昨日、今日、そして明日もバス
昨日から、
バス三連荘が始まり、
今日は、
その中日で、
明日は、その千秋楽です。
夜の営業が終わったら、
御席のセットをしたり、
器出しをしました。
ということで、明日に備えて、この辺りでお暇させて頂きます。
昼ふぐあり、バスあり
今日は、
“昼ふぐ”と、
団体のバスツアーのお客様の御予約があり、
ルーチンの段取りを終えたら、
その盛り付けをしました。
また、今日は、両方のお客様の御予約時間が早かっただけでなく、バスのお客様の御来店時間が、
急遽早まったこともあり、
ホールスタッフにも、急遽出勤時間を早めてもらい、バスの到着を待っていました。
そうこうすると、バスの到着前に、
“昼ふぐ”のお客様が御来店され、程なくすると、
バスが到着しました。
実を言うと、バスの団体のお客様の御予約があったので、“昼ふぐ”のお客様に、御来店時間をずらしてもらったのですが、得てして、こういう小細工をする時に限って、上手くいかないものです。
とは言え、お出しする料理が全く異なるので、多少バタバタしたものの、どちらの御客様にも、ご迷惑をお掛けせずに済んだのですが、ご迷惑と言えば、フリーのお客様をお断りしてしまったことでした。
ですので、この場を借りて、お詫びさせて頂きます。
バスのお客様は、次の予定もあるので、御食事を済ませると、お帰りとなり、
いつものように、お見送りをしました。
バスのお客様がお帰りになりましたが、ランチの営業時間中ということもあり、フリーのお客様が御来店され、普段のランチタイムらしい流れとなりました。
その後、ランチの営業時間が終わる頃までには、テーブル席の片付けも終わり、仕込みに取り掛かり、真由美さんは、
小鍋の野菜の仕込みをしてくれ、自分は、
先付の南京豆腐(南瓜で作った豆腐)や、
サラダ素麺の野菜や、
刺身用のつまを仕込みました。
そして、夜の営業が終わり、後片付けを済ませたら、
明日のバスのお客様用の器出しをしました。
ただ、明日もバスのお客様がお見えになり、さらに言うと、明後日も同様で、今日から、バス三連荘の始まりです。
真空調理で仕込む鮟肝(あんきも)
今が旬の食材の一つが、
鮟肝(あんきも)で、鮟肝とは、鮟鱇の肝、つまり鮟鱇の肝臓です。
鮟肝に限らず、殆どの魚介類は、沼津魚市場で仕入れるのですが、今回のお話しは、鮟肝の仕入れ、仕込みなどについてです。
鮟肝は、魚市場にある小物屋で仕入れるのですが、
小物屋とは、小肌、貝類など、すし種に使うようなものを扱う問屋のことです。
鮟肝は、
1キロ以上の単位で、袋詰めされているのですが、割高になってしまうとは言え、
脂の乗ったものを選り、仕入れることにしています。
この鮟肝の産地は、中国ですが、中国産に限らず、その良し悪しは様々で、中国産でも、国産と同等のものもあります。
国産だから言って、必ずしも良質とは限りませんが、良質の国産のものとなると、かなりの値段です。
中国産や国産以外では、アメリカ・ボストン産もありますが、一度も仕入れたことはなく、どの程度のものなのかは、全く分かりません。
先程の鮟肝から、自分が選ったのが、
こちらでした。
袋から出した鮟肝ですが、
明らかに赤い部分が血で、薄くピンクがかったようなところが、脂で、この脂の有無が、鮟肝の良し悪しの決め手で、加熱すると、オレンジ色を帯びるようになります。
先ず、
薄皮と、
膜を取り除き、同時に、
血痕や、
血が回った部分も、取り除きます。
先程、脂とお話ししましたが、
この薄いオレンジ色の部分が脂で、
それ以上に、脂が乗っているのが、この部分で、色の違いがお分かり頂けると思います。
掃除し終えたら、臭みを取り除くため、
薄塩をし、
20分程度、このままにしておきます。
塩が溶けるのが20分の目安で、水洗いをしたら、
日本酒で、
洗います。
キッチンペーパーで水分を拭き取ったら、
丸めやすい大きさに包丁し、
アルミホイルで巻いていきます。
太さの目安は、500円玉くらいで、
巻き終えたら、
味がしみやすくするため、金串で数カ所、穴を開けておきます。
これを、
長葱の青い部分、薄切りに生姜、日本酒、薄口醤油、味醂を同割にしたものと共に、専用の袋に入れ、真空パックします。
それを、
スチームコンベクション・オーブンで、
75度で、60分ほど加熱します。
加熱し終えたら、
氷水の入ったボウルで冷ましたら、出来上がりです。
お出しする時は、
袋から出し、アルミホイルを剥がしたら、包丁し、
胡瓜、若布などを盛り付けたら、
冒頭の写真のように、ぽん酢を掛け、
打葱、紅葉卸しをあしらいます。
ちなみに、
脂の無いところは、このような色をしています。
真空調理で仕込むことによって、濃厚なしっとりとした仕上がりになり、マスカルポーネチーズのような食感は、異次元の鮟肝の味わいとも言えるかもしれません。
ただ、鮟肝に限らず、食材本来の質こそが、味の決め手ゆえ、素材の吟味が、大事なのは言わずもがなです。
天然とらふぐの皮目
今朝は、
沼津魚市場に仕入れに行って来ました。
一番最初に、この売場に来たのは、自分宛の天然のとらふぐが、三重県熊野から届くことになっていたからで、
それと思しき発泡スチロールを見つけました。
近寄ってみると、
案の定、自分宛てのもので、延着しなかったことに、先ずは安堵。
ただ、開けてみるまでは、安堵は出来ませんが、中を確認すると、
3本全て無事にスイスイとなれば、毎度毎度の如く、萌え燃え・・・❤
その後、ひととおりの仕入れを終え、『佳肴 季凛』に戻り、ひととおりの段取りと他の魚の仕込みを済ましたら、
真打ち登場。
3本のうち、真ん中のものは、2,5キロの特大サイズのもので、“ふぐに魅せられし料理人”の自分は、天然のとらふぐへの想いを込めて、2,5キロ以上4キロ未満のものを、BIGちゃんと呼んでいます。
ちなみに、4キロ以上のものが、ジャンボちゃんで、0,5キロ以上2,5キロ未満のものが、普通サイズですので、並とらで、0,5キロ未満のものが、チビとらです。
これらは自分が独断と偏見、そして萌え燃え・・・❤の想いで名付けたものなのは、言うまでもありません。
まな板の鯉ならぬ、とらふぐを締めたら、
血抜きのため、
海水へ。
卸す順番に決め事はないものの、
発送前に、三重県熊野の魚屋さんに送られてきた写真を見て、BIGちゃんのお腹の膨らみが気になったので、トップバッターをBIGちゃんにしたところ、
予想通り、白子入りでした。
オスの生殖腺である白子(精巣)は、美食の極みですが、メスのそれである真子(卵巣)は、猛毒ゆえ、食べると、痺れてしまいます。
結果的に、BIGちゃん以外の2本は、オスとメスでしたが、オスの方は、青二才ゆえ、白子も未発達で、3打数1安打の結果に終わりました。
卸し終えたら、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが水洗いしてくれました。
普段なら、この時点で、自分が手直しをするのですが、定休日明けということもあり、仕込みも多かったこともあり、ランチの営業時間の合間を見ながら、
自分が手直しをし、真由美さんが、
拭き上げ、
3本のとらふぐ(天然)の仕込みが終わりました。
ところで、BIGちゃんと、
2本の並とらの皮目を比べると、
その違いを、
お分かり頂けると思いますが、さらに、先週仕入れたジャンボちゃん(5,4キロ)になると、
その違いは、一目瞭然です。
てっさとも呼ばれるふぐ刺は、薄造りにするのですが、その時、身皮と呼ばれる部分を、
外します。(この写真は、以前お話ししたものより引用したものです。)
BIGちゃんやジャンボちゃんを刺身に仕立てると、この皮目の色だけなく、身の色の部分も濃く、
身だけなら、ふぐ刺らしからぬ感じもします。
機会を見て、ふぐ刺の色の違いについては、改めてお話しさせて頂きます。
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★
【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、
このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。
今年最初の定休日
当店の定休日は、毎週月曜日で、今日は、
今年最初の定休日でした。
また、今日は、祝日でもある『成人の日』ではありますが、基本的に、お休みさせて頂いております。
『成人の日』が、第二月曜日になって久しくなりますが、この日に、成人式を行わない自治体もあるだけでなく、式典の最中のトラブルなど、本来の意味が失われているような気がしてなりません。
このことは、『成人の日』に限ったことでなく、元々の日から移動した祝日についても然りだと思っています。
ところで、今年の正月休みは、例年よりも長い一週間で、その休み明けも、火曜日から昨日までと、まるまる一週間営業したので、普段のペースに戻るまで、時間がかかったような気がし、いつも以上に、疲れたような感じでした。
また、娘達も休みでしたので、朝の忙しなさもなく、のんびりとした雰囲気で、仕込みもなかったので、何となくダラダラしてしまいました。
仕込みはしなかったのですが、ひれ酒用のとらふぐ(天然)のひれを干したのが、
唯一の店関連の仕事でした。
昼過ぎになり、今日のお昼は、次女もいたので、スパゲッティにすることにし、
キムチ入りのツナおろしと、
ミートソースの2種類作ったのですが、ミートソースは、女将兼愛妻の真由美さん(!?)が、先日多目に作っておいたものです。
その後、
真由美さんと次女は、
台所のプチプチリフォームをしていました。
そうこうしていると、日も暮れ、夕飯の時間となり、
今年最初の定休日は、去っていくのでした。
22季振り、13度目の選手権優勝の明治大学ラグビー部
昨日のラグビーの全国大学選手権大会で、
母校である明治大学が、
22季振り、13度目の優勝をしました。
そんなこともあり、自分も参加しているFacebookページ『明治大学紫紺NET交流会』では、数えきらないくらいに、優勝に関する投稿が見られ、“超いいね!”をクリックしてしまいました。
自分以外にも、多くOBやOGの方々が待ちわびていた優勝で、中には、スポーツ紙を全紙購入した方もいて、その様子を投稿しており、皆が皆、同じ思いだったようです。
ここ数年というより、長い間低迷していましたが、昨年久々に準優勝し、
紙面にも、名門復活の見出しがありました。
昨年は、絶対王者とも言うべき帝京大学に、決勝戦で1点差で破れ、9連覇を許し、今年こそはの思いというか願いがあり、対抗戦の様子も気にしており、結果的には、4位で終わってしまい、復活はならないかもしれないと危惧していました。
今後、どうなるかは分かりませんが、
新時代の幕開けとなり、
近い将来ライバルの早稲田大学の優勝回数を越え、名門同士、大学ラグビー界を牽引して欲しい限りでなりません。
学生時代、鮨屋でのアルバイトに明け暮れ、大学には、友達も殆どおらず、学生証というか身分証明証発行機関にしか思っていなかった自分ですが、今となっては、誇れる母校です。
昨年の準優勝の時は、大先輩である星野仙一氏の死去もあり、複雑な思いを感じたのですが、縁あって通った明治大学の母校の名を汚すことなく、自ら選んだ道を歩み続け、日々の仕事に努めたい限りでなりません。
平成30年の鮪(まぐろ)の年間ランキング
先日、平成30年の鮪の年間ランキングを選考しているとのことをお話ししましたが、その結果が出ました。
鮪は、全て生の本鮪(天然)で、築地と豊洲から入荷したものです。
1位は、昨年最後に入荷した宮城県気仙沼産のもので、
これまでに、自分が仕入れた生の本鮪の中でも、一番良いか、それに準ずるものです。
赤身は、正月過ぎまで、色目が変わらないぐらいで、どの程度まで、色目が持つのか、試したいくらいでした。
入荷したのが、27日でしたが、この鮪の仕入れに関しては、紆余曲折というか、入荷に到るまで、前置きがありました。
例年、12月半ばを過ぎると、生の本鮪をはじめ、多くの魚の値段が高騰し始め、今年も然りでした。
ですので、豊洲の入荷状況、相場、自分の方の予約の状況などを鑑みながら、いつも以上に、鮪屋の社長とコンタクトを取るようになります。
22日に、とりあえず連絡を入れたところ、この気仙沼産のものが、既にあったものの、24日が月曜日つまり、定休日だったこともあり、とりあえず、仕入れることはやめました。
その後、26日に連絡を取ると、これと千葉県勝浦産のものがあり、単価、身質を訊いたところ、単価こそ高いものの、先に仕入れたこの気仙沼産の補が、良いとのことで、気仙沼産を仕入れたのです。
つまり、27日から逆算すると、水揚げされたのは、20日ぐらいになります。
ただ、これはあくまでも、自分に知る範囲のことで、実を言うと、さらに、その前置きがあったのです。
それを知ったのは、先日、東京で鮪屋の社長と食事をした時で、鮪をはじめとする魚の話をしていると、「季凛さん、暮れの気仙沼産あったでしょ。あれって、実は、あの一週間前に仕入れて、氷詰めにして、冷蔵庫にしまっておいたんですよ。」
それを聞いた自分は、「え゛っ!?」と、絶句。
確かに、良いものとなると、そのようなものは、いくらでもあり、後でお話しする銚子産も、その典型です。
「ってことは、結果的に、20日くらいは、(色、身質など)が変わらないってこと?まぐろ30日なんて、言葉もあるけど・・・。」
「そうなんです。正月用の出前を用意する鮨屋さんから注文があるので、それを見越して、仕入れたんです。知っているように、暮れは、(値段が)上がるから、ピンポイントで狙うことにしてるので・・・。」
「でも、あんな魚自体、少ないでしょうに・・・。」
「季凛さんも知っているように、20年くらい前までは、あんな感じの魚がいくらでもあったんですけど、ここ何年かは・・・。ただ、気仙沼の延縄で揚がるものには、そういうのがあるんですよ。」
「それにしても、社長の目は凄いよね~。でも、ババを引くこともあるし、それに付き合わされたこともあるけど、こればかりは、仕方ないよね~。」
「自然相手だから、ハズレも引いたことはいくらでもあるし、こればかりは、どうしても・・・。何はともあれ、これからもよろしくお願いします。」
と、このようなやり取りをしたのでした。
ちなみに、この気仙沼産に匹敵するものも、
そして、2位と、
3位は、
どちらも、1月に入荷した千葉県銚子産のもので、実は、全く同じ魚、つまり“連れ”同士です。
ですので、2位も3位も同着ということになり、この銚子産のものについての詳しいことについては、こちらをお読み下さい。
そして、4位は、
1月に入荷した和歌山県那智勝浦産のものです。
脂こそ薄いものの、自分好みのものでしたが、脂の薄さが幸いし、延着で届いたにも関わらず、色目が全く変わらない身質のもので、それについては、こちらをお読み下さい。
そして、5位は、12月半ばに入荷した青森県竜飛産のもので、
時季、漁場(ぎょば)を考えると、津軽海峡産のものらしくなく、太平洋産のもののような身質でした。
年間ランキングは、上位5位までですが、次点のものが、
宮崎県油津産のものでした。
油津は、同じ宮崎県の川南と並び、大正から戦前にかけて、マグロ漁で賑わった漁港で、マグロ類を語る上では、避けては通れない産地で、春先には、黄肌(きはだ)鮪の水揚げが、多くあります。
この油津産のものは、身質だけでなら、4位あたりに、ランクイン出来るのですが、皮目に傷があったので、ランクインとならず仕舞いで、その時のことについては、こちらをお読み下さい。
ところで、年間ランキングはベスト5ですが、ワースト5とまではいかなくても、ワースト1のものも、勿論あります。
それが、3月半ばに入荷した銚子産のもので、
魚体も小さく、お客様にお出し出来るものとしては、ギリギリのレベルで、一刻も早く使い切りたいものだったこともあり、この場を借りて、お詫びしたいくらいです。
生の天然ものという自然条件に大きく左右されるものですので、同じ銚子産といっても、大きな違いがあり、産地は、あくまでも目安でしかないのです。
また、生の本鮪に関しては、漁獲枠や保護など、それを取り巻く環境も複雑で、一筋縄でいかない面も多くあります。
そのような状況ですが、ピカイチとまでいかなくても、年間ランキングを書くにあたって、四苦八苦するような質のもが、多く入荷してくるよう、期待するばかりです。
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★
【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、
このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。
選考中の鮪(まぐろ)の年間ランキング
先日、去年の12月の鮪コレクションをお話ししましたが、その最後でお話ししたように、恒例の年間ランキングを決めなくてはなりません。
基準はないものの、やはり生の本鮪が対象となります。
どうしても、近い記憶を頼りになってしまいますが、それを避けるため、避けるため、当ブログの鮪のコテゴリーを読み返しておりますが、1位は、
去年最後に入荷した気仙沼産に決まっており、鮪屋の社長も、発注した際に、「年間ランキングの上位は、確実!」と言っていました。
ちなみに、3年前の年間ランキングでも、気仙沼産のものは、1位になったことがあります。
2位以降含め、近々発表しますが、しばしお待ち下さいませ。
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★
【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、
このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。
4年目の『うまいラジオ』
毎月第一木曜日に、
電話インタビューを受けているローカルFM局【ラジオエフ】の番組の『うまいラジオ』ですが、暦の都合で、新年は、第二木曜日の今日でした。
毎月、旬の魚というより、魚介類を取り上げており、今日で、4年目に入りました。
取り上げる魚介類は、その月によって異なるので、これまで36種類ということになるのですが、昨年の10月と11月は、お話し足りなかったこともあり、鮭を連続で取り上げ、実際には、35種類ということになります。
そんな今日は、
梶木(かじき)、その中でも真梶木を取り上げました。
取り上げる魚介類は、多岐にわたり、2年半を過ぎる頃から、頭を悩ますことが多くなったのは、一般の方に、ある程度知られているものでなくてなはならないからです。
とは言え、自ら沼津魚市場に通っているだけでなく、様々な魚を全国各地から仕入れており、その仕入れ先の魚屋さんの中には、マニアックな知識を持っている方もいて、色々アドバイスを受けたこともあります。
公の場でお話しする以上、間違ったことは言えないので、ネットをはじめ、
自分の持っている専門書の『日本産魚類大図鑑』を開いたりします。
この本は、大学の水産学部を卒業した友人からもらったもので、この本に載っていない魚は、新種ということになっており、《図版》と、
《解説》に、
分かれています。
専門書ですので、旬やその美味しさなどについては書かれていないのですが、種類や分類についてを確認するために、参考にしています。
また、専門書まではいかないまでも、
プロ向けにして、マニアの一般の方向けに発行された『旬の食材』の魚編も参考にしています。
御覧のように、
春の魚、
夏の魚、
秋の魚、
冬の魚と、四季ごとに分かれています。
これら以外にも、食材や料理に関わる様々な本があるので、それらを参考にするのは、言うまでもありません。
「教えることで、学ぶ」ということがあるように、旬の魚介類を、リスナーの方にお話しすることで、自らの知識をおさらいすることが出来、電話インタビューの企画は、自らの学びの場でもあるのです。
パーソナリティの方と丸三年、テーマの魚介類をはじめ、色んなお話しをすることによって、かなり親しくなることが出来ました。
それにより、お互いの提案による試行錯誤で、限られた放送時間の中で、このコーナーを盛り上げ、旬の魚介類の美味しさなどを伝えていきたいと思います。
次回は、2月7日で、既に取り上げる魚というか、魚介類は決めております。
昨今では、ネットやスマホのアプリなので、エリア外でも聞くことが出来るようなので、機会がございましたら、是非是非。
平成30年12月の鮪コレクション
新しい年になって、10日近く経ちましたが、今回のお話しは、月1恒例の鮪コレクションで、先月つまり、平成30年最後の月である12月の鮪コレクションについてです。
鮪はすべて、生の本鮪で、豊洲から入荷したものですが、12月は、オープン参加の真梶木(まかじき)もあり、川崎北部市場から入荷したものでした。
12月のトップバッターは、
千葉県銚子産の生の本鮪で、その次は、
青森県大間産の生の本鮪でした。
名前というか、ブランドとしては、大間の方が上のような気がしますが、銚子産の方がずっと良いものでした。
大間は、生の本鮪の産地としては、もっとも有名ですが、それ以外の魚で特筆すべきものは、ほとんど無いのに対し、銚子は、東日本の中で、もっとも有名な漁港で、魚全体の質が良いのです。
さらに言うと、漁師の腕も良いので、否が応でも、そうならざるを得ませんし、自分としては、銚子の方が、期待したくなるのです。
ただ、マグロ類は、産地よりも、個体差が、質の良し悪しを決めるので、産地は、あくまでも目安でしかありませんし、このことについては、これまで何度も言及しています。
その次が、青森県竜飛産の生の本鮪で、
水揚げされた漁港が違うだけで、漁場は全く同じ津軽海峡です。
この竜飛産は、かなり良く、先ほどの大間よりも上なのはもちろんのこと、昨年の年間ランキングで、上位にランクイン出来そうなもので、今現在、その候補に入っています。
この次が、
大間産の生の本鮪でしたが、先月の中では、一番良くなかったもので、これ以上お話しする余地はありません。
その次が、鮪ではありませんが、鮪屋が扱う魚ということで、
オープン参加として、銚子産の真梶木(まかじき)が、川崎北部市場から入荷し、この真梶木ついては、こちらをお読みください。
先ほど、銚子について、お話したように、漁場良し、漁師良しの典型のようなもので、少なくとも、この前に入荷した“大間の鮪”よりは、上と言っても言いかもしれません。
良くない本鮪よりは、良い真梶木で、しつこいようですが、魚は個体差が全て、名前や産地ではありません。
そして、12月最後というより、平成30年最後は、
宮城県気仙沼産のもので、完璧という言葉は、この本鮪にあると言っても過言ではなく、入荷した時点で、年間ランキング1位を決定付けるレベルでした。
以上が、12月の鮪コレクションですが、近々年間ランキングを決めますが、1位は、今お話ししたように、気仙沼産に決まっており、その凄さついても、その時お話しする予定です。
それまで、年間ランキングについては、しばしお待ち下さい。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
新年は、第二週となりますが、明日の1月10日(木)の予定です。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。