ハードな週末(後編)
ハードな日が続き、日曜日の今日が終われば、明日は休みということもあり、ハードな週末は、泣いても笑っても、今日でお仕舞いなので、いくらか緊張感から解放された気分で、
魚市場に仕入れに行って来ました。
日曜日に魚市場に来ることは、少ないのですが、今日来たのは、明後日のお弁当に使う鯵(あじ)や海老の仕入れがあったからで、仕入れに来ることが少ないのは、日曜日が定休日前というのと、法事や御祝いの御予約を頂くことが多いからです。
また、今日は、法事や御祝いの御席ではなく、バスツアーのお客様がお見えになるので、鯵と海老だけを仕入れたら、すぐに魚市場から帰ることにしました。
そして、『佳肴 季凛』に戻り、出汁を引くなどの段取りを終えたら、
バスツアーだけでなく、夜の御予約の料理の一部を盛り付けをし、冷蔵庫にしまったら、小鍋の盛り付けを女将兼愛妻の真由美さんに任せ、
仕入れて来た鯵(山口産)の下拵えをすることにし、
お弁当用の海老の酒煮を仕込み終える頃には、
御席の準備も整い、バスが到着するのを待つばかりとなりました。
そうこうしていると、
バスが到着し、一気にバタバタモードに達し、お食事を終えたら、
いつものように、皆でお見送りをしました。
その後、真由美さん達は、
後片付けをしてくれ、自分は、
お弁当用の煮物の仕込みを始め、
煮物の後は、
煮物のあしらいのモロッコ隠元(いんげん)を包丁したり、
焼物のサーモンの西京漬に串を打っておき、休憩前に全ての仕込みを終える出来ました。
また、今日のように、日曜日は、御予約の時間が早いことも多く、結果として、お帰りも早くなり、
個室のテーブルを並べ、
折と、
仕上がったお弁当を入れる段ボールを用意し、
長い一日にして、ハードな週末の第3ステージというか、最終章が終わりました。
明日は、お弁当の仕込みというより、準備をするだけですので、1時間もかからない休日出勤になります。
ちゃんとしたものをお出しするためには、気が抜けないものの、適度に休みを取らないと、パンクしてしまうので、それを防ぐことこそが、自分のような所謂オーナーシェフの“働き改革”で、たいへんなように思われるかもしれませんが、好きでなった料理人ですし、お客様に喜ばれてこその料理人である以上、この心持ちを忘れるわけにはいきません。
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