天然とらふぐの延縄漁している漁師と、初めて話をしてみた
沼津近郊では
トラフグ漁をしている
漁師はいませんが
ラッキーなことに
今朝は
ふぐ漁をしている漁師と
話をすることが
出来ました
2024年12月13日
Vol.4541
いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます
「ここんとこ
ふぐの予約が
続いているけど
今夜のお客さんに
出すふぐは
どこ産なの?」
と、熱血君が
訊いてきました
「最近は
気の利いたことを
訊くようになったねぇ」
と、自分
「まぁね
親方のそばにいるし
ブログとか
SNSの投稿を見ていれば
嫌でも
分かるようになるよ」
「ネット効果
恐るべし!(笑)
今日のは
月曜日に仕入れた
三重県安乗(あのり)のだよ
卸して4日目だから
刺身は
水分と歯応えのバランスが
いい感じだよ」
「ってことは
黄金比率?」
「そうだね
しっかし
今日は言うことが
冴えているね~」
「えへへ・・・♬」
「それはそれとして
今日は、初めて
とらふぐの延縄漁を
やっている漁師と
話しをしたんだよ」
「っていうか
沼津にも
トラフグ漁をやる
漁師がいるの?」
「沼津には
いないよ」
「それなのに
どうしてなの?
で、どっから
来たの?」
「吉田」
「吉田って?」
「静岡県西部の小さな町で
静岡と浜松の間に
あるんだよ」
「ってことは
沼津まで
どれくらいの距離なの?」
「ざっくり
80キロ」
「え゛っ!?」
「それはそうと
その漁師が
とらふぐも
持って来ていたんだけど
あういうシーンも
初体験で
萌え燃え・・・💝
だったよ」
「わぁ~
早く話してよ」
「はいよ~🐡」
ということで
今朝の沼津魚市場の
活魚売場です
売場の担当者が
籠のとらふぐ(天然)を
生簀に移していました
このように
とらふぐを
籠から出すのは
これまでに見たことがありません
というのも
このように
魚を持って来るのは
漁師自らが
殆どだからです
先程お話ししたように
沼津近隣には
とらふぐの延縄漁を
やっている漁師は
いません
気になって
周囲を見回すと
沼津魚市場では
見かけたことがない漁師が
立っていました
この後
二人は
車に向かい
車から
籠を取り出しました
“ふぐに魅せられし料理人”の
自分としては
MAXで興味津々
構内では
秤にかけられ
競りの準備が
着々と進んでいました
こういう様子を見るのは
初めてですので
アドレナリンが
身体中を
掛け巡りました
その数
約30本
とらふぐを車から
降ろし終えた
漁師は
構内を社会科見学したのち
帰りの準備を
始めたので
ここぞとばかり
話しを訊くことに
しました
興奮状態ですが
訊いたことは
以下の事です
Q1 沼津に持って来た理由
A1 沼津の方が
高値で売れそうだから
普段は静岡の市場に
持って行くのに
それを変更したからです
過去に
地元・富士市の魚屋から
吉田産のとらふぐを
仕入れたことがあり
Q2 とらふぐ漁を
操業していない時季に
狙う魚
A2 太刀魚(たちうお)
甘鯛(あまだい)など
逆に訊かれたことも
いくつかありました
Q1 沼津の相場(値段)
A 1 具体的な金額については
この場では
控えさせて頂きます
こちらの漁師に限らず
高値が付く市場に
持って行くのが
常だからです
ちなみに、とらふぐでは
ありませんが
愛知県の蒲郡から
金目鯛を持って来る漁師も
時々います
沼津は伊豆、箱根という
一大観光地を抱えており
金目鯛は地魚の
王様的存在だからです
Q2 当店でのふぐ料理の傾向
A2 ふぐONLYの
コースよりも
ふぐ刺などの
ふぐ料理を組み込んだ
献立の方が
人気があること
ふぐ料理については
特に、この時季は
ふぐ料理メインの
【特別会席】の
ご注文を頂いております
ちなみに
この他には
自分のとらふぐの
仕入れ先とか
漁師人口が減り
魚菜食文化の
日本料理の衰退を
防ぐために
漁師の代弁者として
料理人自ら
声を出し続けなくては
ならないことも
伝えました
沼津では
色んな漁師と
話をしていますが
自分の愛すべき
とらふぐを
釣って来てくれる漁師と
話が出来ることを
予想だにしておらず
楽しい時間だったのは
言うまでもありません
話したいことは
山ほどありましたが
自分の仕入れもあるだけでなく
約80キロの帰路の漁師を
引き留めるわけにも
いかないので
お別れすることにし
再び、活魚売場に行くと
競りの開始を
待つばかりと
なっていました
「話の内容は
よく分かったけど
今朝は
仕入れて
来なかったようだけど・・・」
「そうだよ
週末にかけての分は
確保してあるからね
それに
あれだけの数があると
全部が全部
売り切れることはないし
実際、これらは
秤にかけて
いなかったからね」
「ってことは
明日の休市日を挟んで
日曜日に売られるの?」
「多分ね
それを仕入れて
卸すことが出来れば
木曜日前
美味しさのピークが
やって来るから
予約に合わせられるから
心を鬼にして
帰って来たんだよ」
「ただただ
とらふぐを仕入れる
コレクターじゃなかったんだね」
「そんなの
あり得ないよ」
「そうだよね~www」
この後
仕込みをしていると
案の定
売場の担当者から
電話が掛かってきました
話の内容は
今朝の相場と
売れ残った本数です
いつもなら
強気の値段で
押し切るのですが
「親方、しっかり
買え支えて下さいね!」
と、漁師に
強く念を押されていたので
無抵抗のまま
言い値で
収まりました
ということで
続編は
休市日明けの日曜日に
お話しします
“ふぐに魅せられし料理人”
の自分にとっては
今日のような経験は
非常に有難いものでした
これまでにも
お話ししているように
とらふぐに限らず
魚の仕入れだけのために
魚市場に通っている
のではありません
魚菜食文化である
日本料理文化を
支えてくれる漁師の
代弁者としての使命を
忘れるわけには
いかないのです
「お歳暮の時季だけに
【西京漬】の仕込みが
まだまだ続くね
そんじゃ、また明日🐡」
★☆★ 大晦日お持ち帰りふぐ料理 ☆★☆
『ふくはうち』
ふぐ刺、ふぐちり
(野菜他具・特製ポン酢・薬味・ひれ付)の
二人前のセット(17,280円)です。
皆様のご注文
心よりお待ちしております。
※お引渡し時間 31日(11時~13時)
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