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もっとおいしいお話し

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丸6年

今日、9月18日は、【佳肴 季凛】の開店日で、お陰様をもちまして、6周年を迎えることが出来ました。年を追うごとに、一年を経つのが、早く感じられるのは、自分自身も、年齢を重ねたことなのでしょうか?

 

そんな今朝は、いつも以上の気持ちで、沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。特に、ここ最近、天然のとらふぐの入荷がチラホラあるので、期待していたものの、残念ながら、入荷はありませんでしたが、

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御前崎産の金目鯛や、

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和歌山県産の鱧を仕入れてきました。そろそろ終わりが近づいてはきているものの、鱧料理のご予約やお問い合わせを頂くことも、まだまだ多いので、仕入れて来ました。当店の鱧料理については、こちらをご覧下さい。

 

また、昨日から、韓国産ではありますが、

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牡蠣の入荷もしていました。牡蠣の入荷が始まると、市場の雰囲気は、秋から冬を感じずには、いられません。岩牡蠣と違い、冬に出回る牡蠣は、使う頻度が少ない食材ではありますが、初物ということで、仕入て来ました。

 

そんな今夜は、牡蠣フライと鱧フライという初物と名残で、

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女将兼愛妻(!?)の真由美さんと、乾杯!

 

もう6年なのか、まだ6年なのか、どちらとも言えませんが、まだまだ精進の余地は、大いにあり、自分自身だけでなく【佳肴 季凛】も、未熟そのものです。今後とも、どうぞ宜しくお願い致します。

 

最後になりましたが、これまでの開店日のお話しについては、こちらをご覧下さい。

満0歳 『開店』

満1歳 『満一歳!』

満2歳 『お陰様で、満二歳』

満3歳 『赤子同然の満三歳ですが・・・』

満4歳 『お陰様で4周年』

満5歳 『静岡県沼津産の天然のとらふぐと迎えた開店五周年』

 

★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★

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(全9品  お一人:3,000円)
お陰様で、9月18日をもちまして、当店は六周年を迎えます。そんな感謝の想いを込めた夜の会席コースを御用意致しました。

 

なお、お召し上がり頂ける期間は、10月5日(日)までとなっております。本物の素材が奏でる逸品の数々を、是非ご堪能下さい。

 

ミハラハナダイ

今朝は、

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沼津の魚市場に、行って来ました。いつものように、構内を歩いていると、

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こんな風に並べられた魚が、目に入って来ました。しばらく、この場に立っていると、売場の担当者が、やって来て、「季凛さん、この魚って、知っています?」と、訊かれました。

 

「知らないし、初めて見たよ。」と、応えると、担当者は、「もしかすると、分かるかと思ったけど・・・。この魚の名前を知っていたのは、一人だけでしたよ。」と、言いました。

 

「それはそれとして、何て名前なの?」と、自分が訊くと、「ミハラハナダイっていう魚です。」と、応えてくれました。

 

その後、一通りの仕入れを終え、【佳肴 季凛】に戻ると、『日本産魚類大図鑑』という本を取り出し、

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“ミハラハナダイについて、調べることにしました。この本は、日本近海に棲んでいる全ての魚類が載っている学術書で、これに載っていない魚は、新種のものとされると、言われています。一介の料理人の自分が、何故持っているのかというと、水産学部を卒業したものの、現在は、違う分野の仕事をしている友人にもらったからです。

 

先ずは、図版の方を開くと、

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このページの上に、

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写真があり、

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ページの一番下に、“ミハラハナダイ”と、書かれています。 その次に、解説の方を開くと、

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こんな記述がありました。ただ、これだけでは、分からないので、こちらのサイトも、読んでみることにしました。

 

今朝の時点で、仕入れて、試食してみたかったのですが、既に、売れてしまっていたので、出来ず仕舞いでしたが、機会があれば、次回は是非、仕入れてみたいと思います。とは言っても、先ほどのサイトにもあるように、珍魚のレベルで、流通することは、ごく稀とのことですので、いつになるのやら・・・。

 

★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★

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(全9品  お一人:3,000円)
お陰様で、9月18日をもちまして、当店は六周年を迎えます。そんな感謝の想いを込めた夜の会席コースを御用意致しました。

 

なお、お召し上がり頂ける期間は、10月5日(日)までとなっております。本物の素材が奏でる逸品の数々を、是非ご堪能下さい。

パールアガーで寄せている“鱧(はも)の子の煮凝り”

この時季、コース料理の先付でお出ししているのが、

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“鱧(はも)の子の煮凝り”で、天に盛り付けてあるのは、枸杞の実を土佐酢に漬けたものです。

 

“鱧の子の煮凝り”の仕込み方については、以前お話ししたことがありますが、何年か前から、使っている凝固剤を、

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パールアガーというものに変えました。パールアガーは、ゼラチンと寒天の両方の利点を持ち合わせています。詳しい説明については、こちらをお読み下さい。

 

仕込み方ですが、鍋に、下拵えをした鱧の子を入れたら、出汁、日本酒、薄口醤油、塩、味醂を入れて、火にかけます。

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沸いてくると、アクが出てくるので、

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丁寧に取り除きます。取り除いたら、

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分量に合わせて量ったパールアガーを、

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鍋に入れます。ホイッパーでよく混ぜたら、

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流し缶に流して、

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冷蔵庫で、冷やします。パールアガーは、ゼラチンのように、冷めないでも、固まるのが特徴ですが、そのような性質ながらも、食感は、ゼラチン同様のものです。

 

お出しする時は、切り出してから、包丁をし、天地、左右を入れ替え、市松模様になるように、盛り付けます。このように出来るのも、寒天のように、室温で溶けたり、崩れない特徴が、あるからです。

 

9月も半ばになり、鱧の入荷はありますが、段々と皮や骨が固くなってくるので、仕入れる機会も減って来ます。自然を相手にしていると、夏から秋と季節の移ろいを、否が応でも感じぜずには、いられません。

 

★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★

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(全9品  お一人:3,000円)
お陰様で、9月18日をもちまして、当店は六周年を迎えます。そんな感謝の想いを込めた夜の会席コースを御用意致しました。

 

なお、お召し上がり頂ける期間は、10月5日(日)までとなっております。本物の素材が奏でる逸品の数々を、是非ご堪能下さい。

トロール漁が始まり、地物のめいち鯛があれど、天然のとらふぐ

今朝、沼津の魚市場に行くと、戸田などのトロール漁解禁の初日ということもあり、

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水揚げされた魚介類の仕分けに追われるており、

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そこかしこで、

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こんな様子でした。

 

仕分けられた魚介類は、

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手際良く並べられていきました。

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最終的には、この位置から、黄色いコンテナのところまで、色んなものが並べられ、セリの準備が整えられていきました。これだけ入荷があっても、自分好みの魚は、殆どないので、そんな様子を尻目に、自分が向かったのは、いつものように活魚売場の生簀でした。

 

一番手前にある生簀には、

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赤いパイロンのところまで、南伊豆・妻良(めら)産のめいち鯛が、入荷しており、向かい側の生簀には、蛸(愛知)や、地物の平目などが、入っていました。

 

この生簀の隣にも、

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めいち鯛が入っており、

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このめいち鯛は、沼津産のもので、この向かいの奥まで、

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めいち鯛が、入荷していました。今朝のこんな状態は、まさに“めいち鯛祭”です。これだけ入荷していても、めいち鯛の相場は崩れることは、殆どなく、高値安定どころか、まごまごしていると、とんでもない値段で、セリが行われることもしばしばです。

 

となると、万人が認めるほどの味なのかというと、そうでもなく、むしろ、好き嫌いが、最も明らかに分かれる魚の一つで、自分も好みの魚ではありません。

 

ですので、余程のことがない限り、仕入れることもありません。というのも、独特の脂の乗りが、どうも駄目だからです。これ以外にも、駄目な理由が、幾つかあるのですが、めいち鯛のファンもいるので、ここではお話ししません。

 

こんな状態の今朝の魚市場でしたが、“捨てる神あれば拾う神あり”の諺の通り、別の売場に行くと、

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御前崎産の天然のとらふぐ(0,8キロ)が、入荷していることに気が付き、

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手に取ってみると、良さそうな感じがしたので、仕入れることにしました。そうこうしていると、

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セリが始まりました。何度経験しても、セリの時間は、心臓に悪いこと、この上ありません。それでも、希望通りの値段で、

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仲買人に、セリ落としてもらうことが出来、

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そのままブクブクをセットした発泡スチロールに入れ、富士市の【佳肴 季凛】に戻りました。

 

何だかんだ言っても、自分にとっての一番の魚は、天然のとらふぐで、これさえあれば、全て良しに、限りなく近いのは、言わずもがなです。

 

★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★

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(全9品  お一人:3,000円)
お陰様で、9月18日をもちまして、当店は六周年を迎えます。そんな感謝の想いを込めた夜の会席コースを御用意致しました。

 

なお、お召し上がり頂ける期間は、10月5日(日)までとなっております。本物の素材が奏でる逸品の数々を、是非ご堪能下さい。

シャインマスカットのアイスの作り方

先日、山梨県から、

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こんなぶどうが、入荷しました。

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このぶどうは、シャインマスカットという品種で、2006年に品種登録されたばかりの新しい品種です。香りと糖度が高く、種がなく、皮ごと食べられるという特徴があります。

シャインマスカットは、ハウスものが出盛り期に入った8月中旬ごろから、路地ものが出始め、産地にもよりますが、10月の初旬あたりまで、収穫され、今が旬のぶどうでもあります。

そんなシャインマスカットで、アイスを作ってみることにしました。まず房から、

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一粒ずつ実をはずし、きれいに

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水洗いをします。先ほどお話ししたように、そのまま食べられるとは言っても、皮特有の酸味と渋味があるだけでなく、皮に傷があっても、実には問題が無いものもあるので、

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一つずつ丁寧に、皮を剥いていきます。これだけの数ですので、こんな時は、女将兼愛妻(!?)とホールのアルバイトの手助けが必要です。“千里の道も一歩から”という諺通り、地道な作業が始まりました。

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三人がかりで、

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ようやく剥き終えたら、

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今度は、フードプロセッサーにかけますが、

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果肉がある程度残るようにし、

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最終的に、全部で、約4リットルの果汁が、取れました。とりあえず、果汁はこのままにしておき、鍋に

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クリームチーズ(写真 右)とマスカルポーネチーズ(同 左)を、常温で柔らかくしてから、混ぜ合わせ、そこに、

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卵黄を入れ、

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豆乳で伸ばしていきます。牛乳でも構わないのですが、マクロビオティックを基本に据えている当店ですので、牛乳の代わりに、豆乳を使うことにしています。その次に、

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上白糖と蜂蜜を合わせ、

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水でふやかした板ゼラチンを入れ、火にかけます。ゼラチンが溶けたら、

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裏漉しにかけます。この時、ボウルの周りには、氷水をあてて、冷めるようにしてあります。

裏漉しを通したら、

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風味付けに、マスカットのリキュールを加えます。冷めたら、レモンの果汁を少し入れ、先程仕込んだシャインマスカットの果汁を、

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少しずつ入れながら、混ぜ合わせていきます。果汁を、全て混ぜ合わせたら、

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このような状態になります。ここに、卵黄と別にした卵白で作ったメレンゲとホイップした生クリームを、

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混ぜ合わせます。これで、

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アイスの種が、ようやく出来上がりました。ここまでくれば、仕上がったも同然です。あとは、これを、

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アイスクリームマシンにかけます。ゼラチンを多めに入れてあるので、緩めのムースのような感じになっています。

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撹拌しながら、固まっていき、ディッシャーで形を取ったものが、

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こちらです。薄い緑色をしているのが、果肉で、

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このような感じになっています。一度に、全部をアイスにしても、風味が落ちてしまうので、アイスにしなかった種は、

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小分けにして、真空パックして、冷凍庫にしまっておきました。

これまでに、何度もお話ししているように、かつての日本料理店のデザートは、時季の果物を切って、盛り付けるだけのものでしたが、時が流れ、スイーツやパティシエという言葉が、一般的になった現在では、そのようなものは、通用しなくなってしまいました。

かといって、日本料理らしさを逸脱したものを、作ることは、どうかと思います。このことは、デザートに限ったことではなく、焼物や揚物などの他の料理についても言えることで、伝統を受け継ぎながら、時代に合い、お客様に喜ばれる料理をお出しする必要があります。

日々包丁を握り、鍋を手にしても、なかなか答えは出ません。それどころか、さらに複雑な方程式を、自ら作ってしまうというのは、まだまだ努力、精進が足りないことの証であるのは、今の時点での正解であることだけは、確かです。

★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★

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(全9品  お一人:3,000円)
お陰様で、9月18日をもちまして、当店は六周年を迎えます。そんな感謝の想いを込めた夜の会席コースを御用意致しました。

なお、お召し上がり頂ける期間は、10月5日(日)までとなっております。本物の素材が奏でる逸品の数々を、是非ご堪能下さい。

会席料理で、一度にどれくらいの食材が食べられるのか?

10月5日(日)まで、期間限定でお出ししている会席料理『秋ごよみ』は、

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食事、デザート付の全9品(おひとり 3,000円)ですが、9品とはいっても、実際に使っている食材は、それ以上で、どれくらいの数なのかを、お話ししたいと思います。調味料などを含めると、キリがないので、主だったものだけを数えることにします。

 

また、その日の仕入れや、仕込みの状況に応じて、献立は変わることもあるので、こちらも、同じくご了承下さい。

 

コースで一番最初にお出しするのが、先付で、この日は、

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しょうさいふぐの白子を使った〈白子豆腐でした。しょうさいふぐの白子、マスカルポーネチーズ、豆乳を使って、ゼラチンで固めており、食材としては、3種類となります。

 

その次にお出ししたのが、

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当店のオリジナル料理の一つでもあるお凌ぎの〈サラダ素麺〉です。使っている野菜は、長葱、茗荷、アーリーレッド、紫キャベツ、ピーマン、赤と黄色のパプリカ、人参の8種類で、これらを、きし麺に盛り付けてあります。ということで、9種類の食材を使っていることになります。

 

〈サラダ素麺〉とは言いながらも、きし麺を使っていますが、〈サラダ素麺〉というのは、料理名ですので、時には、冷麦や茶そばを使うこともあります。また、胡麻だれでを掛けてありますが、この胡麻だれに使っている調味料は、かなりの数ですが、こちらは、ノーカウントですが、10種類以上のものを使っています。胡麻だれについては、こちらをお読み下さい。

 

一般的な日本料理店で、次にお出しするのが、御椀と呼ばれるお吸い物ですが、マクロビオティックの考えを採り入れている当店では、小鍋をお出ししており、

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当店のマストアイテムの一つでもあります。この日は、〈もずくと野菜の小鍋仕立て〉でした。使っているのは、玉葱、長葱、もやし、水菜、人参、えのき、もずく、豆腐、庄内麩、大豆、雑穀です。雑穀は、玄米、押麦、黒米、小豆、粟(あわ)、ひえ、黍(きび)の7種類ですので、17種の食材を、使っています。

 

小鍋が煮えてきた頃合を見て、お出しするのが、日本料理の華でもある刺身です。

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この日は、生の本鮪(大間)、しょうさいふぐ(由比)、新子(佐賀)の3種盛りでした。妻は、大根、人参、胡瓜、アーリーレッド、大葉、薬味が、紅蓼(べにたで)、本山葵ですが、薬味はあえて計算に入れないことにすると、刺身で8種類の食材を、使っています。ただ、人参は、既に使っているので、7種類ということになります。

 

この次が、焼物か揚物になるのですが、

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この日は、揚物で、〈海老のぶぶあられ揚げと烏賊の新挽(しんびき)揚げ〉でした。前盛のしし唐があるので、3種類というこになります。

 

揚物の次は、煮物や蒸物をお出ししますが、

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この日は、〈鰯つみれ錦糸蒸し〉でした。鰯と白身のすり身を合わせたところに、生クリームや卵などを加えて、形を取ったものに、錦糸玉子を付けて、蒸しあげてから、餡をあり、紅葉卸しと葱を、天に盛り付けてあります。

 

この〈鰯つみれ錦糸蒸し〉は、隠れた部分に多くの食材を使ってはいますが、鰯と白身の2種類のすり身と錦糸玉子を、メインのものとして、3種類の食材を、口にすることになります。

 

ここまで来ると、お腹もなかなかの状態になっており、御食事の前にお出したのが、

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酢物の〈ふぐ皮生酢〉でした。天然のとらふぐの皮の下には、若布と塩でしんなりさせた大根と人参があります。これらを盛り付けたら、無花果のドレッシングをかけ、天にスライスしたペティトマトをあしらっています。

 

ふぐ皮、大根、人参、若布、ペティトマトの5種類とするのか、無花果を加えて、6種類にするのか、難しいのですが、 調味料ではないので、無花果を入れることにしますが、大根、人参が重複するので、4種類ということになります。

 

御食事ですが、

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〈ひじき御飯の焼きおにぎり茶漬け〉です。ひじきご飯には、白米、もち米、押麦が入っており、ひじきを入れると4種類となります。また、お新香には、これまで使っていないキャベツがあるので、合計で5種類の食材となります。

 

デザートは、マスクメロンのアイスです。

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マスクメロンがメインで、分量としては、豆乳をその次に使っているのですが、豆乳は、先付の白子豆腐でも使っているので、1種類とさせて頂きます。

 

結果的に、先付で3種類、お凌ぎで9種類、小鍋で17種類、刺身で7種類、揚物で3種類、蒸物で3種類、酢物で4種類、御食事で5種類、デザートで2種類の食材となり、合計で52種類の食材を使っていることになります。

 

一般的には、量はともかく、一日30品目の食材を食べるのが、望ましいとか理想的だと言われていますが、その倍近くを、『秋ごよみ』では召し上がることが出来ます。当店に限らす、他の日本料理店の会席料理を召し上がっても、最低でも30種類前後の食材が、使われているはずです。

 

昨年、和食文化が、ユネスコの世界無形文化遺産登録されましたが、その理由の一つが、多様な食材を使っていることにあります。会席料理というと、小鉢のような料理が、少しずつ出され、淡々と進んでいき、フレンチやイタリアンのような肉料理、魚料理などのメインが、ありません。

 

また、脂肪分が少ない日本料理は、物足りなさがあるのは、否定出来ませんが、その淡白な味わいを、何度も経験することで、日本料理の美味しさが分かるようになるのです。自分の経験から言えば、鱧やふぐを、初めて食べた時には、その美味しさを感じることが出来ませんでしたが、何度も食べていくうちに、その美味しさを知るとともに、日本料理の奥深さに魅せられました。

 

食文化に限らず、世界中のものが、日本にやってくるのは、大いに結構なことですが、かつての日本人は、それを吟味した上で、日本文化と融合させて、独自のものを生み出してきました。中国からやってきた漢字から、平仮名と片仮名を作り出し、3種類の文字を扱うという世界に例のない文字文化を生み出しましたのも、その一つです。

 

それが出来たのは、日本人の持つ和の心だと、自分は思います。今更ですが、日本料理は、和食とも言われています。つまり、日本料理は、日本人の和の心そのもので、だからこそ、一度の食事に、30種類以上ものの食材を使い、一つのものに作り上げることが出来るのです。

 

先人達は、こんなことを全く意識せずに、料理を作ってきたかもしれません。自分自身も、然りでしたが、なまじ仕事を覚えてきた頃、日本料理の虜になり、そのままかと思いきや、“魑魅魍魎の棲む伏魔殿”から、戻れなくなってしまった以上、自らの想いを、実現出来るまで、しばしどころか、未来永劫そこに住まわせてもらうつもりです。

魚のみで終わるつもりが、急遽お弁当の仕込み

今日は定休日でしたが、明日は、沼津の魚市場が、休みなので、仕入れに行って来ました。市場に着くと、仕入れるつもりでいた金目鯛が、

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かなり入荷していました。この金目鯛の産地は、沼津周辺のいわゆる地物です。これだけあると、選び甲斐があるもので、仲買人に、狙い目を幾つか伝えておき、これ以外の魚の仕入れに、向かいました。

 

その次の売場で、仕入れたのが、

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小肌の幼魚である新子(しんこ)で、

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有明海(佐賀)産のものです。この売場で、次に仕入れたのは、

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鱧で、全部で6本あり、和歌山と大分産のMIXでした。金目鯛のセリまで、時間があったので、

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 【贈答用西京漬】に仕込む銀鱈を、仕入れに行き、この中から選り抜いたのが、

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この2本で、アラスカ産のものでした。

 

そうこうしていると、金目鯛のセリの時間になり、売場に向かうと、s-P9080906

セリが始まり、

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次々と仲買人が、札をおいていき、自分は、

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当初の狙い通り、1,4キロのものを仕入れることが出来ました。

 

これらの荷物をまとめ、車に向かうと、

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こんな発泡スチロールが置いてあり、中を開けると、

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活きた鱧が、2本入っており、

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和歌山産のものでした。

 

その後、【佳肴 季凛】に戻り、銀鱈以外の魚を卸し終え、

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最後に、活きた鱧以外の6本の骨切りを終え、昼前までには、仕込みは終わり、休日モードに入っていましたが、夕方に、携帯が鳴り、明日のお弁当の注文を、突然頂いたので、仕込みをすることになりました。

 

焼物のサーモンの西京漬に串を、

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打ったり、玉子焼の出汁を、

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仕込んだりしました。お弁当の仕込みは、これだけでなく、

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煮物や、御飯に使うひじきを、

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煮含めたりしたり、ようやく突然の仕込みは終わりました。

 

定休日なので、仕事を一切せずに過ごせることが出来るのは、百も承知ですが、間違っても歯向うことの出来ない自然と、自分の想い、考えが儘ならない生身の人間を相手にしている以上、今日のようなことは、避けることが出来ないことです。

 

でも、これこそが、料理人の醍醐味、苦悩、楽しさ、悲哀で、これを味わえるのは、料理人に許されたものかもしれません。

 

★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★

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(全9品  お一人:3,000円)
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この時季は、要予約のふぐ料理ですが・・・

9月になり、朝晩の涼しさというよりも、寒いを感じる日があると、ふぐ料理のお問い合わせや、ご予約を頂くことが増え始めます。そんな今夜は、ふぐ料理のご予約がありました。先付の2品をお出ししたら、

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ふぐ刺しを、お出ししました。このふぐは、木曜日に仕入れた沼津産の天然のとらふぐです。卸してから、3日目ですので、歯応えと旨味のバランスが、ちょうど良い頃合でした。

 

その次にお出ししたのが、

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唐揚げです。コース通りですと、ふぐちりとなるのですが、今夜のお客様は、予めご注文されていたこともあり、

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白子の天ぷらと、

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焼白子をお出ししました。ちなみに、白子料理は、別途の御用意となります。

 

これらをお出しし終えると、

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ふぐちりも、グツグツとしてきました。出てきたアクを取ったら、お客様のもとへ・・・。

 

厨房で、煮てからお出しするのですが、土鍋の蓋を取った瞬間に感じるふぐ特有の風味は、何度嗅いでも、飽きることはありませんし、ふぐの美味しさを味わうには、ちりしかありません。

 

ふぐちりの後は、

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〆の雑炊です。そして、

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デザートとなります。今夜は、マスクメロンのアイスでした。

 

一年を通じて、ふぐ料理をお召し上がり頂ける【佳肴 季凛】ですが、3月の終わりから、静岡県周辺の天然のとらふぐ漁が解禁になる10月までは、ご予約をお願いしております。ただ、入荷状況やご予約状況によっては、例年よりも早く、御用意することもありますので、予めお問い合わせください。そんな当店のふぐ料理については、こちらをご覧下さい。

 

★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★

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(全9品  お一人:3,000円)
お陰様で、9月18日をもちまして、当店は六周年を迎えます。そんな感謝の想いを込めた夜の会席コースを御用意致しました。

 

なお、お召し上がり頂ける期間は、10月5日(日)までとなっております。本物の素材が奏でる逸品の数々を、是非ご堪能下さい。

まだまだ鱧は、入荷中

ここ最近、お話ししている魚は、天然のとらふぐが、殆どですので、ついこの前まで、話題にしていた鱧は、何処と思われるかもしれませんが、昨日の沼津の魚市場には、

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発泡スチロールに入って、和歌山産の鱧が、並んでいました。蓋を開けると、

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こんな感じでした。この隣には、

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同じく和歌山産で、水揚げ直後に、活〆された鱧も、入荷していました。

 

また、和歌山産だけでなく、

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大分産の活けの鱧も、入荷していました。

 

お盆から、秋のお彼岸過ぎまでは、夏の魚と冬の魚の端境期ですので、これといったものもありませんが、どちらのものも堪能出来る時季でもあります。走りと名残を味わうのも、日本料理ならではの一興かもしれません。

 

★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★

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(全9品  お一人:3,000円)
お陰様で、9月18日をもちまして、当店は六周年を迎えます。そんな感謝の想いを込めた夜の会席コースを御用意致しました。

 

なお、お召し上がり頂ける期間は、10月5日(日)までとなっております。本物の素材が奏でる逸品の数々を、是非ご堪能下さい。

今朝の天然のとらふぐも、静岡県沼津産

沼津の魚市場の活魚売場の生簀には、

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このような大きな水槽や濾過装置がありますが、活魚を扱うのは、ここだけではなく、時には、別の売場でも、セリが行われることもあります。

 

今朝の市場には、活魚売場ではない別の売場にも、

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活魚が入荷しており、

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天然のとらふぐ(0,8キロ)が、

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1本入荷していました。札に“朝”と書かれているのは、今朝水揚げされたという意味ではなく、

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太刀魚を水揚げした沼津市多比(たび)の‟朝日屋”という荷主の一文字を取ったものです。沼津近郊で水揚げされる太刀魚は、釣りものが多く、この太刀魚もそうでした。写真こそ、一枚ですが、この他にも、太刀魚は、沢山入荷していました。

 

太刀魚の外道としてかかったとらふぐですので、もちろん釣りものです。小さめですが、良さそうな感じでしたので、仕入れることにし、希望の値段を伝えた頃、

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セリが始まり、

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無事に、セリ落としてもらうことが出来、

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活かしたまま発泡スチロールに入れ、富士市の【佳肴 季凛】へ戻りました。結果的に、今週の月曜日と同じく、2回連続で、沼津産のものを仕入れたことになりました。

 

この時季の当店のふぐ料理は、要予約となっておりますが、来月からは、余程のことがない限り、ご予約無しでもお召し上がり頂けます。日中、夏の暑さの名残は感じられるものの、朝晩は、知らず知らずのうちに、秋そのもので、否が応でも、季節の移ろいを感じずにはいられません。

 

★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★

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(全9品  お一人:3,000円)
お陰様で、9月18日をもちまして、当店は六周年を迎えます。そんな感謝の想いを込めた夜の会席コースを御用意致しました。

 

なお、お召し上がり頂ける期間は、10月5日(日)までとなっております。本物の素材が奏でる逸品の数々を、是非ご堪能下さい。

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