氷見産の“ジャンボちゃん”トリオ
今日は、朝一番に、
宅配便の営業所に、荷物を取りに行きました。着くと、仕分けの最中で、
1つ目の発泡スチロールを受け取ると、
2つ目のものも、探してもらい、受け取り、
【佳肴 季凛】に戻りました。大きい発泡スチロールの中身は、
自分が“ジャンボちゃん”と呼んでいる超特大の天然のとらふぐで、富山県氷見産のもので、3本入っていました。
ということで、トリオが、結成出来たので、
記念撮影。もちろん、気分は、萌え燃え・・・❤
アイドルとの握手会やサイン会ではないので、卸すために、
まな板に乗せましたが、本音は、先程の写真が、物語っています。
それぞれの大きさですが、発送前に量った目方は、
一番大きいもので、6、7キロで、残りの2本が、
合計で、9,15キロでした。どちらも、同じ位の大きさでしたので、1本が4キロ以上ということになります。
もう1つの荷物の中身は、
東京・築地から届いた和歌山県那智勝浦産の生の本鮪でした。
普段なら、これだけでも、一つの記事がお話し出来るくらいのレベルですが、“ふぐに魅せられし料理人”の自分にとっては、“ジャンボちゃん”のトリオを目にした以上、今日は、脇役に徹してもらいました。
卸そうとしていると、下の娘が、
おっかなびっくりで、“ジャンボちゃん”のトリオを、見に来ました。
1本目を卸すと、
案の定、メスでした。というのも、“ジャンボちゃん”の殆どはメスだからです。専門家に訊いたところによると、その理由は、オスとメスの成長のスピードに関連しているとのことでした。真子と呼ばれる卵巣は、猛毒なので、食べると、痺れます。
2本目も、
同じく、メスでした。ちなみに、“ジャンボちゃん”の肝は、
これぐらい立派なものですが、真子同様、食べると痺れます。
そして、3本目は、予想に反して、
オスでしたので、
ジャンボサイズの白子が、現れました。この“ジャンボちゃん”の目方は、先ほどの2本のうちの1本でしたので、推定4キロということになり、これまでの白子入りの“ジャンボちゃん”としては、記録更新となりました。
ちなみに、白子入りの“ジャンボちゃん”の最高記録は、昨年入荷した静岡県焼津産のものでした。
卸し終えた“ジャンボちゃん”は、
水洗いをしてから、きれいに拭き上げ、
白子も、このように拭き上げました。これぐらい大きいと、気になるのは、目方です。
左側の大きいものの目方を量ると、
820グラムを指していました。一方の小さいものは、
600グラムでしたので、合計で、1400グラム、つまり1,4キロということになりました。
推定4キロの“ジャンボちゃん”ですので、全体重の3分の1が、白子の重さで、まさに、“泳ぐ生殖腺”です。
これだけの白子となると、その味わいは、濃厚であることは言うまでもありませんが、その濃厚さは、天然のとらふぐという上品かつ繊細さを、幾層にも束ねたもので、美食の極みとしか言い様がありません。というよりも、そんな陳腐な言葉では、語ることは出来ません。
今年に入り、
三重県産の8,0キロの“ジャンボちゃん”で、魚体の記録を更新することも出来ました。
ここまで来たら、10キロオーバーの“ジャンボちゃん”を仕入れ、さらには、日本記録を目指したいものです。もっとも、日本記録が、どんな数字かは、全く知りませんが・・・。
さらには、48本の“ジャンボちゃん”を一度に集め、“JMB48”を結成させてみるとか・・・。
ともかく、“ジャンボちゃん”に限らず、天然のとらふぐの魔力は、果てしないものです。
賄いの丼もの色々
賄いで食べるものは、残ったものや余りものが多くなるのですが、市場に行った日などは、お値打ちで仕入らる魚もあることも、しばしばです。そんな時は、賄いで、丼ものを作ります。
自分で作るので、自分好みになるのは、当然ですし、普通には、お目にかかれないものもあります。そんな丼ものについて、お話しします。
“ふぐに魅せられし料理人”の自分ですが、刺身で、一番好きなのが鰹で、4キロくらいの大きさのものなら、一人で半身は、食べられるくらい好きなのです。特に、自分は脂の薄い鰹の背の部分が好きで、鰹の刺身の単品で言うなら、7~8人前の分量になると思われます。
そんな丼ものが、
“鰹丼”です。賄いを食べる時は、女将兼愛妻(!?)の真由美さんも一緒なのですが、呆れるほどです。
ところで、鰹と名がつく歯鰹(はがつお)で、
作った“歯鰹丼”は、鰹と本鮪の若魚であるめじ鮪の中間のような味わいです。
時には、鰹以外の魚の鯵や鰯を使い、
“三色丼”にしたこともあります。卸し生姜の風味が、何とも言えず、食欲がそそられます。
生姜を薬味にした丼もので、夏から秋にかけて食べるのが、
“秋刀魚丼”です。そのまま刺身にしたものだけでなく、軽く塩をして、酢で洗ったものも、なかなかのものです。
また、先日作ったのが、富山県氷見産の烏賊、その下足、鰯を使った丼でした。
どちらも、氷見産のものでしたので、“氷見丼”と、名付けてしまいました。
そんな今日は、“氷見丼”の仲間というべき、
“蛍烏賊丼”にしました。氷見と同じく、富山湾産のもので、蛍烏賊の入荷があるのは、5月半ばまでぐらいですので、それこそ、今が旬の味です。
ところで、先程、鰹が好きだとお話ししましたが、その次に好きな刺身が、〆鯖で、普通の大きさのものなら、自分一人で、1本はクリア出来てしまうほどです。そんな丼ものが、
“〆鯖丼”です。朝仕込んだものを、その晩に食べるのが、自分の好みで、写真のように、血合いの部分が、鮮やかな赤い色をしているぐらいのものです。
酢で〆たものですと、
夏前に出始める小肌(こはだ)の幼魚の新子を使った“新子(しんこ)丼”が、あります。ほんのわずかな期間の間に出回る新子は、光物好きには、垂涎の的でもあります。
特に、出始めの時は、とんでもない値段で、キロ単価は、“大間の鮪”などの生の天然の本鮪以上の値段で、入荷量も、築地で、1キロ足らずの時もあります。築地ということは、日本全国であると言っても、間違いはありません。
ここまでお話しした丼ものは、どれも一種類とか、せいぜい三種類の魚だけで作ったものですが、偶然が重なり、余りものが少しずつある時に、ごくまれに作った丼が、
ちらし鮨でした。今では、海鮮丼という言い方が、一般的なようですが、その違いがどこにあるかは、定かではありませんし、鮨屋中退の自分としては、海鮮丼と呼ぶのは、いささか抵抗があります。
もしあるとするなら、海鮮丼は、御飯が酢飯ではなく、白御飯だったりするとか・・・。ちなみに、自分が賄いで作ったこれらの丼ものの御飯は、酢飯です。
これら以外にも、他の魚介類を使った丼ものを、色々作ったことがありますが、唯一作ったことがないのが、“大間の鮪”などの生の鮪を使ったものです。理由は、ただ一つで、仕入れが、高いからです。そんな原価などについては、こちらの記事を、お読み下さい。
ですので、賄いになることは、殆どありませんし、ましてや、丼ものなど、あり得ません。ちなみに、鮪を使った丼ものに、鉄火丼がありますが、鉄火丼は、酢飯を使ったもので、白御飯を使ったものは、そもそも東丼(あずまどん)なるものです。
自分の作る丼ものは、基本的に、魚が殆どです。中華丼、かつ丼、牛丼などは、御飯の上に乗せて、御飯がつゆの味になってしまうのが、苦手なので、基本的に、別盛ですし、カレーも然りです。
さらに、牛丼の場合、食べる機会が、チェーン店で、一年のうち、数えられる程度で、注文の仕方が分からず、出されて、後悔することもあります。
最後になりましたが、こんな風に、賄いを作ることで、気分転換になるだけでなく、新しい料理を生み出すヒントが、浮かぶこともあります。そうは言っても、なかなか新しい料理が浮かばないのが、現実で、料理の奥深さというより、難しさを痛感せざるを得ません。
まだまだ、努力、精進の余地は、大いにありますが、そんなことを気にせず、賄い作りに勤しむつもりです。
日曜日と同じく5種類のふぐは、富山県氷見産
今日は、
富山県氷見から、宅配便で、荷物が届きました。開けると、
色んなふぐが入っていました。もちろん、全て天然ものです。
2本のとらふぐに始まり、
まふぐが、8本あり、
しょうさいふぐが、4本ありました。この他には、
2本のこもんふぐと、
ひがんふぐが、1本でした。数こそ違いますが、29日の日曜日と同じく、5種類のふぐでした。
しかも、2本のとらふぐは、
3,3キロと、
2,8キロの特大サイズでした。ちなみに、自分は、4キロ以上の超特大のものを、“ジャンボちゃん”と呼び、2,5キロ以上で、4キロ未満の大きなものを、“大(だい)ちゃん”と、呼んでいます。
“大ちゃん”が2本で、“ジャンボちゃん”サイズでしたので、自分が、2本の“大ちゃん”を持ち、
4種類のふぐを、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに持ってもらい、写真撮影。気分は、もちろん萌え燃え・・・❤
その後、全て卸すことにしましたが、2本のとらふぐのうち1本は、
このように、精巣が1個と卵巣が2個ある両性のふぐでした。しかも、
卵巣の中に、精巣が入っている複雑な形をしていました。このような生殖腺は、有毒ですので、食べると、痺れます。
また、一年を通じて、沢山のとらふぐを卸しているので、目にすることは、滅多にないのですが、それでも、一年に1,2回は、遭遇します。自分の記憶の中では、約一年ぶりのことでした。前回、目にした両性ふぐについては、こちらをご覧下さい。
また、今日は、両性ふぐだけでなく、
とらふぐとまふぐの合いの子と思しきふぐも、いました。このようなふぐは、正確な名前はなく、“ハイブリッドふぐ”とも、呼ばれたりもしており、その毒性についても、全く分からないので、食用にすることは、出来ません。
今日のような“ハイブリッドふぐ”を目にするのは、両性ふぐ同様、これまでにもあり、先程と同じく、約一年ぶりのことです。
卸すまでは、8本だと思っていたまふぐは、結果として7本で、
全てのふぐの仕込みを、終えました。
明日以降のふぐの入荷は、未定ですが、“ふぐに魅せられし料理人”の自分としては、入荷があると、気分は、つい萌え燃え・・・❤
3月の生の鮪コレクション
昨日で、3月が終わり、今日から、
4月。新年度の始まりです。ということで、3月に入荷した生の鮪のお話しです。今更ですが、全て天然もので、東京・築地から入荷したものです。
3月最初に入荷したのが、
和歌山県那智勝浦産の本鮪でした。その次が、
ニュージーランド産の南鮪で、インド鮪とも呼ばれているもので、今年初の外国産のものでもありました。この次が、
千葉県銚子産の本鮪で、久々の自分好みのもので、赤身が本鮪本来の味わいのものでした。この次のものは、
最初のものと同じ那智勝浦産の本鮪で、最後が、
銚子産のものでした。
結果的に、ニュージーランドを除いては、那智勝浦と銚子の太平洋側のもので、これからの時季は、太平洋側で水揚げされるものが多く、脂は薄くても、自分好みのものでもあり、地中海からも、入荷してくるものの中にも、なかなかのものがあります。
今月は、どこから、どんな感じのものが入荷してくるのでしょうか?
三重県産のとらふぐ&高知県産のさばふぐ
今日、沼津の魚市場に着くと、下田・須崎や西伊豆・仁科の金目鯛の仕分けをしていました。
そんな様子を尻目に、構内を歩き、相対の売場に行くと、
山積みにされた発泡スチロールが目に入って来ました。
中身は、
高知県産のさばふぐでした。これだけあると、それなりの値段で、仕入れられるのですが、休み明けで、色んな仕込みもあったので、今朝は、1ケースだけにしました。
その他の仕入れをし、金目鯛の売場に戻ると、
秤にかけられ、並んでおり、セリの準備が、整っていました。
この金目鯛の隣の列を見ると、
地物のまふぐ(1,0キロ)があり、仲買人に、希望の値段を伝えたのですが、あえなく撃沈してしまいました。
金目鯛は、下田・須崎産のものを仕入れることが出来、
市場を、後にしました。市場の帰りに、
宅配便の営業所に、
立ち寄ると、
三重県からの荷物が、既に到着していました。【佳肴 季凛】に着き、中を開けると、
活〆にされたとらふぐが、3本入っていました。ひと通りの仕込みを終えると、
とらふぐと、
さばふぐを卸すことにしました。卸し終えると、
3本のとらふぐのうち、2本には、
十分に成長した白子が入っていました。
産地は、様々ですが、これからの時季入荷してくるとらふぐの雄(オス)には、このような白子が入っていることも多く、白子の美味しさを味わうには、絶好の季節の到来とも言えます。
また、“ふぐに魅せられし料理人”の自分としては、まだまだ萌え燃え・・・❤
富山県氷見産の5種類のふぐ
今朝、仕込みをしていると、
宅配便で、富山県氷見から、荷物が届きました。中を開けると、
こんな感じに、ふぐが入っていました。言うまでもなく、全て天然ものです。
最初に取り出したのが、
とらふぐでした。主役中の主役です。その後、他のふぐも、
まな板に乗せ、全部で、5種類ありました。これだけあると、気分は、言うまでもなく、萌え燃え・・・❤
5種類ということは、
まさに、【秘密戦隊 ゴレンジャー】。自分が、紅顔の美少年の頃に流行ったので、ちょっと古いかも・・・。(笑)
ここ最近でしたら、
【ももいろクローバーZ】とでも、なるでしょうか・・・。
【ももいろクローバーZ】ならぬ【ふぐいろクローバーZ】のメンバーですが、一番多かったのが、
ひがんふぐで、14本ありました。
その次に多かったのが、
まふぐで、9本ありました。この他には、
こもんふぐ(7本)と、
しょうさいふぐ(2本)でした。全て使ったことがあるふぐですが、一度に5種類も仕入れたのは、初めてのことでした。
いつものように、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、
手伝ってもらい、
5種類のふぐ全ての仕込みが終わりました。
食用可能なふぐの種類は、全部で22種類いるのですが、まだまだ目にしたこともないふぐも沢山います。ちなみに、食用可能なふぐについては、こちらをご覧下さい。
“ふぐに魅せられし料理人”の自分としては、いつか全部手にし、食してみたいものです。
今シーズン初の活鱧の入荷はあれど・・・
今朝は、
沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。いつものように、一番最初に、
生簀のある活魚売場に行きました。この時点で、気になったのが、オレンジ色の籠で、全部で5個ありした。
近づいて見ると、
籠の中身は、中国産の鱧(はも)でした。今シーズン初の活鱧です。最初の籠に入っていたのは、3本(2,45キロ)で、1本あたり800グラムくらいの大きさでした。その隣の籠は、
4本で、3,55キロですので、同じく900グラムサイズでした。さらに、その隣の3番目の籠は、
3、4キロで、3本でしたので、1本の大きさが、1キロUPのものでした。その隣の4番目の籠は、
2,6キロで、4本入っていました。これまでの中で、一番小さいサイズです。
そして、最後の籠の鱧は、
4本入りで、3,45キロで、900グラムサイズのものでした。
結果的に、18本の鱧の入荷があったのですが、自分が好んで使う500~600グラムの大きさのものが、無かったので、今日は仕入れませんでした。
例年、鱧の入荷は、4月に入ってからですが、今年は、一カ月ぐらい早い初入荷でした。産地はともかく、コンスタントに入荷するのは、まだ先だと思われますが、自分好みのものがあれば、仕入れてくる予定です。
“暑さ寒さも、彼岸まで”とはよく言ったもので、冬から春、そして初夏へと、季節は少しずつ、移りつつあります。
三重県産のとらふぐ&しょうさいふぐの合わせ技で、ふぐRUSH
今日は、定休日でしたが、沼津の魚市場へ、仕入れに行って来ました。構内には、
地物の歯鰹(はがつお)や、
鮟鱇(あんこう)などが、水揚げされていました。
ひと通りの仕入れを終え、市場の帰りに、立ち寄ったのが、
宅配便の営業所で、奥に行くと、
三重県からの荷物が、
既に、届いていました。【佳肴 季凛】に戻り、中を開けると、
6本のとらふぐと、13本のしょうさいふぐが、入っていました。合計で、19本ですので、ふぐRUSH確定です。
参考までに、お話しすると、自分の中では、ふぐRUSHは、とらふぐだけで、10本以上と規定しているのですが、しょうさいふぐなどの場合は、2本で、とらふぐ1本に相当するので、合計で、13本半となります。結果的に、合わせ技で、ふぐTRUSHとなりました。
そのまま、まな板に乗せ、
卸し始めました。卸し終えてから、水洗いをし終えたとらふぐが、
こちらで、6本のうち2本に、白子が入っており、一方のしょうさいふぐは、
このように、仕込み終えました。普段なら、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが手伝ってくれるのですが、今日は、自分ひとりでしたので、倍くらいの時間と手間がかかりました。
その後、明日のお弁当の焼物の“サーモンの西京焼”に使うサーモン(ノルウェー)に、
串を打ったり、
同じく、煮物を仕込んだりしました。これら以外にも、仕込みは沢山あり、今日は、全て一人仕事でしたので、
道具類の洗い物も、厨房だけでなく、
洗い場も、てんこ盛りになってしまい、片付けるまではいきませんでした。
先週の定休日のように、包丁を一切使わない仕込みも、仕込みですが、やはり仕込みは、包丁を使わないと、ピンときませんし、多少時間がかかっても、仕込みにふぐに関連することがあると、妙な充実感があるのは、“ふぐに魅せられし料理人”の性なのかもしれません。
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★
【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、
このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。
記録更新は、8,0キロの三重県産の“ジャンボちゃん”
昨日同様、今日も、
朝一番に、宅配便の営業所に向かいました。今日は、いつも以上に、ワクワクしていました。というのも、自分が仕入れた中で、過去最大の“ジャンボちゃん”こと、超特大の天然のとらふぐが、三重県から届くからでした。
既に、荷物は届いており、
受け取り、【佳肴 季凛】に戻りました。
中を開け、
確認すると、
恋焦がれていた“ジャンボちゃん”が、姿を現しました。もちろん、気分は、萌え燃え・・・❤
目方は、
先程お話ししたように、記録更新で、8,0キロです。ちなみに、これまでの最大記録は、去年の2月に仕入れた静岡県焼津産の7,5キロのものです。
取り出し、
まな板に乗せました。頭の部分に、傷があるのは、活きていたものを締めたからで、水揚げ直後の写真がこちらです。
この写真が、facebookのメッセージと一緒に、魚屋さんから、送られて来た時、「ついに出たね!」と、すぐに、電話をしました。急いで、セリ値を相談し、セリを待つことにし、数分後、
「志村さん、買えました!」と、電話あり、それを聞いた自分は、「やったね!有難う!!!」と、感極まり、涙が出てしまい、程無くすると“ジャンボちゃん”の写真が、再び送られてきました。
一年振りの記録更新ということで、
“ふぐに魅せられし料理人”の奇特ぶりを、常々見ている女将兼愛妻(!?)の真由美さんと一緒に、記念撮影をしてから、卸すことにしました。案の定、“ジャンボちゃん”は、
メスで、中からは、真子(卵巣)が出て来ました。真子は、有毒部位なので、食べると、痺れます。その後、水洗いをして、きれいに拭き上げたのが、
こちらで、昨日の下関産の“ジャンボちゃん”と、比べてみました。
手前が、下関産で、奥が、三重産で、それぞれの目方を量ってみると、
下関産が、1,65キロで、
三重産が、1,78キロでした。あれだけ大きくても、胴体だけだと、この程度しかなく、三枚に卸すと、その目方は、減ります。刺身にするには、身皮と呼ばれる薄皮を取り除くので、さらに減ってしまいます。つまり、刺身で使える部分は、1キロ程度です。
ちなみに、この“ジャンボちゃん”から取れるふぐ刺は、20人前前後で、当店の一人前は、
薄造りにしたものが、25枚弱盛り付けてあります。
とりあえず、今日の“ジャンボちゃん”で、記録更新は出来ましたが、自分としては、さらなる更新をして、10キロUP、そして、日本記録となる“ジャンボちゃんを、仕入れたいものです。もっとも、日本記録に関しては、不明ですが・・・。
そのためには、漁師さんや、買付をしてくれる魚屋さんがあってのことで、自分がお客であっても、感謝の気持ちを忘れてはならないと、常々思っています。
また、“買ってくれて、有難う。売ってくれて、有難う。”というお互いの思いやりがあってこその関係を、大事にしたいものです。
氷見に始まり、氷見で終わった一日
昨日は、女将兼愛妻(!?)の真由美さんでしたが、今朝は、
自分が、宅配便の営業所まで、
富山県氷見から届いた荷物を、取りに行きました。受け取り、【佳肴 季凛】に戻り、中を開けると、
こんな感じに、箱詰めされていました。入っていたのは、
真鰯(まいわし)、
鯣烏賊(するめいか)、そして、
とらふぐでした。もちろん、メインはとらふぐで、
3,6キロのものの大きめのもので、4キロUPとまでいかないサイズを、自分は、“大ちゃん”と、呼んでいます。
頭の部分には、
締めた後があるように、
氷見の市場では、お疲れ気味でしたが、活きていました。
卸すと、
予想通り、メスで、食べると痺れてしまう真子(卵巣)が、入っていました。というのも、何度もお話ししているように、大型のとらふぐの殆どは、メスだからです。
卸してから、水洗いをし終えたのが、
こちらです。その後、ランチの営業時間までに、余裕があったので、
真鰯を酢で〆たり、
煮たり、頭などのアラは、
出汁を取るために、こんがり焼きました。
また、鯣烏賊は、
塩辛に仕込むように、下拵えをしておきました。そうこうしていると、ランチの営業時間が、終わると、
山口県下関から、荷物が届きました。下関ですから、もちろん、
とらふぐです。氷見の倍のサイズで、
7,3キロの“ジャンボちゃん”でした。自分の仕入れた中では、最大ではなかったものの、仲買人さんにとっては、最大だったようで、セリ落とした後、
こんな写真を、撮っていたようです。
何だかんだ言っても、“ふぐに魅せられし料理人”の自分ですから、“ジャンボちゃん”を仕入れたので、儀式として、
抱きしめないと気が済みません。となれば、気分は、萌え燃え・・・❤
しかしながら、ひとたび包丁を握ったら、
ここからは、真剣勝負です。ただ、“ジャンボちゃん”も、
案の定、メスでした。水洗いして、拭き上げたら、朝の氷見のものと並べてみると、
その大きさは、一目瞭然で、“ジャンボちゃん”の胴体は、
一升瓶と、殆ど変わりません。ようやく、ふぐだけでなく、他の仕込みを終えたので、お昼の賄いは、
氷見産の真鰯と鯣烏賊で作った丼の“氷見丼”でした。どちらも、高価で、派手な素材ではありませんが、疑いようのない本物の美味しでした。
さらに、今夜は、晩酌の肴として、
再び、真鰯と鯣烏賊が登場し、氷見に始まり、氷見で終わった一日が、無事に終わったのでした。
★★★ 期間限定 会席料理 ★★★
2月、3月限定、しかも女性のお客様限定の会席料理(夕席)『春支度』を、御用意致しました。
先付に始まり、食事、デザート付の全9品(お一人 3,000円)のコースとなっております。
なお、ご予約なしでもお召し上がれますが、土曜日以外のお支度となります。