白子入りの真河豚(マフグ)&真子入りの黒鯛(クロダイ)
この時季は
産卵期を迎える魚も多く
今朝仕入れた
真河豚(マフグ)と
黒鯛(クロダイ)のお腹には
成長した白子と真子が
入っていました
2025年4月28日
Vol.4623

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます

今朝の沼津魚市場の
活魚売場です

生簀の中が
ごちゃ混ぜなのは

車から魚を下ろしている
最中だったからで
これらの魚は
静岡県熱海市
網代(あじろ)産です
競りの結果

仲買い人に
競り落としてもらったのが

真ふぐと

黒鯛(くろだい)でした
どちらも

どちらも

活〆にしてから

持ち帰り
卸すことにし

黒鯛は
メスでしたので
卵が出て来ました
卵(卵巣)は
真子(まこ)と呼ばれています
一方、真ふぐには
白子(精巣)が
入っていました

真ふぐの白子は
無毒なので
食用可能です
しかしながら
真子は猛毒ゆえ
食用不可能なので
食べると
痺れてしまいます
どちらも
きれいに水洗いし

バットに
入れておきました
右上にある
茶色のは
黒鯛の肝で
食べることが出来ます

これらを見ると
熱血君が訊いてきました
「おはよう、親方🐡
真ふぐの肝が
無いってことは
食べられないの?」
「おはよう🐡
そうだよ
フグ類の肝は
食べることが出来ないんだよ」
「全部のフグが
そうなの?」
「そうだよ」
「ってことは
毒が無いフグも
その肝もNGなの?」
「ダメだよ
フグ類の肝は
全種類ダメなんだよ」
「そうなんだぁ」
「食べられるフグ類は
22種類あるんだけど

種類によって
身、皮、白子が
食用可能な部位が
決められているんだよ」
「へぇ~
この内容は
親方の頭の中に
入っているの?」
「一応ね
ただ、この中には
見たことが無いフグもいるし
見ることが少ないフグは
卸す前に
何フグなのか
必ず確認するよ」
「ふぐオタクの親方でも
チェックするんだぁ」
「そりゃそうだよ
”ふぐに魅せられし料理人”だけど
学者や専門家じゃないからね」
「そりゃそうだよね
で、白子と真子は
何にするの?」
「薄味で煮含めて
コース料理の
先付(さきづけ)で使うよ」
「ってことは
ランチメニューでも?」
「そうだよ
うちのランチメニューは
コース仕立てだからね」
「真ふぐの白子が
ランチでも食べられるなんて
贅沢じゃね?」
「言われてみれば
そうかもね」
「話は変わるけど
クロダイの卵巣と
マフグの精巣が
隣どうしだけど
これって
受精したりするとかは
ないよね?」
「あるも無いも
そんなこと
考えたことも
無かったよ(笑)
こんなこと言ったら
失礼かもしれないけど
素人目線って
面白いね」
「そうかなぁ!?」
「それはそれとしても
フグ類の素人調理だけは
やっちゃいけないからね」
「もちろんだよ」
肝心の身ですが
こちらが
真ふぐで

こちらが黒鯛です

ビフォーアフター
ということで
こちらが
真ふぐで

一方、こちらが
黒鯛で

どちらも
刺身用です
また、頭や中骨など
あらの部分は

焼いてから
出汁を取るのに使います

「今日、焼かないのは
身が活きている状態で
加熱すると
美味しくないのと
身が弾けちゃう
っていう
2つの理由なんだよね」
「そうなんだよ
よく勉強しているねぇ」
「っていうか
親方のブログに
書いてあったもん
身は刺身にして
白子も真子も
それに、あらの部分も
使い切るってことは
捨てるとこは
殆ど無いんじゃね?」
「そうだよ
こんな風に
全部使い切ることは
マクロビオティック
(玄米菜食)の
一物全体の考えなんだよ」
「へぇ~
ここまで使い切れば
ゴミの問題って
解決出来るんじゃね?」
「解決は出来ないけど
少なくすることは出来るし
手作りするからこそ
為せる業(わざ)だね
だからさぁ
一般家庭でも
冷凍食品なんて
使わないで
出来るだけ
手作りして欲しいね」
「それこそ
家庭の味で
おふくろの味だね」
「だからこそ
そういう考えで
食生活を考えて欲しいもんだよ」
「そうだよねぇ」
この後
片付をして
仕入れ少しの休日出勤が
終わったのでした

「これって
ふぐの蒲鉾と
ふぐのさつま揚げ・・・!?
そんじゃ、また明日🐡」
by ふぐのぼり君
⭐⭐ コエタス ⭐⭐
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
コメントを残す