鱧、車海老、岩牡蠣入りの天丼
以前、鱧と車海老の天丼を賄い用に作り、
その作り方についてお話ししたことがありますが、先日、さらにバージョンアップし、
鱧、車海老に岩牡蠣を追加をした豪華版の天丼を作り、賄いで食べてみました。
結論から言えば、というより、結論を語るまでもなく、天下御免して、問答無用の美味しさだったのは、言うまでもありません。
その作り方ですが、鱧は、沼津魚市場で仕入れた大分産のもので、
骨切りをはじめ、
常の通り下拵えしたものです。
車海老ですが、
すし種などを主に扱う“小物屋”と呼ばれる問屋で仕入れ、
鹿児島県奄美大島産(養殖)で、
鱧も車海老も、活きたものが理想的なのですが、賄いゆえ、その辺りは、泣く泣くというか、まあまあということにしておきます。
ちなみに、養殖の車海老の最大の産地ですが、一番が沖縄県で、ついで鹿児島県となっており、この両県で、全体の半分くらいの生産量があります。
車海老は、頭を取り、殻を剥いたら、
背わたを取り除き、揚げた時に丸まらないように、包丁目をいれ、伸ばしておきます。
頭も素揚げして、天丼に使うことも考えましたが、クオリティ・チェックのため、
串に刺してから、
焼いて食べたのですが、安定の美味しさに、天ぷらというか、天丼の仕上がりに期待が持てました。
お昼の賄いでなければ、この暑さゆえ、泡などで、グビグビっと喉を潤したい気分だったのは、言うまでもありません。
メイン食材の最後たる岩牡蠣は、
貝類を専門に扱う売場で、
仕入れた宮崎県産のもので、
このような大きさのもので、
1ケースに50個入っている小さめのものです。
殆どの場合、岩牡蠣を仕入れる時は、出来る限り大きなものを仕入れるのですが、鱧、車海老同様、賄いですので、
数も6個で、そこそこということにしておきました。
また、宮崎県産の岩牡蠣を仕入れた時は、
徳島県産のものも仕入れたのですが、比べると、その大きさは一目瞭然で、
徳島県産のものは、プリップリで、身を5つに包丁してからお出ししました。
剥いた岩牡蠣は、
塩をひとつまみ入れた熱湯で、
軽く霜降りをし、
粗熱が取れたら、
氷水から上げておきました。
このような下拵えをするのは、
打粉をしやすくするためです。
これらを揚げるだけとなり、期待は高まるばかりで、そのワクワク感を抑えて、全神経を集中し、
車海老、
岩牡蠣、
鱧、
ついでの茄子とピーマンを揚げ、準備が整いました。
揚げ上がる頃合いを見計らいながら、
照焼のたれと一番出汁を同割にしたものを沸かし、
炊きたてのつや姫(山形県産)に掛け、
車海老をはじめ、天ぷらを天丼のつゆにくぐらせ、
鱧、
車海老、
岩牡蠣、
夏野菜の代表格の茄子とピーマンも盛り付けたら、
仕上がりました。
いつもは、自分と女将兼愛妻(!?)の真由美さんの分だけですが、
この日は、法事の御席もあったので、ホールスタッフのバイトもいたので、3人分、用意しました。
冒頭でお話ししたように、あまりの美味しさに、3人とも無言になってしまいましたが、鱧、車海老、岩牡蠣が全て揃わなくとも、時季が終わるまでに、鱧と岩牡蠣で、あと一度くらい食べて、秋を迎える準備をしないと・・・。
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