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三重県安乗(あのり)産の目近鮪(めじまぐろ)と尾赤鯵(おあかあじ)

Vol.3821

“身体に優しい、美味しい日本料理”を、

信条とする『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

今朝、外に出ると

富士山に雪が積もっていました。

今日のように

バスツアーのお客様

(特に遠方の場合)には

この光景は、かなり喜ばれます。

残念なことに、電線が

富士山の姿を邪魔するので

「電線、どうにかならない?(笑)」という声も

時には無きにしも非ず。

ただ、今日のお客様は

富士五湖周辺に宿泊され

様々な角度から

富士山を眺めているので

先程のような声が

出ることはありません。

富士山を眺めるのは

ルーチンですが

バスツアーの日は

否が応でも

気にしてしまいます。

そんなことを思いながら

料理の盛付けを終えました。

写真の料理は

先付の南京豆腐(南瓜の豆腐)です。

ひととおりの料理のセットが

出来、冷蔵庫から

西京焼用のサーモンを出すと

ミニふぐがやって来て

「おはようございます、親方。」

「おはよう。今日は

焼物を出すから

ハードだよ。」

「ランチメニューの“佳肴”を

アレンジしたものでしょ?」

「そうだよ。

よく分かるじゃん。」

「予約表を確認したからね。」

「そろそろ時間だから

下がっていてね。」

「親方、昨日のブログの続きを

忘れていない?」

「あっ、そうだった。

バスのお客さんが帰ったら

話してあげるよ。」

「はぁ~い。」

その後の流れは

いつもの通りで

無事にお見送り👋🚌👋🚌👋

少し前置が長くなりましたが

今日の本題です。

三重県安乗から

昨日届いたのが

めじ鮪と

尾赤鯵です。

届いたというより

頂いたので

有難うございます。

送ってくれたのは

天然のとらふぐの仕入れ先の魚屋です。

尾赤鯵を見たミニふぐ達は

「尻尾だけじゃなく

ひれも赤いんだね。」

「そうだよ。

だから、尾赤鯵。」

「その通りだね。」

「じゃあ、ここで問題。

尾赤鯵の正しい呼び名は?」

「え゛っ!?

オアカアジじゃないの?」

「は~い

はずれ!」

「ありゃりゃ。」

「正解は、オアカムロ。」

「へぇ~。勉強になったよ。」

尾赤鯵は

鱗を取ったら

3枚に卸しました。

このうち、半分は

日本酒と濃口醤油を

同割にしたものに30分ほど

漬けてから

天日干しにし

2時間弱で

このような感じになりました。

もう半分は

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG5834.jpg

1時間ほど塩をしたのち

水洗いしたら

二番酢(一度酢〆に使った酢)で洗い

腹骨を欠き

酢に浸けること15分。

酢から上げたら

骨を抜き

昆布で挟み

ひと晩おきました。

一方のめじ鮪は

三枚に卸したら

皮に包丁目を入れ

バーナーで炙り

皮目を返し

粗熱が取れたら

水気をふき取り

冷蔵庫へしまっておきました。

そして明くる日の今日

めじ鮪と〆尾赤鯵の

ハーフ&ハーフ丼にしたのですが

女将兼愛妻(!?)の真由美さんは

別盛です。

丼にすると

食べ過ぎてしまうからですが

自分はあえて気にしません。

また、誕生日が近い常連さんにも

差し上げることが出来、大満足。

改めて、この場を借りて

お礼を申し上げてさせて頂きます。

まだ、醤油干しがあるので

今日の感じからすると

楽しめそうです。

賄いの鱧(はも)の天ぷら 

Vol.3765

“身体に優しい、美味しい日本料理”を、

信条とする『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

夏場は、昼ごはんに

麺類を食べることが、

多くなるのですが、

麺類だけでは、もの足りないので、

天ぷらを付けています。

というか、

付けちゃっています。

天種は、その時によって様々で、

一番多いのが、

野菜のかき揚げです。

ただ、この時季は、

鱧を仕入れるので、

切り落としを、天ぷらにして、

天ざるにしています。

これを見た熱血君は、

「この時季は、やっぱり鱧?」

「イエ~ス!」

「美味しいのは、よく分かるんだけど、

他にも、鱧の魅力ってあるの?」

「あるよ。鱧は、天然の魚だから、

何よりも安全、安心。

同じ長い魚の鰻(うなぎ)は、

ほぼほぼ養殖。

養殖がだめじゃないけど、

天然の魚の美味しさは、レベチ!」

「レベチなんて言葉、

よく知っているじゃん。

昭和世代なのに。(笑)」

「昭和で、悪ぅ、ござんしたね。

そんなこと言うと、あげないよ。」

「あぁ、ごめんごめん。」

「天ぷらにすると、

あのフワフワ感がいいんだよ。

軽い感じだから、

いくらでもいけちゃうよ。」

「へぇ~、美味そぉじゃん。」

「一個、どう?ほら。」

一口頬張った熱血君は、

「あちあち、ふわふわで、美味しいよ。

でも・・・。」

「でもって?」

「少し骨が口に、

当たるんだけど、骨切を失敗したの?」

「いやいや、尻尾の方だから、

どうしても、当たっちゃうんだよ。

お客さんには出せないけど、

おかずなら、いいでしょ。」

「賄いだしね。また、食べさせてね。」

「はいよ~。」

先程お話ししたように、

天ざるにするのが、

殆どですが、

時には、

趣を変えるため、

器は勿論のこと、

天種だけでなく、

めかぶをあしらったりと、

味わい、見た目でも楽しみ、

とりわけ、自己満足(これが一番大事)の

世界にうっとり、どっぷり。

うっとり、どっぷりだったのは、

麺類に限ったことでなく、

かき揚げにして、

ごはんのお供だったり、

鱧天カレーなる変わり種も。

まだまだ、鱧を仕入れるので、

同じく、まだまだ鱧の味を堪能し、

更に、まだまだ、うっとり、どっぷりと、

させてもらいます。

お弁当の仕込みついでに、賄いのカレーの仕込み

Vol.3761

“身体に優しい、美味しい日本料理”が

信条の『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

今日は、出汁を引くなど、

ルーチンの段取りを終えたら、

明後日の法事用のお弁当の

仕込みをすることにしました。

最初に、

西京焼用のサーモンに、

串を打ち終えると、

ミニふぐ達がやって来て、

「親方、切身に味噌がついていないけど・・・。」

「そうだよ。

味噌を洗い流して、

水気を拭いてから、

串を打っているんだよ。」

「味は抜けないの?」

「味がしみ込んでいるから、

問題ないよ。」

「そうなんだ~。」

「そのまま焼くと、

味噌が焦げて、見た目も良くないし、

味も落ちちゃうんだよね~。

だから、西京焼って、

あんまり美味しくないと

思っている人も多いんだよね。」

「西京焼マニアの親方としては、

淋しいでしょ。」

「淋しいなんてもんじゃないし、

うちの『西京漬』のページを見れば、

分かるでしょ?」

「この部分なんて、

特に分かる!

味噌を洗った水は、

どうしちゃうの?」

「もったいないから、

今、仕込んでいる賄い用のカレーに、

入れるんだよ。」

「へぇ~!」

「どんなものでも、最後まで使わないと、

気が済まないし、もったいないからね。

まだまだ仕込みもあるから、

この辺にして、下がっていて。」

「はぁ~い♬」

サーモンの串打ちをしている隣では、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、

海老の酒煮(えびのさかに)用の

海老の背わたを取ってくれ、

このように仕上がり、冷蔵庫へ。

背わた取りを終えた真由美さんは、

煮物用の野菜の皮剥きをしてくれ、

牛蒡(ごぼう)が終わったら、

人参の皮も、

剥いてくれました。

人参の皮は、

適当に、

切り刻んだら、

牛蒡の切り落としなどと共に、

西京味噌を洗い流した水同様、

賄いのカレー行きです。

野菜を包丁するのは、

自分で、

下茹でしたのち、煮含め、

煮物は、

人参、

牛蒡とさつま揚げ、

蒟蒻(こんにゃく)の4種類で、

ここまで終わったら、

今日のノルマが終了し、

煮物は、火入れを兼ねて、

当日、煮上げます。

明日は、揚物などの

仕込みをするのですが、

数も多いだけでなく、日曜日は、

明くる日のバスツアー用の

仕込みや準備もあるので、

ランチ、夕席共に、

お休みさせて頂きます。

ご迷惑をお掛けするかもしれませんが、

ご理解のほど、くれぐれも

宜しくお願い致します。

おまけアイテムのフレーク

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3749回目の今日も認(したた)めます。

『西京漬』などをギフト用として、

ご注文を頂くと、熨斗(のし)や帯紙(おびがみ)のお訊(たず)ねをしているのですが、8月ということもあり、

このところ多いのは、 残暑見舞いのものです。

この帯紙を見たふぐネット達は、

「親方、同じ残暑見舞いなのに、デザインが違うのは、何か意味があるの?」

「全くないよ。」

「じゃあ、何で違うの?」

「飽きっぽい性格だから、つい新しいものを探したくなるんだよ。」

「親方のそういうところ、分かる分かる!どこで、探すの?」

「ネットで、フリー素材を見つけて、試しに印刷して、色とかを確認しているよ。」

「便利だね。」

「色々あって、面白いよ。」

「肝心の中身は、どんなセットなの?」

銀鱈が2枚、サーモンが4枚、鯖が2枚の合計8枚入のだよ。

ほら。」

「豪華だね。」

「君たちも、どう?」

「・・・・・。」

ところで、『西京漬』用の銀鱈やサーモンを卸した時に出る中骨や腹骨は、焼いてから、

真空パックして、 冷凍しておきます。

量がまとまったら、

バットに移してから、蒸し上がったら、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG2786.jpg

塩、ブラックペッパー、オニオンパウダーなどを加え、味を調えます。

そして、80グラム程度に小分けしたら、

真空パックしておきました。

そんな様子を眺めていたふぐネット達から、

「沢山、出来たね。これって、何にするの?」との声。

「おまけ!」

「おまけって、おまけ?」

「そうだよ。食事に見えたお客さんだけでなく、ネットで買い物をしてくれた方とかに、あげているんだよ。」

「へぇ~。封を切れば、食べられるから、いいよね。」

「そうだよ。ただ自家製だから、小骨が入っている場合もあるから、差し上げる時に、そのことだけは伝えているけどね。」

「オン・ザ・ライスも良さそうだね。」

「定番だね。あとは、パスタに混ぜたりとか、ツナ缶みたいな使い方も出来るけど、サーモンや銀鱈が入っているから、ワンランクっていうか、ツーランク上の美味しさだよ。」

「想像するだけで、美味しそう!食事に来たら、もらえるの?」

「イエ~ス!もちろん、一人ずつ、もとい、一匹ずつだよ。」

「すげぇ~!」

フレークは、おまけアイテムですので、在庫がなくなっても、追加で仕込むことは出来ません。

GETすることが出来た方はラッキーですので、お帰りの際に、宝くじなどをお買い求め頂けると、さらにラッキーになれるかも・・・!?

西瓜は、アイスとカレー用

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3742回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

重なる時は重なるもので、

昨日は、

お菓子にはじまり、

西瓜、

マスクメロン、

シャインマスカットと、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG2388.jpg

三種類のフルーツを頂きました。

この場を借りて、改めて、お礼を申し上げさせて頂くと共に、頂きものは有難いこと、この上なく、いつでも熱烈歓迎でお待ちしております♬

案の定、お菓子は、自分を素通りし、志村家三羽烏の下へ行きましたが、一方の3種類のフルーツは、アイスを作るため、後生大事に自分がGET。

ちなみに、これらのフルーツは、

sikaaice.jpg

西瓜のアイス

melonice.jpg

マスクメロンのアイス

s-P9110985

シャインマスカットのアイスとして、これまでに、何度もお出ししています。

冷凍庫にはアイス用のフルーツの類が、いくつも待機しており、そのラインナップに、マスクメロンとシャインマスカットを追加したのですが、西瓜だけは、これまでとは違った西瓜のアイスにすることにしました。

西瓜を包丁すると、

ふぐネット達がやって来て、

「おぉ~、西瓜。夏らしいじゃん。見ているだけで、涼しくなりそうだね、親方。」

「夏のシンボル的な食材だからね。」

「アイスにするって言ってたけど、どんな風に。」

「まぁ、慌てなさんな。」

「はぁ~い。でも、西瓜を切ると、実や皮の部分が割れちゃうことがあるけど、これは、割れていないね。どうして?」

「そりゃ、腕だよ、う・で!」

「そうなの~。」

「っていうのは、冗談で、包丁する時、皮の部分に、

軽く包丁目を入れると、半分に包丁する時に、割れることがないよ。」

「そうなんだ~。」

包丁した西瓜は、皮と実に分けたら、

実の部分をフードプリセッサーに入れ、

西瓜のジュースにしたら、

ざるで、

漉すと、

「これだけでも、

十分美味しそう!」と、再び、ふぐネット達。

すると、

「親方、皮はどうしちゃうの?」

「賄いのカレー行き。」

「え゛っ、カレー!?」

「そうだよ。平たく言えば、西瓜は胡瓜の仲間にして、野菜だから、全く問題ないよ。」

「早く、教えてよ~。」

「揃いも揃って、せっかちだなぁ」

「えへへ・・・。」

「表の皮は、それこそ煮ても焼いても、使えないから、

剥いたら、お役御免。この状態にしたら、

ざくざく包丁して、

カレーの鍋に、投入。」

「いつも通り、賄いのカレーには、色んなものが入っているけど、今日のは、黒っぽいような・・・。」

「BINGOだけど、何でだと思う?」

「この風味からして、烏賊墨(いかすみ)とか?」

「またまた、BINGO!」

「あいも変わらず、色々入れちゃうね。」

「とにかく、食材を粗末にしないのが大事だからね。そういう意味では、マクロビオティック(玄米菜食)の一物全体とも言えるね。」

「ふぅ~ん。」

「そうそう、マクロビオティックと言えば、今回の西瓜のアイスは、マクロビオティックバージョンだよ。」

「そうなの。出来上がりが楽しみだね。」

「作り方は、近いうちに話してあげるからね。」

「はぁ~い♬」

ということで、マクロビオティックの西瓜のアイスの作り方については、近々お話しさせて頂きます。

ブログデビューの熱血君

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3724回目の今日も認(したた)めます。

今日のように、魚市場に仕入れにいかない時は、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、娘達のお弁当作りを手伝わされることがしばしばで、手伝いとは言っても、おかずの一部を作るだけです。

そんな今朝は、

海老フライとハムカツを揚げました。

というより、娘達のお弁当に関しては、立場が逆転するので、揚げるように言われたというのが、正しいかもしれません。

お弁当が仕上ると、

先日、紹介した新キャラの熱血君がやって来て、

「おはようございます、親方、真由美さん。美味しそうだね~。今度は、僕にも作って欲しいな。」

「学校に行くようになったら、作ってあげるね。」と、真由美さん。

「はぁ~い、その時が待ち遠しいな♬」

また、今朝は、フライヤーの油を漉し、掃除をするので、自分達の昼ごはんのおかずにするため、

真鰯のフライも揚げたら、

油を漉し、掃除をすることにし、最初に真由美さんが洗ったら、

自分が手直しをし、

洗い流し、拭き上げたら、

油を戻し、

他の仕込みを始めました。

そして、ランチの営業が終わったら、

昼ごはんの準備が出来ると、

熱血君がやって来て、「これから、親方達の昼ごはんが見ることが出来るのも楽しみだなぁ~。」

「ちゃんと作る時もあれば、あるもので済ましちゃう時もあるけど、まぁ、楽しみにしておいてよ。」

「はぁ~い。」

かくして、熱血君のブログデビューが無事に終わり、不慣れな点もあろうかと思いますが、どうぞ見守ってあげて下さい。

『西京漬』用の鯖と『鰯の丸煮』用の真鰯の醤油干し 

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3711回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

今朝、

沼津魚市場に入荷していた真鰯(まいわし)は、

鳥取県境港産と、

北海道・根室産でした。

境港産の真鰯の荷主は、

全部で、

3つあり、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG1384.jpg

この中から、

この2ケースを、

『鰯の丸煮』用に仕入れることにし、選んだ理由は、一番鮮度が良かったからです。

今日の真鰯に限らず、魚には、そのようなことは珍しいことではなく、こういう違いを見ることが出来るのは、魚市場の醍醐味のひとつとも言えます。

仕入れを終え、【佳肴 季凛】に戻ったら、

『西京漬』に仕込むため、真鰯と共に仕入れてきた鯖(さば)の発泡スチロールを開け、

1ケース全てにして、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG1401.jpg

30枚取り出し、

解凍しておきました。

この時季ですので、20分程度で包丁が入るようになり、

腹骨の一部をすき取り、

上(かみ)と下(しも)に包丁したら、脱水シートに挟み、冷蔵庫へしまおうとすると、

ミニふぐ達がやって来て、

「おはようございます、親方。半分に包丁していないのがあるけど、なんで?」

「おはよう。あぁ、これね。とりあえず、後で分かるから・・・。」

腹骨をすき取るのは、苦玉とも呼ばれる胆のうの痕を取り除くためで、それが残っていると、食べた時に、文字通り苦味を感じ、食味を損ねるからです。

そして、真鰯の下処理をするため、

ざるに上げると、

再び、ミニふぐ達。

「親方、真鰯とは違うようなのが、いるみたいだけど・・・」

「あっ、

これね。」

「そう、そう。」

「この魚は、潤目鰯(うるめいわし)と言って、名前の通り、目が潤んでいるよ。」

「そうなの?」

「見てごらん。

潤目鰯が、

これで、真鰯が、

これ。」

「確かに、目が潤んでいるね。他の違いは?」

「真鰯の皮目には、

黒い斑点があるけど、

潤目鰯には、無いよ。」

「本当だ。」

「潤目鰯は、【鰯の丸煮】には使えないから、

おかず用に開いて、

干すよ。」

「干して、どうするの?」

「同じ分量の醤油と日本酒に、20分くらい漬けたら、

干すんだけど、一緒に入っているのは、さっきの鯖だよ。」

「鯖も、干すの?」

「イエ~ス!」

「お客さん用なの?」

「いやいや、賄いだよ。」

「う~ん、うまそ~だね。」

「脂が乗っているから、間違いないね。」

タイマーが鳴ったら、

ざるに乗せ、

その上から、ざるをかぶせておきました。

この状態で干すと、乾きにくいので、

冷凍庫の室外機の風があたるように、調節しておくと、

「干物って、ただ干すだけじゃないんだぁ~。」

「そうだよ。適度な風がないと、乾きにくいからね。」

「へぇ~。」

そして、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、

身も頭も下処理してくれ、頭は出汁を取るため、

焼いておき、身の方は、水と酢を入れた鍋に入れ、

火に掛け、仕上るのは、明日でです。|

鯖と真鰯は仕上ったら、焼いてから、自分達のおかず用で、おかずと言えば、今日は、

真鰯をなめろう、つまり、たたきにして、鰯丼を堪能し、焼物、『鰯の丸煮』も仕上がりも楽しみです。

シェアした静岡県由比産の稚鰤(わらさ)

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3691回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

今朝、

沼津魚市場に行くと、

静岡県由比産の稚鰤(わらさ)が入荷していました。

稚鰤とは、読んで字のごとく、鰤(ぶり)の稚魚というよりも、鰤の若魚のことで、鰤の手前になるサイズのものです。

一般的には、鰤のサイズは、体長としては、80センチ以上、目方の場合、8キロが、その目安とされています。

今朝の仕分けは、

ほぼ全てが、2本入でしたので、沼津市大岡の居酒屋『きえい』さんをシェアすることにし、

7,8キロ(2本入)のものを仕入れることにしました。

自分と『きえい』さんは、窓口の仲買が同じということもあり、

分けても、

伝票の仕切りが簡単に済むのも好都合で、

これまでにも、このようなシェアは、何度もしています。

ちなみに、47というのが仲買の番号で、9が自分、84が『きえい』さんの枝番です。

『佳肴 季凛』に戻り、稚鰤の仕込みを始めようとすると、29匹ふぐちゃんがやって来て、

「おはようございます、親方♬」

「おはよう!」

「これはワラサで、Youngブリのことでしょ?」

「そうだよ。」

「ブリの呼び名の中で、はまちっていうのも聞いたことがあるけど、

Tweets with replies by ノブナカなんなん?(テレビ朝日) (@nobunaka_nannan) / Twitter

はまちって・・・?」

「はまちって、元々、関西での呼び方で、40センチサイズの鰤のことを言うんだよ。関東だと、そのサイズのことを、わかしって呼んでいるんだけど、関東でハマチって言うと、養殖の鰤のことなんだ。」

「へぇ~。」

「今でこそ、養殖の鰤なんて呼んだり、ブリ(養殖)なんて表示されているけど、耳慣れないように思う人も多いし、自分もだよ。」

「ふ~ん。」

「さらに言うと、生物学的には、大きくても小さくても、鰤になるんだけど、日本食というのは、もともと魚食文化だから、呼び名が変わることが多いし、それによって、値段にも違いがあるんだ。」

「大体、分かったよ。有難う、親方。」

「仕込みをするから、この辺でね。」

「はぁ~い。」

鱗が細かいわらさは、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG0685.jpg

包丁を使うすき引きという方法で、鱗を取り除きます。

鱗を取り、頭を落とし、はらわたを抜いたら、水洗いし、

三枚に卸すと、

思いの外、脂が乗っており、ニンマリ。

というのも、冬が旬の鰤若魚ですので、稚鰤に脂が乗るのは、晩秋以降だからです。

すき引きにしてあるだけでなく、4キロ以下ということもあり、皮も柔らかいので、

包丁目を入れたら、 氷を敷いたバットに乗せ、

バーナーで炙り、

粗熱が取れたら、冷蔵庫にしまっておきました。

柵の丈(たけ)が短いのは、

尾の部分を、

お弁当用の南蛮漬に仕込んだからです。

ランチタイムで、稚鰤が日の目を見ることはなかったのですが、

稚鰤丼に仕立てて、自分達のランチにし、ほのかな脂の乗り具合を堪能し、夕方には、

定連さんへのお遣い物として、刺身に仕立てました。

あらの部分は、焼いてから出汁を取るだけでなく、

かまの部分と切り落としは、賄い用の西京焼にするため、明日、西京漬にします。

魚の旬というものは、あくまでも目安でしかなく、今朝の稚鰤のようなものに巡り会えるのも、自ら魚市場に通っているからこそ為せることで、早起きは三文の得とは、よく言ったものです。

初めて仕入れたような静岡県焼津産の真鰯(まいわし)

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3684回目の今日も認(したた)めます。

今朝、沼津魚市場に行くと、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG0387.jpg

静岡県焼津産の真鰯(まいわし)が、

入荷しており、

『鰯の丸煮』用に仕入れることにしました。

【佳肴 季凛】に戻り、真鰯の仕込みを始めようとすると、ミニふぐ達がやって来て、

「おはようございまふぐ、親方♬」

「おはよう!」

「ここ最近、真鰯をよく仕入れて来ているよね?」

「そうだね。父の日や御中元の注文を頂いているからだよ。一度に仕込める数に限度があるから、どうしても、こうなっちゃうんだよね~。」

「最近ついでたけど、最近多いのは、千葉県産だよね。」

「っていうか、千葉だけかな。はっきりしたことは分からないけど、これまででも、一番多いような気がするなぁ。」

「へぇ~。」

「あと、はっきりしたことは覚えていないけど、焼津産のは、初めてのような・・・。」

「えっ、そうなの?でも、発泡スチロールには、

小川(おがわ)って書いてあるね。」

「おがわじゃなくて、こがわだよ。」

「そうなの。」

「焼津港から、車で10分ぐらいのところにあるんだけど、全く別の漁港で、漁協(漁業組合)の組織も、別なんだ。」

「へぇ~。面白いね。」

「自分も、最初知った時、不思議だったよ。何年か前に、行ったことがあるよ。」

「今度、僕たちも行きたい、行きた~い!連れてって~。」

「そのうちね。」

「多分ないな・・・。」

「何か、言った?」

「いやいや。」

「話が途切れたけど、焼津産の真鰯の入荷は時々あるけど、そういう時は、よその産地もあって、そっちの方が、お値打ちだったりするから、仕入れたことがないかもしれないね。」

「同じなのに?」

「そうだよ。浜(水揚げ地)によって、値が変わるから、そうなっちゃうんだ。」

「へ~。」

「自然相手だから、こればかりは、仕方がないね。」

「ふぅ~ん。色々と仕込みがありそうだから、この辺で撤収するね。」

「はいよ~。」

鱗を取り、頭を落とし、はらわたを抜いたら、

水洗いをしてくれるのは、いつものように、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。

また、今日は、刺身にも使うため、

酢締めにもし、

神津島産の青鯛(あおだい)、湯葉と共に、ランチコースの刺身としてお出ししました。

そして、ランチの営業が終わったら、

酢締めにした真鰯、

青鯛、

三重産の目鯛(めだい)と共に、

三色丼に仕立て、無事にクオリティ・チェックが終了したのですが、真由美さんは、「酢飯にすると食べ過ぎちゃう!」とのことで、

白御飯に海苔をちらし、別盛りにしてあります。

そして、『鰯の丸煮』用の真鰯は、

仕上る明日まで、二日間の“旅”に出たのでした。

鯵(あじ)が缶詰にならない理由

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3681回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

今日は、

『鰯(いわし)の丸煮』を仕上げたら、

真空パックし、

冷凍しておきました。

『鰯の丸煮』を仕込んだ時に間借りして、時々仕込むのが、

鯖(さば)の煮付や、

銀鱈の煮付で、どちらも、

『西京漬』用に使っている魚です。

そんな今日の昼ごはんは、

鯵(あじ)の煮付を昼ごはんにし、準備が出来ると、ふぐネット29匹衆がやって来て、

「親方、美味しそうだね。煮汁を、白御飯の上にチョンチョンってして、食べたいなぁ。」

「いいでしょ。」

「昼ごはんを食べたばかりだから、今日は無理だなぁ。鯵って、鯖や秋刀魚(さんま)と同じ青魚だけど、缶詰になっているのを見たことはないよ。なんでだろう?」

「鯵はね、それらに比べて、 死後の身からの臭いが強くて、缶詰にすると、この臭いが大量に発生するからなんだよ。ちなみに、この臭いは、ヘキサナールって呼ばれているよ。」

「へぇ~。」

「それだけでなく、鯵は下処理をする時に、鱗(うろこ)や尾びれの付根のぜいごを取らなくてはならないこともあるよ。あと、骨も硬いから、丸ごと調理出来ないのも、その理由だね。」

「それこそ、煮ても焼いても、缶詰にするには、難しいんだね。」

「だから、加工用と言えば、開きにするしかないのかもね。でも、魚は種類が沢山あるから、それぞれの特徴を活かしながら、料理すれば、その味わいも色々で、そこにこそ、魚料理の良さがあると言えると思うよ。」

「なるほど~。今日は、勉強になったよ。また、教えてね。」

「はいよ~。」

ところで、鯵の煮付の作り方ですが、下処理を済ましたら、

皮目に包丁を入れておき、下処理と仕入れの様子については、こちらをお読み下さい。

鯵に、

沸騰したお湯をかけたら、すぐに氷水に落とし、残っている汚れなどを取り除きます。

その後、

『鰯の丸煮』の仕上がりが近くなったら、

鯵を、

鍋に入れ、

煮詰まったら、『鰯の丸煮』と共に、

仕上がりました。

そして、今日、昼ごはんのおかずとなったのですが、先程の缶詰にならない理由にもあるように、鯵を加熱調理する場合、煮付よりも、焼物や揚物の方が真価を発揮出来ることを再認識した次第です。


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