昼鱧(ひるはも)の日の沼津魚市場
昼鱧(ひるはも)こと
ランチタイムの鱧料理の
ご予約を頂いた日の仕入れは
少なめにしたいのですが
落とし用の鱧を
仕入れなくてはならないので
魚市場に行かなくては
なりません
しかも、今日の沼津魚市場は
かなり沢山の水揚げ、入荷が
ありました
2025年6月4日
Vol.4641

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます
仕入れを終え
【佳肴 季凛】に戻ると

ふぐのぼり君が
やって来ました
「おはよう、親方🐡
休市日明けだから
魚が沢山なの?」
「おはよう🐡
そういう訳じゃないんだよ
昼鱧の予約があるから
控え目にしたかったんだけど
今朝は
水揚げRUSHだったから
ついつい・・・」
「水揚げRUSH?」
「いろんな船が
入港していたんだよ」
「へぇ~
どんな感じだったの?」
「え゛っ
今、話すの?
昼鱧の予約があるから
どんどん仕事を
始めたいんだけど・・・」
「いいじゃん、いいじゃん」
「まぁ、いいにするか」
「わぁ~い♬」
ということで
今朝の沼津魚市場の
入船状況の
ホワイトボードです

曳縄船(ひきなわせん)
延縄船(はえなわせん)が

伊豆七島方面が漁場(ぎょば)の
黄肌鮪(キハダマグロ)を
水揚げしていました
ホワイトボードのキワが
黄肌鮪です
小キワとは
10キロ台の
黄肌鮪で
キメとは
幼魚の黄目近(キメジ)です
水揚げしていた漁船は
伊豆下田だけでなく
鹿児島の漁船
(政漁丸)もあれば

和歌山の船
(恵丸、裕章丸、長七丸
太郎丸、光陽丸)も

入港していました

政漁丸は
時季によっては
奄美大島でも
操業することも
あるとのことです
一方
底物船は
地元が殆どですが

大王丸は
愛知県蒲郡から
来ています

金目鯛(きんめだい)を
水揚げしていました

他所の船が
入港するのは
ここ数年
沼津がちょっとした
ブランドになっているからです
また、それだけでは
ありません
どんな商売でも
やはり人の力があってこそで
売場の担当者が
熱心なゆえ
それに惹かれて
多くの漁師が
水揚げしてくれているので
沼津魚市場を
ホームグランドにしている
自分としては
嬉しい限りでなりません
また、今朝唯一の
地元の旋網船(まきあみせん)が

鯣烏賊(するめいか)

鯖(さば)

鯵(あじ)などを水揚げしており

仕分けの前に

サバフグや平宗田(ヒラソウダ)を
GET!
地物と言えば
近隣の西浦(にしうら)の
定置網漁の
小鯖(こさば)も仕入れ

ここで、ようやく
今日のメインたる
鱧(はも)の登場です
今朝の鱧は
地物ではないものの
熱海市網代(あじろ)の
定置網で水揚げされ

昨日の休市日前の
一昨日の時点で
キープしておきました
状態も良かったので
身が擦れたりすることもなく

さらには
お腹の餌も
吐き出していました
さらにさらに
活魚売場で仕入れたのが

地物の胡椒鯛
(コショウダイ)で

活〆にして
持ち帰って来ました
そして
今朝唯一の
送りにして
養殖の魚が

【西京漬】用の
鰤(ぶり)で
高知県産です


鱧以外の魚の水洗いまで
終えたら
今日の真打の
鱧(はも)です

動かないようにするため

目隠しをし
頭だけを出したら
締め

神経を抜いたら

氷入りの海水で
血抜きをしました
はらわたを抜き
水洗いをしたら

卸したのち

骨切りをし
落とし用に包丁したら
お客様のご来店を
待つばかりとなり

ご来店と同時に
落としに仕立てたのですが
粗熱が取れたら

冷蔵庫にしまうことは
しません
というのも
冷やし過ぎてしまうと
皮のゼラチン質が
固まってしまい
食感を損ね
美味しくないからです

そんな今日の刺身は
目近鮪(めじまぐろ)、鱧
鯵(あじ)、湯葉の
四種盛でした
なお、今日の
昼鱧の献立は
👇の通りです
◆先付(さきづけ)①
グリンピース豆腐

◆揚物
鱧の天ぷら

◆先付②
小鯖(こさば)の南蛮漬

◆小鍋
鱧しゃぶ


◆刺身
四種盛

◆焼物
鰤(ぶり)の西京焼

◆蒸し物
鱧しんじょう蒸し

◆食事
鱧茶漬

◆デザート
マスクメロンのアイス

鱧料理に限らず
今日のように
ランチタイムでも
夕席のコース料理を
御用意することが可能ですが
その際には
必ず前もっての
ご予約をお願い致します

「今日の夕飯は
天ぷらじゃん!
んまそぉ~🤤
そんじゃ、また明日🐡」
by ふぐとらちゃん
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