秋刀魚(さんま)御飯の作り方
夕べのことです。たまたま見ていた番組が、
TBS系列で放映されている『新チューボーですよ!』でした。今の番組名になる前の『チューボーですよ!』も含めて、20年以上も放映されており、ご存じの方も多いかもしれません。
昨日の放送で作った料理が、
サンマの炊き込みご飯でした。
和食の料理人でありながら、今まで作ったことがない自分でしたので、作って食べてみることにしました。ところで、サンマの炊き込みご飯では、呪文とまではいかないまでも、少し長いだけでなく、表記も日本料理らしくないので、秋刀魚御飯として、お話しさせていただきます。
明くる日の今日、
沼津の魚市場に行き、
山積みにされていた発泡スチロールの中から、
北海道産の秋刀魚を仕入れて来ました。この発泡スチロールには、
2キロの目方で、13本入っていました。秋刀魚以外の魚の仕入れを終え、『佳肴 季凛』に戻り、秋刀魚御飯の仕込みをすることにしました。
先ず、身についている鱗を取ります。ただ、秋刀魚の鱗は、殆ど取れているので、そんなに神経質になる必要は、ありません。頭を、
落としたら、
腹を裂き、
内臓を取り除きます。その後、
きれいに水洗いをし、
三枚に卸したら、
小骨を取り除くのですが、この時の小骨は、
捨てずに取っておきます。また、頭だけでなく、
中骨と腹骨の部分は、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、掃除をしてもらったら、
焼台に乗せ、
こんがり焼きます。
焼き終えた頭や骨は、
鍋に入れます。そこに水を入れ、
昆布、椎茸の足、長葱の青い部分だけでなく、先ほどの小骨も、
加え、火にかけます。程なくすると、
アクが浮いて来るので、丁寧に取り除きます。この時の火加減は、強火から、中火にし、アクが殆どでなくなったら、弱火にします。その後、頃合を見て、
鰹節を入れ、火を止めます。そのまま、
濾すと、
秋刀魚の出汁が取れました。
これに、日本酒、薄口醤油、塩で、味つけをしました。番組では、素焼にしたものでしたが、秋刀魚は青魚ということもあり、照焼にした方が、より美味しく食べられると思ったので、出汁は、かなり薄目にしました。
身の部分は、
このように、串を打ちました。米1合に対して、秋刀魚1本、つまり身が2枚を目安にして、
4合炊くように準備をし、
このように、焼き上げました。一般のご家庭では、照焼のたれではなく、市販の鰻の蒲焼のたれを使うと、簡単に出来ると思います。
土鍋に、
1割程度のもち米を混ぜた白米を入れ、
出汁を注いだら、
蓋をし、
強火で、一気に加熱します。蒸気が上がり、
出汁が無くなってきたら、
照焼にした秋刀魚を乗せ、
外火の弱火にし、8分経ったら、炊き上がりました。炊き上がったら、
針生姜を乗せ、10分ほど蒸らしたら、
細かく包丁した万能葱をちらし、
混ぜ合わせたら、
茶碗に盛り付け、再び万能葱をあしらいました。
冒頭にお話ししたように、初めて作ったのですが、予想以上の美味しさで、生姜の風味が、照焼にした秋刀魚の味わいを引き立ててくれ、つい食べ過ぎてしまい、番組のような言い方をするなら、「☆☆☆(星3つ)頂きました!」の言葉が、ぴったりでした。
ご存じように、『チューボーですよ!』と『新チューボーですよ!』は、“巨匠”と呼ばれるプロの料理人が、作り方を説明しているので、納得することだけでなく、気付かなかったことも、多々あり、意外と勉強になることもあります。
やはり、まだまだ勉強すべき点は多く、料理の道は、終わりがないとしか言い様がありません。
★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★
(全9品 お一人:3,000円)
お陰様で、9月18日をもちまして、当店は7周年を迎えました。そんな感謝の想いを込めた会席コースを御用意致しております。
なお、お召し上がり頂ける期間は、10月4日(日)までです。本物の素材が奏でる逸品の数々を、是非ご堪能下さい。
コメントを残す