2025年の鱧(はも)シーズン始まる
夏の食材と言えば
鱧(はも)です
そんな鱧が
入荷し始めました
2025年5月23日
Vol.4635

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます
仕入れを終え
沼津魚市場から
戻って来ると
ふぐとらちゃんが
やって来ました

「親方、おはよう
仕入れ、お疲れ様~♬
おっ、今シーズン初の
ハモじゃん!
クロダイもいるね
クロダイを活かして
持って来るなんて
珍しくね?」
「おはよう🐡
鱧は夜の予約用だから
締めるわけには
いかないから
活かして持って来たんだよ
ついでに
黒鯛も活かして
来たんだよ」
「そうなんだぁ~」
「だから、どっちも
このまま、水槽に
入れておくよ」
「うん♬」

先に、黒鯛を水槽に入れたら

鱧は、ざるに入れた状態で
水槽に入れておきました

「こっちのハモは
死んでいるけど・・・」
「これは
落ち鱧って
言うんだよ」
「落ちハモ?」
「ここで
ぐちゃぐちゃ説明しても
分かりにくいから
市場の様子から
話すよ」
「わぁ~い♬」
ということで
時計の針を
市場時間に戻します

魚市場の活魚売場に行くと

生簀には

山口県産の鱧(はも)が
入荷していました
地元の定置網では
時々、スポット的に
水揚げがあるのですが
昨日から
入荷し始め
鱧シーズンの
スタートです
活きている以上
万事休すというのは
避けられません
生簀のそばに
落ち鱧が1本
ありました

死後硬直もしておらず
良さげだったので
仕入れることにし

その場で
はらわたを抜きました
というのは
お腹の中にはらわたが
残ったまま
死んでしまうと
その臭いが周って
使い物にならなくなるからです

また、活かしの鱧も
1本仕入れることにし

目方は
0,65キロで

活かしたまま
持ち帰ることにし
一緒に入っているのは

地物の黒鯛(クロダイ)です
その後、他の仕入れを終え
魚市場を後にしたのでした
「こういう感じ
だったんだよ」

「そうなんだぁ
ハモと一緒に
いるのは?
「小鯖(こさば)だよ

胡麻鯖(ごまさば)の子供で

西浦っていう
地元の定置網で
水揚げされた魚で

ちょうど2キロあるけど

今日の本題は
鱧だから
小鯖の話は
パスね」
「了解♬」
ヌメリを取り
水洗いをし

卸したら

骨切りをすることに
しました

「小骨が多いから

骨切りをするんでしょ?」
「そうだよ
詳しいねぇ」
「そろそろ時季だと思って
はも料理のページとか
親方のブログを読んで
予習しておいたんだよ」
「素晴らしい!」
ちなみに、こちらが

骨切りを終えたら

天ぷら用に包丁し

今夜の会席料理の揚物で
お出ししました
一方の活かしの鱧は
夕方になり

締めることにしました
動きを鈍くするため

頭の付根を掴んだら

頭の付根と尾に
包丁を入れたら

卸す際に
動かないようにするため
神経を抜きました
ボウルの海水が
赤いのは
鱧の前に

黒鯛を
締めたからです

血抜きを終え
卸したら

骨切りです

「こっちのハモは
何になるの?」
「落としだよ」
「さっきは落ちで
今度が落としって・・・?」
「湯引きとも言うんだけど
鱧料理のマストアイテムで
梅肉醤油で食べるアレだよ
アレ!」
「あぁ、アレね
落としって
言うんだぁ」
「活きた鱧でやらないと
きれいに花が咲いたように
ならないんだよ」
「そうなんだぁ
ここまでバタバタして
時間に追われるんだったら
どんどん卸せば
いいのにぃ
って思っていたんだよ」
「鱧の本当の美味しさを
知ってもらうためには
妥協と手抜きは
出来ないからね
今更だけど
鱧に限った話じゃ
ないんだけどね」
「親方
やっぱヤバ過ぎ・・・」
「お金をもらう以上
当然のことを
やっているだけだよ」
「恐れ入ったよ・・・」
骨切りを終えたら
お客様が見えるまで
このままです

身が生きている状態で
冷蔵庫に入れると
身が締まってしまう場合が
があるからです
お客様がご来店されたら

落としに仕立て
氷水で一気に冷ましたら

すぐに上げ
濡れたキッチンペーパーを
かぶせておきました
この状態でも
冷蔵庫も入れません
というのは
冷やすと
皮のゼラチン質が固まって
食べたt機に
食感を損ねるからです
そして、タイミングを
見計らい
盛付けました

鱧の落としに添えるのは
梅肉醤油です

「たった9切れの
落としのために
ここまでするなんて
何にも言えないよ
参りました、親方」
「さっきも言ったけど
自分が納得した仕事をして
初めて、お金を
もらえるんだし
鱧みたいな
日本料理の中でも
最高峰の食材を
いい加減に仕立てて
日本料理の価値を
傷付けるわけには
いかないんだよ
そんでもって
魚菜食文化の日本料理を
支えてくれる
漁師の代弁者として
魚の美味しさの魅力を
伝えるのが
自分の使命だからね」
「もう言うこと無し!
親方の優勝だよ」
「いやぁ
まだまだだよ
上には上がいるからね」
「急に、謙虚に
なったけど・・・」
「あはは・・・」
今日のコースは
鱧料理のコースでは
ありませんでしたが
鱧は、その時の
天候などにより
入荷に大きな変化が
生じる場合も
珍しくありません
なので
鱧を召し上がりたい方は
必ず、事前のお問い合わせを
お願い致します

「明日発送する
【西京漬】だって
そんじゃ、また🐡」
by ふぐのぼり君
⭐⭐ コエタス ⭐⭐
【西京漬】をはじめ
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
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