今季最後の燃し木の調達
今日は、
知り合いの建材屋さんに行き、
薪ストーブに使う半端材を、もらって来ました。
半端材置き場は、
まさに、宝の山で、薪ストーブユーザーにとって、割箸にはじまり、燃し木になるものは、どんなものでも大事にしたくなるので、
必要以上に、積み込んでしまいました。
その後、『佳肴 季凛』に戻り、女将兼愛妻(!?)の真由美さんと一緒に、
降ろし、
整理しながら、
積んでいきました。
そうこうしていると、ランチの営業のテーブルのセットなどを終えたホールスタッフも、
手伝ってくれ、
終えることが出来ました。
まだまだ寒い日が続きそうですが、これだけあれば、十分足りそうで、今季の燃し木の調達は、これで最後となりそうです。
『トラフグ物語』
今日、こんな袋包みが、
届きました。
中から取り出したのは、
『トラフグ物語』なる本でした。
見出しには、
生産・流通・消費の構造変化と、書かれています。
帯紙には、
このように書かれており、外すと、
大皿に盛られたふぐ刺の写真があり、下には、
出版元の『農林統計協会』の文字がありました。
この本を知ったのは、Facebook友達で、ふぐの研究をしている方の投稿で、“ふぐに魅せられし料理人”の自分としては、避けて通ることの出来ないので、買ってみることにしました。
目次をめくると、
トラフグ漁に始まり、自分が仕入れているトラフグの主な産地である三重県、愛知県、静岡県の漁について、
書かれているページだけでなく、これら東海三県の消費についても、
書かれているページが、ありました。
さらに、ページをめくると、
書評の依頼と、
著者の方の略歴についての記述があり、
お父様が、トラフグ漁の漁師という環境に育ち、その美味しさに親しんだことで、フグの研究者になられたとのことでした。
それ対して、自分の場合、鮨屋を皮切りに、日本料理の道に転がり、様々な食材、調理方法などを知るにつれ、天然のとらふぐの美味しさに惹かれ、現在に至り、ふぐに萌え燃え・・・❤が、合言葉になってしまいました。
書評の依頼を目にした以上、読み終えたら、感想について送るつもりですが、それよりも、この本が映画化されることになった暁には、出演のオファーを期待しています。(笑)
刺身の八種盛り
以前、刺身の九種盛りについてお話ししたことがありますが、今夜お出しした刺身は、
八種盛りの刺身でした。
ちなみに、普段、会席料理でお出しする刺身の内容は、
四種盛りのものが、殆どです。
内容ですが、
生の本鮪(那智勝浦)、白みる貝(愛知)、甘海老(ロシア)、
蛸(愛知)、帆立(北海道)、小肌(佐賀)、
蛍烏賊(富山)、湯葉で、甘海老は冷凍ものでしたが、それ以外は、生のものです。
今夜の八種盛りは、予めお客様のご要望によるもので、折に触れ、これまでお話ししているように、予めお申し付けてくだされば、どんな料理でも、可能な限り対応させて頂きます。
詳細については、直接お問い合せ下さい。
和定食のようなお子様料理
今日のように、
法事の御席がある時は、お子様料理のご注文も頂くことが多く、定番のお子様料理をご用意していますが、お子様の年齢や好みによって、可能な限り対応させて頂いております。
そんな今日ご用意したお子様料理は、
このようなものでした。
料理内容ですが、揚物は、海老フライ、鶏の唐揚げ、フライドポテトですが、フライドポテトは、生のじゃが芋を蒸してから、揚げたもので、刺身は、
生の本鮪(那智勝浦)の赤身とすき身、帆立(北海道)、甘海老でしたが、甘海老は、冷凍のロシア産で、4Lサイズの大きなものです。
これらに、
白御飯をお付けした和定食のようなものでした。
炊き上がった新潟県魚沼産のコシヒカリを、お出しする直前に、蒸し器で温めなおしたものですが、こうすることで、炊きたての美味しさに、可能な限り近づけることが出来ます。
お子様料理と言えども、お金を頂く以上、然るべき素材で、基本的な仕事を施したものでないわけにはいきませんし、手抜きは出来ません。
先程お話ししたように、どんな料理でも、可能な限り対応させて頂きますので、ご予約の際に、お申し付けくださると、幸いです。
ノコギリザメ
今日も、
沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。
3日連続となると、ハードですが、気に入った素材でないと、我慢できない性分ですので、妥協出来ませんし、お客様からお金を頂く以上、やはり手を抜くことは出来ません。
魚市場に行った時に、必ず向かうのが、
生簀のある活魚売場で、端から眺めていくと、
見慣れない魚が、入っていました。
札を見ると、
サメと書かれており、2本入っていました。
ご覧のように、地物のノコギリザメで、
近寄ってみると、このように棘があり、それほど固くはなく、漫画に出て来るように、木を切るようなことは、間違っても出来ない程度でした。
これまでに、色んな魚を見たことがありますが、ノコギリザメは初めてのことでしたが、この様子をFacebookに投稿したところ、魚に詳しい方によれば、刺身でも食べられ、美味しいとのことでした。
活きているものですので、鮮度は問題無いとしても、どうしても抵抗がありますが、今度機会があれば、試してみたいものですし、漁港が併設されている魚市場ですので、これまでにも、様々な変わり種を見たことがあります。
変わり種に出会えるのも、魚市場の楽しみでありますし、色んな形で、自分の知識や見聞が広められるのは、料理人として大きな財産で、少しぐらい寝不足になっても、それには代え難く、やはり料理人は生涯勉強しかありません。
天然のとらふぐとすっぽんが、各W
今朝も、三重県から天然のとらふぐが届くことになっていたので、
沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。
中を確認し、
2本ともスイスイとなれば、もちろん、萌え燃え・・・❤
その後、別の売場に行き、
佐賀産のすっぽんを、2ハイ仕入れました。
ふぐの隣にある三陸産の帆立にも、“47-9”という数字が書かれていますが、自分の市場での買い番です。
ひととおりの仕入れを終えた後、『佳肴 季凛』に戻ったのですが、日本料理の中でも、金看板的な食材の共演ということで、
とらふぐとすっぽんを並べ、まさに、両雄あいまみえ、雌雄を決めんとす。
とは言え、“ふぐに魅せられし料理人”の自分にとっては、優劣を語るまではありません。
最初に、
すっぽんを卸すことにしたのですが、締める時は、まな板に乗せ、首が出て来たところを掴んでから、締めるのですが、“四つ足”ゆえ、ここからの様子は、あまりにもグロテスクなので、割愛させて頂きます。
すっぽんを卸し終えたら、
今度はふぐを卸すことにしました。
どちらも大きめのサイズでしたので、秤にかけると、
小さい方は、
2キロ弱で、もう1本は、
ふぐへの独断と偏見、そして萌え燃え・・・❤の想いをこめて、BIGちゃんと呼んでいる特大のもので、目方は、
3,4キロで、BIGちゃんとは、2,5キロ以上、4,0キロ未満のものです。
最初に、BIGちゃんを卸したのところ、
食べると、痺れてしまう猛毒の卵巣(真子)が現れ、もう1本も、
同様にして、昨日とは異なり、“2タコ”に終わってしまいました。
最初に、卸し終えたふぐを、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに水洗いしてもらい、
その次に、すっぽんの薄皮を、
掃除してもらっている間に、自分がふぐの方から手直しをし、
拭き上げました。
その後、すっぽんの手直しをしたのですが、
すっぽんも、とらふぐ同様メスでしたので、卵が沢山出て来ましたが、すっぽんの卵は、問題なく食べることが出来ますので、ご安心下さい。
今日のすっぽんは、鍋用に仕入れたものですので、このまま冷蔵庫にしまっておきましたが、
かくして、とらふぐとすっぽんの対決は、熱血料理人の下で、引き分けに終わったのでした。
2本とも白子入りの三重県産のとらふぐ(天然)
今朝は、沼津の魚市場に仕入れに行って来ましたが、最初に向かったのが、
この売場で、
三重県から届いた自分宛ての荷物があり、中には、
2本のとらふぐ(天然)が無事に、スイスイとなれば、もちろん、萌え燃え・・・❤
その後、ひととおりの仕入れを終え、魚市場から帰ることにし、『佳肴 季凛』に戻ると、
すぐに締め、
血抜きのため、海水につけておきました。
小肌(佐賀)を開き終え、
塩をあてている間に、
卸すことにしました。
1本目には、
十分な白子が入っており、たわわ・・・♫
2本目も同じく、
たわわ・・・♫
卸し終えたら、いつものように、
女将兼愛妻の真由美さん(!?)が水洗いして、自分が手直しをし、
身も白子も、
拭き上げ、ふぐの仕込みが終わりました。
明日も、この2本の天然のとらふぐが、
今日と同じように、
入荷します。
ということで、夜の営業が終わったら、
カウンター周りを養生しておきましたが、夢に出て来ようと来まいと、ともかく無事に、到着するのを祈るばかりですが、出て来るのを、密かに望む自分です。(笑)
一週間の始まりは、野菜中心の仕込み
今日は定休日明けで、一週間が始まりましたが、魚市場には行かなかったこともあり、今日の仕込みは、野菜中心のそれでした。
出汁を引いたり、ランチ用のお茶を沸かしたりと、ひととおりの準備が終わったら、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、
小鍋の野菜を、
包丁してもらいました。
その間に、自分は、
ふぐちり用の野菜や、
サラダ素麺の野菜を包丁したり、
酢の物に使う蛇腹胡瓜や、
お弁当用の生の本鮪の南蛮漬に使う玉葱と鷹の爪も、仕込みました。
ここまでは、加熱調理のない仕込みでしたが、その後、
焼物の前盛りに使う丸十のレモン煮などを、仕込みました。
丸十とは、さつま芋のことですが、薩摩藩の家紋が、
丸に十を描いたものにちなんで、和食では、そのように呼んでいます。
野菜の仕込みは、包丁を使うので、手間と時間が掛かるもので、あっという間に、ランチの営業時間となり、合間を見ながら、
先付のうすい豆腐を、
仕込みました。
冒頭にお話したように、今日は、魚市場に行きませんでしたが、明日は、魚市場に行き、魚の仕込みが中心となり、それぞれバランスよく、仕込めるのが、理想的なのは確かです。
それよりも、仕込んだものが、然るべき状態で、お客様にお出し出来、お客様の美味しいの一言を頂けるのが全てで、その一点にこそ、料理人の立位置があり、そこを譲ることだけは出来ません。
2017.3.21|野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
雑穀御飯の炊き方(後編)
昨日のお話し(雑穀御飯の炊き方)の続きです。
水に浸しておいた玄米、押麦、黒米は、明くる日になると、
このような感じになっており、白米のように研ぐことはせず、軽く2回くらい洗いこぼしたら、
ざるに、あげておきます。
水に浸しておいた小豆を鍋に入れ、
さらに、水を加えますが、この時の分量は、それこそ適当です。
というのも、小豆は火が入るのに、かなり時間がかかるだけでなく、煮崩れることもないからですが、適当という言う方も、適当なので、小豆がかなり浸るくらいの分量です。
水を注いだら、
強火で加熱し、
この程度までになったら、
粟、黍、稗、
水からあげておいた玄米、押麦、黒米を入れます。
そして、
水を注ぐのですが、この時の水の分量は、小豆と異なり、適当というわけにはいかず、玄米、押麦、黒米の1,5倍です。
写真の分量が、5号=1リットルですので、1,5リットルということになるのですが、玄米だけでも、この割合になります。
ちなみに、ご存じかもしれませんが、白米と水は、同量です。
準備が出来たら、
小豆同様、強火で炊きます。
程なくすると、
沸騰してきますが、火加減はそのままです。
しばらくすると、
水も減ってきますが、火加減は強火のままです。
この状態になったら、
内火を消し、強火から、
外火だけの超弱火にし、蓋をして、
このまま7分程度したら、火を消します。
10分ほど蒸らすと、
このように、
炊き上がったら、
茶碗に、盛り付けます。
雑穀御飯というより、玄米の炊き方は、色々とありますが、この炊き方は、白米でも使え、修業時代、鮨屋にいた頃、羽釜で白米を炊くことを教わったので、その方法をアレンジした炊き方です。
この炊き方だと、鍋の様子を見ながらですので、ご家庭では、なかなか難しいかもしれませんが、他の料理をしながらですと、それほどでもありません。
また、雑穀御飯の炊き方に限らず、料理というものは、色んな下拵え、仕立て方があり、最終的に、美味しく仕上がれば、全く問題ありませんが、料理という字は、理屈をはかると、解釈している自分にとっては、その過程には、色々と決まりが、実はあるのです。
ですので、それを逸脱してしまうと、どこか腑抜けのようなものに、仕上がり、味も、然りとなってしまいます。
このようなことをお話ししても、自分自身まだまだにして、精進、努力の余地が、多々あることを痛感した次第で、今まで同様、明日からの仕事に、真摯に取り組みたいものです。