誕生日プレゼントの鰍(いなだ)の刺身
Vol.4320
いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です
今日(3月7日)は
誕生日プレゼントの
鰍(いなだ)
についてお話しします
「おはよう、親方🐡
ブリみたいだけど
この魚は?」
と、熱血君が訊いてきました
「おはよう🐡
鰤の幼魚の
鰍(イナダ)だよ」
と、自分
「魚へんに秋って
書くんだね」
「そうだよ
たださぁ、カジカって
淡水魚も
鰍って書くんだよ」
「えっ!?
それじゃ
区別がつかないじゃん」
「さらに、厄介なのが
海水魚にも
カジカっているんだよ」
「ますます複雑じゃん!」
「これが
淡水魚のカジカで
海にいるカジカは
何とかカジカって言って
50種類くらい
いるようだよ」
「へぇ~」
「山育ちの自分は
子供の頃
川でカジカを取りに
行ったことがあるから
馴染みがある魚なんだよね」
「そうなんだぁ
何だか話が
複雑になりつつあるけど・・・」
「そうだね
まぁ、この辺にしておくよ」
「でも、気になるのが
魚へんに
春、夏、冬がつく魚もいるの?」
「どれもこれも
いるんだよ」
「やっぱりね」
「春がサワラ(鰆)で
夏がワカシ(魚夏)
冬がコノシロ(鮗)
ただ、ワカシは当て字だから
一つの漢字では
無いみたい」
「へぇ~
で、ワカシって?」
「ワカシも
鰤の幼魚で
イナダよりも
小さいものだよ
夏の後が秋だから
意味としては
合っているよね」
「うまく出来ているね~」
「その次に大きいサイズが
ワラサで
鰤の手前だから
稚鰤って書くんだよ」
「漢字って
頭がいいね
生成AIにも勝てるんじゃね?」
「どうなんだろうね
鰤の呼び名についても
話したいけど
この辺にしておくね」
「うん♬
鰤を仕入れて来るのは
よく見るけど
イナダは
あんまり仕入れて来ないよね?」
「そうだね
ただ、今朝は
由比(注)のが
結構あったんだよ」
「わぁ、沢山!」
(注)由比(ゆい)
桜海老で有名な漁港で
沼津から40キロくらい
西に位置しています
コンテナに入っていたのは
各2、3本ずつで
それでは多いので
この1本を
フライングゲットさせてもらいました
「しずまえって
書いてあるけど
これって
どういう意味なの?」
「 静岡市には
用宗(もちむね)、清水、由比の
3つの港があって
この海沿いの地域で
水揚げされる魚介類を
しずまえ鮮魚って
呼ぶんだよ」
「へぇ~」
「色んな魚が水揚げされるけど
さばふぐを仕入れることが
一番多いね」
「で、イナダは
何に使うの?」
「常連さんの誕生日プレゼント!」
「わぁ~っ
いいじゃん、いいじゃん!」
いつもながらの下処理をし
柵取りしたら
皮に包丁目を入れたら
バーナーでFIER🔥
炙ったら
皮目を下にして
冷まします
腹の方は
切身にしたら
塩、胡椒をし
フライにするため
パン粉をつけておきました
いなだのフライと言うと
聞き慣れないかもしれませんが
アジ科ということで
大きめの鯵フライ
と言った感じで
少なくとも
フィッシュバーガーの
フライとは別物ですし
刺身で食べるよりも
おすすめです
いなだの刺身を盛付けると
「んまそう~🤤
このお皿って
季凛のじゃないんじゃね?」
「そうだよ
近所の常連さんだから
器を借りて来たんんだよ」
「言われてみれば
『何か作った時に
鍋とかタッパ持参で
来てね』って
よく言っているもんね
使い捨ての容器だと
面倒だったりするしね
ただ、わさびが無かったけど・・・」
「チビッ子がいるから
無しにしたんだよ」
「ふぅ~ん
で、これって・・・?」
「自分達のお昼だよ」
「やっぱ、来たか・・・
で、フライは?」
「フライは、明日だよ」
「いいなぁ~🤤
ねぇ、親方
僕の誕生日にも
何か作って欲しいんだけど・・・」
「もちろんだよ」
「わぁ~い!」
イナダに限らず
魚市場に行くことで
色んな魚を目にすることが出来るだけでなく
今日のような余興が
楽しむことが出来ます
というよりも
本業よりも
こちらの方が
楽しかったりして・・・
「明日のバスの席は
グループごとなんだね
そんじゃ、また🚌」
by ミニふぐちゃん
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