雌雄同体(両性)のふぐは、三重県産の天然のとらふぐ
今日、三重県から入荷したとらふぐ(天然)は、
全部で5本でした。発送直前に量った目方は、3本入りの方が、
4,3キロで、もう2本が、
2,0キロでした。そのまま、5本全て卸し、最初に卸した4本が、全てオスでしたので、
十分に成長した白子が入っていました。最後の1本も、卸していくと、白子らしきものが見えて、5本全てオスかと、思っていました。仮に、5本全てがオスだったとすると、その確率は、2の5乗=32分の1になります。
そのつもりで、卸していくと、
このとらふぐの生殖腺は、このように通常とは違い、精巣である白子が1個と卵巣である真子が2個ついたオスとメスの両性のもの、つまり雌雄同体のものでした。
両性のふぐについては、ふぐを取り扱うものにとっては、知識の範疇にあるのですが、このような生殖腺を見るのは、久し振りのことです。また、今回のようなものな生殖腺の異常については、色んなケースがあるようで、以前、富士市の保健所から、こんな通知が来たことがあります。
取り出してみると、
このような形をしていました。
白子と真子の区別をする時、見た目でも分かるのですが、真子は切れ目を入れると、
このように、中が空洞になっています。一方の白子は、
少し見にくいかもしれませんが、中身が詰まっています。
これまでにも、このような両性ふぐとも呼ばれる雌雄同体のふぐは、何度か見たこともありますが、去年の秋からのシーズンでは、初めてのことでした。今シーズンに限って言えば、120本以上の天然のとらふぐを卸しているので、その確率は、120分の1で、0,83%以下ということになります。さらに言うと、昨シーズンも見ていないので、その数字は、0,5%以下なのは、確実です。
また、このような生殖腺の場合、毒のある真子と対になっているので、白子は、食用不可とされていますが、メスとみなされるので、食用可能な筋肉(身)、皮については、問題ありません。
とらふぐに限らず、色んなふぐを卸していますが、ふぐについて新しい知識や経験が増えると、自称“富士市で一番ふぐが好きな料理人”としては、つい嬉しくなってします。
★★★ 期間限定 会席料理 ★★★
2月、3月限定、しかも女性のお客様限定の会席料理(夕席)“春支度”を、御用意致しました。
先付に始まり、食事、デザート付の全9品(お一人 3,000円)のコースとなっております。
なお、ご予約なしでもお召し上がれますが、土曜日以外のお支度となります。
春には、まだ早いですが、吟味した食材で奏でる“身体にやさしい、美味しい日本料理”を、召し上がって、楽しい一時をお過ごし下さいませ。
ふぐラッシュは、とらふぐ、さばふぐ、しょうさいふぐの3種類
今朝、
沼津の魚市場に行くと、
野締めのとらふぐ(天然)が、2ケース入荷しており、
山口県産のもので、9本で8,6キロでした。活きていないので、唐揚やふぐちり用に、仕入れることにしました。
【佳肴 季凛】に戻り、卸し終え、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、
水洗いをしてもらっていると、宅配便で2つの荷物が届きました。そのうちの1つが、
東京・築地から届いた長崎県壱岐産の生の本鮪で、もちろん天然です。そして、もう1つが、
しょうさいふぐと、
さばふぐで、どちらも三重県産の天然でした。
このまま一気に、ふぐの仕込みを終えたかったのですが、ランチの営業の準備もしなくてはならないので、とりあえず、3種類のふぐの仕込みは、一時中断しました。
ランチの営業も終わり、仕込み再開。先ずは、頭の付け根に切り込みを入れておいたしょうさいふぐとさばふぐの頭を、
真由美さんにとってもらいました。その間、自分は、水洗いしたとらふぐを仕上げると、、
そのとらふぐを、真由美さんに、
ふき取ってもらい、とらふぐの仕込みは完了。同じ様に、しょうさいふぐとさばふぐも、
仕上げ、ようやく3種類のふぐの仕込みは終わりました。ちなみに、今日卸した3種類のふぐですが、とらふぐが9本、しょうさいふぐが12本、さばふぐが25本の合計46本で、“ふぐラッシュ”となり、休憩時間は殆どなくなってしまいました。
しかしながら、自称“富士市でふぐが一番好きな料理人”の自分を支えてくれる真由美さんは、意外と自称“富士市で一番ふぐが好きな日本料理店の女将”と思っているのではないかと、期待するのは、都合が良過ぎるのでしょうか?
幸福な時には、ふぐ
先週は、志村家の家族それぞれに、ちょっとばかり良いことがあったので、昨日の夕飯に、
ふぐを食べました。幸福な時には、ふくとも呼ばれるふぐ。何と素晴らしい言い回し。ちなみに、このふぐは、三重県産の天然のとらふぐでした。
下の娘は、
ふぐ刺が、一番のお気に入りです。写真NGの上の娘は、ふぐ刺はさることながら、ふぐちりがお気に入りで、中でも、
くちばしの部分に、目がありません。これ以外の部分も、食べるのですが、その度に、「ふぐは、お鍋が一番だよね。唐揚は、本当の味が分からないしね。」と、言います。さすが、自称“富士市でふぐが一番好きな料理人”の娘にして、恐るべし、DNAの力。
そうこうしていると、
白子も焼き上がり、熱燗もいい具合に・・・。となれば、
“King of ふぐ料理”の出番です。さらに、鍋には、
アラを、追加で投入し、しばらくすると、
こんな風に、プリップリッ。真空して、冷凍してあったものでも、こんな風に仕上がるのは、さすが天然のとらふぐ。本物は違います。これまで、何度もお話ししているように、【佳肴 季凛】では、一年を通じて、ふぐ料理が召し上がれるように、このように仕込んでいるのです。
ところで、上の娘は、小学6年生ですが、これまで何度もふぐを食べているので、先程のようなことを言うのは、至極当然のことで、前回の記事で、養殖のとらふぐを試食したことをお話ししましたが、その時に、言ったのが、「このふぐは、味がしないし、いつものふぐとは違う臭いがするね。」でした。
刺身では、状態によっては、それほどわかりませんが、加熱することで、その違いは、はっきりと現れます。加熱することで、素材の水分が抜け、旨味とか本来の味が残るのです。これは、ふぐに限ったことではなく、どんな魚にも当てはまることで、当店で【贈答用西京漬】に使っている銀鱈も然りで、以前、養殖の銀鱈についてお話ししたときにも、同じことを書いたことがあります。
そんな風に、味が抜けたというか、旨味を感じることが出来ないものをお出しして、美味しく感じるというより、美味しくなったように錯覚させるために使うのが、旨味調味料とか、化学調味料で、商品の名前が会社の名前になっている白い顆粒を使うのです。言うまでもありませんが、【佳肴 季凛】には、ありません。
ですので、
ふぐちりには、
北海道産の昆布と伊豆産の干し椎茸の足で取った 出汁を使っています。淡白な味ですが、天然のとらふぐの味を最大限に引き出す脇役です。この出汁に、粗塩、日本酒、薄口醤油を加え、
鍋に注ぎます。これが、養殖のとらふぐだったら、例の顆粒を加えます。
お話しが少し逸れてしまいましたが、宣伝文句では、さとうきびから作った天然素材と謳っていますが、それこそ化学的に合成されたもので、自然素材ではありません。これを使うと、どんなものでも同じ味になるだけでなく、味覚障害を生んでしまい、淡白な味の違いを見分けることが不可能になってしまいます。
本当かどうかは分かりませんが、そのような調味料は、麻薬のような常習性を生んでしまうような説もあるようで、自分もそう思いますし、そうでなければ、冷凍食品をはじめとする既製品が作られ、売られているわけがなく、成分表示を見ると、必ずアミノ酸、つまり自然で無いものが添加されているのです。
また、養殖ものは、味だけでなく、独特の臭いがするのです。そうなるのは、餌に原因があるのです。とらふぐに限らず、養殖の魚は、死んだ魚や飼料を食べるので、独特の酵素臭が出てしまうのです。一方、天然の魚は、活きた魚や自然のものを食べるので、どこまでいっても、そのようなことはありません。
だからといって、自分は養殖というものを否定するつもりはありません。天然ものでは賄いきれないのは、事実ですし、そういう技術も必要だと思います。商売とか経営面から見て、養殖ものを使うのは、間違ってることとは思いません。
こういうものを食べて、美味しく感じるのは、人それぞれで、“蓼食う虫も好き好き”ではありませんが、自分には、とやかく言ったり、否定する権利もありません。ただ、食べた人の好み、憶測、偏見だけで、真実が分からないままに、判断するのは、かなり危険なことですし、真っ当な人間のすることではありません。
自分は、本物の美味しさを、沢山の人に知ってもらいたいだけでなく、日本料理の素晴らしさを、後世に伝える使命を、感じているので、このスタイルを貫くだけです。
天然のとらふぐの白子と養殖のとらふぐの白子の違い
今朝は、定休日でしたが、仕込みの都合もあり、
沼津の魚市場に行って来ました。市場に着くのは、
5時前後で、着いてから、最初に向かうのが、
活魚の生簀で、セリの始まる1時間ぐらい前なので、殆ど人もいません。また、一番最初に向かうのは、この時季なら天然のとらふぐ、夏なら鱧の入荷が、気になるからです。生簀ですので、中に入っているのは、文字通り活きた魚で、
今朝は、鯛や、
平目に始まり、
ナヌカサメなる変り種も、入荷していましたし、この他には、ひら鱸、高足蟹などもありましたが、残念なことに、自称“富士市でふぐ料理が一番好きな料理人”である自分のお目当ての天然のとらふぐはありませんでした。活魚の生簀とは言っても、
生簀の前には、発泡スチロールに入った魚介類が並べられており、
鮟肝や、箱に入って、卸した状態になっている“身欠き(みがき)ふぐ”と呼ばれる養殖のとらふぐも並んでいる時もあります。別の日に並んでいたものは、
こんな箱に入っており、
愛媛県産のもので、別の売り場にも、
幾つか“身欠きふぐ”が並んでいました。何故このようなふぐが入荷しているのかというと、他の魚に比べて、ふぐは仕込みに、非常に手間がかかるからです。ふぐを卸すのが、いかに手間がかかるのかは、こちらをご覧下さい。
売り物ですので、中を開けることは出来ないのですが、内臓を取ってあり、
このような状態になっているものを想像して下さい。この写真は、先日自分が卸した三重県産の天然のとらふぐです。
ところで、一年のうちに、活きた養殖のとらふぐを勧められることもあり、勿論断るのですが、担当者に、「ここ何年かで、養殖のとらふぐも、かなり質が良くなってきたので、試しに1本だけでもいいから。」という理由で、去年の暮れに、養殖のとらふぐを仕入れてみました。
確かに、以前に比べ、質は良くなっていたのは、卸していても感じられたのものの、刺身だけでなく、ふぐちりにして、試食してみたのですが、比べる余地というより、天然のとらふぐと同じ土俵で、勝負するのは、天然ものに失礼にあたるとしか言えませんでした。
また、その時の養殖ものは、オスだったので、白子も入っていました。ということで、前置きがかなり長くなりましたが、ここからが本題です。これが、養殖のとらふぐの白子を焼いたもので、
こちらが、
天然のそれです。どちらも、焼く前に、
霜降り(熱湯で湯がいて)から、塩をして焼いたものです。見た目は、殆ど違いが無いようですが、指で触ると、
養殖の方は、指でつまむと。弾力がなく、一方の天然は、
弾力があるのです。力のかけ方は、自分の感覚なので、数値化したものではありませんが、明らかに違いを感じることが出来ました。
また、完全に冷めたものを見ると、
右側の天然の白子と左側の養殖のそれとは、張りの違いがお分かり頂けると思います。これだけ違うのですから、食べれば、その違いは一目ならぬ一口瞭然です。
天然の白子は、濃厚でありながらも繊細にして、クリーミーな味わいで、“白いダイヤ”の称号そのもので、その値段は、ありとあらゆる海産物の中でも、群を抜き、生の天然の本鮪の大トロが取れる腹上(はらかみ)と呼ばれる部位よりも、高いのですが、暮れや年明けのような通常ではない相場の条件は除きます。
さてさて、最初にお話ししたように、今朝の沼津の魚市場には、天然のとらふぐの入荷はありませんでしたが、市場の帰りに、
宅配便の営業所に立ち寄り、
三重県から届いた天然のとらふぐを、引き取って来ました。【佳肴 季凛】に戻り、
中を開ける瞬間が、いつも緊張します。発送時には、
活きていても、道中どうなるか分からないからです。どちらの箱も、お腹に入っていた餌を吐き出したりして、
海水が、多少汚れてはいるものの、4本全てスイスイと泳いでおり、
そのまま締めてから、卸しました。このうちの2本がオスで、
見事な白子が入っていました。卸している時から、美食のオーラは、手のひらを通じて、 既に感じずにはいられませんでした。何度見ても、この眺めだけは、惚れ惚れしてしまいます。卸している時ですら、こんな気分ですので、試食という言い訳を口にしたくなるのですが、そんな言い訳が通じるのは、一年のうちに、片手で数えられる程度です。
ただ言えるのは、ひとたびこれを食せば、恍惚の域に達するということだけです。
追伸 これまで、900以上の記事を書きましたが、写真が一番多いものであるでなく、単発ものでは、一番長いもののはずです。やはり、ふぐについては、書かずにはいられません。
天然のとらふぐの白子が、一年を通じて食べられる理由
今週は、
月曜日(20日)に、三重県から3本のふぐが入荷し、一日空けて、水曜日(22日)に、同じく三重県から、
2本、あくる日の木曜日(23日)にも、
2本と合計7本入荷しました。言うまでもありませんが、全て天然のとらふぐです。実を言うと、平成26年になって初めての入荷が、月曜日のことでした。言うなれば、“ふぐの初卸し”でした。
だからと言って、この間、ふぐ料理を召し上がるお客様が、全く無かったわけではなく、ごく普通にお出ししていました。卸していないのに、ふぐ料理をお出し出来る理由は、去年の10月から、卸してから、真空して、マイナス40度で、冷凍したものを、
その時の状況に応じて、解凍してから、使っていたからでした。いくら自称“富士市でふぐが一番好きな料理人”と言えど、天然のとらふぐのコレクターではないので、仕入れたものを、お金に代えなければ、意味がないのは、言うまでもありません。
この中には、10月31日の“天然とらふぐラッシュ”に始まり、11月6日まで、連続7日間、親の仇にして、憑りつかれたように卸したものも、“お寝んね”しています。しかも、この7日間は、それに連動して、ブログも更新していたので、これらの記事をお読みになると、何本卸したか分かるので、お時間に余裕のある方は、数えてみて下さい。
そんなわけですので、ある時は、
去年の10月16日に卸した0,9キロの三重県産のものを使ったり、別の日には、
2本使ったこともありました。産地の書いていないものは、御前崎、吉田、用宗などの静岡県産のものです。
冷凍というと、味が落ちると思われるかもしれませんが、天然のとらふぐについて言えば、そのようなことは全くないと言っても、過言ではありません。これについての詳しいことは、以前の記事をお読み下さい。
ところで、お話しは前後しますが、月曜日の3本は、全てメスでしたので、白子は入っていませんでしたが、水曜日の1本には、
十分なほどに成長した白子が入っており、木曜日も同じように、
このような白子が入っていました。これだけ大きいと、鮮度が良いうちに、使いきるのはなかなか難しいので、
お出しする大きさに包丁します。この大きさは、アイスの“ピノ”と同じくらいです。
専用の袋に、卸した日付を書き、
袋に入れてから、
真空して、ふぐの卸し身同様、マイナス40度で冷凍しておくので、白子の入っていないとらふぐが入荷した時というより、一年を通じて天然のとらふぐの白子が、鮮度が殆ど落ちない状態で、味わうことが出来ますし、お客様のご注文に応じて、その場で解凍してから、お好みの調理方法で、お出ししています。
一番多いのが、
焼白子で、その次に多いのが、
湯がいてから、ポン酢ともみじ卸しでお出しするものです。他には、天ぷらをご希望されるお客様もいらっしゃいますが、個人的には、“King of ふぐ料理”しかありません。ただ、この時のお話しでは、湯がいていますが、焼いた方が、白子の旨味は凝縮され、口に入れた暁には、恍惚の彼方に葬られるのは、必至です。
ふぐの白子は、ふぐ料理のコースに入っていないので、別途にて、ご提供させて頂いておりますし、このように、1個ずつストックしてあるので、お好きな分量を、お好きなお召し上がり方で、ご堪能頂けますが、時節柄一番美味しく感じられるのは、この時季です。
やはり旬のものの美味しさに敵うものはありませんし、ましてや、それが“白いダイヤ”とも呼ばれる天然のとらふぐの白子ですから、これ以上語るまでもありません。
単品のふぐ料理のお値段
コース料理をメインにしている【佳肴 季凛】ですが、お品書きには、
単品ものも、御用意しております。ここに載っていない所謂“本日のおすすめ”の料理は、
このように、カウンターに置いてあります。
ここに書かれているものは、その日の会席料理でお出ししているものが、殆どです。この時季は、
ふぐ料理も、ご予約なしでお召し上がり頂けますので、単品のふぐ料理のお値段も書いてあり、この日のふぐは、三重県産の天然のとらふぐでした。
まず、皮ですが、
このように盛り付けてあります。
ふぐ刺は、
薄造りにしたふぐの身が、23枚前後盛り付けてあり、ふぐ料理のコースでお出ししているものと同じ分量です。当店のふぐ料理については、こちらをご覧下さい。
ふぐちりは、
二人前からの御用意で、ふぐのアラと野菜を、ある程度まで煮てから、ポン酢と薬味を添えて、お出しします。最後に、
雑炊となります。
唐揚ですが、下味を付けたアラの部分を、5個を目安に、
一人前としています。ちなみに、当店のふぐ料理のコースでは、
2個お召し上がり頂けます。先程の単品の唐揚は、お品書きにもあるように、5個で5,500円ですので、1個あたり1,100円となります。以前、生の本鮪などのお値段のお話しをしたことがありますが、単品ものですと、どうしてもその料理に対してお値段を頂くようになるので、嫌が応でも、それなりの値段にならざるを得ません。
唐揚というと鶏の唐揚を連想されるのかどうか分かりませんが、当店でお出ししているふぐの唐揚は、活きた天然のとらふぐですので、どうしてもこのようなお値段になってしましますし、ふぐ料理自体が、そういうものであるのは、以前のお話しを、お読み頂ければ、ご理解いただけると思います。
皮以外の3種類の料理が、ふぐ料理の三本柱で、先程の写真のお値段を参考にして、これらを合計すると、11,800円で、その内訳は、ふぐ刺(5,600円)+唐揚(2,200円)+ふぐちり(4,000円)となります。さらに、先付二品、デザートが付くので、実際には13,000円相当のものとなるので、ふぐ料理に限らず、当店では、お値打ち感のあるコース料理をおすすめしています。
最後に書かれている白子ですが、1個からの御用意で、ふぐ料理のコースには、入っていません。
お召し上がり方は、お客様のご要望によりますが、殆どの方が焼白子で、湯がいてから、ポン酢を掛けたものや、天ぷらにしてお出しすることもありますし、ふぐちりに入れて、熱々を召し上がる方もいらっしゃいます。ちなみに、白子一個の大きさは、アイスの“ピノ”ぐらいの大きさです。
このような感じで、単品のふぐ料理をご用意していますが、その分量も、可能な限り対応しておりますので、どうぞお気軽に、ご要望をお申し付け下さい。
神奈川県大磯産の天然とらふぐ
昨日、沼津の魚市場に行くと、
神奈川県大磯産の天然のとらふぐが入荷しており、2,7キロのものでした。大磯産のとらふぐは、一週間ぐらい前にも、入荷していたのですが、その時は、無残にも撃沈してしてしまいましたが、今朝は、
前回のセリ値よりも、かなり安い値段で、仲買人にセリ落としてもらうことが、出来ました。
そのまま、発泡スチロールに入れ、
【佳肴 季凛】に戻り、
締めて、卸しました。卸していくと、
オスということもあり、2,7キロの特大サイズゆえ、十分に成長した白子が、入っていました。これぐらいの白子となると、
掴み甲斐があるもので、まさに、たわわ・・・。
さらに、秤に乗せてみると、
その針は、
370グラム辺りを指していました。全体重の1割を超える大きさです。これぐらい大きいと、その味わいは、大味とは程遠いどころか、繊細そのものです。
あくる日の今日は、とらふぐの入荷は無かったので、昨日のものが、平成25年最後ということなりました。また、当店の営業も、今日が最後です。新年は、7日(火)のランチより、通常通り営業します。どうぞ、来年も宜しくお願いします。
バースデーイブは、静岡県&三重県産の天然のとらふぐで、“ナイターでふぐ”
今朝は、沼津の魚市場に仕入れに行き、その帰りに、
宅配便の営業所に寄り、
東京・築地から入荷した青森県大間産の生の本鮪と一緒に、【佳肴 季凛】に戻って来ました。予定では、三重県から入荷する天然のとらふぐも、一緒だったのですが、暮れということもあり、延着になってしまいました。
延着は致し方がないとしても、荷物の状況が気になるので、ネットで、調べてみると、
配達状況が調査中という画面が出て、不安になり、色々と調べてみると、午後3時過ぎに到着するとのことでした。活きた状態で届けられるので、その安否が気になったのは、言うまでもありません。
そんなさ中、
富士市内の魚屋さんから、
静岡県産の天然のとらふぐが、2本届けられました。そのまま、
卸しました。卸し終えると、
2本のうちの1本には、十分に成長した白子が、入っていました。卸し終えたのは3時頃で、荷物が到着してという連絡が入り、営業所に取りに行きました。
普段よりも半日ほど、遅れているので、ふぐの状態が気になって仕方が無かったのですが、
4本全て、無事に活きていました。写真のように、発泡スチロールの海水は、かなり濁っていますが、昨日三重県で、箱詰めされた時は、
こんなに澄んでいました。これほどまで、汚れてしまうのは、お腹の中にあるものを吐き出してしまうからです。
時間に余裕があれば、そのまま卸すのですが、夜の営業の準備をしなくてはならなかったので、
そのまま、
水槽に入れ、営業後に卸すことにしました。ちなみに、自分は、このことを“ナイターでふぐ”と、呼んでいます。
活きているので、卸すのは、明日でも良さそうなのですが、とらふぐに限らず、天然の魚は、時間を追うごとに、痩せていくので、少しでも早く、卸すのが望ましいのです。ましてや、このふぐは、一昨日水揚げされたもので、少しでも早い方が、より良いのです。
お客様がお帰りになると、自分は、
水槽に向かい、
ふぐを取り出しました。先程お話ししたように、
4本全てです。この4本の大きさですが、どれも1キロを少し下回り、4本で
発送前の計量で、 3,75キロでした。
水槽から取り出したふぐを締めて、卸そうとしていた時、女将兼愛妻(!?)の真由美さんは、上の娘と、明日のお弁当の折を、
テーブル席に、準備していました。卸し終えると、4本のうち、
2本が、白子入りのオスでした。その後、後片付けを終え、
時計を見ると、
11時を過ぎ、日が替るまでは、もうすぐでした。実を言うと、明日の12月27日は、自称“富士市で一番ふぐは好きな料理人”の自分の43歳の誕生日で、愛してやまない天然のとらふぐと戯れることで、バースデーイブを、自らお祝い出来たのは、この上ない喜ばしいことであったのは、言うまでもありません。
昨日に引き続き、三重県産の天然のとらふぐ
今朝は、沼津の魚市場に行きませんでしたが、昨日同様、仕込みの前に出向いたのは、
【佳肴 季凛】からほど近い宅配便の営業所でした。昨日同様、届いた荷物を引き取り、【佳肴 季凛】に、
戻りました。
中を開け、
取り出したのは、5本のとらふぐ(三重県産 天然)で、〆てから、まな板の上に乗せました。5本のうちの2本の目方は、
2,45キロで、残りの3本は、
2,9キロでした。どちらの写真も、水揚げされ、セリにかけられた後のもので、発泡スチロールに入れられ、
発送直前は、このような感じのことでした。
今日も、昨日同様入荷した全てを卸したところ、
3本が、オスのとらふぐで、ちゃんと成長した白子が、入っていました。卸した身同様、白子も並べてみると、
その純白な美しさは、貴婦人にして、自然が作り出した美食の極みのシンボルです。
そんな貴婦人こそ、自称“富士市で一番ふぐが好きな料理人”にとっては、最大のクリスマスプレゼントだったったのは、語るまでもありません。
沼津で撃沈するも、三重県産の天然のとらふぐでリベンジ達成
【佳肴 季凛】の定休日は、毎週月曜日で、
昨日の天皇誕生日も、お休みさせて頂きました。ただ、12月ですので、沼津の魚市場には、仕入れに行き、仕込みをしました。
一昨日の時点では、天然のとらふぐの入荷は、無いとのことでしたが、セリが始まる少し前に、
大磯産の2本が、入荷して来ました。先週の半ばから、時化が続いていたので、どこの産地でも、水揚げが殆ど無い状態でした。また、例年クリスマス前には、相場が高騰することもあり、多少の無理をするつもりで、セリに臨んだものの、あえなく撃沈してしまいました。
そんな無念の想いでいたものの、三重県で、
3本GETすることが出来、自分のモチベーションは、一気に盛り上がり、リベンジ達成。ちなみに、この写真は、三重県を出る前に、撮られたものです。
そんな高揚した気分でいた夕べは、25回目の天皇誕生日のお祝いとクリスマス会を、
催しました。
そして、今朝は、
宅配便の営業所に向い、
三重県産の天然のとらふぐを、取りに行きました。【佳肴 季凛】に戻り、中を見ると、
海水は、多少汚れたものの、3本とも元気よく、泳いでいました。
そのまま発泡スチロールから、
取り出し、卸すことにしました。“俎板の鯉”ならぬ“俎板のふぐ”とは、
まさにこのことです。今日の3本は、
全てメスのとらふぐでしたので、白子はありませんでしたが、先週の月曜日を最後に、天然のとらふぐに触れていない自分としては、この上ない達成感と充実感があったのは、言うまでもありません。
やはり、ふぐは、自称“富士市でふぐが一番好きな料理人”の自分としては、どこまでいっても、全ての始まりです。
そして、明日は・・・・。