地物の葉血引は、2本のみ
Vol.4041
いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(6月2日)は
地物の葉血引(はちびき)について
お話しします。
それじゃ、始めるよ~🐡
「おはよう、親方🐡
おっ、1匹だけど
ハチビキじゃん。
アジも仕入れて来たんだね。」
と、熱血君。
「おはよう🐡
葉血引(はちびき)を仕入れて来ると
お約束だよね、それ。」
と、自分。
「昨日のブログに書いてあったけど
無事に仕入れが出来て
良かったじゃん。」
「とりあえずは・・・。
まぁ・・・。」
「浮かない雰囲気だけど
どうかしたの?」
「鯵(あじ)は
そうでもないんだけど
葉血引は想定外だったんだよ。」
「魚そのものは
良かったんでしょ?」
「そりゃ、文句無しだよ。」
「じゃあ、いいじゃん。
話せば、楽になるだろうから
話してみてよ。」
「そうだね。」
ということで
今朝の沼津魚市場です。
地物が並ぶ売場👆の1列目の端に
並んでいたのが
伊豆・土肥(とい)産の葉血引でした。
葉血引は
目鯛の外道として
水揚げされる魚で
上の写真の黒い魚が
目鯛です。
それこそ、紅一点。
その後、地物というより
伊豆半島周辺の魚が並ぶ売場に行くと
こちらでも
目鯛の外道として
入荷しており
これまた、紅一点。
こちらの目鯛と葉血引は
伊東・宇佐美産です。
先程の葉血引が2,4キロで
こちらが2,5キロ。
さらに、魚の状態も
ほぼ一緒でした。
ただ、今朝の魚市場に入荷していたのが
この2本だけですので
少しばかり厄介な作戦を
仲買人と立て
セリに臨むことにしたのです。
どちらの売場も
開始時間が同じですので
気が気でありません。
開始時間の5時45分になると
//
INO(イーノ)にて
販売5分前
\\
のセリ人のアナウンス。
※INOとは
こちらの建物のことです。
こちらから
セリが始まるも
あえなく撃沈・・・😢
撃沈の旨を伝えるため
地物の売場(4本目の柱付近)
に向かうと
時間的には
ギリギリセーフ。
掛け声と共に
仲買人の声の応酬。
応酬=値段上昇を前に
心の声曰く
「その辺で、勘弁して~。」
ものの10秒で
決着したとは言え
その時間の長いこと。
無事というか
傷つきながらも
GET!
「こういう流れだったんだよ
熱血君。」
「セリの流れって
よく分かんないけど
値段の上限って
決めておくんでしょ?」
「そうだよ。
最初の方は
決めておいたから
撃沈したわけ。」
「ふぅ~ん。
じゃあ、こっちは
上限なしってこと?」
「そうだよ。
ある意味、相手との喧嘩だから
上に行けば行くほど
値段がUPするわけ。」
「そういうことね。
それなら、最初から
高値を言うのは
どうなの?」
「それもいいんだけど
魚の相場の目安って
大体決まっていて
最初から
あまりに高い値段を言うと
変な値崩れを起こすことになるから
良くないんだよ。」
「漁師さんは高ければ
嬉しいんじゃないの?」
「嬉しいんだろうけど
毎回そういう値段になるとは
限らないから
手放しでは喜べないんだよ。」
「難しいね。」
「そうだよ。
自然相手だしね。
今日もこんなニュースが出ていたけど
スーツを着ている人達が
四の五の言ってもねぇ。」
「うんうん♬」
「一次産業の根本とか
あり方を考えないと
始まらないよ。」
「そうだよね。
10日でも
農業でも漁業でも
やってみれば
少しは分かるんじゃね。」
「魚市場で
大勢の漁師に会うけど
仕事は過酷だと思うよ。
彼ら無くして
料理は成り立たないから
代弁者として
こうやって言い続けてくよ。」
「おぉ、出た~
熱血料理人の本性!」
「まぁ、スーツを着ている人達の多くは
これが仕事だと思っているからね。」
「確かに、そうかも・・・。」
「そんなことより
始めるから
離れていてね。」
「はぁ~い♬」
葉血引の下処理は
鱗(うろこ)を取ることで
この役目は
殆どの場合
女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。
//
真由美さん、頑張って!
\\
その後、水洗いを終えたら
尾びれを落とし
針金を中骨に刺すと
「親方、何をしているの?」
と、熱血君。
「まぁまぁ
御覧(ごろう)じろ。」
「あっ
血が出て来たよ。」
「今日は卸さないから
こうするんだよ。」
「そうすると
どうなるの?」
「血が残っていると
臭みが残るから
こうするんだよ。」
「ここまでするの?」
「そりゃ、高い安い関係なく
気に入って仕入れて来たんだよ。
ここまでやるさぁ。」
「今更ながら
恐れ入りました。」
血抜きをしたら
腹の部分に
キッチンペーパーを詰め
濡れ布巾で包み
冷蔵庫へ。
//
明日まで
お寝んねしてね~
バイバイ👋👋
\\
先程お話ししたように
今日は鯵も仕入れて来ましたが
長くなるので
鯵については
明日お話しします。
「アジも気になっていたんだよ。
じゃ、また明日🐡」
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