沖で獲れた鯔(ボラ)は、案の定の美味しさ
釣り人の間では
不人気とされる
鯔(ぼら)を
初めて食べてみたところ
美味しかったのですが
その理由って・・・
2025年9月28日
Vol.4723

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます

「おはよう、親方🐡
この大きいコイみたいな魚って
何なの?」
と、ふぐとらちゃんが
訊いてきました
「おはよう🐡
言われてみれば
鯉とか鮒(フナ)
みたいな淡水魚には
似ているけど
鯔(ぼら)だよ」
と、自分
「あぁ、これがボラなんだね
でもさぁ
ボラは美味しくない
って聞いたことがあるけど
実際はどうなの?」
「どうなんだろうねぇ
実は
食べたことが無いんだよ」
「えっ!?」」
「ただ、身じゃなく
鯔の卵巣で作った
高級珍味が
何か知ってる」
「唐墨(からすみ)・・・
だよね?」
「BINGO!
少なくとも
科学的な理屈抜きにして
同じDNAだから
不味いわけがないじゃん!」
「同じDNAって
マジな話?」
「魚卵の研究をした
水産学部卒の
同級生に訊いたから
間違いないよ」
「「そんなことまで
訊いちゃうなんて
ヤバ過ぎ~」
「好奇心旺盛って
言って欲しいね」
「そうだねwww
でも、どうして
仕入れて来たの?」
「どうもこうも
今朝、市場で
漁師に貰ったんだよ」
市場とは
ホームグランドの
沼津魚市場のことです

今朝、沼津魚市場に行くと
地元の旋網船が
水揚げをしている最中で

これらの中に
てんこ盛りの鯔が
ありました

すると
漁師の親方が
/ /
お兄さん、おはよう!
いつも悪いねぇ
ボラを食ったことあるかい?
好きなのを
持っていきなよ
\ \
と、声を掛けてくれたので
“遠慮と貧乏はするな”
という志村家の家訓に
忠実な自分は
速攻で
「無いよ~
あざ~っす!」
ということで
死後硬直前の
鮮度バリバリの鯔を
選んだら

その場で
えらを抜き

氷入りの海水の中へ
活〆と
ほぼ同じです

普通の魚同様
鱗(うろこ)を取り
頭を落とし
はらわたを抜き
水洗いを終えたら

卸したのち
皮を引くと
こんな感じの色目でした

皮を引くと
脂が乗っているのが
一目瞭然

「臭いとか
ネットで書いてあるけど
そんな感じは
無さそうだけど・・・」
「一口つまんだら
ぜ~んぜん
ニオイのニの字も
クサイのクの字の
どっちも無いよ」
「じゃあ、どうして
臭いとか言われるの?」
「鯔みたいに
河口辺りにいる魚は
川に入ることがあって
そういう時は
臭いがついちゃんだよ」
「へぇ~」
「あと、泥ごと
餌を食べる習性があるから
その臭いで
クサイって言われるんだよ」
「それなら
臭いかもね」
「あと、ボラ以外にも
川に入る魚がいて
やっぱり臭いことが
あるんだよ」
「例えば?」
「黒鯛(クロダイ)とか
鱸(スズキ)が
代表選手かな」
「じゃあ、そういう魚でも
臭いがしない時があるのは
どうしてなの?」
「沖を泳いでいる
魚だからだよ
今日の鯔は
鯵(アジ)、鯖(サバ)と
一緒の網で獲れたから
百発百中で
沖にいたんだよ」
「そうなんだぁ」

ということで
盛付けた鯔の刺身です

「身がすき透っていて
皮の模様が
赤くて鮮やかだから
超うまそうじゃん・・・🤤」
「十分、美味しかったし
案の定だったね」
「どんな味なの?」
「鯔の味!」
「そんなの
分かっているよ~
相変わらず
変なこと言うよね」
「錘鰤(ツムブリ)みたいな
感じだったよ」
「ツムブリ?」」
「前に書いたことがあるから

「これなら
んまそぉだね🤤」
漁師と仲良くならなければ
鯔をはじめ
見ず知らずの魚は
素通りしてしまうものです
これまでにも
沢山ありました
ただ、自分の場合
沼津魚市場という
学校に通い
漁師という先生がいるので
マイナー魚など
知る人ぞ知る的な魚に
出会うことが出来ます
そういう魚に限らず
多くの魚の美味しさ
そして
魚菜食文化の
日本料理の魅力を
伝える続けるのが
自分の使命以外の
何物でもありません

「またまた
アイス用の
シャインマスカットだ!
そんじゃ、また明日🐡」
by 熱血君
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