てんこ盛りの仕込みのメインは、明日のふぐ料理
Vol.3914
生涯、一料理人を貫くためが想いを
『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます。
今朝の寒さと言ったら
いやはや・・・。
寒さの目安は
スチコンの電源を
入れた時の温度で
今朝は5度!
一桁と二桁が
寒さの境界線で
それを軽くクリアですので
寒いわけです。
さらに言うと
5度は初体験にして
恐るべし最強寒波。
※スチコン
スチームコンベクション
オーブン略です。
寒い今朝のスタートは
昨日に引き続き
お弁当からで
盛付けてくれるのは
いつものように
女将兼愛妻(!?)の
真由美さんです。
お弁当は定番スタイルで
このように仕上がりました。
盛付けている間
てんこ盛りの仕込みに
取り掛かりました。
ふぐ料理などに使う
万能ねぎを
包丁したら
刺身用のつま
サラダ素麺の野菜
ふぐちりの野菜を
仕込み終える頃には
ランチタイム間際でした。
また、野菜の仕込みをしながら
ひれ酒用のとらふぐ(天然)の
ひれを炙っておきました。
ちなみに、とらふぐのひれは
使っています。
なお、先程の野菜の
内容は以下の通りです。
◆刺身用のつま
・大根 ・京人参
・胡瓜 ・アーリーレッド
◆サラダ素麺の野菜
・長ねぎ ・みょうが ・京人参
・パプリカ(赤、黄) ・ピーマン
・紫キャベツ ・アーリーレッド
◆ふぐちり用の野菜
・白菜 ・長ねぎ ・えのき ・水菜
ランチタイムが終わったら
“腹が減っては・・・”ということで
自分達のランチタイム。
今日のおかずは
野菜のかき揚げでした。
早めにしたのは
昨日の昼ごはんは
4時過ぎだったからです。
仕込み再開の初っ端は
鰯(いわし)つみれ錦糸蒸し
そして
ふぐ皮にシフト。
ふぐ皮は、今日のボスキャラで
二人がかりでも
かなり手こずりました。
この後、真空パックすると
ふぐネットがやって来て
「なんだかQRコードみたいだね。」
「そうだね。
っていうか、そうだよ。」
「え゛っ!?」
「これを読み込むと
季凛のふぐ料理の
ページに行くよ。」
「またまた~。」
「やってごらん。」
「あっ、本当だ!」
・・・・・。
そんなこと
ないない!(笑)
あくまでも話の流れですが
クリックがタップすると
ふぐ料理のページに
飛ぶようにしたのは
ここだけの話です。
なので、ふぐネット達には
内緒にして下さい。
お遊びはさておき
マスクメロンのアイスの素を
仕込み終えると
既に5時過ぎ。
覚悟はしていたものの
休憩無し。
今日すべき仕込みは
完全に終わったので
ひと安心です。
明日は市場へ行くので
この辺で・・・。
「それじゃあ
また明日🐡」 by ミニふぐ
2023.1.26|お弁当 ふぐ 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
午後から食遊市場へ
Vol.3911
生涯、一料理人を貫くためが想いを
『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます。
定休日の今日は
午後から
静岡県清水町にある『食遊市場』へ
行って来ました。
「親方、今日は
真由美さんとドライブデート?」
と、ミニふぐ。
「デートってこと
でもないけどね・・・。」
初めて当ブログに
いらした方のために
お話ししますが
真由美さんとは
女将兼愛妻(!?)のことです。
普段、食遊市場に行くのは
沼津魚市場の帰りの
朝6時頃なので
別のところに来たような・・・。
そのため、行く店行く店で
「季凛さん
こんな時間だけど・・・?」とか
「今日は、何かあったんですか?」の
声ばかり。
中には
「一緒にいるのは
もしかして、SNSとか
ブログに出て来る真由美さん?」
の声も。
野菜を中心に
調味料、食材などを仕入れ
食遊市場を後にしました。
そして、今日仕入れたものは
以下の通りです。
◆野菜
・大根 ・しし唐
・人参(普通のです) ・京人参
・モロッコいんげん ・レモン
・長ねぎ ・万能ねぎ ・芽ねぎ
◆食材、調味料など
・くずきり ・錦糸玉子
・きざみ昆布 ・はじかみ
・お茶(お弁当用)
・グリンピースペースト ・笹の葉
「親方
グリンピースペーストって
何に使うの?」
「マスカルポーネチーズと合わせたら
豆乳で伸ばし
ゼラチンを入れて
流し固めて
グリンピースの豆腐を作るんだよ。」
「へぇ~。」
「今出しているのが
南京豆腐(かぼちゃの豆腐)で
これが終わったら、仕込むよ。」
「いつ頃?」
「来月になってからだね。」
「立春過ぎってことは
春っぽい感じじゃん!」
「そうだよ。」
「緑だと、春って感じだしね。」
「【西京漬(西京焼)】や
ふぐ料理っていう
看板、定番があるけど
“季を尊(たっと)び 凛とす”
じゃないけど
時季のものを
ちゃんと料理して
出さないとね。」
「だから、季凛なんだぁ。
じゃ、佳肴は?」
「佳肴は
佳(よ)き肴(さかな)=ご馳走
って意味で
辞書にも載っている熟語だよ。」
「へぇ~。
今日は休みだから
仕込みはしないんでしょ?」
「そうだよ。完全にオフ。」
「それなら
明日から頑張れるね!」
「そうだね。」
そんな明日は
魚市場が休みなので
超早起きはしません。
ですが
水、木のお弁当を中心に
色々と仕込みがあるので
気を引締めて
それこそ凛として
仕事に臨みます。
「じゃあ
また明日🐡」 by 熱血君
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ご興味、ご関心がある方は
是非、御覧下さい。
2023.1.23|野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
糠漬(ぬかづけ)の酒樽(さかだる)を洗う
Vol.3897
生涯、一料理人を貫くためが想いを
『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます。
今日(1月9日)は
『成人の日』ですね。
何はともあれ
新成人の方々
おめでとうございます。
定休日の今日でも
欠かせないのが
糠床(ぬかどこ)の手入れです。
御覧のように、糠床の容器は
酒樽(さかだる)です。
手入れと言っても
よくかき混ぜ
周りをきれいにふき取るのみ。
すると、ミニふぐがやって来て
「親方、いい感じの香りだね。」
「そうだね。匂いって
言わないところが、いいじゃん。」
「匂いっていうと
嫌な臭いもイメージするからね。」
「匂いと臭いを違い分けるのも
やるじゃん!」
「えへへ・・・♬
『ぬか漬をほめられると
嬉しい』って、
お客さんに言ってたけど
どういうことなの?」
「糠漬って、一朝一夕で
出来ない味だからだよ。」
「いちあさいちゆう?」
「“いっちょういっせき”
って読むんだよ。」
「読めなかったよ~。」
「漢字テスト、苦手?」
「そういうわけでもないけど
四字熟語は難しいよね。
そういう親方は?」
「得意な方だよ。
特異だけにね。(笑)」
「特異だけに得意ねぇ。
あはは・・・。」
「そんなことは置いといて
手入れをまめにするのが
美味しい糠漬を
仕上げるコツだし
時間がかかるからね。」
「時間がかかるから
一朝一夕なんだね。
読めるようになったし
意味も覚えたよ。」
「良かったね。」
「うん♬」
糠床の手入れは
日々欠かせないのですが
かき混ぜることはしても
周りを拭かないことが続くと
このように
カピカピになってしまいます。
見た目も良くないので
当然、味にも悪影響は確実です。
こうなった時は
糠床を取り出し
水を注ぎ
カピカピの部分がふやけたら
たわしで洗い落とし
乾かし
糠床を戻せば
元通り。
この時季は
糠床を混ぜるのは
一日一回でも
十分です。
気温が高くなってきたら
朝晩2回混ぜ
さらに夏場は
朝昼晩と3回
混ぜなくてはなりません。
夏場に怠ると
味が落ちるだけでなく
糠床自体、万事休す。
そうなったら捨てて
新しい糠床を育てなくてはなりません。
一度悪くなった糠床は
残念ながら再生不能です。
その時は、潔く
あきらめましょう。
たかが糠床ですが
特別なことは大して必要ではなく
必要なのは
ただ混ぜるのみ。
塩加減、味見は欠かないのは
言うまでもありません。
でも、一番大事なのは
混ぜるのみ。
糠漬に限らず
おしんこうは、脇役も脇役で
エキストラレベルかもしれません。
とは言え
おしんこうが添えられていないと
バランスが悪いのは確かです。
「発酵食品が身体に良い。」
と言われていますが
工業製品に近いものは
❓をつけざるを得ませんし
それに添加物が入っていたら
もはや発酵食品として
無意味としか思えません。
以前お話ししたことがあるように
糠漬のような食べ物は
地味なのは否定出来ません。
ですが、日本の伝統食である以上
それを後世に伝えるのも
料理人の役目です。
派手なことに憧れてはいても
地味にしか進めない性分ゆえ
その姿勢を貫き続けます。
2023.1.9|野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
定休日の仕入れとバスツアーの準備
Vol.3855
“身体に優しい、美味しい日本料理”を、
信条とする『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信です。
今朝は、沼津魚市場に
仕入れに行って来ました。
月曜日=定休日ですので
休日出勤です。
こちらの売場に入荷していたのが
葉血引(ハチビキ)で
セリの結果
2,5キロのものをGET。
また、セリが始まる前に
三重県産の鯵(アジ)を仕入れ
3キロで
34尾入っています。
魚市場の後に向かった食遊市場で
野菜などを仕入れ
『佳肴 季凛』に戻りました。
戻ると
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが
明日のバスツアーの御席の
準備をしてくれていました。
魚の仕込みを始めようとすると
ふぐネットがやって来ました。
「おはようございます、親方♬」
「おはよう。」
「おっ、一匹でもハチビキじゃん!」
「・・・・・。」
「僕達ふぐネットは
ふぐだけに、29匹。」
「・・・・・。」
「無言だけど、どうかしたの親方?」
「どうもこうも・・・。
まぁ、いいか。」
「ずいぶん素っ気ないね。
アジも仕入れて来たんだ~。」
「揚物や〆鯵にするよ。」
「いつもながらの仕込みだね。
さすがに、29匹ってことはないよね?」
「ないよ。
34匹。
でも、全く同じ荷主で
29入もあったよ。」
「何で、こっちにしなかったの?」
「34入の方が
使い勝手がいいからだよ。」
「ふぅ~ん。」
下処理をした鯵は
三枚に卸してから
〆鯵用と
揚物用に
分けておきました。
〆鯵は、完全に仕上げず
塩をして、酢洗いまでしておき
酢に浸けるのは
明日にします。
なお、〆鯵の仕込み方については
こちらをお読み下さい。
葉血引は
鱗を取り、頭を落とし
水洗いまでしたら
卸さずに
尾を切り落とし
中骨から串を刺し
血抜きをしておきました。
血が残っていると
生臭みの原因になるからです。
さらに
中骨の掃除をしたら
キッチンペーパーを詰め
軽めの真空パックをしたら
氷詰めしておきました。
このようにしたのは
明後日使うため
鮮度を落とさないためです。
鯵の頭と中骨、 葉血引の頭は
出汁を取るため、焼いておきました。
魚の仕込みを手伝ってくれた真由美さんは
小鍋の野菜を仕込んだり
明日のバスツアーの揚物用に
鯵に打粉をしてくれ
一方の自分は
サラダ素麺の野菜を包丁し、
野菜の種類は、以下の8種類です。
・長ねぎ ・みょうが ・アーリーレッド
・ピーマン(赤、緑)・パプリカ(黄)
・紫キャベツ ・人参
ちなみに、先程の小鍋の野菜は
玉ねぎ、長ねぎ、えのき、人参
の4種類です。
その後 、
南京豆腐(かぼちゃの豆腐)を仕込んだり
米を研いだら
仕込みの終わりが見えてきました。
包丁を砥ぎ
器出しをし
休日出勤が終了です。
戻って来たのが遅かったので
終わったのは、4時半でした。
実は、休日出勤は
来週まで続き、今日が
8週連続の7回目のラス前です。
それ以降は、未定ですが
暮れということもあり
どこまで続くのか・・・。
☆★☆ 【コエタス】 ★☆★
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が、
投稿して下さっています。
ご興味、ご関心がある方は、
御覧下さい。
2022.11.28|バスツアー 魚 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
9時前に終了した休日出勤
Vol.3848
“身体に優しい、美味しい日本料理”を、
信条とする『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信です。
明日が休市日ということもあり
定休日でしたが
沼津魚市場に仕入れに行って来ました。
昨日お話ししたように
予定通りというか予想通り
鮮魚の仕入れは無し。
とは言っても
仕入れがないわけではありません。
こちらから向かったのが
冷凍ものを扱う売場で
『鰯の丸煮』用に
千葉県銚子産の真鰯を仕入れました。
冷凍ものではありますが
先月仕入れたものと同じものですので
特に問題は無いはずです。
無いはずと書いたのは
解凍して、卸すまでは
本当のことは分からないからです。
『佳肴 季凛』に戻ると
女将兼愛妻(!?)の真由美さんは
明日の御席のセットをしていました。
明日仕込むため
真鰯は、そのままにしておき
仕込みを始めることに。
最初に
南京豆腐(南瓜の豆腐)を仕込むと
熱血君がやって来て
「おはようございます、親方♬」
「おはよう。」
「定休日なんだよね。」
「そうだよ。
明日の準備とかもあるから
休日出勤。」
「たしか、先週も
そうだったよね?」
「そうだよ。
休日出勤8連荘の最中で
今日が6回目。」
「そりゃ、大変じゃん。」
「まぁね。一人っていうか
真由美さんとの二人仕事だから
しょうがない部分もあるよ。」
「そっか~。」
「でも、二人だから
適当に間引きしているよ。
とりあえず、仕込みは少ないから
早めには終われそうだよ。」
「頑張って~。終わったら
デートにでも行ってくれば・・・。」
「そうだね。(笑)」
個室のセットを終えた真由美さんは
小鍋用の仕込みを始めてくれ
小鍋の野菜は
玉ねぎ、長ねぎ、えのき、人参です。
一方の自分は
サラダ素麺の野菜を準備しておきました。
包丁すると
表面積が大きくなるので
鮮度が落ちるからです。
今日包丁すれば
明日の仕込みはなくなります。
楽や手抜きをすれば
味が落ちるので
それは出来ません。
ちなみに、サラダ素麺の野菜は
以下の9種類です。
・長ねぎ ・みょうが ・人参
・ピーマン ・パプリカ(赤、黄)
・紫キャベツ ・アーリーレッド
仕込みが終わったら
包丁を砥ぎ
この時点で
8時半過ぎ。
その後
器出しをし
真鰯の仕込みをするので
その準備をしたら、休日出勤の終了です。
夕方になったら
宅配便の営業所に行き
お歳暮の発送をするため
送り状をもらいに行って来ました。
来週の休日出勤は
お歳暮関連の仕事もあるので
今日より長くなることは
間違いありません。
それでも、昼過ぎまでには
終われるようにしたいものです。
2022.11.21|鰯の丸煮 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
10月末日の休日出勤
Vol.3827
“身体に優しい、美味しい日本料理”を、
信条とする『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信です。
今日(10月31日)は
月曜日ということで定休日ですが
沼津魚市場に行って来ました。
行って来たものの
行く売場
行く売場
ただただ
見るだけ。
その後
魚市場から向かったのが
食遊市場で
そこで
野菜や食材を仕入れました。
【佳肴 季凛】に戻ると
熱血君がやって来て
「親方、おはよう。
今日の仕入れは?」
「今日の仕入れは
鰹節と宗田節だけだよ。」
「これが、さっき言ってた
(魚市場の)唯一の仕入れ?」
「そうだよ。他は、食遊市場で
野菜とかを仕入れて来たんだよ。」
「じゃあ、仕込みは無いの?」
「無いっていうか
明日のお弁当の準備。」
「じゃあ、頑張って。」
「はいよ~。」
仕込みが無いとは言え
出汁を引かないわけにはいきません。
出汁が無いと
急に仕込みをする場合
不都合だからです。
普段より少なめにして
出汁を引きました。
ちなみに、当店の出汁については
こちらをお読みください。
その後
目鯛の南蛮漬や
お新香
揚物の鯵に打粉をしました。
その頃
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが
折の準備をしてくれ
その頃までに
包丁を砥いだら
道具類を出し
米を研いだら
「親方、真由美さん
お疲れ様♬」と、熱血君。
「はい、お疲れ~。」
こんな感じで
休日出勤が終わったのですが
来週の月曜日(7日)は
バスツアーのご予約や
お弁当のご注文を頂いているので
しっかり仕事をさせて頂きます。
2022.10.31|お弁当 魚 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
仕入れは、野菜、食材、消耗品
Vol.3823
“身体に優しい、美味しい日本料理”を、
信条とする『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信です。
今朝、仕入れから戻り
荷物を下ろすと
ふぐネット達がやって来て
「おはようございます、親方♬」
「おはよう。」
「魚市場に行ったのに
魚が無いけど・・・。」
「無いよ。」
「え゛っ!?
天気が悪かったり
海が荒れていたの?」
「そんなことないよ。
思うような魚が無かったから
仕入れなかったんだよ。」
「そんなことあるの?」
「たまにね。」
「この荷物は
どうしたの?」
「買って来たんだよ。」
「そんなの分かるよ。
そういう言い方していると
嫌われるよ。」
「そう?(笑)」
「それはそうと
買って来たものを教えてよ。
あと、魚市場の様子もね。」
「はいはい。
魚市場の様子から
順を追って話すよ。」
「は~い。」
今朝の沼津魚市場には
どの売場にも
てんこ盛りとはならずとも
水揚げがあり
他所からの入荷も
それなりに入荷があったので
何かしらの魚があると思いきや
全くのゼロ。
その後、
魚市場近隣にある包装資材店で
消耗品を買い求めたのち
向かったのが
車で15分程のところにある
食遊市場です。
野菜を中心に
調味料、食材などを仕入れ
【佳肴 季凛】に戻った時の様子が
先程の写真でした。
包装資材店で買ったのが
真空パック用の袋と
キッチンペーパーです。
もっとも多く仕入れたのが
野菜で、内容は以下の通りです。
・大根 ・水菜 ・レッドキャベツ
・万能ねぎ ・さつま芋 ・本わさび
・みょうが ・千成瓜 ・人参 ・しし唐
食材のうち、冷凍ものが
かぼちゃのペーストです。
和食では、南瓜(かぼちゃ)のことを
南京(なんきん)と呼んでいます。
ちなみに、芋たこなんきんというと
最近では、NHK連続テレビ小説の
タイトルを思い浮かべる方も
多いかもしれませんが
元々は、女性が好む食べ物のことです。
江戸時代の
浮世草子作者・井原西鶴の一節にも
「 とかく女の好むもの
芝居、浄瑠璃、
芋蛸南瓜
(いもたこなんきん)」
と書かれています。
他に仕入れたのが
揚物用のみじん粉、
干し椎茸の足、刻み昆布
芝麻醤(チーマージャン)、笹の葉です。
仕入れた魚は無かったものの
昨日仕入れた目鯛(めだい)の柵を
刺身用にするため
皮目を
バーナーで炙り
ランチコースの一品として
カルパッチョ風に仕立て
夜の会席料理では
〆鯵、湯葉と共にお出ししました。
さらに、尾に近い部分は
来週のお弁当用の南蛮漬に
仕込み
切り落としの部分は
〆鯵と共に
昼ごはん用の丼ものに。
そんな今日は
夕方上がりのお弁当の
御注文を頂いていたので
早仕舞いさせて頂き
合間を見ながら
サーモンの西京焼や
揚物を仕上げ
このように仕上がりました。
そんなこんなで
今日も終わったのですが
今日仕入れをしなかったので
明日は、魚市場に
リベンジ仕入れに行って来ます。
2022.10.27|お弁当 賄(まかな)い 魚 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
『鰯の丸煮』の真鰯(まいわし)は、千葉県銚子産
Vol.3811
“身体に優しい、美味しい日本料理”を、
信条とする『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信です。
今朝、
『鰯の丸煮』用の真鰯(まいわし)の
下処理をしていると、
ふぐネットがやって来て、
「親方、おはようござます♬」
「おはよう。」
「魚市場が休みなのに
鰯の仕込みをしているけど
どうしてなの?」
「この鰯は
昨日仕入れて来た
冷凍のだよ。」
「そうなんだぁ。」
「今、休みって言ってたけど
今朝も市場へ
行って来たんだよ。」
「え゛っ、間違えて行ったの?」
「そんなわけないじゃん。
市場が休みの時くらい
一時間でも余分に
寝たいじゃん。」
「そうだよね。
4時起きじゃ、たいへんだしね。」
「魚市場に行ったのは、
急に足りないものがあったからだよ。
でも、いつもの一時間遅れだから
少しは楽だよ。」
「ふぅ~ん。」
「あと、昨日はバタバタしていて
寄れなかった食遊市場に寄って
野菜とか
色んな食材を
仕入れて来たんだよ。」
「魚市場よりも
食遊市場メインじゃん。」
「そうだね。
これが、今日の野菜。」
「沢山あるね。
そんなことより
鰯のことを話してよ。」
「そうだね。」
真鰯は、
昨日
魚市場で仕入れたもので、
千葉県銚子産です。
今日仕込めるよう
昨日から解凍しておきました。
これまでにも
冷凍ものを使ったことはあり
冷凍ものを使うのは
生のものがないからです。
9月になってから
生の入荷が極端に減ったものの
夏前から、かなり仕込んでいたので
【鰯の丸煮】の在庫には
問題がありませんでした。
ここにきて
一気に減ったので
仕込むことにしたのです。
ただ、冷凍ものは
解凍するまで
良し悪しが分からないので
不安でした。
ただ、売場の担当者によれば
梅雨前に水揚げされたとのこと。
恐らく、その頃に
仕入れた真鰯と
同じものかもしれず、
こちらです。
ちなみに、銚子産の
冷凍の真鰯を使うのは
初めてのような気がします。
卸す前に
真鰯の目を見ると
冷凍の割には、それこそ死んでいません。
鱗を取り
頭を落とし
はらわたを抜いた後の
水洗いは、いつものように
女将兼愛妻(!?)の真由美さん。
他の仕込みもなかったので
出汁を取るための頭の下処理は
自分がし、
身同様、
真由美さんが水洗いしてくれ、
焼いておきました。
これだけ食べても
DHAだけでなく
カルシウムも豊富なので
頭が良くなる!?(笑)
頭が良くなるかどうかは
ともかくとして
魚は種類が豊富なのが
何よりの魅力です。
肝心の脂や身質ですが
皮下脂肪の白さを見れば
脂の乗り具合は完璧です。
胆のうの跡を包丁したら
三度、真由美さんが水洗いしてくれ
鍋に
並べました。
クッキングシートを
敷いてあるのは
皮が直接、鍋底に
つかないようにするためです。
落とし蓋をし
水と酢を注ぎ、点火。
火加減は超々弱火で
仕上がるのは
明日になります。
「丸二日かかるから、
【鰯の丸煮】なんだよね、親方。」
「・・・・。」
最後に
まな板周りを掃除していると、
三度
ふぐネット。
「こういうのを
クリンリネスって
言うんでしょ。」
「よく知っているじゃん。
美味しい料理は
きれいな調理場から
生まれるから
いい加減には出来ないよ。」
「そうだよね。」
「でも、仕事を離れると
だらしないのは
ここだけの話だよ。」
「よく真由美さんに
怒られているから
知っているよ。」
「ありゃりゃ・・・。」
そんなこんなで
休市日の朝が
終わったのでした。
2022.10.15|鰯の丸煮 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
休市日の仕入れは、1キロの浅蜊(あさり)
Vol.3804
生涯、一料理人を貫くためが想いを、
『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の
志村弘信が認めます。
土曜日ということで、
今朝の沼津魚市場は、
土曜日なので、ガラ~ン。
薄暗い通路を進み、
問屋に行き、
愛知県産の浅蜊(1キロ)を、
車で15分程の食遊市場で、
野菜などを仕入れ、
帰ることにしました。
『佳肴 季凛』に戻り、
野菜や、
あさりをしまおうとすると、
ふぐネット達がやって来て、
「おはようございます、親方♬」
「おはよう」
「どうして、土曜日なのに、
魚市場が休みなの?」
「沼津みたいに、
漁港がある魚市場は、
全国的に、土曜日休みの
ところが、多いんだよ。」
「へぇ~。そうなんだあ。」
「簡単に言うと、日曜、祭日の前が
休みってことだけど、
そうでないところも、
あるけどよ。」
「ふぅ~ん。1キロのあさりだけの
ために行くって、
感心しちゃうな。」
「このあさりは、明日使うんだけど、
鮮度が良いものを使いたいから、
これぐらいのことはね。」
「おぉ~!」
あさりは、濡れたタオルをかぶせ、
そのまま、冷蔵庫へ。
魚市場だけでなく、
スーパーの鮮魚コーナーに
並んでいるあさりは、
砂抜き済なので、
この保存方法で平気です。
ただ、徐々に弱くなるので、
出来るだけ早く
使わなくてはなりません。
鮮度が落ちれば、身も痩せ、
栄養価だけでなく、味も
落ちてしまいます。
その程度なら、まだ良しで、
最悪の場合、煮ても焼いても、
食するに価(あたい)せず、
食材の命を殺(あや)め、
お金も捨ててしまうので、
これは、
完全にアウト!
100点満点の料理を
作ることが無理でも、
それに近づける努力は、
可能です。
そのためには、自分の目で見て、
納得したものしか、使いません。
さらに言うと、食べて、
美味しいだけでなく、
身体が喜ぶものを
お出しするのが、
自分の信条でもある
“身体に優しい、
美味しい日本料理”なのです。
2022.10.8|魚 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
熱海・網代(あじろ)産の鯵(あじ)と謹製【ぽん酢】用の香母酢(かぼす)
Vol.3786
“身体に優しい、美味しい日本料理”を、
信条とする『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信です。
今朝の沼津魚市場は、
台風14号の影響で、
案の定、ガラ~ン。
しかも、
風も強いので、
よその浜(産地)は
分からないものの、
沼津近郊、伊豆方面の
明日の水揚げは、
かなりの期待薄・・・。
そんな状況でしたが、
静岡県熱海市網代(あじろ)産の
鯵(あじ)が入荷しており、
いくらか小さかったものの、
揚物用に
仕入れることにしました。
先程の状況ですので、
鮮魚の仕入れは、
鯵のみ。
仕入れを終え、
帰ろうとすると、突然の土砂降り。
【佳肴 季凛】に戻ると、
ふぐネット達がやって来て、
「おはようございます、親方♬」
「おはよう。」
「網代(あじろ)の鯵(あじ)だ!」
「・・・・・。」
「だめ?(笑)」
「だめも何も、
山田く~ん、座布団、
全部持ってって~!」
「ありゃりゃ・・・。」
約50尾入でしたので、
適当に振り分け、
真空パックし、冷凍庫へ。
このようにしておくのは、
悪天候や急なご予約に
備えてのことです。
揚物用とは言え、
鮮度は良いので、
クオリティチェックを兼ねて、
目鉢鮪(めばちまぐろ)との
ハーフ&ハーフ丼♬
魚は、それぞれに美味しさが
あるのが、何よりの魅力です。
昼ごはんを食べ終わる頃、
香母酢(かぼす)が
届くと、
ふぐネットがやって来て、
「こんなに沢山、どうするの?」
「お手製の【ぽん酢】に、
仕込むんだよ。」
「ふぐ料理には、欠かせないよね。」
「勿の論!ぽん酢は、
ふぐ料理の味の決め手だから、
力が入るよ。」
「さすが~。
ふぐに萌え燃え・・・ 💖
だけのことはあるね。」
「かぼす以外の柑橘類だけじゃなく、
天然のとらふぐのひれも、
使うよ。」
「へぇ~。
いつ仕込むの?」
「まずは、かぼすを絞らないと・・・。
手伝ってくれる?」
「う~ん、考えておく。」
「はいはい。」
ところで、かぼすには、
臭橙 とか、香母酢の字が
充(あ)てられているように、
香りや風味が高いのが
特徴です。
香の母の方が、
より香(かぐわ)しいので、
香母酢の方が好きですし、
馨しいや、芳しいという漢字もあり、
これまた、趣があります。
和食の献立では、
漢字を使うことが多く、
こういうのを見ると、
日本料理と日本語の関係に、
心惹かれる自分です。
こういう点も、
日本料理文化の魅力の
一つである以上、
後世に伝える努力を
怠るわけにはいきません。
2022.9.20|ぽん酢 魚 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません