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もっとおいしいお話し

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ヤイト

沼津の魚市場のセリ場に並べられたマグロです。
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これらは、“メバチマグロ”で、宮城県塩釜産です。
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また、その大きさは、どれも50キロ前後です。
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近くに寄って見ると、こんな札がついていました。
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“ウラヤイト”と書かれています。“ウラヤイト”とは、裏、つまり反対側の身にも、“ヤイト”があるということです。
“ヤイト”とは、
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この傷のことで、500円玉ぐらいの大きさです。この傷は、サメによるものです。“ヤイト”の多くは、お腹の部分についています。
自分が市場のセリ人に聞いたのですが、“ヤイト”という呼び方は、沼津の魚市場だけのようで、その語源も定かではありません。
ちなみに、東京・築地では、文字通り“サメ”と、呼ばれていると、自分が仕入れている鮪屋の社長が教えてくれました。
その鮪屋から、『佳肴 季凛』にやって来る鮪は、
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こんな風に、包まれた塊です。紙を、取る時は、いつも緊張します。
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鮮やかな赤身が、見えます。こういうものは、ある種の“チラリズム”でもあります。
でも、その全部を見なければ、気が済まないものです。

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先付(さきづけ)が、大間の鮪

会席料理で、一番最初に出される料理を“先付(さきづけ)”と言い、その次に、お椀、刺身と続くのが一般的というより、本来の順番です。
しかしながら、ここ最近では、その順番を変えて出したりする料理人も多く、自分もそうしています。
現在では、最初に飲むのがビールというお客様が殆どなので、揚物を献立の最初にして、“先付”というより、“先付替り”としてお出ししています。
また、ふぐやすっぽんのコースのように、メインの料理が決まっている時は、裏技めいたこともします。日本料理の大家に言わせれば、邪道かもしれません。
そんな昨日のふぐ料理のコースの場合、“先付”でお出ししたのが、
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鮪の刺身です。もちろん、ふぐ料理の“先付”ですから、それ相当のものです。“大間の鮪”です。しかも中トロのみです。この写真の部分は、大トロの端の部分です。
また、昨日のご予約は、大勢だったので、
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器に盛り付けてから、冷蔵庫に入れておけるように、こんな感じで盛り付けをしました。ですから、山葵はついていません。というのは、“佳肴 季凛”で使っている山葵は、本山葵なので、卸したてをつけないと、香りが飛んでしまうからです。
先ほどの部分でないお客様には、
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中トロのなかでも一番美味しいとされる“血合いぎし”の部分を使いました。
ちなみに、昨日入荷した“大間の鮪”は、
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こんな感じでした。腹側の真ん中よりも、やや下の部分なので、脂の乗りも良く、皮ぎしの部分は、
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大トロの先端だけあって、きれいなピンク色をしています。
“大間の鮪”に限らず、“佳肴 季凛”で使うのは、生の本鮪だけです。もちろん、無い時もあります。また、入荷がある時は、ランチの小会席の“凛”の刺身や、夜の会席コースの“季”と“凛”の刺身でもお出ししています。
これから、秋が深まるにつれ、“大間の鮪”はますます美味しくなります。この機会に、是非本物の味をご堪能下さい。
最後までお読みいただきまして誠に有り難うございました。
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店主 志村     にほんブログ村 料理ブログ マクロビオティックへ    にほんブログ村 料理ブログ 和食・日本料理(レシピ)へ

マグロのセリ場

殆どの魚は、沼津の魚市場で仕入れるのですが、マグロだけは東京・築地から仕入れています。理由は、築地のマグロのほうが、ずっと良いものだからです。
ですから、沼津の魚市場にあるマグロのセリ場に行く時は、それこそ時間つぶしのためです。
とは言っても、どんな感じのマグロが入荷しているのか、料理人として知っておく必要があるので、時間に余裕があれば、必ず見ることにしています。
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こんな風に、その日の入荷状況が書かれています。
“冷マグロ”、“冷バチ”とありますが、冷凍もののことで、“バチ”とはメバチマグロのことです。
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これらが、冷凍ものです。
“小マグロ”とあり、“トルコ”と書かれています。
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トルコ産のマグロで、畜養ものです。畜養ものについては、以前お話ししました。そのお話しは、こちらを
ただ、脂が強い畜養ものだけあって、尾の切り口を見ると、ピンク色です。
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“バチロイン”とありますが、“バチ”とは先程お話ししたように、メバチマグロのことですが、“ロイン”とは、マグロを4つに分けたもののことです。
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ただ、この写真に写っているのは、さらにその半分の8つに分けたものです。
先程のホワイトボードの一番下に、“雑(メカ、サメ)”と書かれています。その“雑”がこちらです。
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“メカ”とはメカジキのことで、“サメ”はサメです。マグロの延縄にかかったもので、マグロと一緒に冷凍されるので、これまた一緒に入荷します。
しかしながら、値段は一緒と言うわけにはいきません。メカジキは商品価値は十分あるのですが、サメとなると・・・。
興味があったので、市場のセリ人に尋ねると、値段もタダ同然とのことです。さらに、美味しくないとも言っていました。さすがに、食べたことがないものは食べないと気が済まない自分でさえも、今回はどうする気にもなりませんでした。
ただ、使う使わないはともかく、料理人である以上、どんな食材でも知っておく必要があります。仕入れのために、市場へ行くのですが、それと同時に勉強も兼ねているのです。
ここ最近、お話しした畑についても、同様です。使う食材を業者に頼んで、ただ仕入れているようでは、料理人として、無責任ですし、それでしたら、素人でも出来ます。
プロである以上、自分の目利きで仕入れることこそ、プロのプロたる所以です。また、自分は商売をしているわけですから、少しでも安くて、良いものをお客様に提供する義務もあります。
“利は元にあり”とあるように、職人であると同時に、商売人でもある以上、両方の意味で、仕入れは大切にし、それ以上にお客様を満足してもらえるような、料理人になりたいものです。
志村

生の本鮪(ほんまぐろ)の血合い

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昨日入荷した”本まぐろ”(福岡県博多産)です。この部分は、大トロの取れる”腹”側の”シモ”と呼ばれる部分です。
”シモ”というのは、下の方つまり尾に近い部分です。ちなみに、頭に近い部分を、”カミ”、真ん中を”ナカ”と呼びます。
このように塊で仕入れると、刺身では使えない部分があります。”皮”と”血合い”が、それにあたります。刺身にならないからと言って、その部分はタダというわけではありません。世の中、そんなに甘くはありません。
つまり、刺身にならない”皮”も”血合い”も、トロや赤身と同じ値段なのです。もったいなくて、捨てられません。
”血合い”というのは、上の写真でいうと、右側の黒い部分です。別の位置から見てみます。
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まぐろを柵取りする時は、最初に”血合い”を取ります。
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包丁で身の方から、めくるようにして切り離します。
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刺身にはならないのですが、”血合い”は焼いて食べると、その血生臭さも気になりません。醤油に漬け込んで、天日で干してから、焼くとより美味しいのですが、干しておくと、野良猫に食べられてしまうので、そうしません。
実際、何度も野良猫に食べられてしまったので、この先、未来永劫干す予定はありません。野良猫に何千円も、あげたようなものです。まさに「豚に真珠」ならぬ「猫に血合い」です。
本まぐろの”血合い”だけあって、美味しいのですが、会席のコースの焼物にするわけにもいかないので、殆どの場合、賄いになってしまいます。
ただ、常連のお客様の中には、”血合い”が好きな方も多く、「今日、”血合い”ある?あれば、焼いて。」と、尋ねてきます。そんな時は、焼いてお出しししています。
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”血合い”を、切り分けたところですが、下の赤い部分は、その色からして、トロと同じように脂が乗っています。焼いて食べると、その美味しさは、
以前お話しした”鮪の串焼”と同じ味わいがあります。
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今回は塩焼にしてみました。レモンを絞り、大根おろしと、本わさびを、あしらいました。機会がありましたら、”佳肴 季凛”の裏メニューの”血合いの焼物”を、召し上がってみて下さい。
ただ”血合い”は稀少部位ゆえ、ないことが殆どです。召し上がれたら、かなりラッキーでもあります。ある意味、運試しの料理かもしれません。
志村

本鮪の竜田揚げ

先日、お客さんのリクエストで、こんな料理を作りました。
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”鮪の竜田揚げ”です。日本料理店である以上、というより、”佳肴 季凛”ならではの”本鮪の竜田揚げ”です。贅沢にも、中トロを使っています。
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刺身でも、十分すぎるほどの中トロです。これを、3センチほどの角切りにします。
それを、濃口醤油と日本酒を同割にしたものに漬け込みます。
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漬ける時間は、10分です。
その後、汁から上げ、キッチンペーパーで余分な水分をふき取り、片栗粉をつけて、揚げるだけです。ただ、注意しなければならないのが、揚げ過ぎない
ことです。
刺身で食べられる、というより、刺身を揚げるのですから、中が温まれば十分です。
言うまでもありませんが、「美味しい。」の一言に尽きます。それしかありません。中トロの部分は、とろけるような感じで、赤身の部分は、コクのある味わいです。
以前、 ”鮪の串焼”のお話しをしましたが、それに匹敵するくらいの味です。
”鮪の竜田揚げ”は、お品書きには書いてありませんが、先日のお客様のように、いつでもお作り致しますので、ご遠慮なくお申し付け下さい。
志村

めじまぐろ

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昨日、入荷した九州・壱岐産の”本鮪”です。150キロを超える魚体です。人間で言えば、大人です。
ここ最近、壱岐で揚がるまぐろには、このような鮪だけでなく、”めじ”と呼ばれる小型の鮪も入荷しています。また、本鮪の”めじ”は”まめじ”とも呼ばれています。
ちなみに、関西では”よこわ”と呼ばれています。
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産地も様々ですが、九州方面からの入荷が多いのが、ここ最近の状況です。この写真は先週の木曜日の沼津のセリ場の様子です。
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ご覧のように、”壱岐”と書かれています。
また、その日は”きめじ”と呼ばれる”黄肌(きはだ)鮪”の幼魚も沢山入荷していました。
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全部で30本くらいありました。”黄肌”というくらいですから、その色は黄色をしています。
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この”きめじ”の産地は、伊豆・下田産です。

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”モチ”と書かれていますが、”餅”のような身をしているわけではありません。
”はらわた”が入っている鮪=内臓”モチ”という意味です。
その反対に、”はらわた”がない鮪は、”ヌキ”と呼ばれています。特に、最初の写真のような大きい鮪は、殆どというより、全て”ヌキ”の鮪です。
釣り上げた時に、えらと内臓を抜くのは、鮮度保持のためです。特に、鮪はその運動量ゆえ、血液の量が豊富です。身が赤いのは、血=ヘモグロビンの色なのです。
そのため、釣り上げた時、内臓同様に血も抜きます。血を抜かないと、体温が上昇して身が焼けてしまうのです。簡単に言うと、色の悪い鮪になってしまうのです。
この現象は、冷凍鮪に多く、延縄などで、長い間海中にいて暴れ、そのまま死んでしまった鮪なのです。
話を戻します。これらの”めじまぐろ”は、幼魚だけあって、身の色はピンク色をしていますが、味は本鮪に比べ、さっぱりしています。
”佳肴 季凛”では、仕入れることはありません。というのも、秋から冬にかけて入荷のあった”大間の鮪”、天然の”とらふぐ”をはじめ、本物の美味しさを提供したいからです。
”佳肴 季凛”の地元・富士市にいながら、東京でしか味わえないような食材を、出来る限り召し上がって頂くのが、自分にとっては何よりの喜びであるのと同時に、日本料理の美味しさを味わってもらい、日本料理という文化が後世に伝わるようにするのも、料理人の使命だと思っています。
志村
追伸 ちなみに、ここには載っていませんが、”目鉢(メバチ)鮪”の幼魚は、”ダルマ”と呼ばれています。

トルコ産のまぐろ

昨日、沼津魚市場のまぐろのセリ場に、こんな風に、卸した状態のまぐろが並んでいました。
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近くに、寄ってみると、こんな札が貼られいました。
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”トルコ 畜養” ”246,8”と書かれています。
トルコ産の畜養の、本まぐろのことで、目方が246,8キロもある大型のものです。
畜養というのは、ある程度の大きさの魚(この場合、まぐろ)を獲って、生簀で餌を与えて育てることです。養殖と似ていますが、どちらも区別されています。
簡単に言えば、養殖とは、稚魚から育てることです。どちらも、厳密に定義されているので、詳しくはこちらを
以前、自分も”メキシコ産の畜養まぐろ”についてお話ししたことがあります。
今朝、このまぐろをセリ落とした魚屋さんに値段を聞くと、”佳肴 季凛”で普段使っている”生の本まぐろ”より、多少安かっただけでした。
畜養のまぐろは、トロの部分が多いのですが、味はどうしても落ちますし、正確な言い方ではありませんが、養殖臭がします。また、赤身の色も鮮明さに欠けます。
赤身とお話ししましたが、赤身が美味しいからトロが美味しいのです。当然、生の天然物は、その風味も格別です。
ちなみに、今日、”佳肴 季凛”に入荷した本まぐろは、長崎・壱岐産です。やはり、赤身が違います。
まぐろに限らず、良い魚は高いのですが、それに比例して味も良いものです。
自分は値段そっちのけで、つい仕入れてしまいます。お客様が喜ぶ顔が見たいのと、自分自身のモチベーションを高めていたい気持ちからそうなってしまいます。
ただ本音をお話しすると、後者の方が正しいのです。平たく言えば、自己満足のために、仕入れているようなものです。
さらにさらに、”佳肴 季凛”は全てが手作り自家製である前に、自己満足そのものなのです。
志村

ニューヨーク産本鮪

”佳肴 季凛”では、昨年9月の開店以来、本鮪を使っています。殆どが、青森県大間産で、たまに北海道産でした。一度だけ、生のめばち鮪を、使いました。
その大間の鮪も、先週を最後に入荷が終わりました。これからの時季は、九州の壱岐や対馬産の本鮪が入荷する予定です。
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今日入荷したのは、対馬産でもなく、壱岐産でもありません。海の遥か向こうの、アメリカ・ニューヨーク産です。アメリカ産の本鮪で有名なのは、ボストン産です。
アメリカから来ると言っても、冷凍ものではありません。ちゃんとした生のものです。
ニューヨークもボストンも、アメリカ北東部に位置しており、この海域では本鮪以外の鮪も獲れ、輸入されています。
また、ボストン産などの、輸入の本鮪は通称、”ジャンボ”と呼ばれ、現在では、空輸されてくる大西洋産(スペイン、地中海産など)の本鮪全般を、”ジャンボ”と呼んでいます。
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角度を変えてみましたが、大間の鮪と比べても、それほど差はありません。
大間の鮪の写真は、こちらを、ご覧下さい。
肝心の味ですが、はっきり言って、大差はありません。というより、大間の鮪だから、美味しいとは限りません。確かに一つのブランドではありますが、他の産地でも、美味しい鮪はいくらでもあります。
時季が違えば、獲れる場所は違いますし、脂の乗りも自然と、変わります。これからの時季、どこの鮪が入荷してくるかは、分かりませんが、美味しい鮪に限らず、美味しい日本料理を出し続ける努力を、怠らないようにしたいものです。
そのために、早起きして、”佳肴 季凛”のある富士市から沼津の魚市場へ行くのです。それが自分にとっての単なる仕事以上なのは、今更お話しするまでもありません。
新しい魚を買えるというのは、お客さんが来て、召し上がってくれたことでもあるのですが、商売人として”ありがとうございます。”というよりも、料理人として”ありがとうございます。”の気持ちで、一杯です。
新しい魚を仕入れることが出来るのは、自分にとって何よりのことです。これからも、良い魚が買えるように、くれぐれも宜しくお願いします。何となく、選挙の時の立候補者のようなセリフのような気がしますが・・・。
これって、”先生”になったことの証明!?
志村

『佳肴 季凛』の串焼は、生の本鮪

ご存知のように、”佳肴 季凛”は、会席料理をメインとしてる日本料理店ですが、だからといって、単品ものがないわけではありません。ただ、居酒屋のように、串焼や鳥の唐揚げのようなものはありません。
とは言っても、一つだけ串焼があるのです。
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”鮪の串焼”です。佳肴 季凛”で使うまぐろは、今更ですが生の本まぐろで、今回は”大間のまぐろ”です。
焼いてお出しする以上、赤身の部分では美味しくありません。だからと言って、中トロの部分では、とんでもない値段になってしまいます。
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この部分が串焼に使う部分です。”佳肴 季凛”で仕入れるまぐろは、背の部分で、この部分は背びれのすぐ隣りで、筋が強い部分です。ただ、脂の乗りは、中トロと遜色ありません。
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この部分を塊から、取り分けます。この部分は、先日お話ししたように、ランチメニューの一品としてお出ししたりもします。
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この白い部分が筋です。刺身で食べるには、ちょっと不都合です。これを、串焼用の大きさに包丁します。
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これを、串に刺します。

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そして、粗塩とブラックペッパーを振り、ただ焼くだけです。それこそ、それだけです。
それだけで、美味しいのです。と言うより、それ”だから”美味しいのです。やはり、「素材に勝る味付けなし」です。

言うまでもありませんが、まぐろは刺身で食べてこその食材です。ただ、部分によっては焼くことで、旨味が凝縮され、甘味を感じることが出来ます。
「こんなのあり?」という意外な料理も、”佳肴 季凛”らしさと、自分では思っています。たまには、日本料理店ならではの串焼も如何ですか?

志村

ランチでも、大間の鮪を。

”佳肴 季凛”で使っている鮪は、大間をはじめ、生の本鮪です。
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こちらは、今日入荷した本鮪です。もちろん、青森県大間産です。
この塊が、全部刺身として、使えるわけではありません。皮も血合いもついています。また、筋っぽい部分もあり、刺身としては使えません。
皮は焼いて出汁を取るのに使っているお話しは、以前したことがあります。
ところで、ちょうど今、鮪の柵とりをしているところです。
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塊の上部の赤身の部分を、まず取ります。この部分のことを、”テンパネ”と言います。語源は分かりませんが、恐らく、”天をはねる(取る)”から来ているはずです。
この部分は、赤身の刺身として使えます。これを、さらに刺身が引きやすい形に整えます。
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刺身を引き終えたところです。当然、写真右側の不ぞろいな部分も出ます。この部分を、”佳肴 季凛”ではランチメニューに使っています。今回は”山掛け”にしました。
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”半端”な部分とはいっても、大間の鮪です。美味しいのは言うまでもありません。
この”山掛け”を召し上がったお客様は、「こんな鮪が富士市で、しかもランチで食べられるなんて、お得だよね。」とか、「日本料理店ならではのランチだよね。」と褒めてくれます。
夜は夜で、ちゃんとした部分(中トロや赤身)を、一品または、会席料理の刺身としてお出し出来、作る自分としては、両方のお客様に喜んで頂けるので、有難いですし、料理人冥利につきます。
「美味しい。」と言ってもらえることが、自分にとっては何よりの評価であることは、今更お話しするまでもありません。
この”山掛け”が付くのが、昼の小会席の”季(1,500円)”です。ちなみに、”凛(2,800円)”には、ちゃんとした刺身(三種盛り)がつきます。
仕入れ状況や季節によって、ランチの内容は変わりますが、”山掛け”というより、”大間の山掛け”を是非一度、召しあがって見て下さい。
志村

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