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もっとおいしいお話し

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生の本鮪、〆鯖、白魚の三色丼

今日のお昼は、

こんな三色丼にしました。

 

少し前にも、

こんな三色丼を作り、お昼に食べたのですが、この三色丼については、こちらをお読みください。

 

今日の三色丼は、

生の本鮪(銚子)、

〆鯖(長崎)、

白魚(霞ヶ浦)を使いました。

 

三色丼と共に、

春菊、牛蒡、青海苔、大豆の粕汁も用意したのですが、この時季、粕汁は身体が温まるので、何とも言えない美味しさがあります。

 

ところで、お昼といえば、明日(29日)と、

明後日(30日)は、

お昼の営業をお休みさせて頂きますが、夜は、通常通り、営業致します。

 

ちなみに、年内の営業は、30日までとなっておりますので、よろしくお願いします。

 

☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★

毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。

 

新年は、1月5日(木)の予定です。

s-ラジオエフ

s-うまいラジオ

放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。

三色丼と『西京漬』の発送

今朝、東京・築地から届いたのが、

青森県大間産の生の本鮪で、自分よりも、鮪屋の社長好みで曰く、「極上!」

 

この時季の津軽海峡産のものらしく、脂の乗りはかなりのもので、先週入荷した静岡県下田産の生の本鮪とは、

全くの別ものですが、個人的には、下田産の方が、自分好みで、それについては、こちらをお読みください。

 

そんな今日は、鮪屋の社長が言うところの極上の“大間の鮪”を使い、

このような三色丼を作り、

お昼の賄いで食べることにしました。

 

三色のうちの1つ目は、生の本鮪ですが、2つ目は、

鰆(福岡産)で、乳白色をしている身です。

 

そして、3つ目が、

〆鯖で、鯖は三重県産の真鯖です。

 

三色丼共に、

青さ海苔、庄内麩、葱の粕汁も、用意しました。

 

しっかり完食した後、女将兼愛妻(!?)の真由美さんと、

昨日箱詰めしておいた御歳暮の『西京漬』の発送の準備をしたのですが、その最中に、

別のお客様から、御歳暮のご注文を頂いたので、冷凍庫から、銀鱈とサーモンの『西京漬』を出しておきました。

 

箱詰めが終わり、宅配便のドライバーが集荷に来るのを待つばかりとなり、

一旦冷凍庫にしまっておき、夜の営業が始まる頃、

発送し、夜の営業の合間を見ながら、箱詰めしやすくするため、半解凍にしておいた『西京漬』に、

真由美さんがシールを貼ってくれ、自分が形と大きさを見ながら、

箱詰めをし、

再び冷凍庫にしまっておきました。

 

そして、一日の営業の労をねぎらってくれたのは、

三色丼にしなかった〆鯖と熱燗で、これで、明日も頑張れそうです。

 

★☆★ 大晦日お持ち帰りふぐ料理 『ふくはうち』 ★☆★

当店では、大晦日お持ち帰り“ふぐ料理”として、『ふくはうち』を、御用意致しております。

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ふぐ刺、ふぐちり(野菜他具・特製ポン酢・薬味・ひれ付)の二人前のセットで、16,000円となっております。皆様のご注文、お待ちしております。

魚どっさりの木曜日

今朝は、沼津魚市場に行って来ましたが、

最初に向かった売場で、

御歳暮用の『鰯の丸煮』に仕込むため、

4キロ入の真鰯(千葉)を、

2ケース仕入れましたが、“47-9”というのは、魚市場での自分の買い番です。

 

真鰯の売場の隣にある鯵(あじ)の売場に行くと、

島根県産のものがあったのですが、他の仕込みの兼ね合いもあったので、取り合えず、素通りすることにし、『鰯の丸煮』同様、御歳暮の『西京漬』用のサーモン(ノルウェー)を仕入れるため、

この売場に行き、

5,4キロのものを仕入れた後、別の売場に向かうため、構内を歩いていると、

この売場に、

長崎県壱岐産の鰆(さわら)が入荷していました。

 

焼物の中でも、自分が一番好きな魚ですので、素通り出来ず、それぞれの目方を確認しいくと、自分好みの4キロUPのものが、

1本だけ残っており、鮮度を確認するため、

えらを確認すると、鮮やかな赤い色をしており、

魚体も良さげな感じがしたので、コース料理の焼物の西京焼としてお出しするため、仕入れることにしましたが、鰆の上にあるのは、

刺身や酢物などで使うための帆立(北海道)です。

 

鰆は、魚偏(さかなへん)に、春と書きますが、寒鰆という言葉もあるように、これから脂が乗り始める旬の魚でもあります。

 

その後、活魚売場に行ったのですが、天然のとらふぐの入荷は全くなかったこともあり、仕込みの段取りにも余裕が出来たので、鯵を仕入れることにし、売場に戻ると、片付ける直前で、

間一髪間に合い、

1ケース仕入れることにしました。

 

仕入れも終えたので、【佳肴 季凛】に戻り、荷物を卸したところ、

仕入れをした当人ですので、分かってはいたものの、ちょっとした魚屋さん状態に、覚悟を決め、仕込みを始めることにしました。

 

先ずは、鯵から取り掛かることにしたのですが、

よく見ると、

小さい鯖が紛れ込んでいましたが、鯵に限らず、小魚にはよくあることです。

 

鯵の頭を落とし、はらわたを抜き終えた頃には、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、

真空調理するため、帆立を袋詰めしてくれていましたが、帆立の真空調理については、こちらをお読みください。

 

鯵の次に取り掛かったのが、

真鰯で、隣では、

真由美さんが鯵の水洗いをしてくれており、それが終わったら、

真鰯を水洗いし始めてくれました。

 

真鰯の身の次に、焼いてから、出汁を取るため、鯵と真鰯の頭を半分に包丁し、

これらも、

真由美さんが、掃除してくれました。

 

その次に、サーモンの鱗を取ることにしたのですが、サーモンは鱗が細かいので、包丁を使うすき引きという方法で、

鱗を取ります。

 

サーモンを終えたら、鰆の頭を落とすことにしたのですが、サーモンと異なり、鰆は鱗があまりないので、

包丁で軽くこそげ取る程度で済みます。

 

頭を落とし、切口の身を見ると、乳白色をしていたのですが、この乳白色こそが、脂のある証で、

水洗いしてから、3枚に卸しました。

 

鰆は、最も身割れしやすい魚の一つで、卸す時は、細心の注意を払うのですが、身割れすることなく、

卸し終えることが出来、

切身にしたら、

キッチンペーパーで挟み、冷蔵庫へ。

 

鰆の次が、

サーモンで、鰆同様、卸し終えたら、

卸し終えたら、

切身にし、冷蔵庫へ。

 

その後、鯵と真鰯の頭の掃除も終わり、それらを焼く前には、

鰆のあらの部分も焼き終わり、その頃までに、鯵と例の鯖を、

揚物用に、三枚に卸しておき、この鯖は鯵と共に、それぞれ天ぷらに、

子供達の夕飯の鍋焼うどんの具になりました。

 

そうこうしていると、ランチの営業時間となり、

合間を見ながら、真由美さんが真鰯を、クッキングシートを敷いた鍋に並べてくれ、並べ終えたら、

蓋をし、

水と酢を注ぎ、

超弱火で、火に掛けました。

 

また、ランチの営業時間中に、

富士市内の魚屋さんが、

静岡県用宗(もちむね)産の天然のとらふぐを4本届けてくれたのですが、とりあえず、

そのまま水槽に入れておくことにしました。

 

ランチの営業時間も終わり、お客様もお帰りになったので、

真由美さんがカウンター周りを養生してくれ、自分は、

水槽から、ふぐを取り出し、

締めてから、

海水へ。

 

まな板に乗せ、改めて、その姿に萌え燃え・・・のまま、

卸し、

卸し終えたものは、いつものように、

真由美さんが水洗いしてくれ、自分が手直しをする流れで、

真由美さんが拭き上げてくれ、

ふぐの仕込みも終わり、お昼を食べ、休憩することにしたのですが、今日のお昼は、

真鰯を塩焼にしました。

 

真鰯の手前にあるのは、粗めに卸した本山葵ですが、脂の強さを和らげてくれるだけでなく、その風味が何とも言えず、自分が好きな食べ方でもあり、鯖の時にも、こうします。

 

そして、夜の営業時間の合間を見ながら、

鰆とサーモンを、お手製の西京味噌と共に、真空パックしておきました。

 

また、一度に使いきることは出来ないので、

鯵も真空パックし、焼いてから、ほぐして、塩味をつけたサーモンの中骨も、

同じように、真空パックしておきましたが、サーモンのフレークは賄い用です。

 

こうして、ちょっとした魚屋さん状態の一日が終わったのですが、魚の仕込みが多いと、妙な達成感があります。

 

また、明日も魚市場に行くのですが、今日ほどではないものの、それなりに仕入れ、仕込む予定です。

 

★☆★ クリスマスイブ&大晦日お持ち帰りふぐ料理 『ふくはうち』 ★☆★

当店では、大晦日お持ち帰り“ふぐ料理”として、『ふくはうち』を、御用意致しております。

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ふぐ刺、ふぐちり(野菜他具・特製ポン酢・薬味・ひれ付)の二人前のセットで、16,000円となっております。皆様のご注文、お待ちしております。

【とらふぐの日】の明くる日

昨日は、10月29日でしたが、

自称“ふぐに魅せられし料理人”の自分が、天然のとらふぐへのを込めて、その語呂から、独断と偏見で【とらふぐの日】と名付けています。

 

また、日曜日ということで、昨日の入荷はなかったものの、【とらふぐの日】に三重県熊野灘で、天然のとらふぐの水揚げがあり、

この4本が届くことになっていたので、定休日でしたが、沼津魚市場に仕入れに行って来ました。

 

ちなみに、去年の【とらふぐの日】の様子は、こんな感じで、翌日は翌日で、【とらふぐの日】の後夜祭というべき“ふぐRUSH”となり、このような一日でした。

 

魚市場に着くと、最初に、

この売場に行き、

自分宛ての荷物を開けると、

4本全てスイスイとなれば、もちろん萌え燃え・・・

 

その後、別の売場に行くと、

島根県産の鯵が入荷しており、

状態を確認し、仕入れることにしました。

 

ちなみに、1ケースに3キロで、

26~27本入っている大きさのものです。

 

これ以外の仕入れはなく、活魚売場に向かうため、構内を移動したのですが、台風22号の影響はそれほどでもなく、

全国各地から、

そこそこ魚が送られて来ており、日本列島の長さというか、大きさを改めて感じました。

 

しかしながら、

地物の活魚が並ぶ生簀は、ガラ~ン・・・。

 

そして、活魚売場に着くと、

送りの活魚はあったものの、地物は殆どなく、送りのものの中に、

三重県産の天然のとらふぐが、

5本入荷していました。

 

それぞれを確認したところ、

“白内障”を患い、虫の息状態だったり、

スリムなものがいたりと、全体として、イマイチだったので、後ろ髪引かれる思いで、活魚売場を後にし、魚市場から帰ることにしました。

 

『佳肴 季凛』に戻ると、仕込みの前に、

ひれ酒用の天然のとらふぐのひれを干しておき、その後、

鯵の仕込みから始めることにしました。

 

頭は、

焼いてから、出汁を取るため、

半分に包丁しておきました。

 

いつもなら、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに水洗いなどをお願いするのですが、今日は、

全て自分でやらねばならず、頭もえらと内臓を外し、

簡単に掃除しておき、とりあえず冷蔵庫へ。

 

鯵の後は、

登場です。

 

締めてから、

血抜きのため、海水へ。

 

卸し終えたら、

鯵同様、

自ら水洗いし、

拭き上げ、

ふぐの仕込みが終わり、ふぐと入れ替えに、

冷蔵庫から、鯵を出し、

卸し、

キッチンペーパーに挟んでおき、中骨は、

明日、真由美さんに掃除してもらうため、一緒にしておきました。

 

鯵の仕込みの後は、先週の木曜日(26日)と、

一昨日(28日)に卸した合計12本のとらふぐ(天然)の皮の棘取りを、

始めることにしました。

 

20本を越えると、心が折れかかることもあるのですが、

12本ですので、多少時間がかかっても、そこまではなることなく、

終わらせることが出来、

元と同じ様に、

水につけておきました。

 

また、今日の4本の皮とひれは、

そのままにして、12本分の皮と共に、冷蔵庫へしまい、仕込みが終わりました。

 

その後、

包丁を研ぎ、

シンクを洗い、

片付けを終え、最後に、

卸した鯵の身は、揚物用に使うのですが、一度に使い切ることが出来ないので、真空パックし、冷凍庫へしまい、昼前までに、仕込みを終えることが出来ました。

 

完全オフの定休日もあれば、今日のように、半ドンの定休日もありますし、丸一日、仕込みの定休日もあります。

 

理想を言えば、完全オフなのですが、親方無しの子分無しの一人仕事ゆえ、望み通りとはいきません。

 

来週の定休日は、以前お話ししたように、午後から地元の小学校で職業講話をすることになっているだけでなく、明くる日の火曜日(7日)が、

沼津魚市場の休市日となっているので、

仕込みの可能性もあります。

 

それはそれですし、当の本人は、意外と楽しんでいる部分もないわけではないので、ご心配ご無用です。

 

★★★ 佳肴季凛謹製 西京漬 ★★★

当店では、お中元、お歳暮などの贈り物に最適な【西京漬】をご用意いたしております。

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銀鱈、サーモン各3切入  3,480円     ※クール便にて発送可

店主自ら、魚市場で吟味した“銀鱈”、“サーモン”を使用し、お手製の有機西京味噌で仕込んだ逸品です。大切な方への贈り物に、是非どうぞ。

テナガオオホモラ

先日、沼津魚市場の活魚売場の生簀に、

見たことのない蟹(カニ)というか、甲殻類がいました。

 

名前を確認すると、

テナガオオホモラと書かれてあり、地元・戸田のトロール漁で水揚げされたものです。

 

普段なら、魚介類に詳しい人に訊くのですが、この日は、見つからず仕舞いになってしまったので、ネットで検索してみたところ、案の定、こんなサイトに辿り着きました。

 

案の定というのは、この大元のサイトである『ぼうずコンニャクの魚貝類図鑑』は、海産物を扱う人にとっては、或る意味、聖典ともいうべきサイトで、種類を問わず、検索すると、殆どの場合、上位に出て来ます。

 

当然、今回も然りで、御覧頂ければ、お分かりになるかもしれませんが、旬、主な産地に始まり、地方ごとの呼び名、食べ方など、多岐に渡り記述されています。

 

機会があれば、テナガオオホモラを仕入れて、味見をしてみたいと思っているので、肝心の味についての感想はそれまでお待ち下さい。

 

★☆★ 日本料理の匠 ★☆★

【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、

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このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。

伊勢海老の共和え

先日、和牛のサーロインをステーキにしてお出しした『特別会席』をお出ししたのですが、その献立の中に、

伊勢海老の共和えという料理がありました。

 

共和えというのは、同じ魚介類の肝、味噌、白子などで和えた料理のことで、今回のお話しはその作り方です。

 

伊勢海老は、

沼津魚市場で、活かしのものを仕入れ、

そのまま活かして、持ち帰りますが、この時の伊勢海老は、西伊豆産の200グラムぐらいのものでした。

 

表面を水洗いしてから、

まな板に乗せ、

半分に包丁しますが、このように包丁することを、料理用語で梨割りと呼んでいます。

 

身についている背わたを、

取り除いたら、

軽く日本酒で洗い、

バットに入れ、10分ほど蒸します。

 

蒸し上がったら、

殻から身を外し、

粗めに、

ほぐしておきます。

 

一方、頭の部分は、

200度くらいのオーブンで、

焼きます。

 

焼いたら、

味噌を取り出します。

 

取り出した味噌に、

マヨネーズ、

レモン汁、白ワイン、塩、薄口醤油などで味を調え、取り残した殻があると、不都合ですので、裏ごしておきます。

 

お出しする直前に、

和えたら、冒頭の写真のように、

殻の器に、大葉を敷いてから盛り付けます。

 

まだお客様にお出ししたことのない伊勢海老を使った料理がありますが、海老の王様だけあって、その味わいは別格です。

 

個人的には、味噌を使ったタルタルソースを添えて、海老フライに仕立てたり、量がある時は、味噌を入れて、海老マヨにして、食べたいと思っています。

 

もちろん、召し上がるのはお客様ですので、ご希望を頂ければ、色々な料理に仕立てることが出来ますので、御予約の際に、お申し付け下さい。

 

★☆★ 『みんなのニュース』WEB版 ☆★☆

9月18日に、フジテレビ系列『みんなのニュース』で、“ハイブリッドふぐ”について放送され、自分が取材を受けました。

 

放送の様子は、こちらをクリックして頂けると、御覧になることが出来るので、見逃した方だけでなく、

一度とは言わず、何度も御覧になりたい方は、是非是非。

戸田トロール漁、解禁

昨日から戸田のトロール漁が始まったこともあり、今朝の沼津魚市場は、

いつもと違う雰囲気でした。

 

これだけ並んでいても、

セリ前の準備に、

追われており、トロールの売場は、魚市場の忙しなさを象徴している売場です。

 

トロール漁とは、底引き網による漁のことで、これから春まで行われ、駿河湾の深海魚などが多く水揚げされ、沼津魚市場の風物詩とも言えるものです。

 

とは言っても、沼津魚市場に通うようになって、20年近く経っているのにもかかわらず、この売場で魚を仕入れたのは、指で数えられる程度で、それこそ無縁の売場でもありますが、今日は、初日ということで、売場に並んでいた魚の一部を、写真に収めてきました。

 

沢山の種類の魚介類が水揚げされるのですが、甲殻類の中でも、もっとも高いものの一つが、

赤座海老で、沼津では、手長海老と呼ばれ、活きたものですと、伊勢海老以上の値段がつくこともしばしばです。

 

高級といえば、ここ数年、その地位を確固たるものにした魚が、

赤鯥(あかむつ)で、のどぐろとも呼ばれているのは、広く知られていると思います。

 

美味しいのは認めるのですが、自分の好みではないこともあり、この売場に限らず、仕入れたことは、試食するためだけで、恐らく3回もないはずです。

 

赤鯥ほどではないものの、仕入れたことが少ないのが、

鮟鱇(あんこう)です。

 

このようにお腹を上にしてあるのは、鮟鱇は身よりも、肝の方が価値があり、肝がつぶれないようにするためで、肝は鮟肝(あんきも)と呼ばれ、国産の良質のものなら、1諭吉越えは、何ら不思議のない美食の一つでもあります。

 

「東の鮟鱇、西のふぐ」という言葉があり、冬の美食と言われていますが、“ふぐに魅せられし料理人”の自分にとっては、これ以上語るまでもありません。

 

ただ、鮟鱇には、鮟鱇の美味しさがあり、それぞれの違いが魚の良さであり、魚食文化の面白いところでもあります。

 

その後、売場を歩いていると、

目光(めひかり)が並んでいました。

 

目光というのは、俗称で、標準和名は、あおめえそで、目が青く光っていることから、名前がつけられたようです。

 

自分が目光を知ったのは、東京での修行時代、築地に仕入れに行っていた時のことで、札に名前と単価が書かれていたのですが、目光を日光と読み間違え、海のない栃木県なのに、その名がついているのを不思議に思っていたところ、カタカナでメヒカリと書かれていた店先で、一気に疑問が解決されたことを、よく覚えています。

 

目光のそばにあったのが、

似鱚(にぎす)で、天種の代表とも言える鱚に、その姿から似ているところから、名前が付けられたようです。

 

干物で有名な沼津では、めぎすと呼ばれ、加工業者が、そのまま干物にしたりするので、一般の方には知られていなくても、沼津に限らず、市場に通う人なら、誰でも知っている魚と言えるかもしれません。

 

まだまだ、色んな魚介類があるのですが、お話ししていたら、夜が明けるどころか、年も明けそうですので、この辺にしておきます。

 

地元で水揚げされる魚で、食材を知り、陸送便で各地から送られてくる魚で、商材を知ることが出来るのが、魚市場です。

 

自分のようなオーナーシェフにとって、他には代え難い先生というか、教室以外とも言えるのが魚市場で、寝坊と遅刻はしなくても、早起き嫌いの自分を虜にする伏魔殿なのか、御殿なのか・・・。

この時季の楽しみは、新子丼

いきなりですが、

今日の賄いは、野菜のかき揚げをメインにしたマクロビオティックバージョンのかき揚げ定食でした。

 

かき揚げには、玉葱、えのき、人参、ひじきが入っており、生野菜には、キャベツ、人参、レッドキャベツ、胡瓜、アーリーレッドが入っており、雑穀御飯には、玄米、押麦、黒米、小豆、あわ、ひえ、きびが入っており、味噌汁には、大豆もやし、韮、茗荷が入っています。

 

それぞれの野菜の種類は、かき揚げには4種類、生野菜には5種類、雑穀御飯には7種類、味噌汁には3種類となりますが、ひじきは海藻なので、野菜とは言えませんが、植物性の食材なので、野菜とみなしています。

 

人参が重複しているので、合計すると18種類の野菜を、一度に食べたことになり、これがマクロビオティックの食事の良さの一つとも言えます。

 

自分の食生活は、マクロビオティックを基本に据えているので、このような食事になることが多く、肉類はかなり少なく、動物性食品は、魚が殆どです。

 

自分のように、肉、乳製品、卵を少なめに魚を主に食べる食生活をしている人のことを、魚菜食主義者(ペスクタリアンとか、ペスコベジタリアン)と呼ばれています。

 

ですので、おかずの中心は、魚になることが多く、昨日は、

〆鯖丼にしました。

 

〆鯖は、一昨日買い物に行ったスーパーに良さげなごま鯖で、

仕込んだものです。

 

〆鯖などの光物で、この時季が旬にして、光物ファンの垂涎の的が、

小肌の幼魚である新子です。

 

この世界に転がった始まりが、鮨屋だった自分にとっては、思い入れがある魚の一つでもあり、刺身で使うこともしばしばで、

昨日も、

沼津魚市場で、

有明海(佐賀)産のものを仕入れ、

仕込みましたが、新子は小さくて、仕込みに手間が掛かるので、職人泣かせの魚でもあり、そんな仕込みについては、こちらをお読み下さい。

 

新子は、早ければ6月半ばくらいから入荷し始め、9月の終わりくらいまで出回る期間の短い魚ですが、例年その新子を使って、賄いとして丼に仕立てるのが、この時季の楽しみで、今季初の新子丼を、先日食しました。

 

新子の仕込みこそ、手間が掛かりますが、あとの作り方は、至ってシンプルというか、単純なものです。

 

酢飯を、

よそったら、

 

白胡麻をちらし、

新子を、

ここぞとばかりに、

並べていきます。

 

器の違いは、大きさによるもので、青いのが自分で、

水色のが、女将兼愛妻(!?)の真由美さんのものです。

 

新子を盛り付け終えたら、

千切りにした大葉をちらし、

卸したての本山葵を乗せたら、

出来上がりです。

 

本山葵を、

刺身用に用意してある土佐醤油にといたら、

ダァ~ッと・・・。

 

そのまま一気呵成に、

箸は進み、

完食。

 

新子が出回っている間に、もう一度とは思っているものの、仕込みのことを考えると、二の足を踏んでしまうのですが、来年までお預けとなるのも、無念ゆえ、意を決して、新子の仕込みに取り掛かるつもりです。

 

☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★

毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語っています。

 

次回は9月7日(木)の予定です。

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放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非是非♬

秋近し

自分が普段通う沼津魚市場は、

12日(土)から、昨日の14日(火)まで連休し、

昨日の15日(水)から、開いています。

 

また、築地をはじめとする全国の中央市場は、

日曜日から、

火曜日まで連休し、昨日から開いています。

 

そんな状況の中、久し振りに沼津魚市場に行くと、

生簀の中は空っぽで、

売場に並んでいる魚も少なく、

貝類の売場も、開店休業状態でした。

 

台風が近づいていて、天気が思わしくないわけでもないのに、このような状況になっているのは、暦の関係で、漁師も休んでいたりするからです。

 

祝日を増やし、三連休を意図的に作るのも、結構かもしれませんが、もう少し流通のことを考えて欲しい限りです。

 

こんな感じでも、自分の仕入れには、大した影響がなく、

活魚売場に行くと、

予め注文しておいた鱧(徳島産)が2本ありました。

 

生簀などで死んでしまった落ち鱧と呼ばれるものですので、

お腹の中に残っているエサの臭いが回らないようにするため、その場ではらわたを抜いておきました。

 

その後、

別の売場に行くと、

北海道・根室産の秋刀魚(さんま)が入荷していました。

 

2キロ、16本入りと、

小さめのものでしたが、

新物ということで、仕入れることにしました。

 

そして、今夜の会席料理の刺身でお出ししましたが、

秋刀魚以外は、生の本鮪(塩釜)、蛸(愛知)、帆立(北海道)で、秋刀魚には、

生姜醤油も添えて、お出ししました。

 

片付けも終わり、神聖なる“お疲れちゃん♪”の時間と相成り、

塩焼にして、クオリティチェックしたところ、脂の乗りは薄く、まずまずでした。

 

秋刀魚については、この数年、海水温の上昇や、外国船の公海での操業(乱獲に近いものですが・・・)により、不漁が続き、今年はさらなる不漁が予想されています。

 

かつては、今日のような16入(2キロ)のものを目にすることは殆どなく、12~14入が主流でしたし、初入荷の時季も、早い年では、7月の半ば過ぎということもあったのですが、それほどまでに、秋刀魚の水揚げが少なくなってしまっているのです。

 

また、10月くらいになると、2キロのようなものはなくなり、8キロとか、4キロのものが主流になるくらいの入荷が普通で、スーパーの特売品の目玉でもありました。

 

一次産業の現場である魚市場に通う身として、常々思うのは、食糧政策を、大事な国策として、考えて欲しいだけでなく、一次産業に携わる人達が、もう少し“美味しい思い”が出来るようにしてあげないと、立ちゆかなくなるような気がしてなりません。

 

先程お話しした休みに関連することになりますが、休む人がいる一方で、働くいる人がいるからこそ、バランスが取れるわけで、全てを一律にしてしまうのも、困りものです。

 

水産資源の枯渇が、久しく言われていますが、その中でも、後世にツケを回さぬために、一介の料理人と言えど、出来る限りの工夫をし、その上で、伝統ある日本料理文化を、次世代に繋げる努力を続けるつもりです。

 

★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★

この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。

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当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。

台風一過の魚市場&『とびっきり食堂』の再放送

今朝の沼津魚市場は、台風一過ということもあり、

ガラ~ン・・・。

 

このまま突き進むと、売場の床は、

DRYにして、生簀は、

海水すら入っておらず、スッカラカン・・・。

 

生簀と言えば、

活魚売場の生簀は、

南伊豆・妻良(めら)の定置網で水揚げされた2~30本ほどの勘八(カンパチ)を中心に、幾らか入荷がありました。

 

今朝の様子は、案の定でしたし、これまでにも、悪天候の前後の魚市場は、否が応でも、こうならざるを得ません。

 

自然相手ゆえ、ご理解頂けると有り難い限りですが、その一方で、お盆休み前の【山の日】のように、

奇妙奇天烈な祝日を作ってしまった人災も、流通の妨げになるのは確かで、結果として、美味しいものから、遠ざかるにようになってしまうのです。

 

自然相手の一次産業は、人間の思惑とは、別次元のものですし、基本的に、食というものは、一次産業があってのことです。

 

食糧政策こそが、国家の根幹の政策で、それをないがしろにするとは、国の存亡に関わることを、多くの人が気付かせるような指針をお願いしたいし、そんな他力本願にすがりたくないので、先日のテレビ出演で、

日本料理への想いを、言わせてもらった次第なのです。

 

ところで、テレビ出演と言えば、

今日は、その再放送の予定だったのですが、今日の間違いとの連絡が、夕方にあったので、再放送は明日です。

 

ところで、最初の放送の時に、自分が師事した浜松在住の親方に、そのことを伝えたところ、テレビを見た後、連絡が入りました。

 

「志村君、見たよ~。丁寧な仕事をしているね。器使いのバランスも良い感じだし、目新しさもあるけど、昔からの仕事もしているから、なかなかだと思うよ。」という感想でした。

 

目新しい仕事とは、

鮪のタルタルや、

あかめふぐのたたきで、昔ながらの仕事とは、

鯖の西京焼にはじまり、

先付(翡翠茄子、もろこし豆腐)、蒸物の鰯つみれ錦糸蒸しなどで、和食そのものの仕事です。

 

ちなみに、メインとして取り上げられたサラダ素麺は、

親方の下(もと)で、仕事をしていた時の親方の料理で、幾らか自分流にアレンジしたものの、どこまで行っても、親方の料理なのです。

 

そして、親方は、「頑張っているようで、嬉しいよ。なかなか行く機会はないけど、もっと上を目指してね。応援しているから・・・。」と、言ってくれ、電話が切れました。

 

お客様に評価されるのも嬉しいのですが、親方に言われた言葉が、今回のテレビ出演での一番の評価だと、自分は思っています。

 

今の自分があるのは、この親方に始まり、多くの先輩、知人があってこそで、その方たちへの感謝を忘れることなく、厨房に立ち続ける努力を続ける所存です。

 

★☆★ 日本料理の匠 ★☆★

【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、

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