらった時は、紅白の紐にしているよ。」
「へぇ~。色々なものがあるんだぁ。」
「また今度、色々教えてやるから、今日はここまでにしておこうね。」
「はぁ~い。」
お客様が仕上ったお弁当を取りに見えた頃には、夜の営業時間となっていたのでした。
お弁当の引き渡し時間に関しては、ご指定の時間に合わせますので、お気軽にお申し付け下さい。
新しいランチのお品書き
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3633回目の今日も認(したた)めます。
今日、 新しいランチのお品書きが納品されたのですが、
ランチメニューは、
昨年の暮れにリニューアルし、
全てのコースに、西京焼をお出ししています。
新しいお品書きのメニューそのものは従来同様で、新しくしたのは、
裏面のお取り寄せというか、お持ち帰りが可能なアイテムです。
新しいというか、付け加えたのが、
当店オリジナルのポーセラーツの器で、
カウンターの隅にある“癒やしのふぐギャラリー”にも置いてあり、イラストを描いたのは、女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。
すると、チビふぐ三羽烏がやって来て、
「親方、やっと載せたね。」
「そうそう。事務仕事は、つい遅れがちになっちゃうんだよね~。あと、【季凛オンラインショップ】でも購入できるようにしたから、良かったら、お買い求め下さいな。」
「勉強してくれる?」
「それは、普段の行い次第かな。(笑)」
「・・・・・。とりあえず、お小遣いを貯めようっと。」
従来どおり、これらは、通販サイトだけでなく、御来店頂いてても、ご購入出来ます。
ご不明な点などがございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
白子入りのジャンボちゃんこと、超特大の天然とらふぐ(三重県熊野産)
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3627回目の今日も認(したた)めます。
今朝、 沼津魚市場に着き、
一番最初に向かったのが、
こちらの売場でした。
売場には、
自分宛の荷物が、三重県熊野から届いており、
中に入っていたのは、天然のとらふぐで、活締めにしたのち、氷詰めする前の写真が、
こちらです。
無事に届いたことに、ひと安心すると共に、萌え燃え・・・ 💖
萌え燃え・・・ 💖 の気分が冷めやらぬまま、
売場に目を移すと、
担当者が、
神津島産の葉血引(ハチビキ)の仕分けをしており、「季凛さん、赤鯖(アカサバ)どうでしょう?」と、訊かれました。
ちなみに、標準和名がハチビキなのですが、沼津魚市場をはじめとする周辺では、赤サバと呼ばれており、
今日の場合、8キロ目安の4本入の仕分けで、
1,9キロの1本を選(よ)り、他の仕入れをしたら、
今朝の仕入れが終わりました。
【佳肴 季凛】に戻り、
ルーチンの段取りと仕込みをしながら、
お弁当を仕上げたら、
魚の仕込みの開始です。
最初に、
葉血引の下処理から始め、
鱗を取ったら、まな板に乗せると、
ジャンボちゃんとふぐ子ちゃんがやって来て、「おはようございます♬ふぐ命の親方なのに、どうして、ふぐから卸さないの?」
「それは、後で教えてあげるから、下がっていて。」
「はぁ~い。」
頭を落とし、水洗いをし、三枚に卸したら、
皮目をバーナーで炙ったのち、
粗熱が取れたら、キッチンペーパーに挟み、冷蔵庫へ。
そして、真打のジャンボちゃん(リアル)が登場すると、
再び、2匹がやって来て、「今日のリアルジャンボちゃんは、何キロ?」
「今日のは、
4,1キロだよ。」
「じゃあ、うちらの目方の4129(=良いふぐ)グラムと、殆ど変わらないじゃん!何だか、親しみが湧くなぁ。」
「これから、卸すんだけど、
葉血引を最初に卸したのは、
まな板を洗わずに、ふぐを卸せるからで、そうすれば、洗う手間がなくなるでしょ?」
「なるほど~。仕事は、段取り八分って言うもんね。」
「気の利いたことを知っているじゃん。離れていてね。」
「はぁ~い。」
卸し始めると、
白子と思しき生殖腺が現れ、
たわわ・・・。
そもそも、とらふぐはオスとメスで成長のスピードが違うので、大きいとらふぐの殆どがメスで、オスの数は少なく、自分の経験からも、ジャンボちゃんのオスはレアケースと言えます。
ちなみに、ジャンボちゃんというのは、“ふぐに魅せられし料理人”の自分が天然のとらふぐへの想いを込めて、名付けたものです。
また、白子同様、
肝臓も大きく、これだけを見ると、つい口にし、痺れてしまい、命を落とした人が多いのは、分かるような気がします。
卸し終えたら、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが水洗いしてくれたら、
自分が手直しをし、
拭き上げ、
下処理が終わったら、
まな板周りと、
カウンター内の掃除をし、
ランチの営業に備えました。
今度は、
チビふぐ三羽烏だけでなく、
三度(みたび)、ジャンボちゃんとふぐ子 ちゃんがやって来て、「やったね、親方!良かったじゃん。」と、大歓声。
そして、白子の目方を量ることにし、
一対のうちのひとつは、
550グラムで、
その連れは、
394グラムで、合計944グラムです。
総目方が4,1キロですので、白子の割合は23%となり、まさに泳ぐ生殖腺としか言いようがありません。
一度には使いきれないので、
30グラム程度に包丁したら、
真空パックしたのち、冷凍庫へ。
梅雨ぐらいまでの間に入荷する天然のとらふぐには、今日のような白子入りのものが多いので、次回の仕入れにも期待していますが、そればかりは、神ならぬ、ふぐのみぞ知るなのです。
5,6キロのジャンボちゃんこと、超特大の天然とらふぐ(富山県氷見産)
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3621回目の今日も認(したた)めます。
今朝は、
沼津魚市場の帰りに、
宅配便の営業所に立ち寄りました。
届いたのは、
富山県氷見(ひみ)産のジャンボちゃんこと、超特大の天然とらふぐです。
ジャンボちゃんとは、“ふぐに魅せられし料理人”の自分が、天然のとらふぐへの想い込め、名付けてもので、4,0キロ以上のものを言います。
すると、『佳肴 季凛』のゆるキャラ達がやって来て、
「わぁ~。リアルジャンボちゃんだ!まじで、大きいね。」と、いつも以上の大騒ぎ。
「あっ、親方、挨拶するの忘れてた。おはようございます。」
「おはよう!ところで、氷見と言えば、
亡くなった漫画家の藤子不二雄 Ⓐ さんも、
氷見出身なんだって。知ってた?」
「知らなぁ~い。初耳学!そういう親方は?」
「知らなかったよ。魚市場の喫茶店で新聞を読んでいたら、そう書いてあった。子供の頃、いっぱい楽しませてもらったよ。残念だね。気分を入れ替えて、今日も始めよう!」
そんなやり取りを終え、仕事を始める前に、久々のジャンボちゃんということで、
抱きしめながら、萌え燃え・・・ 💖
この様子を見て、「うちらも抱っこして~♬」
「駄目、駄目。皆は、自分達が抱っこしてあげて、
季凛のホームページ(店舗案内)にも載っているでしょ。だから、今日は無しね。」
「まぁ、いいか。でも、卸す前に、リアルジャンボちゃんと比べていい?」
「はいはい、どうぞ。」
ということで、
当社比ならぬ当店比。
「じゃあ、今日はここまでで、おしまい。」
「親方、あと一つ、いいかな?リアルジャンボちゃんが、オスかメスなのか、離れて見ているから、教えてね。」
「はいよぉ。」
ここからは、萌えモードから燃えモードにシフトチェンジし、
頭の付根に切り込みがあるのは、活締めにされたものだからです。
卸すと、
「残念ながら、メスだったよ。」と言うと、
「ありゃりゃ・・・。こんだけ大きいと、どんな白子が入っているかと思って、楽しみにしていたんだけどね。」
「実はね、ジャンボちゃんは、メスが殆どなんだよ。」
「えっ、なんで?」
「天然のとらふぐは、オスとメスで成長のスピードが違うから、大きさと性別は必ずしも一致しないんだよ。だから、ジャンボちゃんのオスは、5~6本に1本か、それ以上かもしれないね。」
「へぇ~。」
メスの生殖腺(卵巣)は、真子(まこ)と呼ばれ、猛毒ゆえ、食べると痺れてしまうので、不可食部位となっており、一方のオスの生殖腺である精巣は、白子と呼ばれており、美食中の美食でもあります。
また、白いダイヤとも呼ばれており、美食家垂涎の的の一つです。
その後、 女将兼愛妻(!?)の真由美さんが 水洗いしてくれ、
自分が手直しをし、
洗い上げ、ジャンボちゃんの下拵えが終わりました。
当店比は先程済ましたので、
一升瓶比。
最後に、
まな板周りと、
カウンター内を掃除し、ランチの営業に備えたのでした。
12本のチビとらの皮とひれの仕込み
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3614回目の今日も認(したた)めます。
昨日の『愛知県知多半島産のチビとら』というお話しをしましたが、今日はその続きです。
チビとらという呼び方は、“ふぐに魅せられし料理人”の自分が天然のとらふぐへの想いを込めて名付けたもので、500グラム以下のとらふぐを指します。
とらふぐを卸した後の仕込みが、皮の掃除で、和食業界では、下処理の手前のような仕事を、掃除と呼ぶことがしばしばあり、例えば、絹さやのすじを取り除くことも、掃除です。
皮の掃除の最初が、粘膜を取り除くことで、
粘膜は、なめたれとも呼ばれており、女将兼愛妻(!?)の真由美さんの後に、
自分が手直しをし、
黒い部分(背)と白い部分(腹)に分け、ここまでの一連の流れについて、以前お話ししたことがあるので、こちらをお読み下さい。
とりあえず、第1捨ステージをクリアしたら、皮写真の右上と右下の棘(とげ)を取らなくてはならず、ふぐ皮の仕込みの中でも、ボスキャラとも言うべき仕込みです。
包丁を使い、
棘を取り除いていきます。
全て終わったら、
部位ごとに仕分け、
水につけておき、ひれは、
半分に裂いてから、
ひれ同様、水に晒して、冷蔵庫へ。
皮は湯引きしてから包丁し、ふぐ刺しなどに使い、ひれは、干してから、こんがり炙ったのち、ひれ酒や、
当店オリジナルの『ぽん酢』に使います。
ここまでの下処理が済めば、終わったも同然ですので、お気楽、極楽。
最後は、今日のおまけ写真ですが、
お子様向けのフライ定食を眺めるゆるキャラ達(ふぐお、ふぐP、ふぐりん)です。
揚物は、
揚物は、海老フライ、鯵フライ、鶏の唐揚げで、こういうものを見ると、必ず、「親方、僕たちにも作って~♬」の声。
「そのうち、そのうちね・・・。」の返答で受け流したのはいつものことです。ということで、ご笑納のほど、宜しくお願いします。
☆★☆ 【コエタス】 ★☆★
当店のお取り寄せや通販の商品などを召し上がった方々が、
【コエタス】というサイトで、投稿して下さっています。ご興味、ご関心がある方は、御覧下さい。