始まりも鯵(あじ)、終わりも鯵(あじ)
今朝は、沼津魚市場に行って来たのですが、
この売場で、
三重県産の鯵を2ケース仕入れましたが、1ケースが3キロで、1ケースに25本くらい入っているサイズのものです。
鯵の使い道は、揚物用ですが、揚物にするからと言って、鮮度は二の次ということはなく、鮮度が良いものを揚げてこそ、美味しさを味わうことが出来ます。
鯵の下拵えは、
包丁で、
鱗を取ったら、
ぜいごと呼ばれる尾の部分に近い堅い部分を、身に傷をつけぬよう、包丁で取り除きます。
鱗とぜいごを取ったら、
頭を落とし、
腹を切り落とし、はらわたを取り除いたら、水洗いをするのですが、【佳肴 季凛】では、その役目は、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。
水洗いする時は、鮮度が落ちないよう、
こまめに氷を使いながら、手際よく、水洗いしていきます。
水洗いを終えたら、
三枚に卸すのですが、
今日のように、
いくらか大きいような感じの時は、
尾の部分を切り落とすこともあり、卸し身は、明日のバスツアーの団体のお客様の揚物にするため、
新挽粉(しんびきこ)をつけておきましたが、新挽粉は、もち米などを乾燥させて細かくしたものです。
普段自分が使うものは、じゃが芋のでんぷん質で作ったもので、みじん粉とも呼ばれることもあります。
普段捨ててしまうような鯵の頭ですが、焼いてから出汁を取るため、
半分に割ってから、
えらや汚れを取り除いてから、水洗いするのですが、この役目も、
真由美さんで、焼いた頭と中骨は、
このような感じです。
そうこうしていると、ランチの営業時間になってしまうのが、いつものことで、今日も然りでした。
ランチと言えば、自分達のお昼の賄いは、ランチの営業だけでなく、仕込みの殆どが終わってから、真由美さんと仲良し子吉(!?)で食べるのですが、
今日は、今朝仕入れた鯵を〆鯵にして、〆鯵丼にしました。
生の鯵で、鯵の叩き丼を作ることがあるのですが、
ひと仕事を加えたものは、美味しさが増し、料理が料理たる所以を感じぜずにはいられません。
満腹感と満足感に浸りながら休憩し、夜の営業時間となったのですが、そんな今夜は、お客様のお帰りを待ちながら、
なめろうにした鯵で、
“お疲れちゃん♪”
なめろうとは、鯵などの青魚を味噌や薬味と一緒に粘り気が出るまでたたいて作る料理で、房総半島が、その起源とも言われているものです。
かくして、今日の一日は、鯵に始まり、鯵で終わったのですが、こんな日はこれまでにもあり、そんな様子については、こちらを御覧下さい。
天候などの事由をはじめ、入荷状況によっては、信じられないような値段になってしまうのが、魚の相場で、鯵も例外ではありません。
ただ、基本的には、大衆魚ゆえ、スーパーなどでも、かなりのお値打ち価格で手に入れることも出来るので、機会があれば、鯵の美味しさを味わって頂きたいものです。
コメントを残す