魚の仕込みが多い時のまな板の使い方
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀。そして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 3445回目の今日も認(したた)めますので、お付き合いの程、宜しくお願いします。
特別なことが 無い限り、沼津魚市場に着き、最初に向かうのが、
活魚売場で、今朝も然りでした。
生簀の前に並んでいたのが、
佐賀産の小肌(こはだ)で、1袋(0,5キロ入)を仕入れ、生簀を確認すると、
自分の買い番(47-9)が書かれた札が貼られており、中には、
0,8キロと1,1キロの福島県産の天然とらふぐがスイスイとなれば、萌え燃え・・・ 💖
活魚売場での仕入れが済み、構内を歩いていると、
荷物の仕分けをしているのが目に留まりました。
魚の入荷や水揚げは、その時次第なのですが、売場での並べ方(場所)は、基本的に同じで、この辺りに並ぶのが、鯵(あじ)、真鰯(まいわし)などです。
在庫の状況にもよりますが、
『鰯の丸煮』用の真鰯の入荷状況は、常日頃から気にしているので、素通りは出きず、先程の発泡スチロールは、
真鰯で、
良さげだったので、2ケース仕入れることにし、
漁場(ぎょば)が太平洋沖の宮城県産でした。
真鰯の中に、
小肌を入れ、
とらふぐを発泡スチロールに移し、車に積んだら、魚市場から帰ることにしました。
『佳肴 季凛』に戻ったら、
今朝仕入れた鯖(ノルウェー産)を、
『西京漬』に仕込むため、解凍することにし、フィレーと呼ばれる卸し身ですので、解凍するには、それほど時間がかかりません。
最初に、
とらふぐを締めたら、
血抜きのため、
海水へ。
魚の下処理用のまな板をセットし、
最初に取り掛かったのが、小肌です。
真鰯の氷水をボウルに入れ、
そこに、
小肌の袋を開け、取り出したら、
鱗を取り、
頭を落とし、
はらわたを抜いたら、
塩水に入れ、全て終わったら、水洗いし、
新しいまな板の上で、
開いたら、
盆ざるに乗せ、塩を振っておき、小肌の下拵えが終わりました。
小肌の次が、
真鰯の下処理で、
小肌同様の下処理をしたら、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、身だけなく、
焼いてから出汁を取るための頭も、水洗いしてくれ、
水洗いした真鰯のうちの何本かを、
酢締めにするため、3枚に卸すと、
白くなっているように、脂が乗っているのが、お分かり頂けると思います。
小肌同様、塩を降る頃までには、
鯖も包丁が入る程度まで解凍出来、
腹の一部を、
取り除きました。
このようにするのは、苦玉とも呼ばれる胆のうの跡が残っていると、口にした際、著しく食感を損ねるからです。
上(かみ)と下(しも)の部分に、
包丁したら、同じ身のものを重ねておいてから、
脱水シートに挟み、冷蔵庫へ。
脱水シートに挟む前に、同じものを組んでおいたのは、加熱すると、身が溶けてしまうジェリーミートと呼ばれる身質のものがあるからで、解凍した時点で、状態が分かるので、このようにしておくのです。
お話しは前後しますが、水洗いした真鰯のうちの5本は、
皮目に包丁を入れ、
昼ごはんのおかずにするため、串を打っておきました。
そして、汚れたまな板の上においたのが、
真打ちの2本のとらふぐで、とらふぐは内臓に有毒な部位があるので、いくら水洗いをするとは言っても、不都合が生じる場合を避けるため、効率良く仕込みをするため、最後に卸さなくてはなりません。
この流れだと、必要以上にまな板を洗う必要がなくなり、その手間と時間を仕込みに費やすことが可能になります。
卸した後の水洗いをしてくれるのは、
真由美さんで、水洗いをしている間に、
真鰯と、
小肌を酢に漬け、同じボウルなどを使うことで、まな板同様、洗い物を減らすことが出来るのです。
酢に漬けた後、水気を拭き取ったら、
昆布に挟み、
冷蔵庫へ。
今度は、
とらふぐの水洗いの手直しをし、
拭き上げ、
とらふぐの仕込みが終わる頃までには、
真鰯の頭も焼いておきました。
最後に、
まな板周りと、
カウンター内の掃除も終え、ランチの営業時間となりました。
ランチの営業時間の合間を見ながら、
水洗いを終えた真鰯の仕上げをすることにし、仕上げとは、
先程の鯖同様、胆のうの跡を取り除くことで、取り除いたら、
水洗いをしてもらい、
クッキングシートを敷いた鍋に並べたら、
酢締めに使った酢と水を注ぎ、
蓋をして、重しを乗せたら、超々弱火で、火に掛けました。
その後、
鯖を『西京漬』に仕込んだら、
真鰯の塩焼に粗目に卸した本山葵を添えて、昼ごはんにし、無事に半日が終わり、夜の営業に備えたのでした。
二週連続の休日出勤は、魚メイン
料理が好きで、料理人になって3分の1世紀。
料理に学び、料理を楽しむことへの境地には、未だ届かずも、そんな想いを、3442回目の今日もお話しさせて頂きます。
月曜日の今日は定休日でしたが、御予約を頂いたので、夕席のみ営業し、それだけでは宜しくないので、沼津魚市場に仕入れに行って来ました。
乾物などを仕入れる問屋に行くと、
自分宛の遠州灘産のとらふぐ(天然)が、
届いていました。
中を確認すると、6本(5,0キロ入)全て無事でしたので、別棟の売場に急いで向かうと、
北海道・根室産の真鰯(まいわし)が、
入荷していました。
2つの山があり、
1つは18尾入、
もう一つが20尾入で、どちらも2キロですが、
その大きさは、
一目瞭然です。
諸々のことを考え、20尾の方を、
『鰯の丸煮』用に、
4ケース仕入れることにし、構内を物色していると、
伊豆七島から入荷していた魚が並んでおり、
神津島産の葉血引(はちびき)を1本仕入れることにしました。
ちなみに、沼津魚市場では、伊豆七島周辺のことを、略して島と呼んでいます。
夜のみの営業とは言え、ガッチリ仕入れをしたので、早めに帰ることにし、『佳肴 季凛』に戻ったら、
締めてから、海水に入れ、血抜きをし、取り出したら、
萌え燃え・・・ 💖
その後、
とらふぐを卸し始めていると、女将兼愛妻(!?)の真由美さんも仕事を始めてくれ、
軽トラの掃除や、
ひれ酒や、
当店オリジナルの『ぽん酢』に使うとらふぐ(天然)のひれを干してくれていました。
これらを終えた真由美さんは、
ふぐの水洗いを始め、卸し終えた自分が手直しをする流れで、
洗い上げたら、
拭き上げ、
ふぐの仕込みの終わりが見えたら、
今度は、真鰯です。
鱗を取り、頭を落し、はらわたを抜いたら、
ふぐ同様、
真由美さんが水洗いしてくれ、
身を終えたら、
焼いてから出汁を取るため、頭の掃除もしてくれました。
鰯の下処理を終えた自分は、
葉血引の鱗を取り、
水洗いした後、
卸したら、
柵取りをし、皮目だけ、バーナーで炙り、刺身用の仕込みをした後、キッチンペーパに挟み、冷蔵庫へ。
真鰯の仕込みはまだ続き、仕上げとして、
腹の部分に残っている胆のうの跡を包丁したら、
三度(みたび)、真由美さんの水洗い。
ここまでくると、水洗いの女神とでも言えましょうか・・・!?
仕上げの水洗いを済ましたら、
クッキングシートを敷いた鍋に、
真鰯を並べ、
水と酢を注ぎ、重しをし、火にかけ、この時の火加減は超々弱火で、仕上るのは明日になります。
ようやく、魚の仕込みが終わったので、
まな板周り、カウンター内の掃除を終える頃には、普段ならランチタイムのピークを過ぎている時間で、
葉血引の赤、
真鰯の青、
白魚(霞ヶ浦産)の白の三色にして、
フランス国旗にちなみ、
トリコロール丼にし、今朝仕入れた魚のクオリティ・チェックを兼ねて、昼ごはんに・・・。
ノンストップで仕込みをし、お腹も一杯になったので、休憩を取り、夜の営業に備え、今夜の会席料理の刺身でお出ししたのが、
葉血引、〆鰯、帆立、湯葉の四種盛りでした。
かくして、先週同様の休日出勤は、無事に終わったのですが、来週はどうなることでしょう?
三役揃い踏みにして、“茄子のオランダ煮大作戦”
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀。そして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 3439回目の今日も認(したた)めますので、お付き合いの程、宜しくお願いします。
今朝、沼津魚市場に行くと、
活魚売場の生簀には、 4本の天然のとらふぐが入荷しており、
それぞれの目方は、4本のうち2本が1,4キロで、
残りの2本が0,9キロと、
1,3キロで、これらは、
福島県産です。
また、別の生簀には、
予め注文しておいた鱧(はも)が4本あり、
伊豆・網代(あじろ)産で、
1,3キロでした。
いくぶん小さいのですが、松茸の土瓶蒸しに使うだけでなく、時季的にも終わりなので、とりあえず良しとすることにし、
発泡スチロールに海水を入れ、ブクブクをセットしたら、
鱧を入れ、別の売場へ。
ひととおりの仕入れを済まし、活魚のセリの時間となり、
0,9キロのものをセリ落としてもらうことが出来、
鱧の入った発泡スチロールに入れ、
最後に、冷凍ものの売場に行き、『西京漬』用の銀鱈(カナダ産)を1ケース積み、
魚市場から帰ることにし、細かい仕入れもあったものの、【佳肴 季凛】の看板食材の三役が揃い踏みということになり、一年のうち、あるかないかのレアケースでもあります。
【佳肴 季凛】に戻ったら、
鱧も、
とらふぐも締め、
鱧だけは、
神経を抜き、血抜きのため、
どちらも海水の中へ。
そうこうしていると、女将兼愛妻(!?)の真由美さんも仕事を始め、
明日仕込む銀鱈を3本残し、
手渡ししてもらい、残りの9本は冷凍庫へ。
その後、真由美さんは、
軽トラの掃除をしたり、
例の“茄子のオランダ煮大作戦”(第16章)の準備をし、
鱧のぬめりを取ってくれていました。
その頃、自分は、
とらふぐを卸したら、
水洗いをしている真由美さんの隣で、
鱧を卸し、
とらふぐの水洗いの手直しをし、
今日の魚の仕込みが終わりました。
そして、“茄子のオランダ煮大作戦”を決行したのですが、
数えたりする時間は勿論のこと、写真を撮る時間すら惜しく、最終的には、
このように仕上がり、今日、明日中の嫁ぎ先も決まりました。
こんな状況になることが予想されていたので、前もって公にはしていなかったものの、ランチの営業をお休みさせて頂き、フライヤーの油を処分し、
掃除をしたのですが、
鍋の周囲が汚れているのは、賄い用のカレーを仕込んだ後の鍋だったからで、こうすることで、違う仕事をしても、一つの仕事にすることが可能です。
それゆえ、仕事の量を減らすこと=仕事を早く終えることが出来るので、真由美さんとの2個1で仕事を熟(こな)す自分にとっては、どんな些細なことも、無視することは出来ません。
ただ、こういう時ほど、当日の御予約を頂くもので、お断りをしてしまった方々には、改めてお詫びさせて頂きます。
その後も仕込みは続き、どうにかこうにか休憩を取ることも出来、ハードな半日が終わったのでした。
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当店のお取り寄せや通販の商品などを召し上がった方々が、
【コエタス】というサイトで、投稿して下さっています。ご興味、ご関心がある方は、御覧下さい。
2021.10.8|西京漬 ふぐ 鱧(はも) 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
休日出勤は、今季初の天然とらふぐ&『西京漬』
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀。そして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 3435回目の今日も認(したた)めますので、お付き合いの程、宜しくお願いします。
定休日でしたが、明日は沼津魚市場が休みなので、今朝は、沼津魚市場に仕入れに行って来ました。
最初に向かった売場に行くと、
自分宛に届くことになっていた発泡スチロールがあり、
中に入っているのは、天然のとらふぐ(6,1キロ 8本入)です。
中を確認すると、
8本全てスイスイとなれば、お決まりの萌え燃え・・・ 💖
また、10月1日が東海三県(静岡、愛知、三重)の天然のとらふぐ漁の解禁日だったのですが、台風の影響もあり、昨日が初日でした。
初日となれば、所謂(いわゆる)元旦で、“ふぐに魅せられし料理人”の自分にとっては、萌え燃え・・・ 💖 まして、おめでとうございます♬
さらに、初日となると、
明くる日のローカル紙の記事になることも、
例年のことで、 記事によれば、
昨日の水揚げが202キロ(167本)とのことで、自分の分が6,1キロ(8本)ということになり、目方では3%、本数では4%を占めたことになります。
8本全て、スイスイでしたが、海水も汚れていたので、車に積んだら、
海水を交換するため、別棟の建物へ。
沼津魚市場は、漁港が併設されており、
岸壁の反対側には、
売場があり、写真のホースを辿ると、
このホースから出て来るのは海水です。
発泡スチロールを下ろしたら、
海水をこぼし、
きれいな海水を注いだのですが、
注いだ海水温も高いので、
海水を凍らせたペットボトルを入れ、今朝の仕入れが終わりました。
海水入りのペットボトルを使うのは、何らかの事由でペットボトルが破損しても、海水の濃度が薄くないからです。
また、いつ何時でも、外出する最には、仕事柄、興味がある食材を目にすると、無造作に買ってしまうこともあるので、発泡スチロールと凍らせたペットボトルは欠かすことができません。
天然のとらふぐ以外の仕入れを済ましたら、早めに休日出勤を終わらせたいので、魚市場を後にしました。
『佳肴 季凛』に戻り、
8本のとらふぐを締めたら、
血抜きのため、
海水へ。
血抜きを終えたら、今季初ということもあり、
改めて、萌え燃え・・・ 💖 まして、おめでとうございます。
そして、萌えモードから燃えモードにシフトして、卸すことにし、
卸す時は、最初にくちばしだけを外すことにしており、
何度見ても、この姿だけは、腑抜けとしか思えません。
さらに言うと、天然のとらふぐの愛くるしい姿がなくなったことで、食材としての魚になり、仕事をこなすことが全てになってしまうのが、その理由でもあります。
卸した後の水洗いは、
毎々のように、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんの役目で、
卸し終えた自分が手直しをし、
洗い上げました。
その後、
真由美さんがまな板周りを掃除してくれている間に、
自分が拭き上げ、
今季初のとらふぐ(天然)の仕込みが終わったものの、これで休日出勤が終わったわけではなく、この後、
『西京漬』の箱詰と、
包装し、
冷凍庫にしまったら、
休日出勤が終わったのでした。
ふぐ柄の不織布のマスク
料理が好きで料理人になり、3分の1世紀が経ち、誰が名付けたのか、熱血料理人。
3419回目の今日も、日本料理店『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が 、料理への想いや日々の出来事を認(したため)させて頂きます。
日常生活に不可欠となったマスクですが、極度の暑がりゆえ、未だに好きになることは出来ないものの、そうも言ってられません。
ちなみに、極度の暑がりとお話ししましたが、クーラーをONにしたら、17度や16度に設定することにはじまり、夏の夜、寝る時には、アイスノンを2つ並べることもあり、ひどい時だと、3つにすることもあります。
暑がりのお話しはさておき、マスクと言えば、先日、
常連さんから、柄付きの不織布のマスクを頂きました。
その時、「殆どが、真由美さん用だけど、親方好みのがありますよ♬」と言われたので、中に入っていたのは、
色付の不織布に、
花をあしらったマスクが殆どで、
布マスクのような感じすらしました。
ちなみに、真由美さんとは、女将兼愛妻(!?)のことで、当ブログだけではなく、SNSでも、その枕詞付きです。
そして、例の自分好みのマスクが、
こちらで、黒い地に白い斑点となれば、「萌え燃え・・・らで、黒い地に白い斑点となれば、「ふぐに萌え燃え・・・ 💖 」が座右の銘の“ふぐに魅せられし料理人”の自分がこよなく愛す天然のとらふぐそのものゆえ、
素通りすることは出来ません。
使う時は、
例の天然のとらふぐをモチーフにしたマスクチェーンと共に使っており、
このマスクチェーンについては、こちらをお読み下さい。
また、頂きものと言えば、
今日、当店の“癒やしのふぐギャラリー”の一番の出展者の方から、
ふぐグッズを頂きました。
ミシンをバージョンアップしたので、
試運転の過程で、ふぐの風呂敷を使い、巾着などを作ってくれ、“100均”に行った際に、
購入したのが、
ふぐのアニマルバルーンなるもので、膨らむと丸くなるふぐですので、ふぐのためのアイテムとも言えます。
ところで、9月18日の今日は、
『佳肴 季凛』の誕生日で、『佳肴 季凛』=自分にとっては、もう一つの誕生日でもあり、偶然にも、先程のふぐグッズを頂いたのは、嬉しい限りでした。
お陰様で、今日で丸13年を迎えたのですが、感慨深いものはなく、ただただ走っているような気がしてならず、暦はあくまでも、目安でしかありません。
さらに言うと、年齢はその時のままどころか、永遠の28歳のような気がしてならず、気持ちこそが全てで、それを支えるのが、自ら人生三種の神器と呼ぶ「努力、忍耐、工夫」で、それらを忘れることなく、明日からも、厨房に立ち続けます。
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お弁当を仕上げた後に、お弁当の仕込み
料理が好きで料理人になり、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
日本料理店『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が 日々の様子や料理への想いを 認(したた)めること、今日で3418回。
本日も、お付き合いの程、宜しくお願いします。
今朝は、出汁を引くなどの常の仕込みを終えたら、お弁当の料理に取り掛かり、
煮物(人参、牛蒡、さつま揚げ、蒟蒻)、
揚物(さばふぐの唐揚げ、鯵のしんびき揚げ)、
サーモンの西京焼などを仕上げたら、
いつものように、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが盛り付けてくれ、
このように仕上がり、
お客様が取りに見えるのを待つばかりとなりました。
また、明後日も、お弁当の御注文を頂いているので、その仕込みをすることにし、真由美さんは、
煮物用の人参の皮を剥いてくれたら、
自分が包丁し、このような切り方を乱切りと呼んでいます。
乱切りとは、ただ乱れているだけでなく、大きさを揃えることが肝心で、表面積が大きくなることによって、火の通りが早いだけでなく、味も浸み込みやすくなり、煮崩れしにくいという利点ゆえ、煮物に向く切り方です。
人参の皮を剥き終えた真由美さんは、
牛蒡(ごぼう)の皮も剥いてくれ、同じく乱切りにし、下茹でした後、
椎茸、白滝を加え、煮含めておき、冷蔵庫へ。
今日のお弁当の煮物と内容が違うのは、明後日のお客様は、3週間ほど前にも、御注文をして下さったので、可能な限り、内容を替えるためです。
ちなみに、その時のお弁当は、
オーソドックスなもので、焼物が、
サーモンの西京焼で、揚物が、
鯵の新挽(しんびき)揚げと鶏の唐揚げでした。
さらに、鮪の南蛮漬も定番で、その替わりとして、
つくねの蕃茄煮にし、蕃茄(ばんか)とは、トマトのことで、ケチャップベースの味付にしてあります。
お話しが前後しますが、揚物は、
鶏肉の照焼に差し替え、今日のお弁当の分と共に仕込み、既に冷凍してあるので、明日、冷蔵庫に移しておき、焼物は、
銀鱈の西京焼にすることになっています。
また、御飯は、有り難いことに栗を頂いたので、
他の食材と合わせた栗御飯にし、
皮を剥いておきました。
通常のお弁当と同じなのは、
海老の酒煮と、
玉子焼で、このタッパに入っているのが、玉子焼用の出汁です。
使う道具類も、
片付けずにおきました。
ランチの営業を挟みながらの仕込みが終わったら、
例のふぐのイラストが書かれたポーセラーツの器で、お弁当の余りもの御膳を昼ごはんにし、お弁当と言えば、今日の娘達のお弁当は、
“ぶりてり弁当”で、その名の通り、鰤の照焼をはじめ、オムレツ、煮物(蒟蒻、さつま揚げ)を入れてあり、真由美さんが作ったものです。
脱線はさておき、いずれにしても、仕上る前に、色々とお話ししても分かりにくいので、明後日の日曜日にお話しさせて頂きますので、それまでお待ち下さい。
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【コエタス】というサイトで、投稿して下さっています。ご興味、ご関心がある方は、御覧下さい。
明日のお弁当の揚物用のさばふぐ(静岡・由比産)
料理が好きで料理人になり、3分の1世紀が経ち、誰が名付けたのか、熱血料理人。
3417回目の今日も、日本料理店『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が 、料理への想いや日々の出来事を認(したため)させて頂きます。
ホームグランドの沼津魚市場に仕入れに行く時は、4時に起き、着くのが5時前ですが、1時間早い3時に起きた今朝は、
同じく、
4時前でした。
早く起きたのは、桜海老(さくらえび)で有名な由比(ゆい)産のさばふぐが入荷することになっていたからです。
構内に届い多くは多くは、仕分けされておらず、パレットに載ったままで、
この中は、鳥取県境港産のわらさで、わらさとは出世魚の代表格の鰤(ぶり)の若魚です。
他には、
愛知県産の釜揚げしらす同様でした。
そうこうしていると、「親方、着いたよ~。」の電話が鳴り、
売場に行くと、地物のいなだの仕分けしているところで、いなだは先程のわらさ同様、鰤の若魚で、鰤は、わかし、いなだ、わらさ、ぶりと名前を変えます。
ちなみに、生物学上、小さくても大きくても鰤で、名前=大きさの違いは、水産業界だけのことで、そうしているというか、そうなっているのは、名前の違いで、値段も変わるからです。
そもそも、出世魚というのは、本来、4回名前が変わる魚のことで、4回変わるのは、武家社会の時代にあって、武士の家に生まれず、農民から武士の頂点に昇りつめた豊臣秀吉に因んでいるので、名前が変わるのは、本当の意味では、出世魚ではありません。
いなだの仕分けが終わると、
さばふぐの荷主の由比の魚屋の御主人がやって来て、鰆(さわら)と、
にべを仕分けたら、
発泡スチロールから、
さばふぐを出してくれ、
好みのサイズにして、好みの分だけ選ったら、
秤にかけると、
6,7キロでした。
コンテナのまま、持ち帰るわけにはいかないので、
発泡スチロールに移し替えたら、
氷を入れたら、
海水を注ぎ、
さばふぐの仕入れ完了。
水産業界では、氷の入った海水のことを水氷(みずごおり)と呼んでおり、沼津魚市場の場合、
荷造り場と呼ばれる所の天井には、
海水と、
井水(せいすい)=井戸水=真水が出て来るホースがあります。
これまでに何カ所か、魚市場に行ったことがあり、どこの魚市場でも、このような設備があるので、卸売市場である魚市場には、このような基準があるのかもしれません。
仕入れを済まし、『佳肴 季凛』に戻り、ルーチンの仕込みを済ましたら、
さばふぐの下処理をすることにし、魚市場で選(よ)ったサイズですので、
1本あたり、
250~300グラムです。
さばふぐは、
背びれと尻びれを切り落としたら、
頭の付根に切り込みを入れたら、
ぐる剥きという頭と皮を同時に取り除き、この役目は専ら女将兼愛妻(!?)の真由美さんで、身だけにしたら、
自分が水洗いしたら、
真由美さんが、
拭き上げてくれ、
唐揚用の大きさに包丁したら、
日本酒と薄口醤油を同割にしたものに5分漬けたら、
裏返すこと、もう5分。
その後、
ざるに上げ、漬け汁が切れたら、
タッパに移しておき、明日のお弁当の揚物に使うため、冷蔵庫へ。
また、明日のお弁当の揚物は、さばふぐの唐揚げと、
鯵の新挽(しんびき)揚げで、
あしらいの赤ピーマンが衣と同じような色なのは、酢橘(すだち)を添えるからです。
そして、お弁当に使わない分は、
日付と個数を書き、真空パックして、冷凍庫へ。
最後に、真由美さんと、
まな板周りや、
カウンター内を掃除し、ランチの営業に備えたのでした。
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トラフグパズル
当店のカウンターの隅にあるのが、
癒やしの“ふぐギャラリー”で、そこに置いてあるフェイクふぐは、
3匹いて、実はこれらにはモデルがいて、それについては以前触れたことがあり、そのモデルとは、
『トラフグ解体パズル』なるもので、
ご存じのように、フグ類は、無毒の可食部位と有毒の不可食部位があり、それぞれのパーツが中に入っています。
この『トラフグ解体パズル』なるものを買い求めたのは一昨年で、FB友達の投稿を見たのが、きっかけでした。
パッケージには、
可食部位と、
不可食部位について書かれており、非可食と表記されていますが、同義ゆえ、何ら問題はありません。
また、パッケージの裏には、
セット内容が、
可食部位と、
不可食部位が、表同様、載っています。
中を開けると、
皮、
ひれ、
中骨とくちばし、
身と白子などの可食部位が、
個別の袋に入っています。
一方の不可食部位は、
目玉と、
白子を除く内臓が入っており、不可食部位である真子(まこ)と呼ばれる卵巣が入っていないのは、あくまでもパズルゆえ、話を簡単にするためのことだと思われます。
また、
ふぐ刺用の皿だけでなく、
『トラフグ解体パズル』ということで、ふぐ調理師の免許証も入っており、至れり尽くせり。
ちなみに、静岡県の場合、ふぐ調理師とは呼ばず、ふぐ処理師と呼ばれており、
写真の免許証は、自分のものです。
“ふぐに魅せられし料理人”ゆえ、これからも、色んなふぐグッズを集めようと思っているだけでなく、当店の“癒やしのふぐギャラリー”への出展、熱烈歓迎ですので、機会があれば是非是非!
SDGs(持続可能な開発目標)的なふぐのキーホルダー
『佳肴 季凛』の“癒やしのふぐギャラリー”のグッズの多くを作って下さっている方が、
今日届けて下さったのが、
キーホルダーです。
このキーホルダーは、原型こそ留めていませんが、 ふぐ提灯つまり、ふぐで作ったもので、この中の一番大きなふぐ提灯を使ったのですが、
これらのふぐ提灯や蟹(かに)の剥製などは、沼津市の居酒屋『きえい』さんの御主人が作ったものです。
その大きなふぐは、クマサカフグというふぐで、自分が沼津魚市場で仕入れたというより、もらったもので、クマサカフグは毒性不明ゆえ、食用不可のふぐで、その時の様子については、こちらをお読み下さい。
つまり、元々自分が手に入れたクマサカフグが、ふぐ提灯になり、さらにキーホルダーになって、自分のところに戻ってきたことになり、或る意味SDGs(持続可能な開発目標)と言えるかもしれません。
御覧のように、キーホルダーは、
大きなものと、
小さいものが3つ連なったものの2種類があり、見やすいので、大きいもので説明します。
棘(とげ)の跡があるように、
クマサカフグにも棘があり、樹脂加工してあるとは言え、
触ると棘の存在を感じます。
作る時、平らにするために、色々と苦心されたこともお話してくれ、「へぇ~。はぁ~。」と感心するばかりで、ふぐ提灯がキーホルダーになるとは、無想だにしませんでした。
また、キーホルダーを作ってくれた理由は、
ふぐグッズは飾るものばかりで、実用的なものがないことで、そういう点では、“ふぐに魅せられし料理人”の自分のそばに、ふぐがいるのは、嬉しい限りです。
ところで、ふぐのキーホルダーと言えば、既に購入、使用済みで、
今日のものは2つもあるので、使い勝手を考えると、萌え燃え・・・ 💖 してしまいますが、折角2つあるので、
この方がリメイクして下さったお揃いの一閑張りの河岸籠に付けてみるのも、一興かもしれません。
ふぐが描かれたランプシェード
『佳肴 季凛』のカウンターの一角にあるのが、
癒やしのふぐ空間で、ハンドクラフトや洋裁の仕事をされている常連さん達が、“ふぐに魅せられし料理人”の自分のために、作ってくれたグッズが並ぶギャラリーとも言えます。
そんな中、先月から加わったのが、
ふぐが描かれたランプシェードで、ランプシェードとは、ランプや電灯のかさのことを指し、その種類、用途は様々で、この絵は、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが描いたもので、
例のポーセラーツの器と同じもので、詳しいことについては、こちらをお読み下さい。
このランプシェードは、
ボウルをひっくり返したような作りで、
そこに、
水銀電池で点くLEDのキャンドルを点け、
かぶせると、幻想的な雰囲気すら感じられます。
このランプシェードは、 一閑張りに使った際の半端の和紙を、風船の周りに、張子(はりこ)の要領で貼り付けて作ったもので、小学生の頃、図工の授業で作った方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、昭和世代しか経験がないかもしれず、経験者は、それなりの年齢だと、自分は推測しています。
暗いところでないと意味を成さないながらも、 丸い形もふぐそのもので、癒やされるというより、萌え燃え・・・ 💖 している今日この頃です。
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