休市日は、鱧ハモの安否確認のみ
休市日の沼津魚市場に
あえて行って来た理由について
今日はお話しします
2026年8月4日
Vol.4936

いらっしゃいませ
マクロビオティック
(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が認(したた)めます

「おはよう、親方🐡
休市日に鱧ハモの安否確認
って、どういうこと?」
と、ふぐとらちゃん
「おはよう🐡
これなんだけど

どうもこうも
魚市場にキープしてある
鱧の状態を
見に行って来たんだよ」
と、返しました
「それだけ?」
「そうだよ

店の水槽にもいるから
持って来なかったんだよ」
「まぁ、こんだけいれば
いいよね」
そして、夕方になったら

“鱧水族館”と化している
水槽から
鱧を取り出し

卸そうとすると

「このハモは
何にするの?」
と、ふぐとらちゃんが
訊いてきました
「落としだよ
落としは
湯引きとも言うんだけど
締めた直後の鱧じゃないと
花が綺麗に咲いたみたいに
ならないし
時間が経ったものを落としにしても
パサパサして
美味しくないからね
それに、落としにして
冷蔵庫にしまうと
皮のゼラチン質が固まっちゃうから
これまた
美味しくないんだよ」
「予約時間に合わせて
活け締めにして
落としにするなんて
大変じゃん」
「大変だけど
美味しいものを作るのが
料理人の仕事だからね
味が落ちるのが分かっていて
手を抜くのは
料理への冒涜だし
自分がお金を払いたくないものを作って
お客さんに出すなんて
悪魔に魂を売るようなもんだよ」
「今更ながら
恐れ入ったよ・・・
休市日に鱧の安否確認だけのために
市場へ行ったり
時間ギリギリで
落としするなんて
恐れ入ったよ」
「料理って
時間との勝負だから
そこを突き詰めなきゃ
ならないんだよ
鱧とか、ふぐって
体験的に食べたことがある人は
多いけど、残念な話
味わう域に達するには
時間がかかるんだよ
特に、和食材は
淡白な味わいのものが殆どだし
動物性の脂も
植物性の油にも
慣れちゃうと
繊細な本物の味に
気付きにくいんだけど
本物に勝るものはないから
妥協するわけには
いかないんだよ」
「こういう話になると
ネバーエンディングだね(笑)」

そんな今夜の
鱧料理のコースの刺身が
黄目近(キメジ)
生の鱧、鱧の落とし
狭腰(サゴチ)の
四種盛りでした
黄目近は
黄肌鮪(キハダマグロ)の
幼魚で
狭腰とは
鰆(さわら)の若魚で
酢締めにしてあります
鱧は二種類で
生の鱧とは
特大サイズの鱧の背の部分を用い
文字通りの生にして
加熱してありません
なお、当店の鱧料理については

本物の味の基準を知ってもらうことが
日本料理文化を守ることに
繋がるだけでなく
それを支えてくれる漁師の代弁者として
声を出し続けるのが
自分の使命以外の
何物でもないのです
















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