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もっとおいしいお話し

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さばふぐの唐揚げ入りのお弁当

今日は、お弁当のご注文を頂いていたので、その仕上げから、一日が始まりました。煮物を、

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仕上げたら、

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玉子焼や、サーモンの西京焼を仕上げました。

 

その後、揚物を揚げることにしたのですが、今日の揚物は、

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さばふぐの唐揚げと、

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烏賊の新挽(しんびき)揚げでした。

 

さばふぐは、

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昨日、沼津の魚市場で、

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仕入れたものでした。

 

さばふぐは、

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頭の付け根に、包丁で、切れ目を入れたら、

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頭を掴んで、皮も一緒に、

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剥ぎ取り、

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水洗いしてから、

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拭き上げました。

 

これを、

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唐揚用の大きさに包丁してから、

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薄口醤油と日本酒を同割したものに、10本ほど漬けたら、

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片栗粉をつけ、

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油で揚げると、先程の写真のようになります。

 

そして、お弁当の盛り付けは、

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いつものように、

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女将兼愛妻(!?)の真由美さんで、

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このように、

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2種類のお弁当が、仕上がりました。

 

また、今日のように、お弁当のご注文があった日は、子供達の夕飯が、

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“お弁当の余りものプレート”になることが多く、

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煮物や焼物などを盛り付けたものと、

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さばふぐの切り落としの部分の唐揚を、食べてもらいました。

 

ただ、お弁当のご注文があったからと言って、“お弁当の余りものプレート”を、二日連続で出すと、「また!?」とか、「何か他のものは、ないの?」と、言われてしまいます。

 

家庭での食事は、頭を悩ませる種であるのは、料理人であっても変わりませんが、唯一の救いは、真由美さんと自分のどちらか、手が空いた方が、作れることかもしれません。

 

★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★

この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。

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当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。

夏でも、ふぐ料理メインの『特別会席』

【佳肴 季凛】のお品書きを、

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開き、コース料理のページを見ると、

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『特別会席』(要予約)というコースがあり、お値段は、

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おひとり8,500円より、となっているように、料理内容は、お客様とご相談の上で、決めさせて頂いておりますが、『特別会席』については、以前お話ししたことがあるので、詳細については、こちらをお読み下さい。

 

そして、今夜は、『特別会席』の御予約を頂いており、お出しした料理は、ふぐ料理をメインにしたものでした。

 

先付は、

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天然のとらふの白子で作った“白子豆腐”でした。

 

その次に、

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揚物をお出ししたのですが、ふぐ料理メインですので、とらふぐの唐揚をお出ししました。もちろん、これも天然のとらふぐです。

 

お出ししたのは、頭というより、頬の部分と、骨付きの身の部分をぶつ切りしたものでした。頬の部分は、は、、“BIGちゃん”と呼んでいる3キロぐらいの大きいもので、身の部分は、“ジャンボちゃん”と呼んでいる4キロ以上のものでした。

 

これぐらいのものになると、その美味しさは格別で、一口食べるだけで、口中に、天然のとらふぐが、広がります。

 

その次が、刺身で、第一弾として、

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生の本鮪(那智勝浦)と小肌(佐賀)を、お出ししました。小肌をお出ししたのは、お客様が、光物がお好きということを、伺っていたからでした。

 

その次にお出ししたのが、

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“鱧しんじょう蒸し”でした。

 

そして、刺身の第二弾が、

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ふぐ刺で、今日のものは、三重県産のとらふぐ(天然)でした。

 

その次が、焼物で、

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魳(かます)の利休焼を、お出ししました。魳は、沼津産のものです。

 

そして、

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ふぐちりをお出しし、程無くして、

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焼白子を、お出ししました。もちろん、天然のとらふぐの白子です。

 

御食事の前に、

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酢の物の“温牛(おんぎゅう)”を、お出ししました。静岡産の和牛のもも肉を使ったものです。

 

そして、締めのお食事となり、

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ふぐ雑炊を、

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お新香と共に、お出ししました。

 

キムチは市販のもので、それ以外は、キャベツの浅漬け、胡瓜、大根、人参の糠漬けで、これらは、自家製です。キムチは、雑炊の中に入れて、一緒に召し上がると、味に変化が生まれ、食が進むので、お出ししています。

 

そして、デザートが、

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“マスカットのアイス”でした。

 

今夜は、ふぐ料理がメインでしたが、料理内容だけでなく、御予算など、ご希望があれば、可能な限り、対応させて頂きますので、お気軽にお問い合せ下さい。

 

ただ、タイトルにもあるように、夏でも、冬がシーズンのふぐ料理をお出しすることは可能ですが、冬場に、鱧を御用意することは、九分九厘、不可能ですので、御了承下さい。

 

最後になりましたが、今日のお話しで、1500回となりました。節目のお話しが、ふぐというのは、奇遇なのか、偶然なのかは分かりませんが、“ふぐに萌え燃え・・・”の自分としては、やはり一入(ひとしお)の想いが、あります。

 

★★★ 佳肴季凛謹製 西京漬 ★★★

当店では、お中元、お歳暮などの贈り物に最適な【西京漬】をご用意いたしております。

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銀鱈、サーモン各3切入  3,480円     ※クール便にて発送可

店主自ら、魚市場で吟味した“銀鱈”、“サーモン”を使用し、お手製の有機西京味噌で仕込んだ逸品です。大切な方への贈り物に、是非どうぞ。

“『佳肴 季凛』の御三家”揃い踏み

間もなく、

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日が替ろうとしていますが、自分は、今日のブログを書いています。今日も、沼津の魚市場に仕入れに行って来ました。三日連続となると、寝落ちしそうな感じですが・・・・・。

 

最初に行ったのが、

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鱧を扱う問屋さんで、

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この2本の活けの鱧だけでなく、

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水槽の中で死んでしまった“落ち鱧”(3本)を仕入れました。5本全て、

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和歌山県産でした。

 

先程もお話ししたように、三日連続で、仕入れに来たので、小物や冷凍ものの仕入れもなく、自分好みにして、良さげな魚もあるかと思い、市場や他の問屋の売場に立ち寄ったのですが、自分好みのものもなく、早めに、帰ることにしました。

 

帰り道に、宅配便の営業所に立ち寄って、受け取ったのが、

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築地から届いた那智勝浦産の生の本鮪でした。鱧も、和歌山県産でしたので

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まさに、“和歌山県フェア”となりました。

 

 

夕方になり、水槽から、

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活かしの2本を卸し、

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骨切りをし、

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鱧料理のお客様の刺身で、お出ししました。

 

また、今日は、ふぐ料理の御予約も頂いており、

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ふぐ刺と、

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ふぐちりを準備し、それまでに、

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5本の鱧のアラに下拵えも、終えることが出来ました。となれば、『佳肴 季凛』の御三家とも言うべき、生の本鮪、鱧、とらふぐが、今日は、揃い踏みです。

 

また、明日も、ふぐ料理の御予約も頂いているので、

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昨日仕入れた焼津産の天然のとらふぐの身の水分を抜くため、

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晒で、包み直しておきました。

 

“『佳肴 季凛』の御三家”は、生の本鮪、鱧、天然のとらふぐですが、その中でも、自分にとってのナンバーワンは、やはり天然のとらふぐです。

 

“御三家”を召し上がったお客様のコース料理は、それぞれ別々でしたが、ご要望があれば、一緒に召し上がることも可能です。特に、ふぐと鱧を同じ時季に召し上がれるのは、一年のうち、この3か月くらいの間です、こんな愉しみ方も、一興かもしれません。

 

★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★

この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。

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当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。

3種類のふぐは、とらふぐ、しょうさいふぐ、さばふぐ

夕べ、遅くになって、天然のとらふぐ(焼津産)の入荷があるという連絡があり、即決で注文しておいたので、今朝は、

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二日連続で、沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。そんな昨日の仕入れの様子は、こちらです。

 

この売場の生簀を見ると、

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0,6(キロ)と1,3(キロ)と書かれた中から、

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2本とも取り出し、

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締めたら、血を抜くため、海水を注ぎました。

 

その後、先程の売場の生簀を、色々と見ると、

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1,3キロで、5本入の由比産ふぐがあることに、気付きました。ふぐとしか書かれていませんでしたが、確認したところ、しょうさいふぐでした。

 

さらに、この売場に並んでいる魚を見たら、

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この先に、

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しょうさいふぐと同じ由比産のさばふぐが、入荷していました。

 

仲買人に、それぞれの希望の値段を伝えたところ、

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どちらも、

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セリ落としてもらうことが出来ました。さばふぐの目方は、5,6キロで、発泡スチロールに移し替える時に、

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数えたところ、16本ありました。

 

しょうさいふぐも、とらふぐ同様、

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締めて、持ち帰ることにしました。

 

また、今日は、

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地物の魳(かます)の水揚げがあり、

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自分好みの300グラムくらいの大きさだったものの、それほど高値になることもなく、

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セリ落としてもらうことが出来、この他に、佐賀産の小肌を仕入れ、

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『佳肴 季凛』に戻りました。これだけあると、ちょっとした魚屋さん状態ですので、段取りよく、仕込まなくてはなりません。

 

先ずは、

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小肌に取り掛かり、酢締めにするため、開いてから、

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塩をしたら、ふぐ類を卸すことにしました。

 

卸し終えたら、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに水洗いをしてもらい、

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自分が手直しをするという、いつもの流れとなり、

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水洗いを終えたら、

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きれいに拭き上げ、ふぐ類の仕込みは、終わりました。

 

その後、

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真由美さんは、

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魳の鱗を取ってくれ、自分が、手直しをし、

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水洗いしました。

 

魳は、焼物用に、仕入れたのですが、明日の鱧料理の御予約のお客様にお出しするため、

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鱧と同様、串を打っておき、鱧は、鱧茶漬用に照焼にし、魳は、利休焼にします。

 

明日も、市場に行くのですが、仕入れなくてはならないものを、決めているだけでなく、既に注文済のものもあります。

 

ただ、予想外の入荷や水揚げがあるのが、魚市場です。仮にあっても、高値で買えずに、あえなく撃沈という憂き目に出くわすこともありますし、今日のように、“早起きは三文の得”を、地でいくようなこともあります。

 

入荷や水揚げは、自然相手ゆえのことゆえ、どうすることも出来ないのですが、魚市場に行くのは、料理をするの同じくらい面白味や醍醐味があるのは事実です。とりわけ、セリの直前のドキドキ感と、直後の安堵感もしくは、脱力感のギャップは、経験した者でなければ、分からない魑魅魍魎そのものです。

 

明日も、その魑魅魍魎に出会えるのかどうかは、神というより、魑魅魍魎のみぞ知る。

辞書を片手に、ふぐ

明日(24日)は、

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沼津の魚市場が、

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休みということもあり、今日は、定休日でしたが、

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沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。着くと、

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水揚げされた地物の鰹を、

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箱に入れ、秤にかけ、セリの準備をしているところでした。以前、お話ししたことがありますが、自分は、ありとあらゆる刺身の中でも、鰹が一番好きですので、素通り出来ず、

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1,8キロのものを、1本仕入れることにしました。仕入れとは言っても、定休日ですので、今夜のおかず用で、言わば“休日出勤手当”のようなものです。

 

その後、生簀のある活魚売場に行き、

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生簀を物色すると、

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地物のしまふぐ(0,6キロ)が、

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1本入荷していました。

 

“ふぐに魅せられし料理人”である以上、素通りは出来ず、それなりの強気で、セリに臨んでもらうことを、仲買人に伝え、別の売場に、向かいました。ある理由については、後ほどお分かりになるので、とりあえずこの場では、お話ししません。

 

そうこうしていると、セリの時間となったのですが、

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最初に物色した時には、気付かなかったひがんふぐ(0,5キロ)が入荷していたので、

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運良く、セリ落としてもらうことが出来ました。このひがんふぐは、南伊豆の妻良(めら)の定置網にかかったものです。

 

札には、赤目(ふぐ)と書かれていますが、ふぐ類の中には、標準和名と地方名が、混同されているものもあり、これも、その一つです。

 

その後、

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しまふぐもセリ落としてもらうことが出来、2本共、活かしたまま、持ち帰ることにしました。

 

 

市場を後にし、途中、

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宅配便の営業所に立ち寄り、三重県から届くことになっていた2本のとらふぐを受け取り、『佳肴 季凛』に、戻りました。

 

戻ると、

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とらふぐの入った発泡スチロールを開け、

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取り出しました。これら4本のふぐは、全て天然ものです。となれば、気分は、萌え燃え・・・

 

しまふぐとひがんふぐは、

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とりあえず、水槽に入れておくことにしました。

 

仕込みをするための準備をし終え、程なくすると、

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1台の車が、駐車場に入って来ました。降りてきたのは、見づらいかもしれませんが、2人のドイツ人でした。

 

おふたりは、昨日、日本人の2人の友人と一緒に、

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当店で、ふぐ料理を召し上がった方で、御予約の際に、ふぐを卸すところを見て、撮影したいということを、伝えられていたので、そのために、今日、再び、当店に見えたのです。これが、先ほどお話ししたある理由です。

 

店内に入り、撮影の準備が出来たら、

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水槽のしまふぐとひがんふぐを、取り出すと、即座に、写真を撮り始めました。

 

そして、

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卸すことにし、まな板に乗せると、

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再び、写真を撮りました。

 

その後、自分が卸したのですが、ただ黙々と卸すわけにはいかず、ふぐについの知識を、教えなくてはなりませんが、おふたりは、日本語が全く出来ないので、会話は、自分の拙い英語力に頼るしかありませんでするしかありません。

 

見られているだけでなく、英語での説明となれば、普段の倍以上に、神経を使うのは、当然のことで、嫌が応でも、時間が掛かってしまいそうなので、

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水洗いだけは、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、お願いすることにしました。というより、いつものことですが・・・。水洗いする様子も、おふたりは、逃すことなく、写真に収めていました。

 

また、有毒部位や、

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試験の際に、

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識別するための札や、

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テキストを取り出し、説明してあげたのですが、訳せない単語もあるので、

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和英辞典を片手に、説明することにしました。当然、様々なことを、質問されるのですが、分かりづらい時は、ゆっくり話してもらい、どうにかこうにか、返答し、理解してもらうことが、出来ました。

 

ちなみに、ふぐという魚を食べるのは、日本と韓国だけで、日本のふぐ料理と韓国のそれは、かなり違いがあるというのを、かつて、本で読んだことがあります。

 

また、欧米では、有毒部位を取り除いてあっても、流通させることは出来ません。というのも、有毒な魚として、扱われているからです。さらにいうと、そこまでして食べる日本人を、奇異の眼差しで、見る人もいるようです。

 

とは言っても、中には、美味しいという話を耳にして、日本に来たら、食べたいと思う外国人も多く、このおふたりも、そんな方達で、日本人の友達にお願いして、当店のふぐ料理を召し上がったのでした。

 

日本料理の中でも、特殊ジャンルとも言えるふぐ料理を、海外の人に、このように評価され、興味、関心を持ってもらえたということは、ふぐを愛してやまない自分としては、この上なく、嬉しかったのはこの上ありませんでした。

 

ふぐの仕込みを終えたら、

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外に出て、

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3人で、記念撮影をしました。そして、

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車に乗り込み、『佳肴 季凛』を後にし、明後日、ドイツに帰るとのことです。

 

おふたりは、プロのカメラマンで、日本文化を紹介するため、約一ヵ月間、日本に滞在し、東京、長野、富山、岐阜、京都、姫路、広島などを訪れ、このレンタカーで、約6000キロも走り、滞在中に撮影した写真は、秋頃、ドイツ国内の幾つかの場所で、展示会を開き、その資料が出来上がったら、送ってくれるそうです。

 

その後、自分は、

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先付の白子豆腐、小肌を仕込んだり、

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米を研いだりしましたし、肝心のおかず用の鰹も、

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仕込みました。

 

繰り返しのようなことになりますが、海外の人に、日本料理文化が、少しでも知れ渡り、そんな担い手めいたことが、実際に出来たことが、今日は、非常に嬉しかったので、大好きな鰹と共に、一献を傾ける次第です。(笑)

初夏に、昼ふぐ

5月も半ばを過ぎ、初夏というより、夏を思わせる陽気ですが、そんな今日は、ランチタイムに、

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ふぐ料理の御予約を、頂きました。以前お話ししたことがある“昼ふぐ”なるものです。

 

料理内容は、基本的には同じで、ふぐ刺の他のふぐ料理は、

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ふぐちり、

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唐揚をお出ししました。

 

この時季ですので、先付でお出しした生の本鮪(那智勝浦産)は、

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義山(ぎやまん)と呼んでいるガラス製の器に盛り付けました。山葵がないのは、お出しする時に、生の本山葵を盛り付けるからで、

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引き終えてから、乾かぬようにラップをしたふぐ刺と共に、冷蔵庫にしまっておきました。

 

ただ、冬季というより、10月から4月半ばくらいまでは、御予約なしでも、ふぐ料理を御用意しているのですが、この時季は、要予約とさせて頂いておりますので、ふぐ料理をお召し上がるご希望がございましたら、御予約をお願い致します。そんな当店のふぐ料理は、こちらをご覧下さい。

 

一般的に、ふぐと呼ばれるのは、天然であれ、養殖であれ、とらふぐのことですが、とらふぐをはじめ、ふぐ類は、他の魚のように、身に脂が乗ることはなく、一年を通じて、殆ど味の差がありません。

 

ですので、いわゆる旬というものは、無いとは言えるかもしれません。ふぐちりをメインにし、その後、雑炊に仕立てるので、温かい料理というイメージが強いのは、事実ですが、あえて、ふぐONLYのコースにせずに、

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和牛のしゃぶしゃぶを小鍋仕立てにして、御食事を、

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すっぽん雑炊にするようなアレンジも、可能です。このようなコースの料理である『特別会席』(要予約)については、以前お話ししたことがあります。

 

ところで、明日は、

三重2本

三重県から、この2本のとらふぐ(天然)が入荷するので、

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まな板周りを養生しておきました。

 

ということで、明日は、定休日ですが、仕込みと相成りましたが、萌え燃え・・・の気分に浸れるので、それもまた、いとよろし。

鱧あり、ふぐあり

沼津の魚市場に行く時、余程のことがない限り、一番最初に向かうのは、

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生簀のある活魚売場で、今朝も、そうでした。生簀の前の発泡スチロールを見ると、

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予め注文しておいた鱧が4本あり、目方は、2,6キロで、中国産でした。この鱧は、“落ち鱧”と呼ばれ、生簀の中や、輸送中に、死んでしまったもので、自分は、揚物などに仕立てます。

 

また、今日は、活かしの鱧も、

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注文しておいたので、

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生簀には、2本で、1,05キロの鱧が、泳いでおり、これも、中国産でした。落ちにも、活かしにも、“47-9”という札が貼られていますが、これは、自分の市場での買い番です。

 

本音を言えば、国産の方が望ましいのですが、例年、国産の入荷が安定するまでは、中国産の方が、安定しているので、出始めの時季は、このような状況になるのが、殆どです。

 

活魚売場の次に向かったのが、地物を中心に扱う売場で、この売場にも、

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簡易的な生簀があり、

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トラフグと書かれた札が、3枚あり、それぞれの目方は、0,6キロ、0,7キロ、0,9キロでした。これらの魚は、焼津や御前崎の定置網で水揚げされたものです。

 

また、これら以外にも、『塩徳丸』という西伊豆の定置網で水揚げされた魚も入荷しており、

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この中に、

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フグと書かれてた札を見つけ、 確認したところ、しょうさいふぐでした。

 

“ふぐに魅せられし料理人”の自分としては、この2文字だけは、如何なる時でも、見過ごすことは出来ませんし、見過ごすということは、“ふぐに魅せられし料理人”の名折れ以外の何物でないのは、言わずもがなです。

 

いくら鱧が、シーズンを迎えたとは言え、萌え燃え・・・にさせてくれるのは、どんな種類であれ、ふぐしかありません。となれば、仲買人と作戦会議をし、セリに臨みました。

 

結果は、

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0,6キロのとらふぐと、しょうさいふぐをセリ落としてもらうことが出来、

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どちらも締めて、持ち帰ることにしました。

 

【佳肴 季凛】に戻り、活かしの2本は、

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そのまま、

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水槽に入れておきました。

 

仕込みの目途がついたこともあり、

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2本のふぐを卸したら、

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4本の落ち鱧を卸し、ランチの営業後、

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鱧には欠かせない下拵えの骨切りをし、

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休憩することにしました。

 

休憩後、水槽から、

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2本取り出し、

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卸しました。活きた鱧の身は、このように白くて、透明がかっており、先程の落ち鱧とは、一目瞭然です。

 

骨切りをし終えたら、

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鱧料理の定番である“落とし”に仕立てるため、骨切りをし、包丁しました。

 

また、今日は、

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鱧を召し上がるお客様とは別に、ふぐ料理のコースの御予約も頂いていました。

 

ご予約時間にあわせ、夕方卸した鱧は、

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鱧料理の定番の落としに仕立て、

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今夜のコース料理の刺身でお出し、鱧以外のものは、生の本鮪(那智勝浦)、湯葉で、三点盛りでした。

 

また、落ち鱧は、

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天ぷらにして、お出ししました。

 

5月も半ばを過ぎ、初夏というより、夏を思わせる陽気となりましたが、秋から冬の食材の天然のとらふぐと、夏の食材の鱧を、一度に味わえるのも、限られおり、これもまた、一興かもしれません。

“ジャンボちゃん”こと、超特大とらふぐのコンビは、富山県氷見産

今日は、沼津の魚市場の帰りに、

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宅配便の営業所に、

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立ち寄り、

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富山県氷見から届いた荷物を受け取り、【佳肴 季凛】に戻りました。

 

戻るや否や、

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中を見ると、

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予定通り、

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2本の“ジャンボちゃん”こと、超特大のとらふぐ(天然)が、現れました。となれば、萌え燃え・・・

 

左側の“ジャンボちゃん”の目方は、

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4,4(22)キロで、右側のそれは、

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6,2(5)キロでした。( )でくくってある数字は、誤差が生じるので、 伝票上は、切り捨てられています。どちらの写真も、送り主の魚屋さんが、送ってくれたものです。

 

萌え燃え・・・の気持ちを抑えながら、“ジャンボちゃん”を卸す前に、

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仕入れて来た蛍烏賊(富山)、鯵(鹿児島)、帆立(岩手)などの仕込みをしました。

 

その後、“ジャンボちゃん”を卸すことにしたのですが、

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2本共、

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メスでした。これまで、何度かお話ししていますが、“ジャンボちゃん”の殆どは、メスです。オスとメスの成長のスピードに、違いがあるのが、その理由とも言われています。

 

その後、水洗いし、拭き上げ、

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“ジャンボちゃん”のコンビの仕込みは、終わりました。

 

昨日お話ししたように、鱧の入荷が始まり、夏の気配を感じますが、“ふぐに魅せられし料理人”の自分にとっては、“ジャンボちゃん”をはじめ、天然のとらふぐが一番なのは、今更語るまでもありません。

天然のとらふぐの白子の下拵え

昨日は、真空パックして、冷凍庫にしまっておいた天然のとらふぐの白子を、

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蒸してから、

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裏漉しし、

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ボウルに、

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移し、

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専用の袋に入れ、

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それぞれ、

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目方を書き、

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真空パックして、冷凍しておきました。

 

当然、ここまでの間に、味見をしたのですが、濃厚にして、繊細な味わいは、他の食材には無いもので、例えることが出来ませんし、それこそが、萌え燃え・・・としか言い表せない所以そのものです。

 

仕込んだ白子は、“白子豆腐”として、近いうちに、お出しする予定です。見た目は、しょうさいふぐの白子で作った白子豆腐と似ていますが、その味わいは、別物ですし、天然のとらふぐの白子のそれをお出しするのは、実は、開店8年弱にして、初めてのことです。

 

まだ、冷凍庫には、下拵えしていないものがあるので、しばらはお出し出来そうですが、数には限りがあるということだけは、御承知下さい。

9,8キロの“ジャンボちゃん”こと超特大とらふぐ(天然)のひれ

先日、富山県氷見産の9,8キロの“ジャンボちゃん”こと超特大とらふぐ(天然)のお話しをしましたが、そのひれは、後日、

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板に貼り付け、

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干しておきました。

 

2,3日すれば、完全に乾くので、はがすのですが、はがしたのは、昨日のことで、風が強く、飛んでいってしまいそうなのを見て、

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かなり焦りました。理由は、いうまでもなく、自分は仕入れたとらふぐの中でも、最大のものだったからです。

 

はがしたら、

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袋に入れ、

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“ジャンボちゃん”の目方と、

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産地を書いておきました。

 

また、これまでの最大記録だった“ジャンボちゃん”達のひれは、

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これらで、今回の記録更新までの最大のものは、

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三重県産の8,0キロで、その次が、

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焼津産の7,5キロで、その次が、

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三重県産の7,3キロでした。

 

これらの“ジャンボちゃん”達は、それぞれについて、お話ししているように、それなりの想い入れがあり、それは、自分の天然のとらふぐへの萌え燃え・・・の想いを支えてくれている魚屋さん達への想いでもあります。

 

「売ってくれて、有難う」、「買ってくれて、有難う」という双方の信頼関係があってこそ、商売の取引は、成り立つものだからです。

 

生身の人間同士の付き合いとは言え、これまでに、不都合という不都合は、殆どありませんが、仮にあったとしても、それを乗り越えてこそ、初めて、信頼関係が生まれるものだと、自分は思っています。

 

とりわけ、自分は、天上天下唯我独尊にして、我儘の塊ですが、そんな性分を、理解してくれて、取り引きしてくれていることは、言葉に出来ないほど、嬉しいものです。勝手極まりない性分とは言っても、一度たりとも、値切ったことはありませんし、これだけは、商売上の付き合いでは、御法度だと思っています。

 

そんな自分に、こよなく愛す天然のとらふぐを売ってくれている魚屋さん達に、この場を借りて、感謝の気持ちを、お話しさせて頂くと同時に、いつの日か、10キロUPというより、定かではない日本記録を更新出来るよう、お願いさせて頂きます。

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