生と冷凍の真鰯、そして青魚祭り
沼津の魚市場に仕入れに行く時、余程のことが無い限り、最初に向かうのは、生簀のある活魚売場で、
今朝も、いつものように向かったのですが、
生簀の前にならんでいる発泡スチロールに、
小肌(佐賀)が入荷しており、
2袋仕入れることにしたのですが、1袋が500グラム入りですので、1キロということになります。
その後、別の売場に向かうことにしたのですが、
4月も半ばということもあり、5時過ぎでも、これぐらい明るく、晴れてもいたので、富士山を見ることも出来ました。
この売場で、
鯵(島根)を、1ケース仕入れることにしましたが、1ケースが3キロ入りで、27~28本入っている大きさのものです。
次に、この隣の売場に行くと、
真鰯(千葉)が積まれており、
千葉でも、銚子産のものでした。
中を見ると、
『鰯の丸煮』にするのに、ちょうど良い大きさでしたので、
2ケース仕入れることにしましたが、1ケースの目方は、4キロで、入数ははっきり分からないものの、真鰯の大きさからして、40本弱ぐらいになるはずです。
今朝の鮮魚の仕入れは、これらだけでしたが、全て青魚というか、光物で、まさに“青魚祭り”となりました。
次に向かったのが、
冷凍ものを扱う売場で、
この売場で、予め注文しておいた冷凍の真鰯(北海道)を仕入れることにしました。
見づらいかもしれませんが、大きさも殆ど同じで、何度か冷凍の真鰯を使ったことがありますが、沢山水揚げがあった時のもので、脂もかなり乗っているだけでなく、身の状態も良く、冷凍とはいえ、この方が良い場合もあります。
冷凍の真鰯については、以前お話ししたことがあるので、こちらを、お読み下さい。
生の真鰯を仕入れたのにもかかわらず、冷凍の真鰯を仕入れたのは、来月の半ばに、贈答用として、『鰯の丸煮』のご注文を、先日頂いたからです。
ここ最近、生の真鰯の入荷は、それなりに安定しているのですが、その時の天候次第で、全く無くなってしまうこともあり得るだけでなく、魚市場に来れない時もあるので、
冷凍の真鰯も、仕入れることにしたのです。
また、魚を扱う人の間では、「魚は(水揚げが)ある時に買え」という諺というか、格言もあるので、不測の事態に備えて、それなりの仕入れをしなくてはならないのです。
ひととおりの仕入れを終えたので、魚市場から帰ることにし、【佳肴 季凛】に着いたのですが、今日は、お弁当のご注文を頂いていたので、お弁当の料理を仕上げたら、
いつものように、女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、盛り付けを任せ、自分は、小肌の仕込みに取り掛かることにしました。
その頃までには、
お弁当は、このように仕上がりました。
小肌を開き、塩をあてたら、
鯵の下拵えをすることにしました。
鯵の頭を落とし、はらわたを抜いたら、
真由美さんに水洗いをしてもらったのですが、
頭も、出汁を取るため、取っておきました。
鯵を終えたら、
メインイベントとも言うべき真鰯の仕込みの始まりです。
頭を落とし、はらわたを取り除いたら、これまた、
真由美さんの出番で、まさに、“水洗いの女神”以外の言葉は、見つかりません。
ランチの営業時間も近づいてきたので、真由美さんは、
ユニフォームに着替えた後も、水洗いをしてくれ、その頃までには、
小肌の仕込みも終わりましたが、小肌の仕込み方については、こちらをお読み下さい。
水洗いを終えた真鰯ですが、
鍋に、
切れ込みを入れたクッキングシートを、
敷き、
真鰯を並べ、
敷き詰め、再びクッキングシートを乗せ終えたら、
最後に、
落とし蓋をし、水と共に、
骨を柔らかくするため、
酢を注ぎ、
煮崩れを防ぐため、火にかけたのですが、この時の火加減は、超々弱火です。
その後、出汁を取るために、
鯵と、
真鰯の頭を、
半分に包丁したら、
鯵を三枚に卸しました。
卸した時の中骨も、
“水洗いの女神”と化した真由美さんが、きれいに、
水洗いしてくれ、
出汁取るため、
焼いておきました。
そうこうしていると、ランチの営業も終わり、休憩前に、お昼御飯を食べることにしたのですが、“青魚祭り”ということで、
鯵、小肌、真鰯の三種の光物丼にしたのですが、普通の海鮮丼やちらし寿司に比べると、見た目は地味でも、魚好きにはたまらない美味しさで、次回の“青魚祭り”が、待ち遠しくなりました。
『鰯の丸煮』の仕込みに使う真鰯の数から考えると、来月の半ばまでに、何度か“青魚祭り”もありそうです。
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