朝獲れの魚を、さらに良くするための下処理
今朝仕入れた
サバフグとサゴシは
朝獲れの地物でしたが
その鮮度の良さを
より良くするための選び方と
下処理の仕方とは・・・
2025年10月1日
Vol.4726

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます

今朝、沼津魚市場に行くと
地元の旋網船(まきあみせん)が
水揚げをしている
最中でした
水揚げする魚は
日によって
変わりますが
ここ最近は

胡麻鯖(ゴマサバ)

真鯵(マアジ)などが中心で

この時季
多いのが
水魳(ミズカマス)こと
大和魳(ヤマトカマス)です
そんな今朝
それなりの
水揚げがあったのが
さばふぐでした

水揚げ直後なので
鮮度バリバリなのは
言うまでもありませんが
むやみ、でたらめに
選べば良いわけではありません
なので、コンテナの中から
選んだのは
死後硬直前のものです

好みのサイズのものを
選びました

水揚げ直後の
鮮度バリバリゆえ
魚体もキラキラです
秤に掛けてもらったら

頭の付根に包丁を入れ

急いで
冷やし込みました
この数分にして
この作業次第で
魚体の状態が変わるので
時間との勝負です
コンテナに入れるほどの
量ではない魚は

漁師のそばで
仕分けられており

この中に
鰆(サワラ)の
若魚の狭腰(サゴチ)などが
ありました
死後硬直しているか
どうかで
魚の身持ちは
大きく変わるので

この中から
2本選り抜いたら

えらを抜き
冷やし込んだ状態で

【佳肴 季凛】に
戻りました

これらを見た熱血君曰く
「おはよう、親方🐡
サバフグとサワラじゃん」
「サワラっていうか
狭腰(さごち)が
正解だね」
「???」
「鰆の若魚のことを
サゴチとかサゴシ
って言うんだよ
鰆って細いから
狭い腹
↓
狭腹(さはら)
↓
サワラ
で、サゴチは
狭い腰
↓
狭腰(さこし)
↓
サゴシとか、サゴチ
なんだよ」
「へぇ~
魚の名前って
単純過ぎね!?」
「見た目をベースに
付けられた名前が
多いからね
まぁ、間違っても
キラキラネームは
いないね」
「キラキラネームで
書かれたら
ヤバいよ
たださぁ
魚へんの漢字で書くと
読めないのは
一杯いるけどね」
「まぁ、魚へんの名前は
その魚オリジナルの
固有名詞的な扱いだから
それだけ
魚っていうものが
日本人の食生活の中に
根付いていることの
証明って言えるかもね」
「そっかぁ
親方がよく言ってる
魚菜食文化=日本料理文化
ってことじゃん」
「そうだよ
よくぞ覚えて下さり
有難うございます!」
「年がら年中
言っているから
嫌でも覚えちゃうよ」
「まぁね
日本料理の魅力を
伝えるための
伝道師だからね」
「っていうか
洗脳してんじゃね!?(笑)」
そんなやり取りをしながら
サバフグと

サゴチの仕込みが
終わりました

サゴチの一部に
血痕が残っているのは
旋網で水揚げされたからで

刺身で使うには
不都合なので
南蛮漬に仕込む予定です

「なんか残念だけど
他の3つは
血抜きをしてあるから
身が綺麗だよね」
「魚の下処理で
一番大事なのは
血、内臓、皮の処理だからね
さばふぐは
唐揚げ用だけど

こうやって
中骨の血も
抜くんだよ」

「そこまでするなんて
ヤバ過ぎ~」

さばふぐは
唐揚げ用ですので
真空パックしてから
冷凍庫へ
何だかんだ言っても
食材、とりわけ
魚は鮮度に勝るものは
ありません
沼津魚市場のように
漁港が併設されていると
全国各地から
送られる来る魚
(送りと呼ばれています)と
地魚を比べた場合
その差は一目瞭然です
ただ、魚によっては
送りの魚の方が
脂の乗り具合よっては
良い場合があります
そういう使い分けが
出来るという
メリットを活かしながら
魚菜食文化の
日本料理を支えてくれる
漁師の代弁者として
その魅力を伝えるのが
自分の使命なのです
⭐⭐ コエタス ⭐⭐
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