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シーアスパラガス 

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3575回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

沼津魚市場の帰りに立ち寄るのが、

車で15分ほどのところにある食遊市場です。

その名のとおり、食のためのショッピングモールで、様々な食材を購入することが出来ます。

自分の主たる目的は、

2軒の八百屋で、

様々な野菜を、

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仕入れること、その時の野菜の状態によって、2軒の八百屋を使い分けています。

仕入れる野菜は様々で、一般には出回らないような変わり種や、流通し始めた新種はあると、ついつい手に取り、

さらに興味が沸くと、店員の方に色々と訊いて、買ってみることも珍しくありません。

この中に、

シーアスパラなる野菜があり、

イスラエル産ということもあり、

ラベルは、イスラエル国旗を模しています。

最初、八百屋で手にした時に、「どんな野菜というか、味ですか?」と訊くと、「アイスプラントみたいな感じで、少し塩気があるんですよ。」との返事。

ちなみに、アイスプラントとは、

塩水の中でも栽培が可能で、近年では日本でも栽培され、流通するようになっています。

お話しを、シーアスパラに戻すことにし、シーアスパラは、シーアスパラガスの略です。

日本では1891年に、北海道の厚岸で初めて発見されたことから、厚岸草(アッケシソウ)とも呼ばれており、 愛媛県を南限に、瀬戸内の塩田地でも見られ、環境の変化により、殆ど見られなくなった結果、2000年には絶滅危惧種に選定されています。

今お話ししたように、 海水で育つため、そのものに塩味があり、生のままでも食べることが可能です。

マグネシウムをはじめ鉄分などのミネラルを豊富に含んでおり、脳に良いアミノ酸を沢山含んでいるとも言われています。

国内では絶滅危惧種になっているため、天然のものを収穫することは出来ないので、輸入するしかありません。

ヨーロッパでは、栽培も行われており、イスラエルなどから輸入されており、その結果が、食遊市場の八百屋に並んだことになります。

中から取り出すと、

シーアスパラガスは、アスパラと名が付くように、節があり、春先に生える土筆(つくし)の後に生え始める杉菜(すぎな)の茎だけのような姿をしています。

土筆が成長すると、杉菜になると思われているようですが、つくしが飛ばした胞子によって生えてくるので、土筆の子供が杉菜と言う方が、正しいかもしれません。

シーアスパラガスの仕込み方ですが、青菜ゆえ、

沸騰したお湯で、

湯がいたら、

氷水に落とし、一気に冷まします。

それまでに、

一番出汁に、塩、薄口醤油、日本酒、味醂(みりん)、赤酒で味を調えた汁に追い鰹をして、冷ましておき、これが、味を含ませるための汁になり、和食では、汁のことを、地(じ)とも呼んでいます。

含め地に漬けたのち、水分で薄まらないように、水分を取るため、

この含め地に一番出汁を合わせたものも、用意しておきます。

シーアスパラガスの水気を絞ったら、

30分程度漬けておくのですが、この地のことを、洗い地とも呼び、煮汁などにくぐらせることを、地洗いすると言っています。

その後、

含め地を漉したら、

地洗いをしたシーアスパラガスを入れ、

仕込みが終わりました。

このように、漬け地に浸(ひた)すのが、

本来のお浸しという料理なのです。

最終的に、

シーアスパラガスは、

節分の時の恵方巻の具の一つとなりました。

肝心のシーアスパラガスの味ですが、茹でることで、塩気が薄くなり、シャキシャキとした食感が増し、それ以外は、通常の青菜同様の感じです。

農作物は、品種改良されるので、新しい品種が続々と流通するので、食遊市場にある2軒の八百屋のようなところに通うことによって、それらを知ることが出来ます。

常々お話ししていますが、使ったことがない食材は、まだまだありますし、むしろ、その方が多いはずです。

冒頭でもお話ししたように、生涯、勉強を続けるのが、料理人ゆえ、その道を全うするための努力を怠るわけにはいきません。

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