賄いのハヤシライス
先日、久しぶりに作って食べたのが、
ハヤシライスでした。
自分は、カレーや丼ものなど、御飯の上に、かけて食べるよりも、別々にして、食べることが、殆どです。というのも、御飯の味がしなくなるからです。
また、マクロビオティックを基本にした“身体に優しい、美味しい日本料理”を作るのが、自らの料理のスタイルゆえ、当然、食生活も、マクロビオティックがベースですので、ご覧のように、御飯も、玄米中心にした雑穀御飯で、白米を食べることは、多くありません。
ちなみに、この雑穀御飯には、玄米、押麦、黒米、小豆、あわ、ひえ、きびが、入っています。
お話しをハヤシライスに戻し、その作り方が、今回のお話しです。賄いですので、余りもので作るのですが、メインである牛肉は、
冷凍庫にしまっておいたもので、
切り落としや、すじの部分で、全て和牛のものです。
牛肉と一緒に、
人参も、
鍋に入れます。ハヤシライスに、人参を入れるのは、正式ではないと思われますが、賄いですので、ありです。
そして、
缶詰のトマトの水煮と、
赤ワインを入れます。
日本料理店の賄いですので、
鰹節、昆布、干し椎茸の足で取った一番出汁を、
注ぎ、
火にかけるのですが、この時の火加減は、強火です。
しばらくすると、
アクが出て来るので、
こまめに、
お玉で、取り除き、一緒に浮いてくる脂も、
取り除きます。
こうすることで、雑味の無い、すっきりとした味わいに、仕上がり、食べ過ぎても、胸やけをすることがありません。
煮詰まってきたら、
水を足し、煮込んでいき、アクが出なくなったら、火を止め、冷蔵庫にしまい、一晩おきます。
明くる日に、再び鍋を火にかけ、沸いたら、弱火にし、
市販のハヤシのルーを入れますが、味に深みを持たせるため、
最低でも、2種類は入れます。合わせ味噌ならぬ、合わせルーです。
しばらく煮込んだら、味見をするのですが、塩分が足り無い時は、
2種類の味噌と、中濃ソースを合わせ、鍋のルーで伸ばし、
鍋に入れます。
味噌を入れることで、塩分を加えるためだけでなく、味にコクが加わり、深い味わいになりますが、この方法は、カレーにも、利用出来ます。
大体の味が決まったら、
1個を、4分の1程度の大きさに包丁した玉葱を入れるのですが、こうするのは、玉葱が溶けてなくならず、具としての存在感を味わうためです。
しばらく煮込み、
玉葱に火が通ったら、火を止め、出来上がりです。
ハヤシライスは、外国の料理を、日本人がアレンジした、日本人向けの洋食で、自分は、その中でも、最高傑作の一つだと、思っています。
というのも、日本人向けの洋食は、御飯に合わなければ、意味が無いというのが、自分の持論ですので、それに、完全に当てはまっているからです。この他には、カレーライス、オムライス、フライ全般が、当てはまります。
ハヤシライスは、カレーライスによく似ているものの、カレー以上に、手をかけただけの味わいがあり、久しぶりに作ってみて、それを、再確認出来ました。
牛肉の切り落としを、冷凍庫に溜め込んでから、作らなくてはならない賄いですが、その美味しさを再確認した以上、溜め込まず、遠くないうちに、作ろうかと思うと、密かに、胸を躍らせています。
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