THE 鯖(さば)DAY
今日の仕込みは
鯖(さば)がメインだったので
THE 鯖(さば)DAY
と、呼ぶことに
しました
2025年5月27日
Vol.4638

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
静岡県富士市の
日本料理店【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の志村弘信が
今日も認(したた)めます

「おはよう、親方🐡
昨日仕入れた小サバは
何にするの?」
と、ミニふぐちゃんが
訊いてきました
「おはよう🐡
南蛮漬にするよ」
「ここ最近
よく仕込んでいるよね?」
「そうだね
この一か月くらい
西浦の定置網で
かなり水揚げがあるからね」
西浦とは
ホームグランドの
沼津魚市場から
直線距離で
5キロ程度です

胡麻鯖(ゴマサバ)であれ
真鯖(マサバ)であれ
4~500グラムくらいの
サイズになれば
鯖は、商品価値があるのですが

手のひらサイズなので

小鯖は
いわゆる“未利用魚”
と言っても
過言ではありません

先ずは三枚に
卸しました

隣では
女将兼愛妻(!?)の
真由美さんが
焼いてから
出汁を取るため

頭の下処理を
してくれていました

頭の隣にあるのは
【西京漬】用の
鯖(ノルウェー産)です

「おはよう、真由美さん♬
細かい作業で
嫌にならね?」
「おはよう♬
実はさぁ
こういう細かい
単調な作業って
意外と好きなんだよね」
と、真由美さん
「え゛~っ
マジで!?」
「考える必要もなく
やっていれば
いつか終わるからね」
「そりゃそうだけど
まぁ、親方も
こういう小っちゃい魚を
仕入れて来るんだから
同じじゃね?」
「そうだね
元々、親方は
鮨屋にいたから
小魚を扱うのは
好きなんだって」
「へぇ~
どっちにしても
似た者夫婦だね」
「そうかもね🥰」

頭の水洗いを終えたら

今度は
中骨の下処理に
取り掛かってくれました
中骨も
焼いてから
出汁を取ります

「・・・・・
絶句だよ
恐れ入ったよ
ここんちの夫婦には
・・・・・」
「そう?」
「そう?」
「そう?」
「まったく~
二人して
言うことも同じじゃん!」
そうこうしているうちに
解凍しておいた鯖が
溶け始めたので

腹骨の一部を
すき取ると

「何で
全部取らないの?」

「全部取ると
身割れする場合が
あるからだよ
この部分は
胆のうの痕(あと)が
残っている場合があるから
取り除くんだよ」
「残ったままにすると
どうなるの?」
「食べた時に
『苦っ!』ってなると
良くないじゃん」
「まぁ、【西京漬】に
命を懸けているのは
よく分かっているけど
ここまでとはねぇ・・・」
「魚の命を頂く以上
出来るだけ
手を掛けるのが
料理人の役目だから
手抜きは出来ないんだよ」
「恐れ入ったよ」

その後、鯖は
上(かみ)と下(しも)に
包丁したら
脱水シートに挟み
冷蔵庫へ
そしたら
再び、小鯖です

卸し身に
軽く塩を振ったら

真由美さんに
片栗粉をつけてもらい

その都度
揚げていきました

「これだけでも
んまそぉ~🤤
あとは、合わせ酢に
漬けるだけ?」
「いやいや
まぁ御覧(ごろう)じろ」

ということで
揚げた小鯖に
熱湯をかけました
「え゛~っ
何で、こんなことするの?」
「2つの理由があるんだよ
①油っぽさを抜く
②味が染み込みやすくなる
おでん種の練り物の
油抜きと
同じ理屈だよ」
「さすが、プロは違うね

違うって言えば
南蛮漬用の野菜も
そのまんまじゃない
みたいだけど・・・」
野菜は
玉ねぎ、パプリカ(赤、黄)
人参です
「立塩(たてじお)に漬けて
しんなりさせて
あるんだよ」
「たてじお・・・?」
「海水程度の塩水だよ
塩を振ってから
水洗いするのも
いいんだけど
この方が
まんべんなく
しんなりするからね」
「どこまでいっても
プロの仕事は
丁寧だね」
「まぁね」

南蛮漬は
土佐酢、野菜と共に
真空パックしておきました

これらを仕込んでいる間に
頭と中骨も
焼いておき

ランチの営業が終わったら

鯖をお手製の西京味噌と共に
真空パックし
それこそ
THE 鯖 DAY
が終わったのでした

「明日は
お休みなんだって
そんじゃ、また🐡」
by 熱血君
⭐⭐ コエタス ⭐⭐
【西京漬】をはじめ
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心がある方は
御覧下さい
コメントを残す