ひれの違い
今朝の沼津魚市場のとある生簀です。
”モス”と書かれています。外国人のニックネーム?魚市場にいるだけあって、当然魚の名前です。ご覧のように、姿は黒です。
この生簀の隣に、”モス”の仲間の魚が、一緒に入っていました。
”スズキ”と書かれています。そうです。スズキの仲間で、正式名は”ヒラスズキ”と言います。
ちなみに、紀伊半島でも、そう呼ぶようです。
当然、姿も違います。その大きな違いは、腹びれにあります。
こちらが、”ヒラスズキ”です。黒です。
一方、こちらが、”スズキ”です。白です。
一目瞭然です。また”ヒラ”とつくだけあって、体高も高く、文字通り”平べったい”感じです。
本来なら、両方を生簀から出したほうがよいのですが、セリが始まる前にそんなことをしたら、出入り禁止になってしまうので、ネットで調べたもので、お許しを。
スズキがこちらです。
対して、こちらがヒラスズキです。
その味は、ヒラスズキの方が、クセが無く、美味しいです。当然、値段も”ヒラスズキ”の方が高いです。
ところで、今朝は、”ヒラスズキ”を仕入れてきました。ただこれから卸すので、刺身の写真はありません。
ひれの色が違うだけで、味が変わるなんて、魚は不思議なものです。
ちなみに、トラフグと全く同じ姿、形をしていて、尻びれの色だけが違うフグもいます。その名前は、”カラス”とか、”ガトラ”という名前のふぐです。
トラフグは、白で、カラスは黒です。自分はまだ、カラスを見たことがありません。トラフグのほうが、高価で、味も良いとのこと。いつか、入荷したら、何が何でも、仕入れてきます。
というより、そうしないと、納得できません。
志村
刺身以外にも・・・。
”佳肴 季凛”で普段使っているまぐろは、生の本まぐろです。産地は青森県大間です。一度だけ、生のめばちまぐろを使っただけで、あとは全て、大間のまぐろです。
まぐろの仕入先は、東京築地です。
沼津の魚市場と違って、築地での買い方は、自分の使いたい分だけ、仕入れることができます。
こんな風に、送られてきます。
柵の取り方は、先ほどのリンク先のブログを、お読み頂ければお分かりになると思います。塊で仕入れても、皮などは、刺身にならないので、ごみ箱行きとなってしまいます。
皮についた身は、スプーンでこんな風に、こそげ取ります。
取った身は、脂がのっています。ただ形にならないので、刺身としてお出しすることは出来ません。
そのため、赤身の切り落としや、筋の部分と共に、ランチ・メニュー(季:1人前 1,500円)に使っています。ここ最近は、”山かけ”にしています。
同じランチ・メニューの凛(同 2,800円)に、”山かけ”というわけにもいかないので、こちらはちゃんした刺身として、お出ししています。
身をこそげ取った皮は、普通の場合ごみ箱行きが、殆どですが、自分はこの
皮を一度、焼台で、こんがりと焼きます。
焼き上がったら、この皮で出汁をとります。これに他の白身の骨(これも焼きます)、野菜のてくずも一緒に入れます。
これはある意味マクロビオティックで言うところの”一物全体”だと自分では思っています。
こうして取った出汁は、濃厚ですが、決して生臭いこともなく、なんとも言えぬ味わいがあります。
”佳肴 季凛”では、この出汁を、煮物や小鍋に使っています。
というわけで、”佳肴 季凛”で食事をすると、なんらかの形で、”大間の
まぐろ”を食べていることになるのです。
料理人である以上、できる限り、素材を余すことなく、使いたいものです。
志村
もっと身近に・・・。
先日、夕刊を見ていたら、こんな記事が載っていました。
この下に、まだ記事が続きます。
見出しにあるように、ふぐがここ最近、身近な食材となってきているということが、書かれています。確かに、東京のような大都市では、チェーン展開をするふぐ料理店があります。
値段も、コースで一人前、5,000円でおつりがくるものもあります。もちろん、使用しているふぐは、養殖ものです。
自分は入ったことがありませんが、そういうふぐ料理店の入り口には、水槽が置かれ、ふぐが溢れんばかりに入っています。それこそ、50匹とも、100匹とも、といった感じです。
”佳肴 季凛”のある富士市には、そのようなふぐ料理店は、ありません。でも、自分は少しでも沢山の人に、ふぐの美味しさを知って欲しいと、以前から思っていました。
そういう思いがあるからこそ、毎朝、早起きして少しでも、良いふぐを仕入れに、沼津の魚市場に行くのです。
そして、できる限り、リーズナブルな値段で、召し上がって欲しいのです。ですから、当店のふぐコースは、一人前、9,000円としています。
一人前、10,000円を超える料理は、世の中にいくらでもありますし、自分自身、そういう料理を食べる機会もこれまで何度もありましたし、そういう料理には、それなりの価値があると思っています。
ただ、そういう料理は、料理そのものよりも、お店のサービスを含めたもの(調度品、器など)への対価です。
また、そういうお店のホールスタッフは、十分な教育を施されています。自分がかつて勤めていたお店のサービスには、感服する点がいくつもありました。
また、そのお店は、一年に2回、座敷の畳を換えていました。ここまでするからこそ、何万円もするお金を払う意味というか、価値があるのです。
残念ながら、”佳肴 季凛”ではそこまで出来ません。その代わり、ふぐに限らず、料理の値段を若干低く設定しているつもりです。
だからと言って、サービス(給仕)やクリンリネス(衛生)を、おざなりにするつもりは、全くありません。
これからも、心のこもったおもてなしに努め、ふぐのような高級食材が、少しでも身近になるよう、日々勤めていきます。
志村
さばふぐ
おはようございます。”佳肴 季凛”は、本日定休日なのですが、毎朝沼津の魚市場へ行くため、早起き(4時過ぎ)しているので、休みの日でも、6時くらいには、起きてしまいます。
もっと言うと、4時~5時の間に、目が覚めることも、よくあります。そんな時、つい休みだからといって、つい市場へ行ってしまい、時間に余裕があるので、つい衝動買いしてしまい、休みを返上してしまうことも、何度もありました。
でも、今朝はそんな時間に、目が覚めなかったので、休みを取ることが出来ます。と言うより、その予定です。
この時季、”佳肴 季凛”では、ふぐ料理を召し上がれますが、使っているふぐは、活締めの天然のとらふぐです。主な産地は遠州灘です。
もちろん、自分の目利きで、ふぐを仕入れてくるのですが、この時季は、さばふぐという種類のふぐも、たまに入荷してきます。
先週末に仕入れてきました。この様に、活きているままでの入荷は珍しく、殆どが”野締め”(=死んだ状態)です。もっぱら、唐揚げや鍋に使います。
今回のさばふぐは活きているので、当然刺身で、食べられますし、会席のコースの刺身に、使用しました。本来なら、ここでその写真を載せるつもりでしたが、忙しさにかまけて、写真がとれませんでした。あしからず。
味は、とらふぐには、負けます。というより、完敗です。値段も完敗というより、コールド負けです。でも鯛や平目などの白身の魚と比べてみても、決して劣ることは、ありませんし、お客様の多くは、「白身の食べ比べが出来てうれしい。」とか、「初めて食べた。」と仰ってくれました。
ちなみに、この時の会席の刺身の内容は、本鮪(大間産)、平目(沼津産)、さばふぐ(沼津産)、うに(北海道産)でした。
先ほどお話ししたように、とらふぐに劣るからという理由で、さばふぐなどのふぐを、使わない料理人も多くいます。
自分はそういう考えは全く持っていませんし、せっかく早起きして、”佳肴 季凛”のある富士市から、沼津の魚市場まで行くのですから、いろんな魚を仕入れてきたいものです。
料理人を生業として選び、自分で体一丁身を張っている以上、自分の目で見て確かめて、納得したものだけを使って料理を作ってこそ、 ”熱血料理人”の存在意義があるはずです。
高くて良い食材を使って料理を作ることは、誰にもできます。安くて(少々語弊がありますが)良い食材を作ってこそ、本当の意味で料理人だと、自分は思っています。
お客様に美味しい料理を食べて欲しいのが、自分の想いなのです。そして、少しでも、お安く料理を提供したいのです。
”体にやさしい、美味しい日本料理”だけでなく、”『懐』にもやさしい日本料理”を作りたいものです。
志村
蒲鉾
今日で、11月も終わりです。今年もあと一ヶ月ですね。
毎朝通う沼津の魚市場も、年の瀬の雰囲気が、段々と出てきました。年末の贈答品や、正月用の食材が、並び始まりました。
正月料理には、欠かせない蒲鉾と、伊達巻です。普段でも市場には、蒲鉾は売られているのですが、暮れになると、さまざまな種類の蒲鉾が売られます。
値段もピンきりで、高いものになると、一本2,000円以上するものもあります。どんなものでも、一度は買って、食べなければ気が済まない性分の自分は去年初めて、この類の蒲鉾を、買って食べてみました。そのお話しは、こちら
を。
こちらが、サンプルとして並んでいる籠清(かごせい)の蒲鉾です。
昨年買った一番高い蒲鉾はここにはないのですが、巷というより魚市場の噂で、聞いていたのですが、実はもっと高い商品があることを、発見しました。
それが、こちらの商品です。
値段をご覧頂ければ、驚いてしまいます。高いもの大好きな自分でさえも、驚きました。
数量限定とのこと、明日にでも早速注文してみようと思います。
この続きは、平成21年の最初の”もっと美味しいお話し”で、また手に入らなければ、”なし”ということで・・・。
志村
鰆(さわら)
我々料理人にも、いろいろと食べ物の好みがあります。ですから、自分の好きな食材を見ると、つい買ってしまうものも幾つかあります。
日本料理が専門である以上、やはり魚重視になってしまいます。自分が好きな魚は、何と言っても、ふぐが一番です。ただ、先日お話ししたように、魚には向き、不向きの調理法があります。
調理法の一つであるのが、焼物です。平たく言えば、焼魚のことです。
塩焼に始まり、照焼、柚庵焼(ゆうあんやき)、若狭焼(わかさやき)・・・。
魚の種類も、甘鯛(あまだい)、鰤(ぶり)、まながつお、かます・・・。
これほどまで、沢山ある中で、自分が好きな魚が、(今回は焼物に限っています。)鰆(さわら)です。さらに言うと、焼き方は西京焼です。
こちらが、”鰆の西京焼”です。
沼津の魚市場には、日本各地から、鰆が入荷してきます。一番多いのが、九州を始めとする西日本です。ちなみに、岡山県では、鰆は県の魚となっています。
この鰆は、福岡産です。
これ以外にも、入荷してくるのが、静岡県御前崎産の鰆です。
これがその御前崎産の鰆です。沼津の魚市場では、最高値で取引される鰆です。また、以前テレビ番組でも、厳選素材として紹介されたこともあります。こちらを、ご覧下さい。
何よりも鮮度が良いことが、何よりの特徴です。また”釣り”ものであるので、身もしっかりしています。鰆は魚の中でも、最も身割れのしやすい魚の一つです。
もちろん、身割れも殆どありません。鮮度がどれくらいよいのかは、”エラ”の色をご覧頂ければ、一目瞭然です。
それこそ、鮮やかな赤です。
沼津の魚市場で、御前崎産の鰆を見ると、自分は買う、買わないはともかく、殆どの場合、足を止めます。
もっと言うと、鰆の在庫が、店にあろうと、無かろうと、買ってしまうことも、しばしばです。
ただ、先ほどお話ししたように、値段も高いので、買う時は、それこそ、”腹をくくって”買いにいきます。
そこまでしたくなるほどの魚が、御前崎産の鰆なのです。
買ってきたら、身割れしないように、丁寧におろし、切り身に包丁します。それを、一晩うす塩をあてて、余分な水分を抜きます。こうすることで、生臭さが、抜けるのです。
その切り身を、西京味噌に漬けます。大体、3日程してから、味噌から出し、味噌をおとしてから、焼きます。仕上げに”照り”がつくよう、みりんを、塗ります。
肝心の”鰆の西京焼”の味ですが、”西京”と言うよりも、”最強”と言いたい位の味です。
”佳肴 季凛”にいらしたら、是非”鰆の西京焼”を召し上がってください。
志村
追伸 鰆の若魚のことを、”さごし”とか、”さごち”と呼びます。
大きさも一本、1キロ~2キロ弱です。脂も乗っていないので、焼物にはイマイチですが、鮮度の良い物は、酢で締めて食べたりもします。
また、”さごし”と呼ばれる所以は、体高が低い=腰が狭い=狭(さ)腰(こし)、にあります。これが、なまって”さごち”です。
なんだか余談も長くなってしまいました。それほどまで、お話ししたくなるほどの魚が鰆なのです。
里芋の揚げ出し
里芋の料理方法と言えば、”煮っころがし”がよく知られたところです。また、蒸して、そのまま食べるのも代表的な食べ方ですが、”佳肴 季凛”のような日本料理店では、そうもいきません。
煮るにしても、おふくろの味のような感じではなく、色も白いままで、砂糖を使わず、仕上げるのが和食の仕事です。
ここ最近、”佳肴 季凛”でお出ししている里芋の料理がこちらです。
”里芋の揚げ出し”なる料理です。
作り方は、それほど難しくありません。
先ず、里芋をきれいに洗って、蒸します。火が入ったら、皮をむきます。
ただ、ひたすらむきます。その時、中の筋っぽい部分や、変色した部分を入れないように、注意しなければなりません。
むき終えたら、”ぶぶあられ”をつけます。”ぶぶあられ”とは、お茶漬けに入っている、あられのことです。最近では、大きなスーパーでも、売られているようです。
これを、油で揚げます。里芋自体には、火が入っているので、そのままでもかまわないのですが、中があつあつでなければ、美味しくありませんし、あられの香ばしさもでません。
油で揚げたあと、三つ葉を散らし、”あん”をかけて、出来上がりです。蒸して、皮をむく作業以外は、それほど手のかかるものではありません。
今回は里芋だけを使いましたが、中に挽肉や、海老、カニなどを入れると、ご馳走感が出ます。ちなみに、このように中に詰め物をした場合、”里芋饅頭”と言います。蓮根を使えば、”蓮根饅頭”、百合根を使えば、”百合根饅頭”です。
さらに言うと、中になにも入っていないものは、”団子”と呼んだりもします。
今回は、あんに何も、入っていませんが、挽肉や海老、カニなどを入れても、美味しく食べられます。
これから寒くなってくると、あんがかかった料理は、喜ばれます。
ご家庭でも、いつもと違う里芋料理を、作るのはいかがですか?と言うより、自宅で”佳肴 季凛”ごっこなんかどうですか?
志村
2008.11.26|野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
日本料理店のお子様ランチ
”佳肴 季凛”では、普段お子様向けの料理を用意していませんが、法事や結納などの特別なお席の際、お子様もご一緒なことも多いので、お子様料理、平たく言えば、お子様ランチを用意しています。
こちらが、”佳肴 季凛”特製のお子様ランチです。
今回のお客様であるお子様は、小学生なので、茶碗蒸し付きです。
海老フライが3本で、鳥の唐揚げが2個、串につくねが2個刺してあります。御飯は、おにぎりが2個です。今回は、お祝いのお席でしたので、2個のうち、1個が赤飯でした。
この写真には、載っていませんが、もちろんデザートつきです。
お子様ランチというと、チキンライスの上に”旗”がついています。ご覧のように、”佳肴 季凛”のものには、ついていませんし、器も陶器です。
こんな風にお子様ランチも、出されると、ちょっとした”料理”となりますね。
また、法事や結納などのお席は、休日に設けられることが多く、うちの二人の娘たちは”佳肴 季凛”の2階である自宅に待機しており、志村さんも子供サービスとばかりに、お手製のお子様ランチを、ついでではありますが、一緒に作ってくれます。
二人は、もちろん、大喜びです。そんな二人の姿を、見ていると、私も”お子様”になりたくなります。
今度は、二人の子供達の分だけでなく、私のも作って下さいね、志村さん。
真由美
やっぱ塩焼
魚には、それぞれにあった調理法があります。
例えば、まぐろは、”生”が一番です。また、たいのように、刺身も良し、煮ても、焼いても良しの万能選手もいます。
自分が愛してやまないふぐは、”チリ”に限ります。
また、いくら鮮度が良くても、刺身には、イマイチという魚も、沢山います。あまだい等はその典型です。ただ、食べ物は個人の好みがありますから、断言はできません。
ここ最近、”佳肴 季凛”でよく使う魚が、こちらです。
太刀魚(たちうお)です。自分が通う沼津の魚市場は、ほぼ毎日、太刀魚の入荷があります。しかも、それは、夜中にとれたばかりの、鮮度抜群のものです。
もちろん、陸送便で九州などからも、入荷しますが、”地”のものにはかないません。
セリ場に並んでいる太刀魚です。これはほんの一部です。逆に、殆ど入荷が無い時もあります。
自分が、仕入れてくる太刀魚は、一本500~600グラム位のものです。一番上の写真の1キロをこえるもの(今回は1,2キロ)は、値段も高く、今年のゴールデン・ウィークのセリで、なんと15,000円(1キロ)もしました。
その時の太刀魚は、一本で、10,000円以上(!?)ということになります。こんなことは、ごくまれです。ちなみにセリ落としたのは、自分が仲買をお願いしている秋山さんでした。その時、彼曰く「頭の中、真っ白。伝説作っちゃった・・・。」
自分が仕入れてくる太刀魚は、やや大きめのサイズということになります。また、値段もちょうど使いやすいのが本音です。やっぱ、魚は自分で見て仕入れるに限ります。
富士市や富士宮市の和食に限らず、飲食店の殆どは、街の魚屋さんから、魚を仕入れています。自分もたまに、そうすることもあります。
ただ、その時は、相場で魚が安い時に限ります。というのも、”納め”中心の魚屋さんは、静岡の魚市場にも行っているので、沼津の魚市場より、安くて良い魚を仕入れてくることができるのです。
ふぐなどがその典型ですし、自分もここ最近、何度か買いました。事実、同じ産地のふぐでも、静岡のものと沼津のものでは、静岡のもののほうが、良いものが多かったです。
ただ、自分は沼津に入荷するふぐでも、良いものしか選ってきません。
話を太刀魚に戻します。
自分が仕入れてくるような太刀魚は、言うまでもありませんが、刺身でも食べられます。タイトルにあるように、太刀魚は何と言っても、塩焼に限ります。
”佳肴 季凛”では、単品ものとしてだけでなく、会席の焼物として、お出ししています。素材がよければ、あえて手を加える必要などありません。料理の格言に”素材に勝る味付けなし”とあるくらいです。
手を加えた料理が良くないのではなく、素材を重視した料理が、料理人・志村のスタイルなのです。
ですから、自分は足繁く、”佳肴 季凛”のある富士市から沼津の魚市場に通うのです。それは、自分の納得したものを、料理して、お客さんに納得して、喜んでもらいたいだけです。
もちろん、魚だけに限ったことではありません。でも、これをやってこそ、初めて料理人といえるのではないのでしょうか。
実を言うと、そんな自分は、いつの間にか”熱血料理人”と、呼ばれるようになっちゃいました。
志村
薪ストーブ
ここ2、3日ぐっと冷え込みますね。特に、夜になるといっそう寒さが、増します。
冬になると、どこのご家庭でも、炬燵、ストーブなどを出して、暖をとると思います。”佳肴 季凛”がいくら日本料理店といっても、炬燵を出すわけにはいきません。
だからと言って、エアコンの暖房だけでは、暖をとるには、ちょっと不十分ですし、風情もありません。
そのため、改装工事を請け負ってくれたマクスの社長の勧めで、”薪ストーブ”をつけることにしました。
これがその薪ストーブです。
近寄ってみると、火が燃えているのが、お分かりいただけると思います。
子供の頃、テレビアニメで見たような光景ですね。私も子供の頃、憧れていました。
肝心の暖かさですが、なかなかのものです。
夕方、営業前に火をつけるのが、私の役目なのですが、先日初めて、火をつけた時、燻ってしまい、煙が立ち込め、火災報知機がなってしまい、挙句のはてには、セキュリティーも作動してしまいました。
例のマクスの社長も駆けつけてくれ、事なきを得ましたが、二人してかなりあせりました。
次からは、無事に火をつけることが出来ました。開店間もない、お客さんがいない時に、つい眺めてしまいます。
お店のなかで、焚き火をしているわけですから、楽しいに決まっています。でも何故、火を見ていたり、焚き火をしたくなるのでしょうかねぇ~?
どなたか、教えて下さい。
真由美
追伸 実を言うと、薪ストーブをつけることに、当初二人して、気乗りはしませんでしたが、今では、つけてよかったと思います。それ以上に楽しんでいます。早く、夜になんないかなぁ~。