西京焼用と刺身用の鰆(さわら)とサーモン
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3589回目の今日も認(したた)めます。
昨日、お話ししたように、今日は休日出勤をし、
沼津魚市場に仕入れに行って来たのですが、気を揉んでいたのが、明日のバスツアー用の刺身です。
売場を物色すると、
大分県産の鰆(さわら)が目に留まりました。
基本的に鰆は、西京焼に仕立てるのですが、状態が良いものは、刺身でお出しすことも、しばしばです。
自分が仕入れる鰆は、4キロ以上で、
3本のうちの1本(3,5キロ)は、見るまでもなく、パス。
というのも、鰆は4キロを超えないと、脂の乗りが薄いからです。
4,3キロと、
4,1キロの2本を見ると、
4,1キロの方が、腹周りが良く、鮮度を確認するため、えらを見ると、
鮮やかな赤い色をしており、即決。
4,3キロの方も見たのですが、鮮度もイマイチだったのは、言うまでもありません。
その後、
前注文しておいた『西京漬』用のサーモン(ノルウェー産)を受け取りに行くと、
「季凛さん、来ないかと思って、心配していましたよ。」と、売場を見ると、
自分の1本だけで、
今日着ゆえ、鮮度もバッチリで、
今朝の仕入れは終了し、サーモンの目方は、
5,3キロです。
【佳肴 季凛】に戻り、
荷物を下ろすと、女将兼愛妻(!?)の真由美さんは、軽トラの掃除をしてくれたら、
小鍋用の野菜(玉ねぎ、長ねぎ、えのき、人参)を仕込み、一方の自分は、
サラダ素麺の野菜(長ねぎ、みょうが、赤ピーマン、青ピーマン、パプリカ、人参、紫キャベツ、アーリーレッド)と、
ふぐちり用の野菜(白菜、水菜、えのき、長ねぎ)を仕込みました。
今度は、魚の仕込みで、普段とは順番が逆なのは、休日出勤ゆえ、片付などの都合によるからです。
最初に取り掛かったのは、
鰆で、
包丁でぬめりと鱗を取ったら、
頭を落とし、腹わたを抜くのですが、乳白色をしているように、脂が乗っていることが分かり、ひと安心。
今度は、サーモンの下処理で、
鱗が細かいので、包丁を使うすき引きという方法で、鱗を取り除くのですが、サーモンは腹わたが抜かれた状態で入荷してくるので、頭を落としたら、そのまま水洗いすることが出来ます。
鰆から卸すことにし、
身割れすることなく、
卸すことが出来たので、胸をなで下ろしました。
というのも、鰆は、魚の中でも、もっとも身割れしやすい魚の一つだからです。
腹骨をすき取ったら、切身にしていったのですが、
尾の身になったら、
一番端を、弁当用の切身にし、この部分は筋っぽいので、生で使うには、不都合だからです。
残りの半身は、
最初に尾の部分を包丁し、ここから切身にしていくと、
きれいな切身を取ることが出来ます。
そして、刺身用の卸し身は、皮が縮まないように、包丁目を入れ、氷を敷いたバットに乗せたら、
バーナーで炙り、焼目がついたら、
すぐに返し、冷蔵庫で粗熱を取り、水分を拭き取ったら、
キッチンペーパーで挟み、冷蔵庫へしまい、この間に、
出汁を取るために、頭や骨などを焼いておきました。
鰆が終わったら、
サーモンで、
『西京漬』用の切身と、
バージョンアップしたランチメニューの西京焼用の切身にし、
ランチメニューの方は、約80グラムで、10グラム程度、小さくしてあり、
バージョンアップしたランチメニューについては、こちらをお読み下さい。
『西京漬』にしなかったサーモンの身は、
真空パックしておき、金曜日のバスツアー用の刺身替わりの山掛けでお出しします。
切身にした鰆とサーモンは、
有機JAS認証済の西京味噌をベースにしたお手製の西京味噌と共に、
真空パックしたのは、
休日出勤の終了間際で、
袋詰めしたところまで、時計の針を戻します。
袋詰めをしたら、
明日のバスツアー用の西京焼でお出しする銀鱈に串を打ち終えたら、
包丁を砥ぎ、
まな板周りとカウンター内を掃除し、
南京豆腐(南瓜の豆腐)を仕込んだら、仕込みが終了。
真空パックをしながら、
器出しをし、
休日出勤が終わったのでした。
ということで、今日のおまけ写真は、
鰆とサーモンを見ているジャンボちゃんとふぐ子ちゃんです。
二人の目方は4129グラムで、半端な数字なのは、良いふぐの語呂にちなんでいます。
4129×2=8358 ≒ 8,3キロですので、鰆とサーモンの合計(9,4キロ)には、かないませんね。ご笑納頂ければ、幸いです。
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