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弁当の思い出

お弁当の注文を受けた日は、こんな風に折箱を並べます。
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その役目は、“佳肴 季凛”の女将である真由美さんの役目です。自分の役目は、もちろん料理を作ることです。
煮物を煮たり、
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玉子焼きを焼いたり、
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また、焼物を焼いたり、
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と、全てをします。“親方なしの子分なし”の身ですから、当然といえば、当然です。
ただ、弁当を作っている時や、前の日に焼物の準備をしたりしていると、
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思い出すのが、かつて勤めていた店(東京)のことです。
その店は、殆ど毎日(特に午前中)、“佳肴 季凛”でお出ししているような松花堂弁当に始まり、牛丼などの丼ものに至るまで、沢山の数の出前を作っていました。
勤めていた当時、多い時で、200人前、少ない時でも、50人前を作っていました。
そして、半年に一度くらい、400人前作ることもありました。そんな時は、調理場全員、泊り込みです。
もちろん、板前の数も20人弱勤めていて、交替で15人前後出勤する年中無休(暮れと正月は除きます。)の大所帯の店でもありました。
沢山の注文が入れば、出勤時間も早くなります。
玉子焼きを焼く持ち場の日には、一人で10本を焼いたりもしました。使う卵も、一度に1ケース以上(1パックではありません。)は当たり前でした。ちなみに、1ケースに120個くらいは入っていたような気がします。
かかった時間も、今となっては、覚えていませんが、一時間以上はかかったはずですし、慣れない頃は、腕が筋肉痛になったこともありました。
また、焼き場(焼物を焼く持ち場)が担当の日は、もっとハードでした。その店は、炭で焼くので、火をおこさなくてはなりません。ですから、他の人たちよりも、出勤時間は自ずと早くなります。
また、献立によっては、焼くものも魚だけでなく、肉など何種類も焼くこともありました。
数が多いのは、時間をかければ何とかなるのですが、それ以上に過酷なのが、炭の前に立つということです。
炭はガスの火に比べ、火力が強いので、ともかく熱いのです。その熱さは、ハンパではありません。まさに、炎熱地獄です。
ですから、いくら水を飲んでも、たまりませんし、汗をかきすぎて、食事をする気にもならないほどでした。またその熱さゆえ、体は火照るので、家に戻っても、熱くて寝られないこともありました。
それだけではありません。肉を焼く時は、炭の上の網を敷くので、脂が落ちると、煙が出ます。当然、目にしみます。さらに、その煙を吸い込むので、咳き込みます。
数が少ないうちはいいのですが。多くなると、酸欠状態寸前です。倒れたことはありませんが、あまりに気分が悪くなって、外へ出て、休んだこともありました。
まさに、火事の疑似体験でした。
弁当を作る当日がハードなら、その前日も変わりません。煮物用の野菜を切り出すだけでも、ハンパではありません。
使う野菜は、人参(一人前 2個)、ごぼう(同 2個)、こんにゃく(同b2個)、蓮根(同 1個)基本に、献立によって、切り方や内容も変わります。
野菜を切りながら、数えるので、話しかけられても、耳を貸す余裕などありません。切り終えた野菜は、すぐに、煮方(煮物を作る人)に渡し、その作業を何度も繰り返すのです。
それが終った頃には、お客さんも見え始めるので、お客さんの料理を出しながら、弁当の細かい準備をするのは、ごく当たり前のことでした。
その当時は、たいへんだったのですが、というより逃げ出したいくらいの思いだったのですが、そんな経験があったからこそ、今の自分があるわけですし、今となっては、良い経験にして、良い思い出です。
そうは言っても、弁当の注文が入る度に、思い出すのは、一種のトラウマなのかもしれません。
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