和歌山県産の鱧(はも)と青森県大間産の本鮪
休市日でしたが、今朝は、沼津魚市場に仕入れに行って来ました。
活魚売場に行くと、
生簀に、
自分の買い番の札と共に、
和歌山県産の鱧が2本入っており、
そのまま移し、
持ち帰ることにしましたが、休市日でも、仕入れに来る人達もいるのは、いつものことです。
そして、帰る途中、
宅配便の営業所に立ち寄り、
築地から届いた鮪(まぐろ)を受け取り、『佳肴 季凛』に戻りました。
『佳肴 季凛』に着くと、
鱧を水槽に入れることのですが、
2本のうちの1本は、そのまま入れ、もう1本は、
夕方卸すので、ザルに入れた状態で、水槽で泳がしておきました。
夕方になり、
水槽から取り出し、
締めてから、
卸し、
落としに仕立てるため、包丁しておきました。
落としにして、冷蔵庫にしまっておくと、皮が硬くなるだけでなく、パサパサした感じになり、食感を大きく損ねるので、落としに仕立てるのは、お客様がお見えになってからです。
ですので、
今朝入荷した生の本鮪だけ盛り付け、
冷蔵庫にしまっておき、お客様がお見えになったら、
落としにしたて粗熱が取れた鱧、小肌(佐賀)、湯葉と共に盛り付けて、お出ししたのですが、こちらの四種盛りは、鱧料理の御客様のものです。
また、もう一つの刺身は、
特別会席の刺身でしたので、三種盛りでしたが、特別会席ということもあり、
ハーフサイズのふぐ刺をお出しし、今日のふぐは、静岡県舞阪産の天然のとらふぐでした。
大間など津軽海峡産の本鮪が入荷し始める時季は、夏の終わりからで、お盆を過ぎ、一時のうだるような暑さも和らぎつつあり、季節も少しずつ、秋に近づいており、それと共に、食材も変わり、四季を愛でる日本料理の良さを感じる今日この頃です。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、9月6日(木)の予定です。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
お盆休み明けの沼津魚市場
昨日、一昨日と連休させて頂いていましたが、自分が通う沼津魚市場も、
14日から15日まで連休で、【佳肴 季凛】同様、今日がお盆休み明けでした。
いつものように、一番最初に活魚売場に行くと、
売場の担当者は、
大分県産の鱧の仕分けに追われており、この隅に、
自分が注文しておいた鱧(はも)があり、『47-9』というのは、自分の買い番で、大分県産のものが5本ありました。
生簀を見ると、
殆どが蛸で、大きさも小さめでしたので、自分は素通りし、貝類専門の売場を覗くと、
栄螺(さざえ)と蜆(しじみ)が中心で、帆立や浅蜊などもありませんでした。
他の売場も、入荷は少なく、
別棟の売場も、
普段の半分くらいでしたが、この売場で、
『西京漬』用のサーモン(ノルウェー産)を、
仕入れ、この売場では、
北海道産の秋刀魚(さんま)が、
沼津魚市場に、
今季初めて、入荷していました。
ここ2,3年不漁が続いており、今年も不安視されており、水揚げの状況が気になるばかりで、参考のために、値段を訊いたところ、青息吐息・・・。
お盆休み明けで、沼津魚市場は、今日だけ開いて、明日休みで、築地などの中央市場は、今日と明日だけ開いて、明後日の日曜日が休みということもあり、どうしても荷動きも悪くならざるを得ない状況ながらも、自分の仕入れには、さほど影響がなかったのが、唯一の救いでした。
通常通りの入荷状況となるのは、週が明けてからとなりそうで、天候と共に、秋の気配となりそうです。
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仕込みの後は、流し素麺
連休二日目の今日は、
仕込みを、
色々とまではいかなくても、
それなりにし、
片付けと、
明日の器出しを終えたら、
流し素麺をするため、道具を準備し、富士宮市にある実家に行きましたが、流し素麺なのに、中華鍋があるのは、天ぷらを揚げるためです。
蕎麦、うどん、素麺などの和の麺類には、天ぷら以上の相棒はなく、揚げたてとなれば、問答無用の美味しさであるのは、語るまでもありません。
車を走らせること、30分弱。実家に着くと、
流し素麺に使う竹の樋(とい)を、実父が用意していて、
それを見た次女は、
水は勿論のこと、
素麺を流し、
水の勢いなどを、
確認していました。
そんな様子を尻目に、
自分は、天ぷらを揚げる準備を始めましたが、屋外ですので、
このような簡易的な揚場です。
折角の機会ですので、胡麻油とサラダ油で揚げることにし、
胡麻油とサラダ油の比率に決まりはありませんが、今日は、胡麻油1に対し、サラダ油3にしました。
樋の準備も、出来たこともあり、
天ぷらを揚げる準備をすることにし、今日の天種ですが、海老、下足、ウインナー、竹輪(ちくわ)、
南瓜、エリンギ、
椎茸、茄子で、
これらに、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、
打粉(うちこ)をしてくれ、次女は、
器にめいめいの名前を記し、準備が完了しました。
準備を終えたの確認すると、自分は、
南瓜から、
色々と揚げていきました。
そうこうしていると、
御歳卒寿の祖母二人も同席し、揚方の仕事の目途が付いた自分は、
海老の天ぷらとハイボールで、グビグビ・・・♬にして、仕込みもしたので、‟お疲れちゃん♪”
その後、ほろ酔い気分の中、片づけをし、ZZZ・・・。夜まで、実家で過ごし、夕食後に花火をしたりと、去り行く夏はさておき、連休を惜しみながら、明日に備え、家路に着いたのでした。
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COMFORTABLE EBISU
今日(14日)と明日(15日)と、連休させて頂いておりますが、今日は、家族4人で、東京へ行って来ました。
最初に、
【しながわ水族館】に行き、その後、
原宿へ行って来ましたが、2人の娘達の希望の場所で、自分にとっては、おまけみたいなところだったのは、言うまでもありません。
自分の目的は夕食で、食事をしたのは、恵比寿にある【COMFORTABLE EBISU】で、こちらの料理長の滝野康二さんとのお付き合いのきっかけは、Facebookでした。
恵比寿駅の東口を出て、
歩くこと数分、大通りから、
小道に入ると、
このようなスタンドが入口にあり、
店内へ。
席に通され、暑さで干からびかけた喉を潤すため、皆で乾杯するものの、待ちきれず、画像無しで、自分は、
サッポロの“赤星”で、グビグビ・・・♬
程なくすると、お通しの飛騨ゴールドトマトの冷たい和風ポタージュ(写真 左)と、
ひじき(同 右)がテーブルに並び、日本料理の基本的な仕事を抑えており、久々に味わう職人仕事に、期待が持てそうな料理でした。
簡単に言えば、こちらのお店は、アラカルトを中心としているので、お品書きの中から、良さげなものを注文するスタイルで、
刺身の盛り合わせ(本鮪、赤鯥、はたの昆布締め、小肌)、
出汁巻玉子、
厚切りのロースカツなど、
色んな料理を注文しては、
あっという間に平らげ、これら以外にも、色々食べたのですが、志村家の“女三羽烏”の食べるスピードについてはいけず、写真はありません。
写真に収めなかったものひとつに、はたの南蛮漬があったのですが、味以上に、盛り付け方もさることながら、漬け込む玉葱の仕込みというか、包丁の仕方に、驚いた限りで、包丁の仕方ひとつで、料理が変わることを、改めて感じました。
包丁を使う技術は、料理人の技量を知るには、もっとも簡単なもので、包丁仕事の大切さも感じ、自らの戒めとなった次第です。
そんなことを感じた自分は、店内から、
都会の夕暮れを眺めながら、
ワイン(ロゼ)にシフトチェンジ・・・♬
お腹も一杯になり、帰ることにしたのですが、滝野さんは、
他のお客様の料理を作るのに追われており、残念ながら、ツーショットを撮ることは出来なかったものの、素敵な笑顔で応えてくれました。
お世辞抜きに全ての料理は美味しく、“女三羽烏”も満足してくれ、日帰り東京旅行の一日の〆に相応しいこと、この上なく、久し振りに職人仕事の料理を堪能出来た自分も、嬉しい限りで、こうして連休初日は過ぎたのでした。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。
当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。
ふぐ料理は、急遽カウンターにて
ふぐ料理の御予約を頂いた昨日は、お客様のご要望で、
テーブル席に御席を準備しておいたのですが、夕方になり、色々と準備をしていると、御予約のお客様から、予定よりも早めの御来店になるとのご連絡のお電話がありました。
ここまではよくあることなのですが、この電話を頂いたのが自分で、「もしや・・・。」という予感を、確信とまではいかずも、ただの予感ではないことを感じました。
そんなことを感じながらも、
ふぐちりを盛り付け、
ふぐ刺を引き、下味をつけたふぐのあらには、
片栗粉をつけておきました。
夕べのふぐは、全て天然のとらふぐでしたが、刺身は三重県熊野産、ふぐちりは熊野と福井県敦賀産、唐揚は敦賀産です。
御予約のお料理をはじめ、ひととおりの準備を終えると、先程のただならぬ予感を持ちつつ、夜の営業時間となりました。
そのただならぬ予感の根拠は、御予約のお電話を頂いたのは、女将兼愛妻(!?)の真由美さんだったのですが、そのやり取りが、良い意味で普通の方ではないと感じたからです。
そして、御予約のお客様が御来店し、その姿を見た自分は、「もしや、もしや、Facebookで繋がっている〇〇さんですよね?」と、訊ねると、お客様は、「はい、そうです。ようやく、こちらに来ることが出来ました。」と、応えてくれ、予感は的中したのでした。
ちなみに、〇〇さんは、SNSでのやりとり
すぐに、御席をカウンターに御用意し、先付のもろこし豆腐や、
生の本鮪(塩釜産)の刺身を、
お出しし、この後は、
ふぐ刺、
唐揚など、当店のふぐ料理のコース通りにお出ししました。
初対面とは言え、既に、SNSを通じたお付き合いがある以上に、自分のブログ『もっと美味しいお話し』を、全てお読みになられているので、自分としては、まな板の鯉状態です。
しかも、自分同様、日本料理店の所謂オーナーシェフですので、否が応でも話は盛り上がっただけでなく、一方の奥様は、真由美さんと盛り上がり、時には、4人で盛り上がってしまいました。
ちなみに、お客様は、地元ではなく遠方の方なので、いつもよりも多くのことについて、お互いに忌憚なく話すことが出来、
料理の合間にお話しをするというよりも、お話しの合間に料理をお出しするような感じで、
最後まで、お料理をお出しすることが出来ました。
以前にも、東京・麻布の同業者のご主人が御来店したことをお話ししたことがあるように、同業者の話は実学そのもので、想像以上にためになる時間で、縁というものの大切さは、代え難いものがあります。
今後もこのような機会に恵まれる機会が得られるよう、様々な形で、日々の仕事に努めたいものですし、明日は、夏休みということで、東京へ行って来ます。
明日の夕食は、夕べのお客様同様、SNSで繋がった方のお店で食事をして来ますが、時代が変わり、SNSでない新しいツールが出て来ても、基本は人間で、その繋がりが全てのはずです。
これからも、そのような機会に恵まれるよう、日々の仕事に取り組んでいく所存です。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。
当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。
マクロビオティックの小豆のアイス(後編)
前回のお話し(『マクロビオティックの小豆のアイス』)の続編です。
煮小豆に合わせるため、甘味の素を作るのですが、通常はカスタードクリームやアングレーズソースとなるのですが、今回は、マクロビオティックのアイスですので、卵、牛乳などを使いません。
甘味の素を作るのに、
今回使ったのは、
酒粕、
アーモンドプードル、
豆乳、
メープルシロップで、ここには載っていませんが、西京味噌も使いました。
フードプロセッサーに、
酒粕とアーモンドプードルを入れ、混ぜ合わせたら、
西京味噌を加え、さらに混ぜ合わせます。
アイスに西京味噌というと、馴染みがないかもしれませんが、西京味噌などの白味噌は、米糀を使っているので、穏やかな甘味があり、味に深みを加えてくれます。
十分に混ざったら、
メープルシロップ、
豆乳を加え、
固さと甘味を調節しながら、
とろっと流れる程度に仕上げます。
そこに、煮小豆を加え、
風味付けに、
日本酒を合わせたら、アイスの素の出来上がりです。
これを、
アイスクリームマシンにかけ、
固まったら、バットに移し、冷凍庫で冷やし固めます。
完全に固まったら、
出来上がりです。
動物性の食品を一切使っていないこともあり、自然の甘味の美味しさは何とも言えず、マクロビオティックを基本に据えた『佳肴 季凛』お出ししている“身体に優しい、美味しい日本料理”の〆のデザートには、相応しい限りです。
ただ、前回の冒頭でお話ししたように、“自分の自分による自分のための小豆のアイス”にして、隠し球的なデザートですし、作り方も、バージョンアップするかもしれません。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、9月6日(木)の予定です。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
マクロビオティックの小豆のアイス(前編)
アイスなどを食べることの少ない自分でも、こうも暑いと、やはり食べたくなるもので、
自分用に、小豆のアイスを作ることにしましたが、マクロビオティックを基本にしていることもあり、卵、上白糖、乳製品を一切使っていません。
それこそ“自分の自分による自分のための小豆のアイス”で、小豆は、
栽培期間中、農薬、化学肥料を使用していないもので、普段、
雑穀御飯にも入れて炊いているものでもあります。
小豆は、前日から水に浸しておき、
軽く水洗いしてから、
ざるに上げます。
その後、小豆と水を鍋に入れ、
火に掛けます。
しばらくすると、
アクが浮いてくるので、丁寧に取り除き、小豆に火が入ったら、
茹でこぼしたら、
再び鍋に入れ、
水を注ぎ、火に掛けます。
先程と同様、アクが出て来るので、丁寧に取り除き、
頃合いを見計らい、てんさい糖を数回に分け、味をつけていきます。
てんさい糖だけでなく、
和三盆も加え、
さらに、
日本酒、
赤酒、
そして、
味醂を加え、
煮詰めていきます。
日本酒、赤酒、味醂を加えるのは、旨味と甘味に膨らみを持たせてたいからで、普通に煮小豆を作る時に入れることはありません。
水分を完全に飛ばしたら、
バットに移し、
煮小豆の出来上がりです。
煮小豆が仕上がれば、半分出来上がったようなものです。この後のお話しは、次回ということで・・・。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
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お盆に、昼鱧
今日から、お盆休みの方もいらっしゃるかと思いますが、【佳肴 季凛】は、先日お話ししたように、14日まで通常通り営業しています。
そんな今日は、
『山の日』なる祝日らしいのですが、土曜日ということもあり、
沼津魚市場は、
休市日でした。
ただ、東京・築地などの中央市場は、
お盆休み前の連休ということもあり、
開市日でした。
お盆休みがあるのにも関わらず、『山の日』を作った考えは、未だに不可解で、これ以上、休日を増やすと、流通に支障をきたし、食そのものの根幹をなし崩しにするようでならず、現在の休日を減らすか、週休二日を、即座にやめて欲しい限りでなりません。
先程、お話ししたように、普段通う沼津魚市場は、
休市日でしたので、ガラ~ン。
薄暗いながらも、
活魚売場に行くと、
前もって注文しておいた鱧が、[47ー9]と自分の買い番書かれた札と共に、生簀に入っていました。
お分かりかと思いますが、[徳島 ① 0,6]という札は、徳島県産の鱧が1本(0,6キロ)という意味です。
そして、中を確認したら、
そのまま、発泡スチロールに移し、
魚市場から帰ることにしたのですが、休市日とは言え、お盆休み前ということもあり、
問屋が集まる売場では、
注文分の荷物の仕分けに追われていました。
魚市場から帰る頃には、
周辺には、かなりの車が、駐車場に止まっていました。
『佳肴 季凛』に戻り、ひととおりの準備をし終えたら、
“昼鱧”の料理の盛り付けをすることにし、刺身は、生の本鮪(塩釜)だけ盛り付け、
湯葉と新子(佐賀)はバットに入れ、冷蔵庫にしまい、全ての料理の準備が出来たら、
鱧を締め、
神経を抜いたら、
骨切りをし、
落とし用に包丁しておきました。
お客様がご来店されたら、
落としに仕立て、
このように盛り付け、お出ししました。
お盆休みということもあり、魚市場は開いていても、鱧の入荷や在庫が少なくなるので、鱧料理をご希望の際には、お手数ですが、予めお問い合せ下さい。
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鱧、車海老、岩牡蠣入りの天丼
以前、鱧と車海老の天丼を賄い用に作り、
その作り方についてお話ししたことがありますが、先日、さらにバージョンアップし、
鱧、車海老に岩牡蠣を追加をした豪華版の天丼を作り、賄いで食べてみました。
結論から言えば、というより、結論を語るまでもなく、天下御免して、問答無用の美味しさだったのは、言うまでもありません。
その作り方ですが、鱧は、沼津魚市場で仕入れた大分産のもので、
骨切りをはじめ、
常の通り下拵えしたものです。
車海老ですが、
すし種などを主に扱う“小物屋”と呼ばれる問屋で仕入れ、
鹿児島県奄美大島産(養殖)で、
鱧も車海老も、活きたものが理想的なのですが、賄いゆえ、その辺りは、泣く泣くというか、まあまあということにしておきます。
ちなみに、養殖の車海老の最大の産地ですが、一番が沖縄県で、ついで鹿児島県となっており、この両県で、全体の半分くらいの生産量があります。
車海老は、頭を取り、殻を剥いたら、
背わたを取り除き、揚げた時に丸まらないように、包丁目をいれ、伸ばしておきます。
頭も素揚げして、天丼に使うことも考えましたが、クオリティ・チェックのため、
串に刺してから、
焼いて食べたのですが、安定の美味しさに、天ぷらというか、天丼の仕上がりに期待が持てました。
お昼の賄いでなければ、この暑さゆえ、泡などで、グビグビっと喉を潤したい気分だったのは、言うまでもありません。
メイン食材の最後たる岩牡蠣は、
貝類を専門に扱う売場で、
仕入れた宮崎県産のもので、
このような大きさのもので、
1ケースに50個入っている小さめのものです。
殆どの場合、岩牡蠣を仕入れる時は、出来る限り大きなものを仕入れるのですが、鱧、車海老同様、賄いですので、
数も6個で、そこそこということにしておきました。
また、宮崎県産の岩牡蠣を仕入れた時は、
徳島県産のものも仕入れたのですが、比べると、その大きさは一目瞭然で、
徳島県産のものは、プリップリで、身を5つに包丁してからお出ししました。
剥いた岩牡蠣は、
塩をひとつまみ入れた熱湯で、
軽く霜降りをし、
粗熱が取れたら、
氷水から上げておきました。
このような下拵えをするのは、
打粉をしやすくするためです。
これらを揚げるだけとなり、期待は高まるばかりで、そのワクワク感を抑えて、全神経を集中し、
車海老、
岩牡蠣、
鱧、
ついでの茄子とピーマンを揚げ、準備が整いました。
揚げ上がる頃合いを見計らいながら、
照焼のたれと一番出汁を同割にしたものを沸かし、
炊きたてのつや姫(山形県産)に掛け、
車海老をはじめ、天ぷらを天丼のつゆにくぐらせ、
鱧、
車海老、
岩牡蠣、
夏野菜の代表格の茄子とピーマンも盛り付けたら、
仕上がりました。
いつもは、自分と女将兼愛妻(!?)の真由美さんの分だけですが、
この日は、法事の御席もあったので、ホールスタッフのバイトもいたので、3人分、用意しました。
冒頭でお話ししたように、あまりの美味しさに、3人とも無言になってしまいましたが、鱧、車海老、岩牡蠣が全て揃わなくとも、時季が終わるまでに、鱧と岩牡蠣で、あと一度くらい食べて、秋を迎える準備をしないと・・・。
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生の本鮪と新子の二色丼
昨日、新子(佐賀産)についてお話ししましたが、明くる日の今日、挟んでおいた昆布を外し、
このように並べ、冷蔵庫に戻しました。
既に昨日、
【鱧料理】の刺身でお出ししたのですが、一日経った方が、昆布の旨味も加わり、塩と酢がなじみ、酢締めの魚の美味しさが深まります。
昨日仕入れた新子は、今季初ということもあり、クオリティ・チェックは欠かせませんし、ついついやりたくなるのが、賄い用の新子丼です。
ただ、一昨日、東京・築地から入荷した塩釜産の生の本鮪の手くずもあったので、両方を使った丼を作ることにしました。
酢飯を器に盛り付けたら、
胡麻を振り、
ちぎった焼海苔を盛り付けたら、
新子と、
生の本鮪を乗せました。
賄いですので、手くずですが、理想を言えば、とろと赤身をバランスよく乗せたいのは、言うまでもありません。
そして、
細かめの賽の目に包丁した胡瓜と、
刻んだ大葉を散らし、
卸したての本山葵を盛り付けたら、
仕上がりました。
新子も、
生の本鮪も、
見ているだけで、うっとり・・・。
丼と共に、
オクラ、ミニトマト、モロヘイヤ、もずくを入れた御椀も用意しました。
汁物にミニトマトというと、意外かもしれませんが、程よい酸味がアクセントとなり、夏らしい味わいを感じぜずにはいられません。
ちなみに、味噌汁に入れても、同じ様な味わいがあり、この時季ですと、家庭菜園で出来過ぎてしまったミニトマトを粗末にすることもないので、是非やって頂きたいものです。
土佐醤油に、本山葵を入れ、
混ぜ合わせたら、
少しずつ掛け、
食べ始めると、瞬く間に恍惚の彼方に葬られ、
跡形もなく、至福の時に浸ったのでした。
新子が主役で、生の本鮪が脇役と、役回りが逆転してしまいましたが、走りということもあり、今度は、新子ONLYで、旬を味わう予定です。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。
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