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鰹節(かつおぶし)、宗田節(そうだぶし)、鯖節(さばぶし)の三種混合の一番出汁

Vol.3969 

いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた

“身体に優しい美味しい日本料理”

を信条とし

天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信に

今日(3月22日)も

お付き合い下さい。

そんな今日のお話しは

日本料理に欠かせない

出汁についてです。


今朝

沼津魚市場に

行くと

色々と

入荷していたのですが

自分好みの魚は無く

ほぼ手ぶらで戻って来ました。

唯一仕入れて来たのが

出汁(だし)を取るための

宗田節です。

「おはよう、親方🐡

今言ってたけど

仕入れは、これだけ?」

「おはよう、そうだよ🐡」

「早朝のドライブ?(笑)」

「何かあればと思ったんだけど

週末の予約の魚を

仕入れるには早いしねぇ。」

「こういうことって

あるものなの?」

「たまにね。

だから明日は

リベンジしないとね。」

「明日は、気に入った魚が

あるといいね。」

「そうだね。」

「出汁って言えば

出汁の取り方は

前と変わらないの?」

「取り方は変わらないけど

少し前から

三種混合にしたんだよ。」

「三種混合って

ワクチンみたいじゃん。

三種っていうのは

どういうことなの?」

「これから話すけど、その前に

これまでの一番出汁の引き方について

読んでくれる?」

「いいよ。」

「読んでくれると

分かりやすいから。」

「はぁ~い♬」

これまでは

鰹節(かつおぶし)と

宗田節(そうだぶし)を

使っていたのですが

先月から

鯖節(さばぶし)も使っています。

使うようになったのは

自分の発注ミスで

鯖節を仕入れたからです。

折角なので

試しに使ってみたところ


これまでの出汁よりも

味の幅を感じられたので

変更してみることにしました。

一言で言えば、鰹節も

宗田節も、鯖節も

削り節ですが

見た目は👇のように違います。


◆鰹節


◆宗田節


◆鯖節



「親方、これじゃ分かんないから

並べみてみてよ。」

「そうだね。」

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG4407.jpg

「いいかな?」

「オッケー🙆」

「袋通りに

並べたよ。」

「はっきりと

色が違うね。」

「分かりやすい?」

「うん。でも

大きさが違うのは・・・?」

「元々の魚体=魚の大きさ 

が違うからだよ。

ここには無いけど

鰯(いわし)削りは

細かいでしょ?」

「そういうことなんだぁ。」

昆布と干し椎茸を入れた水が

沸いてきたら

昆布を取り出します。

昆布と干し椎茸では

ここまで色が出ません。

色が出ているのは

前の日に取った出汁も

少し入っているからです。

昆布を出し

沸騰したら

3種類の削り節を入れます。

全体が沈んだら

あくを掬(すく)い

濾します。

濾した出汁を見たふぐとらちゃんが

「これじゃ

よく分からないよぉ。」

「そうだね。

ほら。」

「うん

こんな感じなんだぁ。」

「用途に応じて

使うんだよ。」

「取った後の

削り節とか昆布は

どうするの?」

「捨てちゃう場合もあるし

二番出汁と言って

長時間、煮出して使う場合もあるよ。」

「捨てちゃうの!?」

「そういうところが

殆どじゃないかな。」

「もったいないね。」

「そうだよね。

自分は普通の二番出汁じゃなく

焼いた魚のあら

野菜の皮とかと一緒に

煮立たせないように

長時間、煮出すんだよ。」

「じゃあ、バージョンアップした

二番出汁ってこと?」

「そういう呼び方になるかな。

あとはハイブリッドな二番出汁とか?」

「ハイブリッド出汁で

いいんじゃね?」

「そうだね。」

「色がついているのは

普通の出汁みたいに

前の出汁を

継ぎ足しているってことなの?」

「おぉ~

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正解!」

「ヤッタ~!」

長時間とありますが

朝一番に出汁を引き

ランチの営業が終わる頃まで

5時間くらい掛けて

煮出します。

また、今日の魚は

めじ鮪です。

一番出汁同様

濾すと

このような出汁が取れます。

出汁を取り終えた後の

昆布などは

細かく包丁し

賄い用のカレーに

使います。

「魚のあらの部分も

使うの?」

「先に入れちゃったから

写真は無いけど

もちろん使うよ。」

「だから、お客さんにあげると

和風ベースのカレー🍛って

言われるんだね。」

「そうだよ。

これがカレーって感覚だから

あんまり思わないんだけどね。」

お客さんにあげる

と、ありますが

おまけアイテムとして

お客様に差し上げているのが

当店のカレーです。

この出汁を

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG4455.jpg

ふぐとらちゃんに見せると


「一番出汁よりも

色も濃いし

風味がある感じだね。」

「その時、その時で

使う魚も変わるし

少しずつ継ぎ足すから

味は深くなるよ。」

「へぇ~。」

「完全に無くなって

この出汁を取ることはないんだよ」。」

「それなら

10何年ものの出汁

ってことなの?」

「言われてみれば

そうなるね。」

「すっげ~。

この出汁は、どう使うの?」

「メインは

季凛オリジナル料理の

小鍋に使うよ。」

「あっ、思い出した!

こんな話をしてくれたよね?」

「そうだよ。

このブログね。

「あとは、どんな料理?」

「今日だったら

お弁当の煮物だよ。」

「だから、親方の煮物は

味は濃くなくても

旨味があるんだね。」

「そうだよ。」

「自然な美味しさだし

ケミカルなものが

入っていないのに

不思議だなぁ

って思っていたんだよ。」

「そうなんだ。

でも、どうして気付いたの?」

「余った煮物を

真由美さんにもらったんだよ。」

「いつ?」

「さっき

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG4458.jpg

盛付けている時に。」

ちなみに、真由美さんとは

女将兼愛妻(!?)のことです。

「ねぇ、西京焼と玉子焼も

余ったら、いい?」

「いいよ。

お客さんが取りに来たらね。」

「わぁ~い。

で、今日の西京焼の魚は?」

「目鯛だよ。」

「んまそう😋」

お弁当は

このように仕上がったのですが

昆布御飯も

例の出汁を使ったものです。


当店に限らず

日本料理店に欠かせないのが出汁で


店というか

料理人の数だけ

出汁があると言っても

過言ではありません。

【佳肴 季凛】の場合

一番出汁だけでなく

ハイブリッド出汁を

使っています。

その根本にあるのは

どんな食材でも使い切るという考えで


自分の料理の観の一つでもある

マクロビオティック(玄米菜食)

の中の一物全体(いちぶつぜんたい)に

あてはまります。

どんな食材でも

元々は命です。

食材の命を頂くゆえの

“いただきます”ということを

先ずは料理人が気付き


食材のロスをなくす姿勢で

仕事に臨まなくてはなりません。

食という字を分けると

人を良くするとなります。

食=人を良くすること

を生業とした以上


本当の意味での食を

多くの人に伝え続けることも

料理人たる自分の使命なのです。


「明日の出汁の準備も

終わったね。

そんじゃ、また🐡」 By ミニふぐ 

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