仕込みも賄いも、魚中心
今朝、沼津魚市場に着き、一番最初に向かった売場が、
五品目の売場で、五品目とは、鯵(あじ)、鯖(さば)、秋刀魚(さんま)、鰯、烏賊(いか)のことで、いわゆる大衆魚です。
ただ、鯵、鯖、烏賊の中には、関鯖、関鯵、障泥烏賊(あおりいか)のような高級なものがありますが、それらが例外なのは、言うまでもありません。
今日のお目当ての魚は、
お中元用の『鰯の丸煮』に仕込む真鰯で、売場には、
千葉県銚子産の真鰯が、
2山並んでいました。
最初の方は、
4キロ入の特大だっただけでなく、
単価も高かったこともあり、
後の方が、特大よりも幾分小さめで、
5キロ入にして、単価も安かったので、
後の方のものを2ケース仕入れることにし、特大というサイズは、荷主の基準と言うか、感覚で、一般的なものではなく、あくまでも目安に過ぎません。
定休日前ということもあり、他の仕入れはなかっただけでなく、
同じく御中元用の『西京漬』の銀鱈と鯖の仕込みをしなくてはならなかったので、すぐに帰ることにしました。
【佳肴 季凛】に戻ったら、
鯖(ノルウェー産)を冷凍庫から出し、
魚の仕込みが出来るまでの間に、刺身用の妻(写真 左)とサラダ素麺用の野菜(同 右)を仕込み終えると、女将兼愛妻(!?)の真由美さんも仕事を始めてくれ、
昨日から解凍しておいた銀鱈(カナダ産)の鱗を、
取ってもらいました。
一方の自分は、
鯖の下処理をすることにし、腹の部分に苦玉とも呼ばれる胆のうの跡が残っているので、すき取ったら、
上(かみ)と下(しも)の部分に包丁し、冷蔵庫へしまったら、
手直しをし、腹を裂き、水洗いを終えたら、
卸すことにしたのですが、銀鱈には、加熱すると、身が溶けてしまうジェリーミートと呼ばれる身質のものがあるので、
必ず尾の部分と中骨を試し焼してから、切身にしています。
3本全て、
問題なかったので、
切身にしたら、脱水シートに挟み、銀鱈の上に、
先程の鯖を乗せ、3時間ほど冷蔵庫にしまっておくことにしました。
そして、真鰯の下処理をすることにし、
鱗を取り、頭を落とし、はらわたを抜いたら、
真由美さんが水洗いをしてくれ、
身を終え、腹を見ると、
身と皮ぎしの脂の厚みがほぼ同じで、『鰯の丸煮』の仕上がりが楽しみなのは言うまでもなく、それ以上に、今日の昼のクオリティ・チェックが楽しみでならず、仕込みを続けることにし、
焼いてから出汁を取るため、
頭の掃除をしてくれました。
真鰯を終えた自分は、
釣り好きのお客様から頂いた鰹を卸すことにし、
魚の仕込みが続いているので、まな板もそのままです。
水洗いを終えたら、
三枚に卸し、柵取りをしたら、
バーナーで炙り終え、粗熱が取れたら、ありとあらゆる食べ物の中で一番好きなのが鰹の刺身なので、嬉々としながら、冷蔵庫へ。
全ての魚の下拵えを終えたら、
まな板周りの掃除をする頃には、
真由美さんと共に、カウンター内や側溝なども掃除し、ランチの営業時間が近づいていました。
ランチの営業時間のピークを過ぎたら、鯖同様、
腹に残っている胆のうの跡を包丁したら、
仕上げの水洗いをしたら、
クッキングシートを敷いた鍋に並べ終えたら、
水と酢を注ぎ、火にかけ、火加減は超々弱火で、この頃までに、
今日仕込んだっ銀鱈、鰹、真鰯のあらを焼いておき、通常なら、『鰯の丸煮』が仕上るのは明くる日ですが、明日は定休日ということもあり、明後日仕上がります。
全ての仕込みが終わったので、昼ごはんを食べることにし、
脂乗り乗りの真鰯を天ぷらにし、万能葱、紅蓼(べにたで)、海苔を散らし、大根卸し、本山葵、赤ピーマンをあしらった冷やし蕎麦にしました。
油で揚げるからといって、脂の有無は関係ないように思われるかもしれませんが、脂のある魚を揚げると、その食感はフワフワですし、鮮度の良い生の真鰯ですので、青魚特有の臭みは一切なく、こういう真鰯を食べると、真鰯に対する評価がガラリと変わるはずです。
その後、休憩を取り、夕席の準備をしながら、 有機JAS認証済みの西京味噌をベースにしたお手製の西京味噌と共に、
銀鱈と、
鯖を真空パックしておき、営業が終わり、片付が終わったら、鰹を刺身にし、
一日の労をねぎらうことにしたのでした。
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