天然のすっぽんが飲み込んだ釣針の在処(ありか)
天然のすっぽんは
釣針を飲み込んでいる
こともあり
時には
その釣針が
予想だにしない所から
見つかることもあります
2024年9月18日
いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます
すっぽんは
仰向けの状態になると
首を使って
起き上ろうとする
習性があります
なので
卸す時は
まな板の端に置き
首を出したら
掴んで
付根に包丁を入れ
締めます
この2ハイの
すっぽんは
片方は
簡単に首を出したので
締めることが出来たのですが
もう片方は
なかなか首を
出さないので
上から水を
掛けることにしました
「こんなことで
首を出すの?」
と、ふぐとらちゃん
「そのまま待つよりは
すんなり出すことが
あるんだよ」
と、答えました
「こんな方法
どこで教わったの?」
「何年か前に
天然のすっぽんを
卸した時に
偶然、知ったんだよ
「何だかんだ言っても
あんだけ沢山の
すっぽんを卸していれば
こんなことも
覚えちゃうんだねぇ」
「まぁね」
なかなか首を
出さないので
最初の1パイを
卸したら
薄皮を取るための
霜降り(湯通し)を
しておきました
薄皮を取ってくれるのは
女将兼愛妻(!?)の
真由美さんです
合間を見ながら
水をかけるのですが
首を出す気配は
一切ありません
出したかと思えば
引っ込めるし
掴もうと思えば
噛み付こうとするので
仕事が進ません
そして
この瞬間を逃さずに
掴んでから
締めることが
出来ました
2ハイとも
釣針を飲み込んでいたので
卸す時は
細心の注意が
欠かせません
釣られたのが
一週間前であるにも
関わらず
何食わぬ顔でいる
すっぽんの
生命力というか
図太さには
脱帽するのみ
卸ている時に
肩(前腕)に
釣針が
引っ掛かっていました
これまでにも
こういうケースを
見たことがあるのですが
見る度に思うのは
どういう経路で
口から飲み込んだものが
肩に辿り着いたのか
解せません
そして
もう片方も
釣り糸が
口から出ていたので
釣り針が残っている可能性を
確認していました
が、こちらは
卸している時に
釣り糸が切れたのが
分かったのですが
釣り針の在り処を
気にしながら
卸し終えました
不安を感じながら
薄皮を取り
水洗いをしている時に
ついに発見!
釣り針が残っていたのは
頭に近い
腹側の身でした
「口から飲み込んだ
わけだから
食道とか胃腸に
残っているなら
理解出来るんだけど
お腹や肩の辺りで
見つかるなんて
かなりヤバくね?」
「ヤバいよ
もし気付かないで
調理して
お客さんが
食べちゃったら
って思うと
恐ろし過ぎて・・・」
「そうだよね~
喉に刺さった魚の骨
なんて言うけど
こんだけの数の
天然のすっぽんを
卸している親方には
すっぽんが飲み込んだ釣針
の方が合うかもね」
「なんだかなぁ~」
薄皮を剥き終えた
すっぽんは
鍋用に出汁を取るため
このまま冷蔵庫へ
すぐに仕込まないのは
活きた状態の身よりも
しばらく置いた方が
旨味が出るからです
しかも、2キロオーバーの
ジャンボサイズなので
濃厚な出汁が
取れます
すっぽんと言うと
ゲテモノ、キワモノ
のイメージがありますが
その美味しさは
他の食材には無い
唯一無二のものです
また、日本料理だけでなく
中華料理
フランス料理でも
使われており
やはり
スープで食べられています
それこそ
洋の東西を問わない
美味しさですが
気になるのは
その卸し方と
仕込み方です
日本料理以外の
料理人で
すっぽんを卸している方が
いらっしゃいましたら
繋がって頂けたら
幸いです
「今日は
廃食用油の回収日
だったんだね
そんじゃ、また明日🐡」
by ミニふぐちゃん
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