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もっとおいしいお話し

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春色間近

今日は、

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沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。この売場から離れ、

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別の売場に向かうと、

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春が旬の蛍烏賊が、入荷していました。ご覧のように、富山産で、

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今年初めて、仕入れることにしました。富山産以外の日本海産の蛍烏賊は、もっと早くから、入荷していますが、富山産のものに比べ、小さく、味もそれなりですので、自分は、使うことは、全くありません。

 

その後、別の売場に行くと、御前崎産の鰆が入荷しており、

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この中から、

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4,5キロのものを仕入れることにしました。以前、お話ししたことがありますが、御前崎産の鰆は、質が良く、自分のお気に入りの産地でもあります。

 

さらに言うと、自分は、焼物にする魚の中では、鰆が、一番好きな魚で、それについても、同じくお話ししたことがあります。

 

鰆は、魚へんに、春と書くのですが、寒鰆という言葉もあるように、真冬でも、十分すぎるくらい美味しい魚で、鰆に春がつく有力な説は、春に、産卵のために沿岸にやってくることによるものです。

 

そうこうしていると、セリが始まる時間になっていましたが、

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特に、仕入れるものなく、帰るりの準備をすることにしました。ちなみに、上の写真は、今朝の金目鯛のセリの様子ですが、仕入れるつもりもなかったので、産地については、不明です。

 

3月半ばを、過ぎたこともあり、

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6時を過ぎると、完全に日が昇っていました。市場に来て、最大の関心事は、必要な魚の入荷があるかどうかであり、さらに、それを仕入れることが出来るかどうかですので、普段は、全く気にすることはありません。たまたま時間を確認したら、この明るさでしてので、改めて、冬から春に、変わったことを、感じました。

 

『佳肴 季凛』に戻り、仕込みを始めたのですが、卸し終えた鰆は、

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西京漬にするため、

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切身にしました。鰆は、魚の中でも、もっとも身割れしやすいのですが、完璧に出来たので、ひと安心しました。また、乳白色をしているように、脂も程良く乗っていることも確認出来ました。

 

その頃、女将兼愛妻(!?)の真由美さんは、

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蛍烏賊の目玉などを掃除してくれていました。この時、蛍烏賊のトレイの下には、

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気温も段々と上がって来たので、鮮度が落ちるのを防ぐため、氷を敷いてあります。こういうところでも、春の訪れを感じてしまうものです。

 

また、春を感じてきたこともあり、先付も、

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グリンピースで作った“うすい豆腐”にしました。うすいとは、えんどう豆の別名のうすい豆のことです。

 

切身にした鰆は、

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西京味噌と一緒に、真空パックしておきました。

 

少し前までは、冬そのものでしたが、ここにきて、かなり暖かくなり、「暑さ寒さも彼岸まで」とは、よく言ったものです。めっきり春色となるのも、すぐそこかもしれません。

石川県能都町産のミンク鯨

昨日、富山県氷見から、真鰯が入荷したことをお話ししましたが、その真鰯の発泡スチロールに、

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一緒に入っていたのが、

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この塊でした。袋から取り出すと、

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ミンク鯨の赤身でした。このミンク鯨は、氷見産ではなく、お隣の石川県能都町産のものです。能都町は、能都半島の中北部にあり、能登の都ということに、その地名は、由来しているとのことで、誤字ではないのでを、御承知下さい。

 

1988年3月から、沿岸捕鯨は、国際捕鯨委員会(IWC)により、禁止されているので、鯨の水揚げと流通量は、非常に少ないのですが、定置網にかかったもので、能登半島や佐渡島周辺では、時々かかるのです。鯨に限らず、定置網にかかったものは、流通が可能で、現在、流通している鯨の多くは、南氷洋の調査捕鯨による冷凍ものです。

 

その鯨が、氷見の市場に送られ、

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このように、部位ごと、適当な塊に分けられ、セリにかけられるのです。この写真は、一昨日の氷見の市場での様子で、この中のどれかが、昨日の赤身でした。鯨とイルカは、哺乳類ですが、魚市場で、取り扱いており、その理由は、水産物によるものなのかもしれません。

 

その赤身の部分を、

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少し厚めに包丁して、盛り付けました。薄めのものは、

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こんな感じに、してみました。試食を兼ねて、仕入れたこともあり、今日のお昼は、

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鯨丼にしてみました。

 

鯨は、見た目は、馬刺のような感じですが、その味わいは、魚でもなく、肉でもない、中間とも言えるもので、脂もないので、いくらでも食べられるようなものです。生の鯨ですので、その風味は格別です。

 

鯨の入荷に関しては、全く分かりませんし、これまでにも、お客様にお出ししたことは、数える程度です。ご興味、ご関心のある方は、お問い合せ下さい。

刺身の九種盛り

日本料理の華とも言われるのが、刺身です。『佳肴 季凛』の会席料理などで、お出しする刺身は、コース料理のお値段に応じて、品数と内容が変わります。

 

ランチの【凛】や会席料理の【季】などの刺身は、

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三種盛りで、この時は、生の本鮪、湯葉、小肌でした。

 

夜の会席料理の【凛】などの会席料理の場合、

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四種盛りで、先ほどの三種盛りに、帆立を加えています。大葉に隠れてしまっていますが、赤身ではなく、中とろを使っています。というのも、コース自体のお値段が違うので、このような差をつけています。

 

同じ四種盛りでも、夏の美食でもある鱧料理のコースは、

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このようなものです。

 

また、料理内容を、自分とお客様のご相談の上で決めさせて頂く【特別会席】では、

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生の本鮪と、

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ふぐ刺のハーフサイズのものをお出ししたりすることもあります。また、夏場では、

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先程のふぐ刺と共に、生の本鮪と鱧をお出しすることもあります。刺身に限ったことではありませんが、ご予約の際に、ご希望を頂ければ、可能な限り対応させて頂いております。

 

刺身に関するご要望と言えば、男性のお客様で、意外と多いのが、「ある程度の予算で、質はまずますで、刺身の分量を、多目にして欲しい。」というお声です。そんな御用望を頂いた時に、御用意したのが、

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九種盛りの刺身です。

 

その内容は、

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生の本鮪(那智勝浦)、小肌(佐賀)、帆立(北海道)、鯣烏賊(石川)、湯葉、

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サーモン(ノルウェー)、甘海老(ロシア)、鳥貝(千葉)、蛸(愛知)でした。

 

この中で、甘海老、鯣烏賊、鳥貝は、冷凍もので、サーモンと帆立は、養殖ものでした。これらのうち、帆立意外は、刺身でお出ししたことは、殆どありませんが、先ほどもお話ししたように、お客様の御要望の刺身を御用意するために、使いました。

 

どんなに良いものでも、お客様に評価されなければ、全く意味はありませんし、お金を頂くことは出来ません。料理の評価は、どこまでいっても、召し上がるお客様なのです。

 

料理人は、あくまでも、お客様のために料理を作るのが、仕事ですし、その料理を喜んで頂くことが、最大の喜びにして、評価でもあります。ただ、生の天然もので、さらに、その中でも、可能な限りの良いものを、追い求める自分にとっては、冷凍ものや養殖ものは、不本意であるのは、事実でもあります。

 

ですが、使う食材は、自分が納得したものですので、そんな自分の姿勢を感じて頂ければ、料理人冥利に尽きること、この上ありません。

 

★☆★ 日本料理の匠 ★☆★

【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、

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このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。

ありありの定休日

今日は、定休日でしたが、明日(23日)は、

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沼津の魚市場が、

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休みということもあり、仕入れに行って来ました。少ないながらも、金目鯛(御前崎)が、

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良さげでしたので、

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1,5キロのものを、1枚仕入れることにしました。また、

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真鰯(沼津)も良かったので、

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仕入れました。この他にも、冷凍ものや小物などを仕入れ、『佳肴 季凛』に戻りました。

 

先ほどお話ししたとように、今日は定休日でしたが、ランチの御予約だけでなく、お弁当のご注文も頂いていたので、お昼だけ営業しました。

 

ランチの営業時間中、合間を見ながら、

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刺身の妻を剥いたり、

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“サラダ素麺”の野菜を、包丁出来るように、準備しておきました。

 

そうこうしていると、ランチの営業時間も、終わったので、デザートをお出しする頃には、

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お弁当の煮物や焼物も、仕上がっていました。ラストオーダーとなり、他のお客様のお料理の目途がついたので、女将兼愛妻(!?)の真由美さんは、

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厨房に、折を並べ、

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お弁当の盛り付けを始めました。お客様もお帰りになったので、自分は買い出しに出掛けました。戻ると、

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このように仕上がっていました。買い出しに行って来たのは、

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豚肉のロースで、戻ると、真由美さんは、明日のお弁当の折を、準備していました。豚肉のロースは、お弁当の揚物に使うので、包丁し、

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塩、胡椒をしたら、

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真由美さんに、

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パン粉をつけてもらいました。その後、

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西京漬に仕込む3本の銀鱈(アラスカ)と、

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お弁当用の鶏肉の照焼を仕込んだものを、冷凍庫から、出しておきました。

 

また、とんかつと鶏肉の照焼入りのお弁当で、しかも、

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ボリューム重視のお弁当ですので、白米を研いでおきました。

 

そして、真由美さんの誕生日が、25日ということで、少し早めでしたが、家族で、

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鱈場蟹の蟹すきを食し、仕入れ、ランチの営業、お弁当、様々な仕込みと、“ありありの定休日”は、終わったのでした。

紅鮭の粕漬

一月の半ば頃のことです。コンビニの入口で、

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こんな幟を見た時から、無性に紅鮭が、食べたくなり、心のどこかに根付いていました。

 

そんな先日、

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沼津の魚市場にある冷凍ものや、干物などの塩干ものを取り扱う問屋さんの店先に、

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紅鮭が入った発泡スチロールが、

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ありました。

 

御覧のように、甘口とあるように、すでに塩味がついており、アメリカ産です。他には、カナダやロシア産のものがあり、国産はありません。北海道産など国産ものとして、販売されている紅鮭は、正確には、北海道の沖、つまりロシア海域の紅鮭を、主に船内で加工して、北海道で陸揚げされたものです。

 

というのも、紅鮭は、北緯50度以北の海域でしか生息することが出来ず、生息できる海域の南限を超えているため、一切遡上していないからです。

 

この箱を見るや否や、紅鮭のことを思い出し、仕入れるというというより、自分のおかず用に、

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買いました。味付けされているので、そのまま切身にして、焼くだけで、食べることが出来るのですが、昨年の暮れ、遊び半分で、新巻鮭を粕漬にして、食べたところ、殊のほか、美味しかったので、今回も、粕漬にしてみました。

 

酒粕を、

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そのままフードプロセッサーにかけたら、

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日本酒、赤酒、味醂で、

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伸ばしていき、持ち上げたら、落ちそうになるくらいの固さにします。これを、

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切身にした紅鮭と一緒に、

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真空パックします。このまま、3日ほど、冷蔵庫におけば、粕漬の出来上がりです。食べる時は、

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酒粕を水で洗い流して、キッチンパーパーで、水分を拭き取って、弱火で焼くだけです。水洗いすると、味が抜けてしまうように思われますが、そのようなことは、一切ありませんし、

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綺麗に、焼き上がります。もちろん、おかずというかつまみ用ですので、

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熱燗は欠かせません。(笑)

 

粕漬にすることで、塩味がまろやかになり、食べやすくなり、そのままよりも、ずっと美味しく感じられました。このひと手間は、素材と料理との境界線で、料理というものは、一工夫で、全く違うものになることを、再認識出来ました。

 

身近なものでも、未体験の事柄は、まだまだあるはずで、勉強する余地は、際限なくありそうです。

 

★★★ 期間限定 会席料理 ★★★

2月、3月限定、しかも女性のお客様限定の会席料理(夕席)『春支度』を、御用意致しました。

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先付に始まり、食事、デザート付の全9品(お一人 3,000円)のコースとなっております。
なお、ご予約なしでもお召し上がれますが、土曜日以外のお支度となります。

牡蠣めし(牡蠣の炊き込み御飯)の作り方

この時季、沼津の魚市場の貝類専門の売場には、

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様々な産地や、

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色んな分量にパック詰めされた牡蠣が、

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並んでいます。この中から、

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牡蠣めし(牡蠣の炊き込み御飯)を作るために、

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広島県産の加熱用のもの(500グラム入り)を仕入れることにしました。広島県産ですが、加工地は、静岡県焼津市と書かれています。

 

牡蠣めしの作り方は、人それぞれですが、自分が使う材料は、

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もちろん牡蠣は、欠かせません。牡蠣だけですと、出汁の出方が弱いだけでなく、味に膨らみを持たせるため、

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油揚げを加え、見た目も大事ですので、

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この時季らしく、京人参も加えます。

 

作り方ですが、

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ざるに上げた牡蠣を、

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ぬめりと汚れを取るため、沸騰したお湯の中に入れ、すぐに取り出し、

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氷水に落とし、粗熱が取れたら、ざるに上げ、

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油揚げも、油抜きをし、京人参も、下茹でをしておきます。これらに、下味をつけるのですが、牡蠣のクセをやわらげ、風味づけのため、

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生姜も加えます。そして、これらを、

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薄口醤油、塩、味醂、日本酒で味を調えた一番出汁で、煮含めます。この時、注意しなくてはならないのは、牡蠣に火を入れ過ぎないことです。ちなみに、【佳肴 季凛】の一番出汁は、鰹節、昆布、干し椎茸の足で取ったものです。

 

火から外し、冷めたら、バットなど別の容器に移し、さらに味を含ませるため、明くる日まで、冷蔵庫にしまっておきます。これで、下拵えは、完璧です。

 

炊く時は、牡蠣などの具と出汁を、

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別々にし、

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この出汁だけで、御飯を炊きます。

 

土鍋に、1割ほどのもち米を加えた白米5合を入れ、そこに、

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先程の煮汁を注ぎ、

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蓋をし、強火で一気に加熱します。しばらくすると、湯気が立ち始め、穴から、

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煮汁が出始めます。この状態になったら、火加減を、中火にします。その後、土鍋の中の煮汁が無くなり、パチパチと乾いた音がしてきたら、

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別にした具を入れ、外火だけの弱火にし、

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再び蓋をし、5分程度したら、火を止め、しばらく蒸らし、

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蓋を開けると、

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このように、炊き上がりました。牡蠣の身がつぶれないように、

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注意しながら、

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混ぜ合わせたら、茶碗によそり、

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刻んだ万能葱を、天に盛り付けたら、牡蠣めしの仕上がりです。

 

さらに、この牡蠣めしをおにぎりにして、焼いてから、お茶漬にした“牡蠣めしの焼おにぎり茶漬”も、

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一興の味わいでもあります。

 

ただ、牡蠣の身は、他の貝類と比べ、水分が多いこともあり、牡蠣本来の旨味を味わうには、ちょっとしたハードルがあるのは否定出来ませんし、この牡蠣めしも、然りであるのは、否定出来ません。

 

機会があれば、というより、春までのシーズンのうちに、バージョンアップした牡蠣めしを、作ってみたくはなったものの、果たして、自らの疑問点を越えられるかどうか、不安ではありますが・・・。

ジャンボ海老フライ

先日、友人から、

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貰った海老です。冷凍ものですが、

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見るからに太くて、長いものでした。これだけで、

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1,5キロの目方で、その数は、

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わずか9本ですから、1本あたりの目方は、150グラム以上ということになり、まさにジャンボサイズです。

 

この海老は、

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冷凍海老の中でも、最も有名な種類の一つであるブラックタイガーで、

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産地は、バングラデシュです。

 

調理するため、

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そのまま流水で、解凍することにしたのですが、今回は、頂きものということで、賄い用に、海老フライにしてみました。

 

解凍したら、

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ざるに上げ、

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頭の部分の殻を外し、

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胴体の部分の殻を、剥きました。その後、尻尾の先端を切り落とします。

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こうするのは、仕上がった時の見た目の良さと、揚げている時に、油がはねないようにするためです。

 

その後、

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包丁で、背わたを取り除き、揚げた時に、身がまっすぐのまま、縮まないようにするために、

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切り込みを入れ、関節を、

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伸ばしていきます。普通のサイズの海老と比べてみると、

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その大きさは、一目瞭然です。

 

伸ばし終えたら、軽く塩、胡椒をします。その次に、打粉をし、

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パン粉を付け、

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160度くらいの油で、揚げます。火が入ってくると、

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色が付き始め、泡が小さくなっていきます。揚がったら、

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次々に、取り出していきます。生野菜を器に、

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盛り付け、そこに、

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海老を盛り付けたら、出来上がりです。

 

先程お話ししたように、賄い用ですので、そのまま熱々を、食べたのですが、サクサクで、プリップリッなのは、勿論のことで、ジャンボサイズゆえ、その食べ応えは、何とも言えませんでした。

 

機会があったら、また食べたいので、早めにサンタさんに、お願いしておくことにします。(笑)

 

★★★ 冬の特別献立 ★★★

女性のお客様に限り、会席料理“冬ごもり”を、御用意致しております。
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(お一人 3,000円  食事、デザート付 全9品)
なお、“冬ごもり”は、ご予約なしでも、お召し上がり頂けますが、11月24日~12月17日までの金、土曜日以外の御用意となっております。

みょうが貝ではなく、かめのて

今朝は、

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沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。構内を歩いていると、

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見慣れないものが、

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目に入り、

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手に取って見ました。見慣れないとは言っても、市場で見ることが、殆どないというだけです。これまでに、海の岩場などで見たことがあり、案の定、

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かめの手(香川県産)でした。その横に、みょうが貝とも書かれていましたが、実際には、この二つは、

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別物です。また、

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こんな注意書きも、添付されていました。

 

先程お話ししたように、見たことはあっても、食べたことはなかったので、折角の機会ですので、試しに食べてみることにし、塩茹でや味噌汁などが一般的とのことで、自分は酒蒸しにしてみることにしました。

 

真水で、

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きれいに洗ってから、

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ざるに上げ、

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バットに入れました。そこに、

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アルコールを飛ばした日本酒を入れ、

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そのまま、

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10分程度蒸しました。

 

ある程度冷めたら、

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下の茶色の部分を外し、

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この部分を食べてみました。

 

貝のような味わいで、見た目は貝のような感じもしますが、分類上は、海老や蟹の仲間である甲殻類で、以前お話ししたこともあるふじつぼの近縁でもあるのです。

 

ただ、一つ残念なのが、身が小さいことで、もう少し大きければ、最低でも、浅蜊(あさり)ぐらいの大きさだったら、食べ応えもあり、濃厚な味がしそうな感じでした。

 

お客様にお出しするかどうかはともかく、料理人である以上、どんなものでも、一度は食べてみないと、本当のことは分かりませんし、少なくとも、一般の方よりは、詳しくないことには、プロとしては失格ですし、魚市場のような現場に通うことで、経験出来るものです。

 

やはり、料理の道は奥深く、未熟ゆえ、まだまだ修練の余地は、大いにあります。というより、無限大にして、未知数です。

 

★★★ 佳肴季凛謹製 西京漬 ★★★

当店では、贈り物に最適な【西京漬】をご用意いたしております。

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銀鱈、サーモン各3切入  3,480円     ※クール便にて発送可

店主自ら、魚市場で吟味した“銀鱈”、“サーモン”を使用し、お手製の有機西京味噌で仕込んだ逸品です。大切な方への贈り物に、是非どうぞ。

秋刀魚(さんま)御飯の作り方

夕べのことです。たまたま見ていた番組が、

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TBS系列で放映されている『新チューボーですよ!』でした。今の番組名になる前の『チューボーですよ!』も含めて、20年以上も放映されており、ご存じの方も多いかもしれません。

 

昨日の放送で作った料理が、

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サンマの炊き込みご飯でした。

 

和食の料理人でありながら、今まで作ったことがない自分でしたので、作って食べてみることにしました。ところで、サンマの炊き込みご飯では、呪文とまではいかないまでも、少し長いだけでなく、表記も日本料理らしくないので、秋刀魚御飯として、お話しさせていただきます。

 

明くる日の今日、

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沼津の魚市場に行き、

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山積みにされていた発泡スチロールの中から、

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北海道産の秋刀魚を仕入れて来ました。この発泡スチロールには、

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2キロの目方で、13本入っていました。秋刀魚以外の魚の仕入れを終え、『佳肴 季凛』に戻り、秋刀魚御飯の仕込みをすることにしました。

 

先ず、身についている鱗を取ります。ただ、秋刀魚の鱗は、殆ど取れているので、そんなに神経質になる必要は、ありません。頭を、

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落としたら、

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腹を裂き、

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内臓を取り除きます。その後、

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きれいに水洗いをし、

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三枚に卸したら、

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小骨を取り除くのですが、この時の小骨は、

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捨てずに取っておきます。また、頭だけでなく、

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中骨と腹骨の部分は、

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女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、掃除をしてもらったら、

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焼台に乗せ、

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こんがり焼きます。

 

焼き終えた頭や骨は、

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鍋に入れます。そこに水を入れ、

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昆布、椎茸の足、長葱の青い部分だけでなく、先ほどの小骨も、

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加え、火にかけます。程なくすると、

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アクが浮いて来るので、丁寧に取り除きます。この時の火加減は、強火から、中火にし、アクが殆どでなくなったら、弱火にします。その後、頃合を見て、

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鰹節を入れ、火を止めます。そのまま、

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濾すと、

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秋刀魚の出汁が取れました。

 

これに、日本酒、薄口醤油、塩で、味つけをしました。番組では、素焼にしたものでしたが、秋刀魚は青魚ということもあり、照焼にした方が、より美味しく食べられると思ったので、出汁は、かなり薄目にしました。

 

身の部分は、

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このように、串を打ちました。米1合に対して、秋刀魚1本、つまり身が2枚を目安にして、

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4合炊くように準備をし、

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このように、焼き上げました。一般のご家庭では、照焼のたれではなく、市販の鰻の蒲焼のたれを使うと、簡単に出来ると思います。

 

土鍋に、

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1割程度のもち米を混ぜた白米を入れ、

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出汁を注いだら、

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蓋をし、

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強火で、一気に加熱します。蒸気が上がり、

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出汁が無くなってきたら、

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照焼にした秋刀魚を乗せ、

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外火の弱火にし、8分経ったら、炊き上がりました。炊き上がったら、

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針生姜を乗せ、10分ほど蒸らしたら、

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細かく包丁した万能葱をちらし、

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混ぜ合わせたら、

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茶碗に盛り付け、再び万能葱をあしらいました。

 

冒頭にお話ししたように、初めて作ったのですが、予想以上の美味しさで、生姜の風味が、照焼にした秋刀魚の味わいを引き立ててくれ、つい食べ過ぎてしまい、番組のような言い方をするなら、「☆☆☆(星3つ)頂きました!」の言葉が、ぴったりでした。

 

ご存じように、『チューボーですよ!』と『新チューボーですよ!』は、“巨匠”と呼ばれるプロの料理人が、作り方を説明しているので、納得することだけでなく、気付かなかったことも、多々あり、意外と勉強になることもあります。

 

やはり、まだまだ勉強すべき点は多く、料理の道は、終わりがないとしか言い様がありません。

 

★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★

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(全9品  お一人:3,000円)
お陰様で、9月18日をもちまして、当店は7周年を迎えました。そんな感謝の想いを込めた会席コースを御用意致しております。

 

なお、お召し上がり頂ける期間は、10月4日(日)までです。本物の素材が奏でる逸品の数々を、是非ご堪能下さい。

新子は、真空&冷凍

今日は、定休日でしたが、

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沼津の魚市場に仕入れに行って来ました。明日でもよかったのですが、仕込みが間に合いそうもないので、今日行くことにしたのです。

 

仕入れて来たのは、

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佐賀産の新子などでした。この発泡スチロールの下にもあり、自分が仕入れたのは、

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この2つ(計1キロ)でした。その後、ひと通りの仕入れを終え、【佳肴 季凛】に戻り、新子を仕込み始めました。鱗を取り、頭を落とし、

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開きました。小さい魚ゆえ、鮮度が落ちやすいので、バットの下には、

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氷を入れたバットをおいてあります。

 

全部で、55枚あった新子ですが、数が多かったので、

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バットの左側のものだけを仕込みました。一枚ずつ、塩をした盆ざるに乗せ、

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おいていきます。その後、塩を振り、

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暫くおいておきました。ちなみに、新子の仕込み方については、こちらをご覧下さい。

 

塩がまわり、水洗いするまでの間に、仕込まなかった新子は、

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専用の袋を用意し、

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真空パックしてから、冷凍しておきました。このようにしておけば、天候不順だったり、市場が休みで、入荷が無い時や、急なご予約の時に、対応することが出来ます。

 

ですので、新子が出回らない時季に、新子をお出しすることもあり得るので、お客様に驚かれたりもします。もちろん、そんな時は、このような理由を、お話しします。

 

また、冒頭でお話ししたように、他の仕込みもしました。仕込んだのは、

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先付の南京豆腐(南瓜で作った豆腐)や、

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デザートのブルーベリーのムースでした。最後に、

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雑穀御飯の玄米や小豆を水に浸け、

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ひじき御飯に使う米(白米、押麦、もち米)を研いで、仕込みは終わりました。

 

先週の定休日もそうでしたが、一人仕事ゆえ、休みが休みでなくなることも、よくありますが、その時にお話ししたように、美味しい料理を作り、召し上がったお客様に、喜んで頂いてこそ、お金を頂くことが出来るので、今日のようなことは、承知の上です。

 

また、自分自身が、お金を払いたくないような料理を作るのは、悪魔に魂を売ることとしか思えませんし、料理を作ることが好きで、料理人になった以上、愚直な方法こそが、自分の歩くべく道なのです。

 

★★★ 佳肴季凛謹製 西京漬 ★★★

当店では、贈り物に最適な【西京漬】をご用意いたしております。

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銀鱈、サーモン各3切入  3,480円     ※クール便にて発送可

店主自ら、魚市場で吟味した“銀鱈”、“サーモン”を使用し、お手製の有機西京味噌で仕込んだ逸品です。大切な方への贈り物に、是非どうぞ。

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