オス、メス判別不能のジャンボちゃんこと、超特大の天然とらふぐ
5月も半ばに差し掛かると、早起きして沼津魚市場に行くことも、それほど苦にならないのは、陽気も良くなり、
今朝も着いた頃には、夜もほぼ明けており、
富士山も見えそうで、見えなさそうでしたが、今日のお天気の良さを期待出来そうな感じでした。
魚市場に来た目的は、仕入れですので、先ずは、自分宛の活かしの天然のとらふぐ(三重産)が届くことになっていた売場に向かうと、
それと思しき荷姿のものが、
目に入り、
案の定ではあっても、中を開けるまでは、気が気でなりません。
中を開けると、
水曜日だけにスイスイとなれば、萌え燃え・・・💖
その後、ひととおりの仕入れを終え、『佳肴 季凛』に戻り、
締めることにしたのですが、
この時、すでに、
産卵時期ということもあり、お腹から卵が出ていました。
締めたら、
血抜きのため、海水に戻し、出汁を引くなどのルーチンの段取りに取り掛かることにしました。
その後、他の魚の仕込みも終えたので、
とらふぐを卸すことにしたのですが、御覧のように超特大サイズにして、“ふぐに魅せられし料理人”の自分が、萌え燃え・・・💖の想いを込めて、ジャンボちゃんと呼んでいるサイズのものですので、ツーショットは欠かせません。
ジャンボちゃんとは、4キロ以上のものですが、2,5キロ以上4キロ未満のものをBIGちゃん、0,5キロ以上2,5キロ未満 のものを並とら、0,5キロ未満のものをチビとらと呼んでおり、ジャンボちゃん同様、自分の独断と想いだけでつけたものです。
また、このジャンボちゃんの目方は、
5,6キロで、さらに言うと、令和になってから初めて入荷した天然のとらふぐでもあり、令和初のとらふぐがジャンボちゃんとは、自分にとって、この上ないプレゼントなのは、言うまでもありません。
自分の手を離れ、
まな板に置き、卸すと、
予定通り真子(卵巣)が出て来たのですが、よく見ると、真子だけでなく、
真子の隣に白子(精巣)と思しきものがあり、
半分に包丁すると、中が空洞ではありませんでした。
白子は中が詰まっているのに対し、真子は、
空洞で、この違いがオスとメスの生殖腺を判別する方法です。
とらふぐは雌雄同体と言って、生殖腺に異状があるものが時々いて、これまでに何度も見たことがあるのですが、ジャンボちゃんのようなサイズのもので見るのは初めてのことでした。
生殖腺の異状はいろんなケースがあるのですが、とらふぐの場合、ある程度の大きさまで成長しないと、産卵しないので、もしかすると、産卵の経験の可能性もあり、食用か否かどうかよりも気になり、自分にとらふぐの知識を授けてくれる専門家のお二方に、この写真を見せることにしました。
お二方から確実なお答えを得ることが出来なかったので、お二方のうちのおひとりは、現役ということもあり、
これらを、
真空パックして、冷凍しておき、その方に送る段取りを取りました。
ちなみに、このような生殖腺は、食用不可ですが、身を食べるのは何ら問題なく、メスのとらふぐと言うのが、妥当かもしれません。
その後、卸したジャンボちゃんを、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんが水洗いしてくれたら、
自分が手直しをし、
真由美さんが拭き上げてくれ、
最後に、
まな板回りを掃除してくれ、ジャンボちゃんにして、令和初のとらふぐの仕込みが終わりました。
先程お話ししたように、ジャンボちゃんの生殖腺が気になるばかりで、専門家の判断が楽しみですし、どこまでいっても、天然のとらふぐに関しては、追い求め続けないと気が済まない自分です。
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