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もっとおいしいお話し

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自粛ならぬ、自祝の12年

9月18日の今日は、

『佳肴 季凛』の誕生日で、お陰様をもちまして、満12歳となりましたが、今年は、かの疫病ゆえ、様々な想いが交錯していますが、これからも変わらぬ御贔屓を賜り頂ければ、幸いなこと、この上ありません。

そんな今日は、沼津魚市場で、

静岡県由比産のさばふぐを仕入れ、さばふぐ等の天然のとらふぐ以外のふぐは、ふぐ料理用ではなく、会席料理やお弁当などの揚物に使っています。

連休前ということもあり、魚市場の仕入れを済ませたら、

いわゆる隣町の駿東郡清水町にある『食遊市場』へ行き、

野菜を仕入れ、

今朝の仕入れが終わりました。

先日お話ししたように、位置関係から東名を利用した方が都合が良いので、沼津方面を出るのが遅くても、いわゆる下の道で帰る時と変わることはありませんが、魚市場から東名を利用すると、遠回りなので、東名を使うのは、『食遊市場』へ行った時だけです。

そして、『佳肴 季凛』に戻る前に、

宅配便の営業所に立ち寄り、今日の〆の仕入れをしました。

仕入れとは言ったものの、昨日の時点で、アメリカ・ボストン産の生の本鮪の背の下(しも)の部分が、

川崎北部市場の鮪屋から届くことになっていたのですが、中を確認するまでは、気が気でないのは、いつものことです。

中から取り出したのが、

こちらで、血合いの部分が変色しているのは、空気に触れたからで、身そのものには、何ら影響はありません。

ちなみに、丸の目方は、

152,5キロで、良さげな感じがしたので、とりあえず冷蔵庫にしまい、

さばふぐの仕込みに取り掛かり、さばふぐは、背びれと尻びれを切り落としたら、頭の付根に包丁を入れます。

頭を掴んだら、

皮と一緒に、

剥き身にし、この方法をぐる剥きと呼んでおり、この役目は、女将兼愛妻(!?)の真由美さんの役目です。

これを、

水洗いし、

洗い上げていると、

真由美さんは、まな板周りの掃除をし始めてくれました。

そうこうしていると、ランチの営業時間となり、仕込みや夜の準備をこなし、滞りなく、ランチの営業を終えると、

お昼の時間となり、今日は、生の本鮪、

白魚、

新子の三色丼で、

新子とは、小肌(こはだ)の幼魚で、夏前から出始める旬の魚の一つでもあります。

このような丼を、賄いに仕立てるのはしばしばで、当店の誕生日であっても、いつものように、真由美さんと味わいましたが、自粛なる言葉が良識めいた感すらあり、いたずらに、それを良しとする部分もあり、見聞きしていると、気が滅入るので、自粛を転じての自祝の意味も込めてのお昼でした。

自祝の味に堪能した今夜は、

“天然のとらふぐに魅せられし料理人”の自分というか、当店の誕生日を祝福してくれるが如く、ふぐ料理の御予約だけでなく、

ふぐちりに近いくらいの美食のすっぽん鍋をメインにした【特別会席】の御予約を頂き、

どちらのお客様にも、

三重県安乗(あのり)産の天然のとらふぐの刺身をお出しし、ふぐ料理のお客様には、

先付の一品として、中とろをお出しし、奥というか、大葉の手前にあるのが、ひれ際で、片方は血合い際で、同じ中とろでも、味わいは別ものです。

また、【特別会席】のお客様は、常連さんということもあり、こちらの手の内を承知ゆえ、「料理はお任せますが、可能なら、鮪の良いところをお願いしたいです。」とのことでしたので、

ふぐ料理のお客様と同じ部位をお出しし、鮪の良いところをご要望ゆえ、

赤身もお出し、血合い際の中とろの上の部位で、濃厚な味わいがあります。

意図せずとも、今夜は、自分の思い入れが深い食材を召し上がって下さったことが、自分にとっては何よりの報酬でしたし、美味しい料理は、御馳走になってもなろうとも、自祝でしかありません。

御馳走になれば、御祝いされたが如く、自然と幸せになり、祝自にして自祝。自らをもてなせば、今日のお昼が如く、自らを祝う自祝で、そういう色んな力があるのが、料理なのです。

縁あってなのか、無いのかは未だに分かりませんし、先行きの見えない社会状況ですが、これからも、地道に己の道を愚直に歩き続けることを、自らの道にしていきます。

二種の揚物入りのすっぽん鍋メインの【特別会席】

タイトルにもあるように、昨日ご用意した【特別会席】は、この時季でありながらも、天候の関係で、鱧無しの献立でした。

とは言え、【特別会席】の献立を立てる際、お客様のご意向を必ず伺うので、初めての方であれ、常連さんであれ、【特別会席】は、カスタマイズ化された献立でもあります。

先日御用意した【特別会席】は、常連さんが召し上がったものですので、お好みは全て承知で、所謂お任せの献立で、今回のお話しは、その献立です。

先付は、

もろこし豆腐で、この時季の定番の先付です。

当店では、その時の御席にもよりますが、先付の次に揚物をお出しすることが多く、夕席の場合、そのようになることが殆どで、男性のお客様ということもあり、揚物を二種類お出ししました。

その1として、お出ししたのが、

白魚の唐揚げで、生の白魚に片栗粉を付けて揚げてから、軽く塩を振ったもので、軽い味わいゆえ、スターターの定番のビールには、うってつけの肴とも言えます。

また、【特別会席】では、刺身を二種類お出しするのも定番にして、その一つが、

ふぐ刺で、勿論、ふぐは天然のとらふぐで、この時は、三重県安乗(あのり)産でした。

この次が、

ふぐの唐揚げで、ふぐ刺同様、天然のとらふぐでも、こちらは同じ三重でも、熊野産で、胴体をぶつ切りにしているので、食べ応えがあります。

冷たい料理と温かい料理をお出しすることで、流れにメリハリがつくので、この次は、刺身(その2)で、

生の本鮪(青森県大間)、蛸(神奈川県佐島)、〆鯵(島根県浜田)でしたが、〆鯵を刺身に使うことは少ないのですが、鯵は夏が旬で、もっとも脂が乗り、こちらのお客様にお出ししたことはなかったので、お出ししました。

そして、メインが、

すっぽん鍋で、元々、日本料理には、メインという考え方はないのですが、今回の場合、量的にも多いだけでなく、食事も、この出汁で仕立てたすっぽん雑炊ですので、メインというふうに、書いたのです。

すっぽん鍋を召し上がって頂きながら、お出ししたのが、

鰆の西京焼で、【西京漬】が看板の一つとなっていることもあり、コース料理で西京焼をお出ししないと、残念がるお客様も多いので、お値段により、魚の種類を変えて、西京焼をお出ししています。

すっぽん鍋をお召し上がりになり、雑炊を御用意するまでの間に、

帆立を酢の物として、お出ししたのですが、実は、この料理には名前がありません。

というのも、掛けてあるドレッシングが、先月デビューした【野菜感溢れるドレッシング】で、帆立の【野菜感溢れるドレッシング掛け】と言うのも、長過ぎて、変だからです。

酢の物と共に、

雑炊用の取皿とお新香をお出ししたのち、

お食事のすっぽん雑炊、最後に、

桃のアイスをお出ししました。

冒頭でもお話ししたように、【特別会席】は、お客様と相談の上で、献立を立てており、ご予算、ご要望に応じ、可能な限り対応させて頂いておりますので、お気軽にお申し付け下さい。

☆★☆ 【野菜感溢れるドレッシング】 ★☆★
当店では、お手製のドレッシングの【野菜感溢れるドレッシング】を販売しております。

当店の【西京漬】にも使っている有機JAS認証の西京味噌、『英君酒造』の純米吟醸酒で仕込んだ逸品です。

1本280ml入りで、

700円(税別)となっております。

通販サイトの方の準備が整っていないので、しばらくの間は、直接のご注文となりますので、宜しく御願いします。

カウンターで“おひとりさま”の【特別会席】

先日、 ランチタイムに【特別会席】の御予約を頂き、 “おひとりさま”にして、常連さんでしたので、

カウンターに御席を用意し、ガスコンロがあるのは、すっぽん鍋をお出しするからでした。

献立は、通常の【特別会席】同様、お客様のご要望を伺った上で立てるのですが、常連さんゆえ、お好みを殆ど把握しているので、気楽である以上に、目先を変えることも考慮に入れた献立です。

先付は、

もろこし豆腐で、その名の通り、夏野菜の一つでもあるとうもろこしを使っています。

次にお出ししたのが、刺身(その1)の宮崎県産の岩牡蠣で、

3つに包丁してあります。

この次が、

白魚の唐揚げで、霞ヶ浦産の生の白魚に片栗粉をつけ、揚げてから、塩を振っただけの至ってシンプルな料理ですが、いくらでも食べられる軽い味わいが特徴です。

そして、刺身(その2)のふぐ刺をお出しし、

ふぐは、三重県熊野灘産の天然のとらふぐでした。

そして、メインのすっぽん鍋をお出しし、

その間に、刺身(その3)として、

下田産の葉血引(はちびき)、〆鯵の二種盛りをお出しし、〆鯵は島根産の鯵で仕込んだものです。

その後、

当店の看板料理の一つでもある銀鱈の西京焼をお出しし、

酢の物はローストビーフで、【野菜感溢れるドレッシング】を掛けてあります。

そして、お食事は、

すっぽん鍋をお出ししたので、すっぽん雑炊で、最後のデザートは、

桃のアイスでした。

冒頭というか、これまでお話ししているように、【特別会席】は、お客様と相談の上で、献立を決めさせて頂いておりますし、【特別会席】に限らず、ご予算、ご要望に応じて、可能な限り、対応させて頂きますので、お気軽にお申し付け下さい。

☆★☆ お持ち帰り(テイクアウト)の天ぷらの盛り合わせ ★☆★
当店では、

お持ち帰りの天ぷらの盛り合わせを御用意しており、ご予算、ご要望に応じての御仕度にして、前日の3時までのご注文となっています。

詳細については、直接、お問い合わせ下さい。

鱧(はも)の落とし乗せの冷やし中華

これまで、天然のすっぽんの出汁を使った蕎麦について、2回ほどお話しましたが、1回目が、

“すっぽんの玉子入りの冷やしたぬき蕎麦”で、2回目が、

“冷やし和牛&すっぽん蕎麦”でした。

そして、3回目の今回が最終回で、これらとは趣が異なるものの、すっぽんの特性を活かしたもので、

すっぽんの出汁で寄せた(固めた)もずくと、落としにした鱧で仕立てた冷やし中華でした。

この料理を一言で言うのは難しく、タイトルでは、“鱧(はも)の落とし乗せの冷やし中華”とはしたのですが、個人的には、“佳肴季凛的冷やし中華”が、すっきりしているような気がします。

今回は、すっぽんの存在はなく、

出汁だけ使いましたが、すっぽんはゼラチン質が豊富なので、冷蔵庫に入れておくだけで、このような煮凝りとなり、

鍋に入れ、一度沸かしたら、

塩抜きをしたもずくを入れ、火を止め、

バットに移し、粗熱が取れたら、冷蔵庫に一晩しまっておきます。

ラーメンを茹で、氷水で締め、

水気を切ったら、

器に盛り、当店の胡麻だれを掛けます。

この上に、

すっぽんの出汁で寄せたもずくを乗せ、

鱧の落とし、ミニトマト、打葱を盛り付けたら、出来上がりです。

寄せもずくのツルツルというかヌメヌメ感が何とも言えず、胡麻だれの旨味が加わると、こくが生まれ、胡麻だれで食す鱧の味も一興で、夏らしい一品となります。

これまでにお話ししているように、賄いは新しい料理を作るためのヒントでもありますし、商売抜きで作れるので、楽しいこと、この上ありません。

お客様にお出しする料理よりも、本気になっている時もあるような、ないような・・・。(笑)

☆★☆ 会員制モニターサイト【コエタス】 ★☆★
当店謹製の『ぽん酢』が、

ネットでご購入いただけるセットもご用意いたしました。

【コエタス】というモニターサイトで紹介されているので、

ご興味、ご関心がございましたら、御覧下さい。

冷やし和牛&すっぽん蕎麦

先日、

すっぽんの玉子入りの冷やしたぬきそばについてお話しし、その時に、いくつか作ってみることもお話ししました。

その一つが、

冷やし和牛&すっぽん蕎麦 です。

作り方は、すっぽん鍋を仕込んだ時の身肉と、

出汁を分け、

すっぽんの出汁と、

一番出汁を合わせ、濃口醤油、味醂(みりん)、赤酒、日本酒、てん菜糖で味を調え、

その出汁で、あくや余分な脂を取りながら、

和牛の切り落としを煮たら、

鍋ごと、氷水をあてて冷まします。

掛け汁が出来たら、仕上がったようなもので、

茹でた蕎麦を氷水でしめ、

水気をよく切った後、器に盛り付け、

牛肉、

大根おろし、

すっぽんの身肉を盛り付け、

海苔、葱をちらしたら、

天に卸したての本山葵をあしらったら、出来上がりです。

すっぽんの出汁で味を含めることで、和牛の味わいは、さらに旨味を増し、バージョンアップしたすき焼のような美味しさでした。

これまでに2回ほどお話ししたすっぽんの賄いの蕎麦ですが、もう1回お話しさせて頂きます。

すっぽんの玉子入りの冷やしたぬき蕎麦

これまで、

仕入れというか、頂いた時に始まり、

下処理、

鍋の仕込みとコースの仕立て方と、3回に渡り、お話ししてきた富士川産の天然のすっぽんですが、お客様にお出しした以外は、頂きものとなったので、

休みの日の夕飯に、すっぽん鍋で堪能しました。

すっぽんの美味しさを味わうには、鍋に限り、その出汁の美味しさは、他の食材とは別物で、ましてや、天然のすっぽんとなれば、筆舌に尽くし難いものがあります。

また、すっぽんは一部を除いて、ほぼ全ての部位を食べることが出来、

卵もその一つです。

この時のすっぽんの卵ではありませんが、成熟してくると、鶏卵のように殻が出来、

形状も、鶏卵そのもので、茹でてから、割ると、

鶏卵とほぼ同じものです。

それを、

冷やしたぬき蕎麦の具にし、

う玉(うずらの卵)のように見えますが、その味の濃厚さは、大きさ以上のものがあります。

この時、賄いとして食べ、出汁も通常の出汁でしたので、面白みに欠けるのは否定するまでもありませんが、美味しさは、間違いないものでした。

ただ、折角のレア食材ですので、色々と作ってみただけでなく、作ってみる予定で、まだまだ天然のすっぽんのお話しは続きます。

★★★ 佳肴季凛謹製 西京漬 ★★★

当店では、お中元、お歳暮などの贈り物に最適な【西京漬】をご用意いたしております。

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銀鱈、サーモン各3切入  3,480円     ※クール便にて発送可

店主自ら、魚市場で吟味した“銀鱈”、“サーモン”を使用し、お手製の有機西京味噌で仕込んだ逸品です。大切な方への贈り物に、是非どうぞ。

富士川産の天然のすっぽん鍋

一昨日、下処理をした4はいの天然のすっぽん(富士川産)は、

明くる日に、

すっぽん鍋にするため、鍋にすっぽんと水を入れたら、

静岡県由比の『英君酒造』の純米吟醸酒を注ぎ、

強火で一気に加熱し、

程なくすると、

あくが浮いて来るので、

お玉を使い、丁寧に取り除きます。

あくを丁寧に取るかどうかで、すっぽん鍋の仕上がりに大きな差が出るので、神経を注がなくてはなりません。

あくが出なくなりかけたら、出汁が濁らないようにするため、中火に落とし、

頃合いを見計らいながら、塩、醤油(薄口、濃口)、みりん、赤酒、日本酒を加え、煮立たないように、煮詰めていきます。

そして、

ここまで煮詰めたら、

一番大きい2,6キロのものだけ選り、それぞれの部位は、

えんぺら、

前脚、

後脚、

首、

甲羅、

腹の骨で、これらを土鍋に入れたら、

出汁を注ぎ、豆腐を加え、

厨房で温めたら、

葛切り、焼葱を入れ、仕上げに生姜の絞り汁を加え、お出ししました。

また、この時は、通常のすっぽん料理のコースのように仕立て、先付は、

うすい豆腐(グリンピースの豆腐)と、

茄子のオランダ煮でした。

通常なら、活血(いきち)とすっぽんの刺身をお出しするのですが、今回は、天然ものゆえ、どちらもご用意せず、

刺身の四種盛りとお出しし、内容は、はちびき、蛸、湯葉、帆立でした。

揚物は、

すっぽんの唐揚で、

そうこする間に、鍋も召し上がったので、

雑炊の支度をし、雑炊が仕上がるまでに、

酢の物の白魚の辛子酢掛けをお出ししました。

その頃、

厨房では、

すっぽん雑炊を仕立てており、

最後に、目葱をちらし、お出ししました。

色んな仕立て方がありますが、自分の仕立て方は、あえて出汁を多めにしており、その理由は、召し上がる間に、ふやけるからですが、すっぽん雑炊に限らず、ふぐ雑炊も、このように仕立てています。

ただ、お客様の中には、柔らかめというか、お粥(かゆ)に近い雑炊がお好みの方もいらっしゃり、そのような方は、殆どの場合、出汁の無い状態のものを、御申し付け下さいます。

そして、デザートに、

苺のアイスをお出ししました。

今夜お出ししたすっぽんは、4はいのうち2はいで、お客様がお持ちになった時のことをお話ししたように、残りの2はいは、食材持ち込みの特例で、自分が頂いたので、

色々と楽しませて頂くため、

キープしておき、この後の仕立て方を楽しむ予定で、どんな食材でも色んな仕立て方が可能ですが、すっぽんと言うと、いわゆる高級食ゆえ、変化球を使うのは、ためらいがちです。

こういう機会が得られるのも、地方ならではのことで、この後の料理は、機会を見て、お話しさせて頂きます。

★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★

この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。

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当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。

天然のすっぽん(富士川産)の下処理

先日、富士川産のすっぽんのお話しをしましたが、今日は、そのすっぽんを卸してから、鍋用にするための下拵えをしました。

4はいのうち、一番大きい1ぱいは、メインイベントゆえ、

最後に卸すというか、締めることにしたのですが、結果として、そのメインイベントが、ただならぬことになるのは、この時、予想だにしませんでした。

すっぽんを卸す時は、活きているので、締めなくてはならず、締める時は、

まな板の端に置くのですが、すっぽんは、起き上がろうとするために、首を使うので、首を出した時に、一気に首を掴み、付根の包丁を入れ、締めます。

最初の3ばいは、何なく締めたものの、

一番大きい最後の1ぱいは、待てど暮らせで、首を出さず、

お腹を押しつけ、首を出そうとするものの、完全ではなく、それでも掴もうとすると、逆ギレして、噛み付こうとするので、埒(らち)が明かず、締めることは諦め、3ばいだけ卸すことにしまいsたが、が無いのは、いわゆる四つ脚ゆえ、グロテスクだからです。

卸し終えたら、締めるための段取りをしたところ、同じことの繰り返しで、とりあえず、卸し終えた3ばいを霜降りして、

薄皮や血のかたまり等を取り除いている時も、

シンクの中で、何食わぬ様子で徘徊し、

合間を見ては、まな板に乗せ、飲み込んだ釣針の鉤素(はりす)を引っ張っても、何食わぬ顔で、ここまで図太いのは、もしや富士川の主かと思ったりもしました。

3ばいの下処理が終わっても、首を出す気配は無かったものの、シンクでひっくり返していた時に、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、水が顔にかかると、首を出そうとすることに気付き、そのことを聞いたので、

その作戦を実行することにし、真由美さんが水を流したところ、首を出す前に、

“野郎”を示した後、首を出し、万事休す。ここまで到るまでに、1時間近くかかってしまい、いやはや・・・。

特大のすっぽんということもあり、

爪の長さは、1センチ程で、先程の姿ではありませんが、ここまでのサイズとなると、

まさに、ガメラ。

卸し終えたら、

最初の3ばい同様、掃除をし、明日、すっぽん鍋に仕込むことにし、冷蔵庫にしまっておきました。

全体の目方としては、約5キロあるだけでなく、天然のすっぽんということもあり、養殖のすっぽん7~8キロ分くらいの濃厚な出汁が取れそうなことを期待しています。


★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★

この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。

s- すずしげ.jpg

当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。

富士川産のすっぽん(天然)

今日、お客様方から、

4はいの天然のすっぽんを、持って来ました。

このすっぽんは、富士川で鰻(うなぎ)釣りをした時の外道で、獲れてから、自宅を流れる小川で活かしておいたものの、調理が出来ないので、頭を悩ませていたところ、お食事にいらした時に、その調理を依頼されたのです。

基本的に、食材を持ち込んでの調理はお受けしていないのですが、4はいのうち、2はいを頂くという特例でお受けし、2はいを後日、『佳肴 季凛』で召し上がって頂くことにしました。

4はいの大きさはまちまちで、

お互いが噛み付き合わないように、別々のバケツに入れて置くことにしました。

1番大きいものの目方が気になったので、秤にかけることにしたのですが、天然のすっぽんは、養殖のものより、性格が獰猛なので、

袋に入れ、秤にかけると、

2,6キロで、普段使う養殖ものが、1キロ程度のものですので、2倍強。

これだけのサイズとなると、すっぽん料理の代表とも言うべきすっぽん鍋に仕立て時の旨味を想像すると堪らず、仕上がりが楽しみで、心躍る食材に出会えた機会と縁に感謝しながら、仕込む日を待つことにします。

★★★ 『佳肴季凛』謹製 【鰯の丸煮】 ★★★

当店では、父の日、御中元などのギフトや、お取り寄せに最適な【鰯の丸煮をご用意いたしております。

“大羽(おおば)”と呼ばれる大きめの真鰯を使用し、店主の“熱き想い”と共に、煮詰めた逸品で、1パック(2本入 450円)からでも、お買い求め頂けます。

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5パック(10本)入 2,250円     ※クール便にて発送可

仕込みに追われた水曜日

今日は、出汁を引くなどの普段の段取りを終えたら、仕込みをする前に、

ランチと夕席の料理の盛り付けをすることにし、盛り付けが終わったら、

まな板とカウンター周りを養生し、

すっぽんを卸すことにしました。

すっぽんを卸す時は、

お腹を上にし、起き上がろうとする時、

首を出すので、この時に首を掴み、包丁で首を落とします。

この時、すっぽんは観念する仕草の如く、目をつむるのですが、覚えたての頃は、心苦しかったものです。

また、いわゆる四つ足ゆえ、ここからの様子は、かなりグロテスクなので、割愛させて頂きます。

卸し終えたら、薄皮を取り除くため、霜降り(湯通し)するのですが、

ランチの営業時間も近づいていたので、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんに掃除をしてもらいました。

卸し終えたすっぽんは、

とりあえず、すっぽんは袋をかぶしておいたのですが、色からして、グロテスクなのが、想像出来るかもしれません。

ランチの営業もひと段落したので、

お新香の浅漬けのキャベツなどを包丁したら、

明日のお弁当用の仕込みをすることにし、

最後に、

焼物のサーモンの西京漬に串を打ち、お弁当の仕込みは終了。

そして、メインたるすっぽんの仕込みの仕込みの再開し、

霜降りをしたら、

真由美さんと共に、皮剥きをしたのですが、この仕事が、すっぽんの仕込みの中で、最も手間がかかるものです。

皮剥きを終えたら、すっぽん鍋に仕込み、

冷めたら、

真空パックし、冷凍庫へ。

冷凍しておくのは、来週末に、すっぽん鍋を入れた【特別会席】の御予約があり、今日仕込んだのは、来週は三連休があるだけでなく、火曜日はお弁当、水曜日はバスツアーと御予約が重なっているからです。

とりあえず、仕込み盛り沢山の水曜日が終わり、ひと安心ですが、明日は仕入れに行くので、この辺で失礼させて頂きます。

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