雪でキャンセルになったバスツアー
Vol.3929
生涯、一料理人を貫くためが想いを
『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日(2月10日)も
認(したた)めます。
今朝、沼津魚市場で仕入れたのは
地物の鮑(あわび)と
CHINA産の浅蜊(あさり)だけで
これらを見たミニふぐ達が
「おはよう、親方♬
今朝の仕入れは、少なくね?」と。
「そうだよ。
バスのお客さんが来るからね。」
「そうなんだぁ。」
「あと、“昼ふぐ”もあるから
今日はハードだよ。」
「頑張ってね。」
「はいよ~。」
普段の段取りをしたら
盛付を始め
個室と
テーブル席に分けておき
盛付けてある料理は
グリンピース豆腐で
その上にあるのは
枸杞(くこ)の実です。
ふぐ刺と
ふぐちりを盛付け終えると
「親方、準備が出来たね。」と
ミニふぐ達。
「あとは、時間通りに
来てくれれば
万事OK!」
「改めて、頑張ってね。」
「はいよ~。」
そんなやり取りを終え
程なくすると
バスの添乗員から連絡が入りました。
雪で通行止めになって
来れないかもしれないとのこと。
長野から見えるので
天気予報は気にしてはいたものの
まさか・・・。
道路状況を判断しながら
迂回して
遅延の可能性に
期待しつつ
次の連絡を待つことにしました。
道路状況を確認すると
山梨県内の通行止めが
数か所発生している様子。
その後、30分ほどすると
添乗員から
引き返すとの連絡。
万事休す。
覚悟は出来ていたものの
一気に力が抜けました。
そうこうすると
“昼ふぐ”のお客様が見え
バス用に確保しておいた
駐車スペースに停めるよう
女将兼愛妻(!?)の
真由美さんが伝えると
「え゛っ~!?
それは大変ですね。」と
心配の声を掛けてくれ、店内へ。
合間を見ながら
個室
テーブル席の片付をするものの
二人して
「一気に疲れたね。」の繰り返しです。
結局、山梨県内の道路状況は
こんな様子で
これでは如何せん・・・。
気を取り直し
片付や仕込みを始めました。
先ずは
鮑。
鮑は、明日のご予約用で
天ぷらにします。
ちなみに、鮑の天ぷらについては
こちらをお読み下さい。
鮑の殻を見たミニふぐ達が
「鮑の殻って
キラキラしていて
きれいだね。」と
声を掛けてきました。
「親方、あわびの殻って
工芸品にも使うんでしょ?」
「そうだよ。
それを買い取る業者がいるって
若い頃、聞いたなぁ。」
「そうなんだぁ~。」
「そう言えば、その業者の名前が
笑えるんだよ。」
「どういうこと?」
「鮑のことを英語で
Abalone(アバロン)
って言うんだけど
それを使って
アバロン商会って名前だったんだよ。」
「マジで!?」
「さっきも言ったように
見たり、会ったことはないけど
業者の名簿に書いてあったからね。」
「あはは・・・。
あわび商会ってことじゃん。」
「そうだね。
気になって、ググったけど
無かったけど
それに近い名前の会社もあったよ。」
「へぇ~。何て名前?」
「探してごらん。」
「ちぇっ。(笑)」
「それはそうと
磯の鮑の片思いって言葉を
聞いたことある?」
「うん。」
「どういう意味か
知ってる?」
「・・・・・。
分かんな~い。」
「鮑は殻が一枚しかないでしょ。
片側しかないように見えるから
自分が一方的に想っているだけで
相手にその気のない恋のことを
言うんだよ。」
「そうなんだぁ~。
親方と真由美さんは
どうなの?」
「どうなんだろうねぇ。(笑)」
急遽、バスツアーの御席は
キャンセルになってしまいましたが
大事に至らず、無事に
お客様も戻れたようなのが
何よりでした。
気分を切り替え、明日が
仕切り直しの一日となるよう
頑張ります。
「それじゃ
また🐡」 by 熱血君
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